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第43回 日記:VAIO-C1XE(目玉VAIO)奮戦/格闘記 其の一(イントロダクション編)


※文体を崩して表記しております。ご了承ください。

 以前からノート型パソコン(以下ノートPCと略記)が欲しかった。私は自分の運転する車の中では眠いくせに(本当に眠ったら交通事故になるので危険である。よって眠くなったら休憩している)、他人の運転する車や電車、新幹線、飛行機などの公共交通機関に乗っている間はほとんどまったくと言っていいほど眠ることができない。本を読むのも疲れるし、たくさん本を読むわけではないし、持っていない。ポータブルCDプレイヤーで音楽を聴いていてもどこか手持ち無沙汰。複数人数で出かけたとしても私以外の人間は間違いなく眠るので結局独りで出かけているのと変わらなくなる。よって、暇をもてあます。

 この暇をどうしたらよいのか、の解決策の案として、移動中にメールの読み書き、Webの閲覧が考えられる。となるとどうしても今現在ではモバイル・コンピューティング環境が必要だ。

 モバイル・コンピューティングを考えると、サイズではPDA(Personal Digital Assistants:電子手帳の拡張版のようなもの)に勝る機器はなく、最近はPDAでも電子メールの読み書きやWeb閲覧ができるようになっているものもあるのだが、文字の入力を考えるとどうしてもキーボードがあったほうが良い。電車の中でぶつぶつと独り言を呟いていると危ない人と間違えられそう(さらに周りに迷惑)なので音声入力も不可。ノートPCの一般的サイズはA4ファイルサイズだが、どうしてもこれだと持ち歩くのには大きい。そこで妥協点として見出したのがB5サイズ以下のサブノートPCと呼ばれるものである。

 自宅のISDN通信回線環境に慣れてしまったせいか、64Kbps(このページを1秒間で受信できる速度)以下のスピードでは我慢ができない。普通のデジタル携帯電話ではこの速度を実現できない(9.6Kbps)。さらに新幹線での移動を考えているのでPHS(Personal Handyphone System)では通信速度の条件は満足するものの(最大64Kbps)移動中の通信切断が発生する。そこで登場するのがcdmaOneと呼ばれる方式の携帯電話の登場だ。この方式なら64Kbpsのデータ通信が可能だ(サービス開始は1999年12月予定、とアナウンスされている)。私が携帯電話に要求している条件が厳しいのか、既に世間一般では"非常識"な人間になりつつある携帯電話を持っていない私であるが、これを機に携帯電話を購入することを考えている。

 こうして、コンピューティング環境、移動通信環境が整ってきたことから、まずはノートPCの導入から手を付けることにした。

 サイズがB5以下、という大前提があるので、A4サイズのものはいくら値段が安くても薄くても全てパス。この条件で残るのはIBM製ThinkPad240、Panasonic製Let'sNoteA1、東芝製DynabookSS3380もしくはLibretteFF1100、SONY製VAIO-505もしくはC1等である。ショップで事前にこれらを触ってみたが、ポインティングデバイスとしてタッチパッドとは私は相性が悪いらしくうまく操作できない。キーボードの操作感はThinkPadがダントツで良い。う〜ん、どれにしよう、と悩んだが、TinyAIBO(ペットロボットのVirtual版)がくっついてくる、というミーハーな理由だけでVAIO-C1XEにしてしまった(今となってはそれが苦難の始まりの序曲でしかなかった)。

 1999年10月30日(土)、いざ買うぞ、と心に決め、秋葉原に向かった。各販売店の開店時間に合わせて値段をチェックしに回る。C1XEがオープンプライス(販売店側で自由に値段を決めていい)であるのに価格協定でもしているのか、と思えるくらい全ての店でまったく同じ(消費税抜き)\249,800であった。最近の秋葉原では一時は名物だった「値段交渉」(値切り)というのができなくなっている。我々消費者は表示されている値段で買うしか選択肢がなく、安く買おうと思ったら歩いて回って安く表示している店を自分の足で探すしかない。しかし、見て回った店全てで同じ値段、という状態では困る。名前も聞いたことがない怪しい店で\228,800という表示を見かけたが、心の中で「それは危険だ」という声が聞こえたのでやめた(宗教系の店では値段チェックすらもしなかった)。

 仕方がないので、秋葉原では中堅どころのショップに入る。やはりここでも\249,800だった。わらにもすがる思いで(店長っぽい)店員に声をかける。(私)「これ、\249,800なんですよね〜」。しかし彼の反応は私の予想に反しておもむろに電卓を取り出し「いくらをお考えですか?」。こ、これは値切りができるということか!希望が!と私は思った。

