酒と薔薇の日々

飛騨こんろ(98/9/1)

いやぁ、結局8月って全く「酒日記」の更新してなかったのね。
長い夏休みでした(笑)
しかし、1度ついたサボり癖はなかなか治らないもので、月が改まったのを期に再開しようと思いながら、妙におっくうに感じたりしてます。飲むだけは、しっかり毎日飲んでるんだから、ネタは豊富なくせにねぇ・・・。
7月末〜8月は、地ビール飲みにうろついたり、OFFやらかしたりと、特に良いネタが多かっただけに、残念なことです。覚えていたら、少しずつ書いてみます。

さて、最近のわが家の「マイブーム」ですが、タイトルの「飛騨こんろ」なのだ。
2人くらいで屋内で炭火焼きを楽しむお道具。
七輪を小さくしたようなもの、と言っても通じないか(笑)
「敷居に七輪、七輪に火、七輪敷きにしみ」という滑舌訓練の言葉もあったりするんだけどねぇ(江戸っ子にはつらい?!)。
素焼きにお経みたいな文字が書いてある紙が張ってあって、炭を入れて上に乗せた網で焼き焼きするもの。
網焼きなら油使わなくてヘルシーだし、素材の油は炭に落ちるから、片付けるの簡単だし、肉でも海鮮でも野菜でもその場でゆっくり焼けて楽しいし、休日ののんびり晩ご飯に愛用中。

しかし、炭火焼きだから何でもおいしいかというと、1つ注意がいる。
バーベキュー用の安い木炭を使うと、何もかもが妙にスモーキーになってしまって、素材の香りが飛んでしまうのだ。せっかくいい肉を焼いても、煙のニオイしかしなくなってしまっては、つまらない。
そこで、話題の「備長炭」ってやつを使ってみた。
けっこう高いんだけど、とあるディスカウントショップで安いのを見つけたので、これはラッキー! と喜んでばかりもいられない・・・・、安いわけがわかった・・・・。
炭が大きいままなの。長さ30センチほどある。当然このままじゃ使えない。
で、これを手ごろな大きさに切る、それが大変だったのだ。
そこら中が炭だらけで真っ黒になるから、作業はお風呂場で行う。
道具は、のこぎり。ぎこぎこのこぎりをひく、けど数ミリしか切れない。またひく、ようやく1センチ切れたか・・・・
備長炭って、普通の木炭に較べて、すっごく堅いの。断面なんか石炭のように黒光してる。凝縮されてるから、火の持ちがいいのだとは思うけど、切る苦労は並大抵ではない。のこぎりでも大変なので、このためだけに鑿を買おうかと思うほど。

手頃な大きさになった炭に、火をつける。これがまたなかなかつかない。
新聞紙丸めて火ぃつけて乗せたくらいじゃ、まったくだめ。
ガス台に網を置いて、その上で10分ほど焼いて火をつける。
ほどよく赤くなってきたら、ようやく「飛騨こんろ」に入れてREADY!

焼き肉用に切った肉なら、厚みもほどよく、何でもイケる。
ダンナはカルビが好きだけど、私は牛タンが好き、それぞれ勝手に食べたい肉を乗せて好きな味つけでいただく。塩、焼き肉のたれ、ぽん酢、オリーブ油、胡椒、七味・・・。
軽く塩をふった殻付きの海老が特においしい。ピーマン、舞茸あたりも、あっさり焼くとつまみになる。

用意した肉を一通り食べても、まだ炭は真っ赤に熾ってて、もったいない。
火の威力は2時間くらい軽くもってしまうから、まだ何か焼きたくなる。
もう、おなかいっぱいなのにもかかわらず、ソーセージだのとうきびだのじゃがいもだの、そこらにあるものをかたっぱしから焼いてしまう。
どこがヘルシーだ(笑)

