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経営組織論?>『社員の評価養成』

《評価システムを自己啓発に利用-W》

三つ目【問題解決法】
 メイアーの第三の評価法は、問題解決法です。
 この評価方式とは、評価担当者を従業員の判定役から外して、従業員の協力者として行う方法をとります。

 この方法は他の方法と違って、評価そのものを伝えるようなことはしません。
つまり、評価担当者と部下相互の関心は、現在行っている仕事を、改善する点にあるというのが前提になります。管理者は、部下を考課批判するためというより、助けるためにいるという事実を部下が認めれば、部下は進んで自分の欠点を話すようになるということです。

 この方法においての管理者の役目は、部下がとくに気にかけている点(関心事)を見つけ出し、それにそれに応えてやりながら、部下の自分自身や仕事を理解するのを助けます。

 要するに管理者は、自分の持っている観点ではなく、部下の目で物事を見るようにするわけです。また、部下の考えが良くわからない場合は、面接者はその部下が本当に何を言おうとしているのかを、問いただすようにします。

 この場合の管理者は、提起された問題を自分では解決しようとはしませんし、また、積極的に示唆するようなこともしてはいけません。部下の考え方が幼稚で浅薄であっても、部下の考えに、自分の考えを押しつけるようなことしません。できるかぎり良い答が出来るように、部下に勉強させるようにすることが主になります。

 この方法は、応答法と同じように、話を聞き、それを受け入れ、感情的に反応すると言った間接的な方法を用いています。
 しかし、話し合いのリーダーシップは、面接者よりむしろ部下が握るという点で一歩前進している特徴があります。

 問題解決法は好奇心を刺激し、独創的思考を動機づけしています。
これは更に内的動機づけを生むことにつながります。どうすればもっと良く仕事が出来るかを自分から考えを導き出し、それに従って行動するようになるからです。

 部下は、いまや何をなすべきかを人に教えられるのでなく、自分の行動を自分で管理しているような気分に昂揚してきます。その結果、初期の成果を達成しようと言う大きな努力が実ったときに、強い満足感が生まれてくることになります。 つづく