BRONZEル・ポンドシエル(ギィ・マルタン料理週間 ランチ)

住所:大阪市中央区北浜東4-33 大阪大林ビル  電話06-6947-0888
営業時間:11:30〜14:30 17:30〜22:00(ラストオーダー21:00)年中無休
京阪天満橋 地下鉄谷町線天満橋 14号階段上る。 大林ビル30階。

2007年2月16日
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点数評価は<8、3、2.5=13.5点>


ディナーメニューを食べるつもりで席に座ったけれど、ランチメニューにも興味津々。サーヴィスの方と相談すると後者を強く勧められました


食べたもの

スープ◎マロンのブイヨンと洋梨のクロカン カルダモンのエミュルション
Bouillon de chataignes, poires croquantes et emulsion cardamome

前菜◎野菜のサラダ ミルフイユ仕立て ラッセルアヌのヴィネグレット
Legumes du moment en salade, en Mille-feuille, Vinaigrette au Ras-el-hanout

魚料理◎鱈のムニエル パイナップルのジュとスモークしたヨーグルト
Dos de cabillaud, cuit meuniere, ananas en jus, yaourt fume

デザート◎マンゴーのローストとパッションフルーツのラヴィオリ ココナッツのソルベ
Mangue rotie, raviole farcie de creme de passion, sorbet coco

小菓子


メモ
  • パリの三つ星レストラン『グラン・ヴェフール』のシェフ、ギィ・マルタンの料理フェア。
    会場は同レストランと技術提携している「ル・ポンドシエル」
     
  • メニューはコース料理が2つ(アラカルトはなし)。一つは今回食べた「ムニュ・デジュネ」11550円。


    もう一つは「ムニュ・ガラ」(帆立のポワレ、鴨のフォアグラ&トリュフ、オマールに海胆のクリーム、仔羊のライムクルート焼き、柑橘のジュレとソルベ、ガラナショコラのキューブ)25410円。
     
     

  • 2年ぶりのル・ポンドシエル。前までとちがって、ガラガラ。3〜4割の入り。そのおかげか、はたまた作り置きの料理がほとんどだからか、一品目がサーヴされてから最後のミニャルディーズが運ばれるまでわずか30分。
    お勧めによりデジュネを選択。13時到着ながら、ほとんどのお客さんはすでにデザートを食べている状況だったので、これから「ムニュ・ガラ」を食べはじめると一人ぽつねんと残ってしまうのを避けるための配慮だったのかもしれない。 ただ、以前の経験では、ここはポーションが小さいし、ランチメニューは品数が少ないのでヴォリュームが十分か心配。その点をたずねると「たっぷりあるので大丈夫」とのこと。実際にはパンを三つ食べたにもかかわらず、食後にカツ丼を食べられるほど。
     
  • 料理は「さすが!」というものと、「この程度?」というものが混在。
    スープは栗をベースにしたカプチーノ仕立て。それだけならたまに見かけるレシピだが、ギィ・マルタンの手にかかるものには洋梨が入っており、カルダモンとカカオのアクセントが加わる。「赤ピーマンのムース」と同じく、デザート素材を料理にしてしまう発想。驚きとおいしさを兼ね備えている。

    前菜とメインは、考えられてはいるけれど、おいしさや楽しさには届いていない。前菜はビーツをメインにした、まさに葉っぱのミルフイユ。ソースはビーツとオリーブオイルとラッセルアヌ。ラッセルアヌは北アフリカのスパイスとのことだが、荒く例えればガラムマサラ。それだけではあまりにもの足りないからか、アンチョビーを塗ったトーストとパルメザンチーズが添えられている。ロシア料理として様々な形でビーツを食べなれている身としては、今回のただの根菜サラダは正直もの足りなかった。
    (お店のHPには"mille−fille"とあるので、和製フランス語が本国に料理名として受け入れられたのかと思ったが、単純で初歩的な誤り)

    メインの鱈は、タンドリースパイスを塗ったポワレ。青梗菜、パイナップル、鱈という組み合わせは信号機の色どり?燻製したヨーグルトのみが印象的だった。

    今回、6人で来日したとのことだが、うち一人はパティシエ。だからかデザートは意欲的な作品。マンゴーの酸味、ラヴィオリの触感、グアバのソースの芳醇さ。なかでもココナッツのソルベは味の焦点がばっちり合った上に、冷たさを全く感じさせない泡雪クリームを食べるかのよう。

    全体的な感想としては、「菜食主義者用のランチ」あるいは「精進料理」。
     

  • 会計は一人分12128円。内訳は10000円(コース料理)+500円(ペリエ)+1103円(サーヴィス料)+525円(税)。

    限られた予算の中でギィ・マルタンの独創性はいかに発揮されるのかがテーマとなっている料理群であった。
    それにしても「技術料」が高すぎ。食材が普通すぎ。ポーションが小さすぎ。フランス料理の醍醐味の一つは「量」にあると思う。実際パリのグランヴェフールでは、これでもかというほど料理もデザートも供された。お客さんの少ないお店で30分で食べ終わってしまうランチは、いくら日本で食べるフランス料理とはいえあまりにも寂しすぎ。

    料理の写真は こちら


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