暑いのにクーラーつけて直火で焼きながら食べるって、エネルギーの無駄っぽい気はするけど、この夏、毎週のようにこうして楽しんでいたのだ。脂ののった素材を焼くと、すごい煙が出て、部屋の中はけむけむになるけど、それもあまり気にならない。もうもうと煙が出るほうが、楽しいじゃん。真上に煙を検知するスプリンクラーがついてたら悲劇だけどさ(笑)

酒は、ビールで始めて日本酒の冷やになるパターンが多いかな。
焼きながらだとビールも進む進む、気がついたらだいぶ飲んでたり・・・・・。
秋になっても、この習慣は、しばらく続きそう。


ベルギービールTシャツ(98/9/2)

両親がベネルクス3国を巡る旅行に行ったおみやげに、イイモノをくれた。
ベルギーで買ったというビールだらけのTシャツ。選んでくれたのは父親だそうだ。さすがに酒飲みのココロを知っている(笑)

ベルギービールは、流行りかけの頃に異様に酸っぱいのに当たってしまって、こんなものどこが美味いんだ?としばらく避けていたのだけど、ヒューガルテン・ホワイトやデリリウムなど好みのものを見つけてからは、少しずつ試している。
ガブ飲みビールじゃないじっくり飲める濃いめのものが多く、涼しくなってから飲むビールとして楽しみ。

Tシャツには、いっぱいビールが描いてあるけど、知ってるのはほんの数種類。
ぜひ、全部制覇したいと、わくわくしちゃう(笑)


四国工場蔵出し生(98/9/3)

愛媛の酒友達(?)H'ARTさんが、送ってくれたものです。
アサヒの四国限定ビール、「蔵出し生」。
H'ARTさんには以前、「しずく」という凍った日本酒を送っていただき、それがむちゃくちゃとっても美味しかったので、今回も期待できました。

「四国工場竣工記念」「四国工場限定醸造」と赤い字でべたべた書かれている缶のデザインは、洗練されているとは言い難いけど、アサヒの自信が感じられる。
能書きによると、「四国の皆様に、一日でも早くビールをお届けできるよう。愛媛県西条市にビール工場を完成させました。ここで生まれた「四国工場・蔵出し生」は、名水・石槌山系の水を使い、軽快でまろやかな味わいに仕上げたビールです。」とのこと。
キリンが京都や東京の工場を閉鎖して製造を集約させつつある時代に、アサヒは新しく工場をぶち建てるとは、強気だこと(笑)

味は、「軽快でまろやか」の言葉通り、淡麗系だけれど味わいがあるビール、苦くない。
現在わたしが定番にしている「浜きりん」と較べると、軽くて飲みやすい。
特に和食と合せたときに、こういう淡麗系はすごくおいしく飲める。
白身のお刺身や干物、薄味に煮いたがんも、笹かま・・・・。
ヘルシーを心掛けている(ほんとか?)ウチの食生活には、ぴったり!

というわけで、こってり系も好きだけど、淡麗系も好きという私は、大変気に入りました。
H'ARTちゃん、ありがとう!
で、バータとしてお送りする予定の「浜きりん」遅れててごめんです。
「秋味」が出てきちゃうと、地域限定の上に季節限定な「浜きりん」が入手困難になりそうだから、あせってしまうわ。「浜きりん」が入手できなかった場合には、「湘南ビール」にしよかな・・・。

「四国工場・蔵出し生」
アサヒビール(株)
原材料:麦芽、ホップ、米、コーン、スターチ
アルコール分:約4.5%


倉敷麦酒(98/9/4)

岡山の(あ、居所秘密だっけ? ごめん(笑))ROCK友達、MOD野郎さんが送ってくれた地ビールです。いつの間に倉敷に地ビール屋ができたんだろ? 私の文献は古いようで、出てませんでした。やっぱり、地ビールは地元の方に聞け!ですよね。

