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わたしの「人生2回戦」夢計画

伊能忠敬の生涯を描いた小説「4千万歩の男」の著者井上ひさし氏は、そのあとがきでこれからの給与生活者は<一身にして二世を経る>生き方を余儀なくされつつあり、いわばその<人生二山説>をみごとに生きた人物の一人として、伊能忠敬の小説を書き始めたと述べています。

人生80年時代・・・。定年は人生2回戦の出発点です。
もっと積極的に考えれば、これからの人生は定年年齢を先送りするのではなく、むしろ50歳くらいをひと区切りにして、そこから余生としてではなく、もうひとつ別の生き方をスタートさせるといった大胆な発想があってもいいのではないでしょうか。

そうした視点から、あなたの「人生2回戦夢計画」を募集します。
夢計画ですから、できるかできないかは、この際度外視します。
このページで公開しながら、みんなで<明るい老後>を考えるヒントになればと思っています。

メール原稿はなるべく簡潔に400字以内程度でお願いします。
ホームページを開設されている場合はサイト名、URLも明記してください。リンクを貼ります。
匿名希望の場合はその旨明記し、ハンドルネーム(ペンネーム)を書いてください。
HH01518A1.gif (838 バイト) メールはこちらまで。

   「仮想日本一周」2万6千キロの旅に挑戦。

 最近、岩波書店から「定年後…<もうひとつの人生>への案内」(岩波書店編集部編)という本が出版され、本屋サンの店先に並んでいる。このなかに公募手記として、いろいろな人の定年後の人生が紹介されていて、なかなか面白い。そのひとつをご紹介しよう。
 横浜市に住む岩田アサコさん(63歳)は小学校の臨時教員を勤めながら、仮想日本一周の旅に挑戦している。
 10年前に夫を亡くし、大学生と大学受験を控えた2人のこどもを抱え、臨時教員の道に進む。その8年目に還暦を迎え、1週3日の非常勤の仕事に代わることを決意。このとき岩田さんの胸に大きな夢が生まれた。毎日の歩行の積み重ねで日本の海岸線をクリアすることである。
 調べて見ると、総海岸線は2万6千キロ。千万分の一の縮尺図に物差しを当ててみると、1センチが100キロ。それは1週間に25キロ歩行で約1ヶ月分である。通勤に往復1時間、およそ4キロを歩く。学校での階段の上がり下りなどを加えると、1日5キロは歩ける。仕事がオフの2日間は近くの散歩道を一巡しながら一時間あまりを歩く。これで1ヶ月およそ100キロのの歩行が確保できるというわけである。
 2万6千キロの日本一周は、260ヶ月、約22年の歳月を要する旅になる。旅が終わるとき、岩田さんは82歳。数字上では不可能ではない。こうして岩田さんは襖1枚に貼付けできる日本地図と全日本道路地図を求め、記録準備を整え、現住まいの横浜から東海道を西に向かって旅だったのである。
 それから3年。日々の歩行で地図上の旅を楽しみながら、ときには逗子や鎌倉の海岸を歩いたり、南アルプスや八ヶ岳を縦走したり、丹沢の山々を歩いたりと、日本一周の旅は順調である。夫の13回忌までには4千キロを突破し、広島の菩提寺までの距離をクリアしたいと考えている。
 この旅が終わり、夫のもとへ逝けるその日まで、私の「定年」はおあずけだと、岩田さんの手記には綴られている。                           (Web隊 橋本 1999・2・20)

 

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