【部下の仕事をしやすくするには 】
- 戦術的に細かいことに干渉しない
- 障害があれば除去する
- 部下に責任を持たせる
- 部下を信頼する
- 適切な情報提供につとめる
- 部なり課の基本方針を明示する
- 上司として決めるべきことは、グズグズせず、どんどん処理していく
要約
部下が仕事をしやすいようにするには、部下に対し、戦術面で主導権を取ろうとしてはいけません。実際に実務をやるのは部下ですから、部下の能力が発揮できる方法をとります。ただし、まだ能力が備わっていない部下に対しては、具体的なやり方を詳細に指示した方がよい場合もあります。
部下のバックには上司が構えます。部下が障害で苦しむときは、支援が必要になります。また、実務面では思い切った権限移譲も必要です。部下の能力を認め、業務履行の、支障にならないよう任せなければ、目標を達成する人材は育ちません。
そのため、進歩させるための問題意識を育てる必要があります。
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【部下の叱り方 】
- 叱り方を考えてから叱る
@人の見ているところで叱るときは要注意
A自己を失わない
- 極力改善案を示す
- 戦略目標との関連で叱る
@部下の行動が戦略、目標と一致していないときに叱る
A戦略の論理的側面および感情面の双方からみで叱る
- 部下を限界へ挑戦させるような叱り方をする
- 理屈面だけでなく、感情面も考慮して叱る
要約
仕事上、部下を叱らなければならないときもあります。叱り方は、どの様な場合であっても、同じとは限りません。相手によりけりです。職場の雰囲気をぴりっとする効果のある場合もあります。しかし、叱り方を忘れ、気分や感情の爆発するままに怒られては、部下としてたまったものではありません。仕事の方法論の細部については、部下に任せてあるわけですから、くどくど叱らないようにします。
例えば、目標達成が危うくなってきたときには、
論理面;この状態のままでは、残り時間では
目標の達成は至難であることを、論理的に説明する。
感情面;目標が達成できれば、××が喜ぶ、楽しいではないか?
達成できなければ口惜しいではないか? ――等々。
次は、訓練指導法の甘過ぎ、あるいは辛すぎ等、激励叱咤の適度問題です。
甘すぎず厳しすぎずの中庸を取ります。そのためにも、部下の限界をよく認識する必要があります。ですから指導訓練とは、愛情+厳しさになります。根本的に、「部下を一人前に育てやろう」という思いやりがあれば、多少厳しく叱っても部下はついてきます。しかし、部下の心理では、理屈はわかっても、感情的に反発を感ずるものです。リーダーはこの点を肝に銘じておきます。
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【部下の育て方(OJT=職場内教育)】
ビジネスの場で、配属されてきた部下を一人前の戦力に育て上げるためのポイントになります。部下の人間性の内面まで洞察して、長所短所を、あるいは、気質をつかむというアプローチも大切ですが、部下を伸ばすためには、自分自身を伸ばすためのチャンスだということを理解させることが大事です。本人に何が期待されているのか、1〜7項目ののポイントをよく押さえること(OJT=
On The Job training)をお奨めします。
- よい指導者をつける
- 基礎トレーニングのチャンスを与える
- 実務トレーニングのチャンスを与える
- 部なり課の基本方針を明示する
- 目標を持たせる
- 限界への挑戦
- 定期的等チェックする
要約
部下を育てる場合には適切な指導者の元につけるべきです。その上で仕事上のエキスパートに引き合わせる機会をつくり、トレーニングの機会を与えます。
指導の過程を見ながら、思い切って責任を与え、仕事の成果などを発表する等して、自覚とやる気を育てます。この場合、発言を遮ったり、会議での発言なとで、肩書きのある人ばかり頑張ったりするのは一考を要します。指導としては、あくまで、発言をさせて、不足しているところを細くするだけに限ります。
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【部下に侮られないようにする 】
- 戦略が確立していること
- 戦略と戦術の区別が出来ていること
- 上司として決めるべきことは素早く決める
- 自信を持っている
- 部課の希望をよく理解している
- 部下の得意、不得意をよく理解している
- 部下の能力を正確に把握し、かつ限界へ挑戦するように仕向ける
- 仕事の狭い面に詳しいだけでなく、人間的にも立派なこと
要約
部下に信頼されるには、戦略的なことに関して、考えがくるくる変わらないことです。そして、戦術的なことは、状況に応じて臨機応変に対応します。
非常に大切なのは、戦略的にはつねに一貫性を持って説明します。この戦略と戦術の区別を、部下に対して日常的にも、ハッキリわかるようにしておきます。このことを明らかに出来ないでもたもたしていると、部下にすぐ侮られる原因になります。また人間的にも尊敬されるようになることが肝要です。
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