保冷用の発泡スチロールの箱に入って届いた6本セット。
ケルシュとアルト3本ずつ。
実は、届いたとき、ウチにはお金なくて、もし新聞屋の集金だったら困る、居留守しちゃおかしら・・・って状態だったのだ(マジ)。
集金だったら「お金ないんで、また来て〜」って言おうと根性すえて出てみたら、こんな素敵な贈り物だったの、嬉しいじゃないか(笑)
ボトルのラベルを見たら、「酵母が生きていますので、必ず冷蔵庫で保存してください」と書いてあるし、この暑い季節、保冷して運ばなきゃ腐りそうなナマモノ、贅沢だわ。
賞味期限も9月9日までと厳しいし、さっそく飲んでしまう。

「ケルシュ」は、通常ケルン風の苦みの少ないさわやか系ビール。
だけど、このケルシュ、ヴァイツェンぽい。
酵母入りで濁ってて色も少々濃いめ、酵母の香りが残るタイプ。
こういうタイプ好きなだけに、楽しめる。
酵母の香りがあって甘みのないビール、う〜ん、やっぱり合せるのはヴァイスヴルストのようなソーセージがベストなのかな。でも、普通にお肉焼いて合せても、イケる。

「アルト」は、デュッセルドルフ風ビール。
「アルト」って言われると、ドイツ語をちびっとだけ第2外国語でかじっただけの私のような奴は、いきない「古い」とか「歳老いた」とかって意味にとりそうだけど、けっして古くなったビールってわけでわない。「正統派」と訳すのが、この場合は正しい。
色的にはデュンケルっぽい赤褐色だけど、味は全然違う。
デュンケルのような甘みはなく、でもそれほど苦みがあるわけでもなく、しっかりした味わいのビール。これこそ、焼いたお肉などのしっかりした食事に合う。

「ケルシュ」も「アルト」も、製法的にはドイツの上面発酵ビール。
倉敷のこれも、真面目なドイツ風ビールを追究する姿勢が感じられる。
飲みやすいビールではないかもしれないけど、ちゃんとした食事に合せられるビールとして、私はその「マジメさ」を気に入りました。
ん? あたしって意外と硬派なんだぜ(笑)

ビール好きの私が気に入る美味しいビールを送ってくださったMOD野郎さん、ありがとう! で、MODに何をお礼しようかが、悩むところ・・・。
MODはビールっていうより「JACK派」なヤツだしなぁ・・・・。
今回は、タイミング的に私のお誕生日祝ってな気分で、貰いっぱなしになるかも〜(笑)
あ、こうやって私は、お友達を減らしていくのかしら(笑)
いや、そのうちきっと恩返しできるときが来る!<あくまでも、いつかね?!

「倉敷麦酒」
倉敷麦酒館 天満屋ビール株式会社(倉敷市)
原材料:麦芽・ホップ
アルコール分:約5%


アピシウス(98/9/5)

私の誕生日なのである。
で、何をしてお祝いしようか考えた。
近場に旅行するのも良い、けれど何故かこういうときに限ってクルマのブレーキパッドがすり減っていて警告灯がつく。危ないので、高速なんぞ乗れない。
とりあえず、食い気に走って、どこかに食事にいくことにした。
ランチタイムではなく、きちんとディナーを食べに行こうと決める。

横浜のイナカに引っ込んでから特に、帰りが面倒くさくて、都心でのディナーなんぞ食べにいったことがない。これが10年ぶりになる。
たまに(10年に1度だもん(笑))行くのだから、ちゃんとしたところへ行きたい!
「まっとう」だと評判の日比谷の「アピシウス」に決め、予約を入れた。

ディナーの前にプレゼントを買いに東京駅あたりまで行ったのだが、欲しいものが手に入らず、予約の時間まで少しだけ暇があったので、やけくそのように(?)「ビヤステーション東京 北斗の国」に寄って食前酒をしてしまう。
ここは、期間限定ビヤホールで、9月いっぱいで閉まる予定。
「一番搾り黒生」が飲めるってのが、売り。
なるほど、喉ごしのいい黒ビールである。黒ビールらしい香ばしさが、すんなりと楽しめておいしい。普通の一番搾りも、生だと苦みが薄く、爽快に飲める。
ディナーの前なので、何もつまみは取らなかったけど、北海道モノの食べ物類がいろいろあって、今月中にもう一度行ってみたいと思ったりする。

