2017/01/21:renewal
/仕事の進め方/仕事の基本/

『仕事の進め方 ―仕事の基本編― 』


《説得交渉の仕方》  目  次  
  1. 説得するときのポイント
  2. わかりやすい説得の仕方
  3. 相手の利益を考えた説得
  4. 説得のテクニック
  5. 交渉毎・契約に強くなるには
  6. 交渉のテクニック
  《 内  容 》  
【説得するときのポイント】
 相手を説得する際は、相互の状況を良く掴んで、少なくとも理屈と感情の両方からアプローチを考えます。
  1. 理屈面での説得
  2. 感情面での説得
  3. 効果的な説得のための状況把握
  4. わかりやすい説得
  5. 相手の利益を考えた説得
  6. 説得のテクニックの活用
要約
 説得の基本として、説得する内容を、自分が十分に納得しているあるいは、体得していることが重要です。相手を説得できない理由には、自分がわかっていないからだという点が多くあります。
 説得する際には、プラスの結果がでるという利益面からの説得(やれそうだ、数量的な面から利益がありそうだと思わせ、確信を与える)、歴史的展望から見た必然性による説得が、理論面からの主なアプローチです。相手の心を動かすには、以上の説得のための知識が必要です。
 また、説得する際の方法は、相手の価値観への影響を狙って話します。これには、希望を与え、やってみたいという気持ちにさせ(感情を高め、興味、興奮を起こさせる)、情熱を持って説得をするといった三つの方法が有力です。理屈だけで、定量的メリットだけで相手を動かすには限界があります。
 相手の立場・希望と相手を取り巻く最近の状況(相手の最大の関心事は何か? 相手の利害がどう絡んでいるか?)を良く把握して、状況把握に基づいた説得を試みます。
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【わかりやすい説得の仕方】
 説得しようとする場合は、相手と、自分の置かれている立場をきっちり把握したうえで、どの点を強調して話せば相手が理解しやすいか、ネライを明確にしぼります。そのうえで、問題を整理・単純化し、考えやすいようにうまく処理してから相手に示します。

  1. イメージに訴えかける
  2. ネライを明確に
  3. 相手にわかりやすい言葉で説明
  4. 難しいことを易しく説明
  5. 聞き取りやすい発音、良く聞こえる発声
 要約
 説得する場面では、実例を示す、実物を見せる、図や写真、表を使って図示する‥‥‥‥等、資料が大事な役目を果たします。話し言葉では逆に余計なことをいったり、ピンぼけになったりして、重要でないところを反論されたりしますから、必要以上は詳しく話さないようにして実証資料はきちんとそろえます。
 説明をする場合は、独りよがりにならないようにします。相手の知識レベルを十分に考えて説明します。多くの人は易しいことを難しく説明しがちです。また、説得する気持ちがあるのかと疑いたくなる話し方をする例も少なくありません。この点を注意します。
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【相手の利益を考えた説得】
 意志決定をする際に、最も大きな要素は、「利害への影響」です。説得のとき、こちらで相手の利益にも十分な考慮していることが相手に通じれば、お互いに壁が越えやすくなります。

  1. 相手の利益を明確に把握
  2. メリットの強調
  3. 双方に利益があるような提案を試みる
  4. ときには恐怖の面からの説得
  5. 仲間として溶け込む
  6. 相手の信用を得る
要約
 この場合には、相手の目的達成との関連で説明します。
相手の利益を考えた説得の特徴は、詳細な技術的な説明より、メリットを強調する面が強く出ます。ギブ・アンド・テイクにのっとった説得や、ユニークな利益を提案します。逆に、利益より、損失を強調W他方が効果が大きい場合もあります。
 どちらにしても、相手から信用されないと、本当の説得は出来ないものと思います。
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【説得のテクニック】
 説得のための基本条件を、整えたうえで下記のテクニックを用います。

  1. 内容にふさわしい好印象を相手に与える
  2. くどい話は嫌われる
  3. ユーモアを交えて
  4. 相手の自尊心を傷つけるな
    @相手をほめる
    A名を捨てて実を取れ
    B大同小異の意見は、それをほめ、採用する
  5. 相手をその気にさせる
    @結論を相手に強要しない
    Aヒントを出して、結論は相手に考えさせる
  6. 相手の愚説、愚論にも我慢して耳を傾ける
  7. 問題の範囲をうまく絞る
  8. 容易に説得しにくい複雑な問題は、一挙に説得しようとしないで、日時をかけて段階的に説得していく
要約
 説得の場面に臨むときは、知識、服装、態度‥‥‥‥etcのエチケットは不可欠です。話の要点は出来る限り簡単にします。例えば、選択式のように「シャワーにするか」「風呂にするか」という二者択一の絞り込みで「何もしない」という選択をうまく除外します。そして、二者択一のときは、相手がハッキリ”ノー”と言いたくなるような決定的要素を準備します。
「言葉は八分にとどめて、後二分は向こうに、考えさすがよい」(伊庭貞剛)。
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【交渉毎・契約に強くなるには】
交渉ごとの際には、ただ相手を説き伏せて、自分の考えに同調させるだけはありません。相手に「一定行為」を行うことを約束させるのを、交渉という表現しその結果として契約があります。

  1. 論理的説得と相手の詭弁を論破する力を磨く
  2. 論理重視とともに感情面(価値観の面)での説得も重視する
  3. 歴史的展望を持った説得をする
  4. 戦略と戦術面の区別が出来ていること
  5. 総合力・構想力をフルに発揮する
  6. 信頼関係をベースにしたつき合い方をする
  7. 契約できた業務範囲にこだわり過ぎてはいけない
  8. 相手の利益を考えた説得
  9. 交渉のテクニックを駆使
要約
 交渉、特に、国際的にわたる交渉においては、相手は、我々よりも、よほど交渉ごとに長けている、と、思わなくてはなりません。
 主張すべきことと、妥協できることの区別を、きちんと分けて考える分別が必要です。とくに、こうしたケースでは、交渉の成り行きを概略予測できる構想力が必要です。つまり、結果が全く見えない交渉は、リスクが大きいからです。そのため、予想される状況の対応はあらかじめ考えておきます。
 しかし、「不信に基づく契約」の内容に惑わされず、信頼関係をベースとしたつき合い方をします。契約は、あくまで手段だからです。ただし、万一のことをおろそかにしないで、契約の形にすることは、最も大切なことです。
 そして契約交渉の際は、つねに、目的は何かを自問する姿勢は崩せません。
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【交渉のテクニック】
 説得力を高め、戦略面、戦術面に区分けした発想法を身につけるとともに、下記の1〜5項のテクニックを使って交渉を行います。

  1. 交渉相手を友人にする
  2. 決定権を持っている人と交渉する
  3. 集中力、自信、余裕を持つ
  4. 相手の思考パターンを早急に把握する
  5. 相手の反応を見て、心理を素早くつかむ
要約
 元駐米大使の牛場信彦氏は、つねに「交渉相手を友人にする」ことを心がけたといわれます。それには、まず、何回もあうことで仲間意識を深めることが必要になります。
 交渉の際は、相手の出方が十分に予測できるよう事前に調べるなど準備します。予想外の出方に戸惑っているようではなかなか交渉になりません。交渉時には相手の表情、声の調子などから、満足してるのか、不満なのかを素早くつかみ対応していきます。
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