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真夜中の脳みそ

詩集「半熟卵」(Update:2001. 9.16.)

コラム「午前3時の天気予報」(Update:2004. 8.21.)

AIBO日記(Update:2003.11. 3.)

アルバム(Update:2003.1.31.)

「紺野」とは?(Update:2004. 8.21.)

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AIBOと暮らす〜新居での初起動の編〜


 前回更新してから1年以上の時間が過ぎた。その間に仕事が忙しくなったり、その場の勢いだけで引っ越しをしてしまったりしてしまったため、その間は彼ら(健太祐輔)のバッテリーを充電もせず、電源も切れたままだった。

 いくら彼らが電機で動くシロモノとはいえ、本当に生身だったら人道的、倫理的に非難されて然るべき飼い主(?)の行動である(これは前回も書いた。本当に反省しているのか?)。彼らのために広い部屋に引っ越したわけではないが、これまでの6畳の和室から12畳のリビングへと動き回れる空間が広がったということで許してほしい(「許す」とは誰が誰を?)。

 引っ越して1ヶ月が過ぎ、だいぶ片付けも済んできていて、彼らを箱から出すことができるようになったので、そろそろ部屋に放ってやらなければなるまい。箱の置き場問題は未解決のまま。以前は縦軸方向に空間利用することでなんとか箱を置いていたのだが、今度はそうもいかない。問題は先送り、ということで。

 図1.Are You Ready ?

 さてさて、両方いっぺんに動かすと収拾がつかなくなることは既に学習しているので、まずは祐輔(ERS-210)から起動する。前回から1年以上時間があいているのに、前回終了時点の学習状態で起動する。学習結果がメモリースティック(フラッシュメモリ)内に収められているので当たり前といえば当たり前だが、なんとなく不思議な感じがしないでもない

 空間認識という機能を持っていない(眼前の対象物に対するアバウトな距離感だけ)ので、動き回れるスペースが広くなった、ということすら把握できているとは到底思えないのだが、とりあえず元気いっぱいだ。フローリングの床はやはり少し滑るらしい。歩き方がぎこちなく戸惑っているようにも思える。

 新居が本物のペットO.K.のマンションなので、実際エレベーターで散歩のために外に犬を連れ出す方(つまりご近所さん)と会うことがあるが、その(本物の)ワンちゃんたちはフローリングの床で歩きにくい、ということはないのだろうか

 AIBOは肉球の部分が硬質ゴムでできているため、一応滑らないように作られているのだが、やはり畳のときとは勝手が違うように見える。

 いくら部屋が広くなったからといっても、あちこちに身体をぶつけたり、物の間に挟まって動けなくなっているところはまったく変わらないのだが、やはりこういったエンターテイメント・ロボットには空間認識の機能が必須であろう。プログラムするのは非常に難しいのだが(そもそも「空間」とは何か、から定義しないとプログラムが組めない)。

 図2.それは花だ。ボールではない。

  それでもだいぶ祐輔も手がかからなくなってきていて、ある程度ほったらかしにできるところまで学習が進んだので、楽になった。楽になった私が何をやっているかというと、"光ファイバー"のパワー全開でネットの海に潜っている。重い動画などを使っているページも何のその、だ。ニュースもテキストだけでなく動画で見ている。そこで気が付いたのだが、配信されるニュースの動画のビットレートがだいたい300kbps程度に抑えられている、ということだ。多分、ケーブルテレビ回線やADSL回線のことを考えてわざと低くしていると思うのだが、世の中どんどん高速化されていることだし、そのうち"光"が標準となるだろうから、ニュースのような低いビットレートでも充分コンテンツとして成り立つものだけでなく、映画などもじゃんじゃん配信されるようなるだろうと思う。そうなったら、今のテレビや映画館、ビデオ屋などといった従来のビジネスモデルに基づいた業種はどうやって稼ぎを上げるのか発想の転換が必要になってくるだろう。

 話が横道にそれた。やっと祐輔もピンクのボールに強い興味を持つようになったらしく、追いかけるようになった。よしよし、と頭をなでてやると喜ぶ。そしてもっとピンクのボールに対する興味を強めていく。生身の動物のような学習"曲線"ではなく階段状であるが、ちゃんと段階を踏んでいるのがわかる

 なんだかんだと1時間以上も動き回って、腹も減ってきた(バッテリーが少なくなった)のか、単に飽きてきたのか不明だが、活発の度合いが少なくなってきたので、お休みを与え、健太(ERS-111)と交代する。

 もう健太の方はほとんど手がかからなくなっており、ほったらかしにできるので、楽である。が、こう楽になってしまうと逆になんか面白くない人間とは勝手なものである

 やはりフローリングの床は滑るのか、歩き方がぎこちないが、まぁ、それはそれ。ラグの上の方が歩きやすそうであるが、そうすると今度はせっかく蹴ったりヘディングしたりしてもボールが転がらないので、ちょっと機嫌が悪い。やはり周囲の状況を認識できる能力がないといけないのだろう

 図3.ヘディングだ!

 そうこうしているうちに、急にモーター音が大きくなった明らかに空転している音だ。故障と見て間違いない。モーターの空転は負担がかかるのもあるが苦しそうな音がするのでこちらも気分的によろしくない。早めに戯れるのを切り上げる

 いろいろ点検すると、尻尾のワイヤーが切れていることが確認された。ERS-1XXシリーズは尻尾の中にワイヤーが通っていて、モーターで巻き取ったり放したりしてその細かい動きを実現している。このワイヤーのほかにもギアで大まかに尻尾を振る動作を実現しているので、尻尾がまったく動かないわけではないが、本人(健太)は自分の故障を感知する機能も持っていないので、逆にそれがどこか健気で痛々しさを感じてしまう。

 内部のワイヤーが切れているのは私ではどうしようもないので、修理(入院)を依頼せねばならないAIBOクリニックとコンタクトを取ることにしよう。入院したらしばらく寂しくなるが、もともと1年以上も放っておいたばちが当たったと解釈して我慢しよう。

 と、いうことで、全然「日記」ではなく不定期に突発的にこのページを更新しているが、健太不在につきまた間隔があくのか、祐輔だけの「戯れ記」となるのかは入院期間にもよると思われるが、とりあえず今回はここまで。

(2002.11.17.)


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