ジョッキ1杯の食前酒をひっかけ、東京駅から有楽町方面に歩いて、目的のレストランへ。

オフィス街の普通のビルの地下という、外から見てるぶんにはこれといって凄さは感じられない入口。でも、階段を降りていくと、ちゃんとドアを開けて出迎えてくれる。
案内について、ウェイティングバーを通り、レストランの奥の席につく。
まだ他にお客は1組しかなく、BGMもない静かな空間。特に緊張を強いられることない居心地の良さがある。

ビールをジョッキ1杯ひっかけてきたにもかかわらず、ここでまた食前酒を飲む。
ゆっくりとメニューを決めるには、やはり食前酒は欲しい。
私はベリーニ、ダンナはシャンパン。
生の桃を使ったベリーニは、とってもさわやかで、楽しい気分にさせてくれる。
食前酒用の1皿は、赤と黄のピーマンのマリネ。酸っぱすぎず甘すぎず、食欲を刺激する味。

さて、メニューを検討するわけであるが、女性である私に渡されたメニューには、値段が入っていない。値段を気にせず好きなものを頼めるわけだけど、同じ財布で生活してる男の払いだと思うと、そうもいかない。コソコソと「これ、いくらになってる?」なんて囁いてしまうところが、ムードをこわす(笑)
一通り眺めたところで、メートルといういうのかしら、ギャルソンというのかしら、お店の方が来て、相談にのってくれる。

生まれてこのかたウン十年、まともなフランス料理屋でまともにメニューを組み立てて食事をするというのは、初めての経験なのだ。コース料理でさえ、何度と経験がない。
しかし、わからないことは聞けばいい、若い頃なら恥ずかしくて聞けなかったかもしれないが、大人になると平気になるもの。何事もTRYだ。

まず「お勧め」をいくつか紹介してくれる。
いい食材があるものを勧めてくれるが、嫌いなものなら「苦手だ」と言って他を説明してもらう。話を聞いてるだけで、どれもおいしそうでわくわくしてくる。
この「メニューの組み立て」だが、基本的に軽いものから重いものへ進むように組み立てる。前菜にフォアグラなんぞを取ってしまうと、メインをそれに負けるような軽いものにするわけにいかなくなるのだ。そのへんは、何となくわかるので、選んだ料理の流れは、間違わないですんだようだ。
あとは、量が問題。
何せ「めったにない(10年に一度(笑))」機会なのだから、魚料理と肉料理の両方食べたい。けれど話を聞くと、相当量がありそう・・・・。
綺麗に分けられる料理については、2人で一皿を分けてもかまわないというので、魚料理はそうしてもらうことにした。

前菜に、私は「貝とアスパラガスのサラダ」、ダンナが「亀のスープ」。
魚料理は「うなぎのパイ包み」(2本で一皿なので1本ずつ分ける)
肉料理は、私が「子羊のガトー仕立て」、ダンナが「鴨肉」。

相談してメニューを組み立てるのは、とても楽しかった。店の方も、わかりやすく丁寧に説明してくれるので、良い勉強になった気がする。

次に選ぶのが、ワイン。
私はワインリストを見ていないのだが、細かい字でびっしりとフランス語が書いてあって、目眩がするようなリストだったらしい(笑)
これこそ、ソムリエと相談しなくては、何も決められない。

赤ワインをボトルで、白ワインはグラスで頼むことにした。ボトル2本は、さすがに多いし、経済的にも厳しい・・・・。
この際だから、ソムリエといろいろと相談して教えを乞うことに。その結果、今までコレという好みのものに当たったことのないボルドーの赤を飲んでみることにした。