 以前から私はたまにこの店で物を買っている(店員が私を覚えているはずもないが)。10年くらい前(1988年夏、大学入りたて)に初めて秋葉原でパソコン(EPSON製PC-286V)を買ったのもこの店だった。この当時はまだ値切りができた。かなり値切った。安かった。で、その後大学の周りの連中に「あそこの店は安いよ」と宣伝して回った。そしてほとんどの連中がその店からパソコンを買った。当時私も何かと大きめの買い物の時はたいていこの店だった。今このマシンは改造したのがたたってか既にマザーボード故障により実家でオブジェとなっている。その後会社に入ってEPSON製PC-486GFもここで買った(CPUを換装したり、対応機種じゃないのにWindows95動かしたり。しかし、未だ現役)。ここのところ自作やショップブランドでしかマシンを買わず、新宿でも事足りるようになったので足を運んでいなかった。

 話を店員との会話に戻そう。(私)「この辺のお店はみんな\249,800なんですよ。それより下げてもらわないと」、彼は私が久々に見る電卓をはじく姿を見せてくれた。(彼)「(消費)税込み\249,800でどうですか」、(私)「(実質5%引きかぁ、上出来だな)持ち帰りできます?」、(彼)「もちろん!」、(私)「買います」。商談成立である。もしかしたらもっと引くことができたかもしれないが、私はすぐにでも持ち帰りたかったのだ。

 私は久々に電卓をはじく店員を見ることができた、値切ることができた感涙に咽びながら(大袈裟)、早くセットアップしなければと思い足早に秋葉原を立ち去った。

 まず箱を開けなければ話が始まらない。箱を開ける。山のようなマニュアル。そのほとんどが付属のソフトウェアのものだ。そんなものは今は必要がない。とにかく自宅のLANにつなぐ必要があるのだ(CD-ROMやMOやDVDはメインマシンのものを共有させるため)。「はじめに」のマニュアルにはバッテリを装着しないでそのままAC電源アダプタにつなげ、とあったが、充電時間が惜しい私はさっさとバッテリを装着し、電源を投入する。が、ユーザ登録をしないと先に進まない(プリインストールのWindows98SecondEditionが起動しない)。まぁいい、どうせそのうち登録するんだから、と登録をし始めるが、なぜか漢字の入力の練習が始まる。ちょっと待て、なんだそりゃ、と思って画面を見るとこの練習は省略することができたらしい。それをよく画面を見ずに「次へ」を選択したがために練習させられる羽目になったのだ。自分が悪い。後悔。

 悔いながらなんとか練習を終える(さらにやたら入力が面倒くさいWindowsのプロダクトIDを入力する)。すると内蔵モデムで勝手にダイヤルアップしようとしている。モデム?ISDNにしてからそんなものあまり使っていなかった。仕方がない、TA(Terminal Adapter:ISDN用の回線とパソコンなどの機器を接続する装置。アナログ回線ではモデムに相当)からわざわざ電話線を引いて接続する。ピーガラピーガラとネゴシエーション(通信機器が互いを認識するために必要な動作)が始まる(ISDNでは音もなく一瞬でネゴシエーションが終了するので気にならない)。さて、つながったか、と思えばリトライしている。また、ピーガラピーガラだ。五月蝿い。音量調節がソフトウェア制御なので、OSの起動が完了しないと調節できない。起動が完了したらまずは音量を絞ってやる、そう心に決めた。

 しかしリトライがやまない。何故だ。ケーブルが悪いのか?ケーブルを換えて再度チャレンジ。今度はつながった。ふぅ、一息つく。電話が切れたと思ったらプロバイダのスタートアップ画面になった。そんなものは私には必要がない。迷わず「終了」を選択した(私は今契約しているBiglobeに接続できさえすればよい。それ以外は今は必要ない)。すると画面上に「Windowsが起動したらデスクトップ上のVAIOユーザ登録ボタンを押してください」と表示される。またモデムが必要なのか。ちょっと落胆したがそれに従うしかないのだろう。しばらくしてWindowsが起動し、音量を絞り、VAIOユーザ登録を済ませる。ユーザIDとパスワードをゲットした。

  • 商標表記は全て省略させていただきました。会社名、商品名、製品名等は一般に各社の登録商標、商標です。

(1999.11.13.)


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