全翼機の世界

全翼機とは

最終更新日1998.12.06


Northrop N-9M

 全翼機とは文字通り全てが翼の、翼しかない飛行機で、英語ではFlying Wing、またはAll Flying Wingと呼ばれます。 この特異な形はライト兄弟の初飛行以前から人々を引き寄せてきました。では、全翼機とはどんなものなのでしょうか。
別にどこぞの機関が「これ」という定義をしたわけではないので、こういうのが全翼機ぐらいの曖昧な定義しかないと思います。 アメリカの著名な全翼機開発者 J.K.Northrop(ノースロップ)は「翼型(Airfoil)のアウトラインに飛行機の必要要素を全て取り入れた形式(1947.05.29 Royal Aeronautical Societyでの講演)」と定義していますが。
 その全翼機が目指す世界は、無尾翼機(Tailless Plane)の目指すところと同じです。
つまり邪魔な尾翼をなくせば「抵抗の少ない理想の機体が出来上がるのでは」というものです。 全翼機はこれを一歩進め「胴体もなくしてしまえ」というもので、両者の間には厳密な境目はないように思います。 一般には胴体もないのが全翼機の定義だと考えますが、BWB(Blended Wing and Body)機なるものが出てからはますます曖昧になってきた感があります。
 また、日本語では垂直尾翼、水平尾翼とも「尾翼」と呼称しますが、英語では尾翼と言えば水平尾翼のことで、垂直尾翼はVertical Finと呼ばれます。 つまり、無尾翼機にしても全翼機にしても、垂直尾翼を持つものも含んでいます。
無論、垂直尾翼がない方が、より全翼機らしい姿ではありますが・・・。


   MENU contents   


  1. 全翼機の長所、短所  98.08.16 更新
  2. 全翼機は翼だけで何故飛んでいられるのか  98.08.16 更新
  3. 全翼機に適する翼型  98.12.06 更新
  4. 全翼機の操縦  98.11.01 更新

Mainページに戻る