ワインを決めたら、ほどなく前菜が運ばれてくる。
ここでびっくり!
私の頼んだ「サラダ」が、恐ろしく量が多い。そこらの気取った店のメインディッシュの倍くらいある! 貝も大きめのほたてがずるりと乗っている。貝は好きだし、酸っぱすぎない重めのドレッシングの味も良いし、おいしいんだけど、この先が心配になる・・・。
グラスワインの白は、「ムルソー」だった。「ムルソー」は、ウチで飲むワインとしちゃ、とっても高級な方なので、ハウスワインとして出てくるとビビる(笑)
もちろん、香り良く楽しめる好きなワイン。

ここで、笊にキノコを乗せて店の方がやってきた。
「北海道の天然シメジが入ったのですが、肉料理のつけあわせにいかがですか?」
キノコ大好きだし、シメジってスーパーで売ってるおがくずで栽培したのしか食べたことないから、これもお願いする。ホンモノのシメジって、「香り松茸、味しめじ」というくらいで、すっごくおいしいものらしいし、楽しみ。
このシメジが、後で一騒動になるのだが・・・。

魚料理が出る。2人で1つずつ分けた「うなぎのパイ」だけれど、充分な大きさがある。フランス料理というものは、量を食べられない奴には食べる資格がないのだと思えてきた。
デキャンタージュした赤ワインもグラスに注がれる。うなぎの場合には脂があり、赤ワインとも合うと聞いていたので、白と赤両方で試してみる。赤でも魚くさい後味が残らなくて、合わないことはない。ふむ。

もうお腹が落ち着いてきたような気もするところで、肉料理。
料理を運んでくるタイミングが絶妙なのに、感心する。
「早く来ないかなぁ〜」と待つということがない。しかし、次々にきて追いまくられるわけではない。話をしているうちに、自然と次の皿になっているという具合だ。
そういうところに、一流のサービスを感じる。違う料理を同時に良いタイミングで出すには、料理人もきっとたくさんいるに違いない。
私の頼んだ「子羊のガトー仕立て」は、肉の塊ではなく、薄切りの茄子で肉を包んだ料理なので、それほど重すぎず、最後までおいしく食べられた。ダンナの鴨肉も、そうっとこちらのお皿に一切れ乗せてもらって味見したことは言うまでもない(笑)

赤ワインは、やはり肉料理と合う。単独で飲むより、相乗的にぐっとおいしくなる。
ボルドーワインは、今まで酒屋で2000円台のものくらいしか飲んだことがなく、どうしても樽くささというかあぶらっぽさ(私には、そう感じる)が強くて、あまり好きになれなかった。今回初めて、良いボルドーワインを飲んで、樽の香り以上の他の複雑な香りがあっておいしいのだということがわかった。その様々な香りが、赤ワインの愉しみなのだろうけれど、この道を追究していくのは、一生ものの大変なことだということもわかってしまったのだ・・・。家で飲むのは、2000円クラスにとどめ、良いワインは10年に一度(?)管理の良いワインセラーのある店で飲むことにしよう・・・・ワインなんぞを趣味にしたら、またたくまに破産するわ(笑)

肉料理と共に、先ほどお勧めにきた「シメジ」のお皿も運ばれてきた。つやつやと黒っぽく、やはりホンモノのシメジは色からして違う。歯ごたえが残る火の通し方って難しいんだけど、ほどよくおいしく仕上がってる。
ただ、中にΩ状のほんの小さな針金が入っていた。
口に入れたわけではないし、特に問題はないのだけれど、せっかくこれだけサービスに気を使っている店だし、一応一言言っておいたほうがいいかな・・・と店の人に伝えた。
さっそく年配のギャルソンが説明とお詫びにやってきた。キノコの泥をとるタワシのようなものが、入ってしまったとのこと。こちらもそれほど気にしたわけではないので、恐縮してしまう。お詫びに食後酒として熟成したポルト酒をサービスしてくれたし・・・・。

食事のコースが終わり、お腹いっぱいなのにもかかわらず、チーズを勧めにくると、これも味見したくなる(くいしんぼ(笑))。最近凝っている山羊乳のチーズを貰い、ほんの少々残っていたワインといただく。

そして、デザートなのである。
ワゴンで見せてくれるケーキは、どれもおいしそう。
お腹に余裕があれば、いくつか盛り合わせてもらうところだけれど、限界が近いので1つだけ選ぶ。しかし、ここで軽いムースくらいにしておけばいいのに、私はチョコレートクリームとカスタードがコンビになったサンマルクを選んでしまう。ケーキも、料理と同様に大変「盛り」が良い。不二家のケーキくらいの大きさ(笑) 限界は越えた、苦しい〜(笑)

コーヒーでお腹を落ち着かせて、一服・・・・。
灰皿は初めからテーブルに用意されているし、隣のテーブルとの間も広くとられているので、食後の一服は、我慢しないでやらせてもらう。
泡だった濃いめのフレンチコーヒーは、食後に欠かせない。ダンナは「エスプレッソ」を飲んだのだが、イタリアのエスプレッソとはちょっと違ってたとのこと。フランス料理屋のエスプレッソは、フランス風なのだろう(笑)と思ったりする。
お茶うけっぽく、乾燥白イチヂクやグスベリーなどがちょこちょこと運ばれる。プチフールも来たけど、もう限界越えてるしな・・・・、と言いながらも味見する。ますます苦しい(こうなると、食い意地のはったタダのバカ(笑))。

食前酒からワイン、食後酒までしっかり飲んで、だいぶ酔っ払ってもいる。
気持ち良く食べて飲んで、幸せな気分で、来た階段を昇って帰ったのであった。

お値段ですか? 秘密にしときましょう(笑)
ウチの家計では、10年に1度しか行けないけれど、店の雰囲気(きらびやか過ぎず落ち着けて、ちゃんとシャガールの絵も飾ってあって)、サービス(感じ良いです)、味(おいしいとしか言いようのないボキャブラリーの貧困さが悲しい)を考えれば、法外な値段ではないです。

マルゴー シャトー・プリューレ・レシーヌ 1985年
13000円


Veuve Clicquot(98/9/6)

黄色いラベルでおなじみのシャンパン
親が海外へ行ったときのおみやげなのだが、「シャンパンはお祝事のときしか開けない」と決めているので、お誕生日記念(誕生日は昨日、苦しいほど飲んで食って終わっただろって?(笑))に開けることにした。

フルートグラスの底から細かな泡が立ち上り、シャンパンゴールドがキラキラ輝く。
シャンパンって、心もキラキラしてくる歓びのある飲み物だと思う。

でも、BRUTだけあって、辛口。
どっしりとした大変マジメなシャンパン。
私は、どちらかというとモエ社のほうが、好みかな・・・。
シャンパンもいろいろな種類があって、違うものを試したいとは思うのだけれど、ディスカウントショップにあるのって、種類が限られててなかなかね・・・。

昨日ごちそうを食べたのもあって、軽いもので行こうと思いながらも、なぜかパスタが食べたくて、大皿いっぱいにパスタ作ってしまって、またしても苦しくなる。
前菜は、アピシウスで出たののマネをして赤・黄・オレンジの3色のピーマンのマリネにしてみたりした(笑)

いつか一攫千金お金持ちになって、毎日シャンパンが飲めるようになるといいねと馬鹿話しながら、軽〜く1本空いてしまったのであった・・・・。

Veuve Clicquot Ponsardin BRUT(FRANCE REIMS)


兵庫の地ビール(98/9/7)

8月20日に、神戸から友人がやってきて、おみやげにいただいたビール。
飲み会の話も書かなくちゃだけど、まずは、この2種類の地ビールの話。

淡路の「シーランドビール」と、「六甲ビール」の六甲ピルスナー。
淡路って、兵庫県だよね?(笑)

「シーランドビール」は、茶褐色系。ペールエール〜アンバーエールの中間くらいの印象かな。香りがあり甘すぎずくどすぎず、力はある。けど、私にとっては、あまり印象に残らないタイプ。まだ色付き系のビールに関しての基準ができてないのか、ああ、なるほど地ビールぽいな、で終わってしまうのね。飲み飽きないし、食べ物とも合うし、悪くないんだけど、これいい!とまでは、いかない。

「六甲ビール」は、今回のは「六甲ピルスナー」だけど、他にも種類あるのかな?
ヴァイツェンとかあれば、ぜひ飲んでみたい。
ピルスナー、とりあえず、とても気に入ったのだ。
フルーティな香りのあるゴールデンエール系。私の好み。
味が気に入るとね、色さえも、とても美しく輝いて見える。
ゴールドの色味がいかにもおいしそう。
まったくないわけではない苦みに大人の味わいを感じるバランスの良いビール。

というわけで、TAKEさん、ありがとうございました。
神戸から8本のビールを背負って東京に遊びに来たんだよね(笑)
重かったことでしょう。全部引き取りたいのは山々だったけど、飲み会メンバーがみんな酒飲みだったから、視線がコワくて私も遠慮しましたよ(笑)

今月12日〜15日と、四国・中国を地ビール行脚の予定。
シーランドビールは、しっかり淡路で飲んでくるぞ!
その地方でお勧め地ビールがあったら、教えてください>地元のみなさま

「淡路島シーランドビール」(兵庫県津名郡)
原材料:麦芽・ホップ・酵母
アルコール分:約5%

「六甲ビール」(兵庫県神戸市)
原材料:麦芽・ホップ
アルコール分:約5%


キリンヨーロッパの生(98/9/8)

8月20日に関西から2人の友人が出て来て、渋谷で飲むことになった。
私も渋谷はねぇ、ここ10年くらいテリトリーじゃなくて、コレという店も思いつかなかったのだけれど、ビール屋なら1つ心当たりがあった。
キリンのビヤホール「DANKE」。
西武のA館とB館の間の道入ってすぐというロケーションにありながら、シブヤっぽくなくオヤジっぽい店(笑)

キリンのアンテナショップらしく、「ヨーロッパシリーズ」という3種のオリジナルビールがあった。限定モノには目のないROSE(笑)、さっそく試してみる。

「ヴァイスビール」
小麦の香りは確かにする。香りはヴァイツェンぽい。けれど、クリアヴァイツェンなのね、濁ってないの。洗練されてて、飽きないけれど少し物足りなさを感じたかな。

「ペールエール」
甘くなくて飲みやすかったような気がする。う〜ん、忘れてる(笑)

「ボックビール」
どしっと重い味わいで、何杯も飲める感じではなかった。

この3種のビール、10月には市販されるらしい。
「キリンヨーロッパ」という限定もの。
ちょっと楽しみにしてても良いかも!

この日の飲み会としては、飲んべでROCKERというしょーもない奴らが5人集まって、ずるずる飲んでは「WHOがどうした」「NAZZのアルバムが!」とか、普段できないバカ話して、えらく楽しく過ごしたよ(記憶はあるぞ!(笑))。



秋の定番ビールは?(98/9/22)

酒日記が久しぶりになってしまったのは、地ビール行脚の旅で出ていたからとゲームにはまりこんでいるから・・・・・。
飲むのは、毎日飲んでるんだけどねぇ(笑)

さて、今夜は台風が来ていて外は嵐だ。
まだ蒸し暑いけれども台風シーズンの秋なのだね。
夏の「喉ごし重視」の飲み方から、味わうビールになる季節。
カートンでドンと買う定番ビールを何にしようか・・・。

夏の間もある程度苦みとコクのある「浜きりん」で過ごしてきたので、以前の定番だった「クアーズ」や「バドワイザー」に一気に切り換えると、少々物足りなく感じるかもしれない。ということで、とりあえずは、季節限定ものでキリンの「秋味」にしてみた。季節限定にヨワいのね(笑)
「浜きりん」も地域&季節限定のため入手できなくなって、それの延長線上のビールという選択。

毎年飲んでいる「秋味」だけど、今年もコクと豊かさを感じさせる良いでき。
「ビール職人」も良いんだけど、毎日飲む定番としては、重すぎて飽きが来る。
「秋味」は、くどくないし、このところ少し苦みのあるキリンの味に慣れているのもあって、さらりとおいしく飲める。

しかし、まだ暑い日も多く、消費量は、ハゲしいものがある。
1晩に2人で3〜4本、ということは、1週間で1カートン(24本)が空いてしまう!
この頃、ビールを数える単位が本数じゃなくてカートン数になりつつあって、これでいいのか・・・とも思うけど、仕方ないか(笑)
経済的に苦しいから、次のカートン買いは、カートンで2〜300円安い「クアーズ」になることだろう。それでも飲むことには変わりない(笑)

地ビール行脚の旅から帰ってきたら、8月末に行った「人間ドック」の結果が来ていた。
私は、懸念された肝機能にも問題はなく、このままの生活でOK!
だけど、ダンナのほうは、尿酸値とコレステロールが高い。このままだと、痛風になるおそれがあるらしい。痛風って、風が吹いても痛いというつらい病気なのに、同情されないんだよね。「ラクして美食してるから痛風になるんだよ」って言われちゃうの。
ダンナの結果の所見欄には、「酒、肉食、脂肪分を減らして野菜を多く摂り、運動をすること」と書かれていた。
しばらくは、オリーブ油、生クリームたっぷりのパスタは、お預け。
干物と厚揚げと一夜漬けを中心とした地味な食事を続けることになりそう。
私も、この夏だけで4キロばかり急に太ってしまったから、ちょうどいいわ。

「秋味」
麒麟麦酒株式会社
原材料:麦芽・ホップ・米・コーン・スターチ
アルコール分:約6%


大沼ビール(98/9/23)

北海道・大沼国定公園の地ビール。
郵便局の行なっている「地ビール全道飲みくらべ頒布会」のシリーズの1つ。
毎月2200円で6カ月間、5種類の地ビールが飲めるという、ビール大好き北海道大好きな私のためにあるような企画!
北海道在住のタッタさんが教えてくれたので、すぐに申し込んだのだ。
第1回は、7月の「帯広ビール」だったのだが、これの感想もまだ書いてなかったね(笑)<そのうちに・・・・
今回の「大沼ビール」は、8月分。もう手元には9月の「ふらのビール」も来ている。地ビールは賞味期限が厳しいだけに、忙しいぞ(笑)

「大沼ビール」は、「ケルシュタイプ」と「アルトタイプ」500mlを1本ずつのセット。

能書きによると、
・「ケルシュタイプ」
歴史の街ケルンで飲まれている伝統のビールです。淡色麦芽を使用し、さっぱりとした飲み口、切れ味の良さが特徴です。
・「アルトタイプ」
カラメル麦芽を使用した香ばしい麦芽の香りと、ほのかな甘味とホップの苦みがコクのある味に仕上がりました。

私の飲んでみた感想としても、能書きの通り。
「ケルシュタイプ」は、久しぶりに「キレ」を感じたビール。「キレ」を重視するとドライすぎて大味になりがちなところを、複雑な香りで楽しめるようにしてある。麦の香りか酵母の香りか単純ではない香り。
色は少し濁っていて、泡が細やか。
甘くなくてすっきりしているけれど、深みはあって飲みやすい。
これが「ケルシュ」の味の代表だとすれば、また他のケルシュを飲んでみたいと思う。初めて出会った味のビールだった。

「アルトタイプ」は、色付きビールだけれど、さすが北海道、重くないさわやかな味。見た目の色ほど焦げくささはなく、フルーティな香り。ペールエールくらいの濃さ。香りは甘く味は甘くない、私の好みのビール。飲みやすいけど、ぐびぐび飲むのではなく、一口ずつ楽しみながら飲める。

「大沼ビール」は、2種類とも大変気に入った!
だいたい私は、「北海道」に関しては評価が甘くなるんだけど、これは本当においしい。
大沼まで飲みに行きたいな・・・・・<いつかきっと!

「大沼ビール」
株式会社ブロイハウス大沼(北海道亀田郡)
原材料:麦芽・ホップ
アルコール分:約5%


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