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戦略経営組織論
 ビジネスマンの組織環境

[KEY]経営組織論?>『部下の問題処理

<個人的要因>

「個人的要因」
@「能力不足」
 まず最初に、立派な業績を上げるために必要な、コミニュケーション能力、 事務能力、機械いじりの器用さといったビジネスツールやスキルなど、個人的属性に欠けていることが上げられます。
 これが社員の適正選択や配置を誤らせます。最善の解決策は、持てる能力を生かせる職務に配置替えすることです。

A「仕事に関する知識の欠如」

 仕事を習う能力を持ってはいても、適切な訓練を受けていない場合もあります。これは、適切な訓練を受けさせれば解決することで、多くの場合能力も向上します。

B「情緒問題」
 情緒問題を抱えた社員は、仕事をする上でついそれが態度やそぶりに出て仕舞います。情緒問題には、一時的な混乱状態から、重いノイローゼ、精神異常などがあります。管理者にとっては、専門医に診て貰うように勧める他に、重い情緒障害については、殆ど為すすべを知らない状態です。
 この場合、管理者は、何らかの情緒問題が存在したら、これを見分ける判断をしなければならないでと思います。このような混乱する問題は、職場の作業水準を大きく左右するからです。過失が増加したり、集中力がなくなったりして、生産性が低下しますから、関係者同士で絶えず口論をするようになります。
 その上に、仕事や労働条件についての不平や不満が、やたらと多くなる傾向が出てきます。

C「仕事に対する個人的な動機づけ」
 動機づけが原因となって、誤ちを犯す中で最も多いものの一つは、仕事に何かを求めながら、それが得られない場合のときです。それは上司に認められたいとか、社会的に受け入れて貰いたい等、とか言った要求になります。
 これらの要求が、「仕事によって満たせないとか、やる気をなくし」良い仕事をしようと努力をしなくなります。そのような社員は、往々にして仕事をやめ、自分が満足する職場を探すようになります。仮に、現職にとどまったとしても長続きしないばかりか、仕事らしい仕事は出来なくなってきます。

 中には動機づけが弱く、自分で非常に低い労働基準を設定している社員もいます。この場合は、自分の職務内で、自分の目標は達成しますが、その目標が極めて低いので、会社が定めた基準にはなかなか到達出来ません。この様な社員の中には、社外の仕事で、自分の要求を実質的に満たしている者もいます。かれらは自分の職務を維持するために、やらなければならない最小限度の仕事だけをし、専ら外部の活動に力をいれるようになります。

 この種の社員の動機づけを強める方法や、会社全体の目標を自覚させる方法については、既にこの章の、リーダーシップ動機づけの項で論じておりますのでそちらを参照して下さい。

D「個人的問題」
 どの様な人であっても、家庭内や私生活で起きた問題は、気にかかるものです。家族の死、離婚、病気、子供とのトラブルといった大きな問題は、どこの会社の社員にも良く起きる問題です。
 これらの問題は、普通は一時的なものに限られますが、ときとして、いたって優秀な社員の仕事に、かなりの長い期間影響を与えることもあります。管理者は、この様な問題に注意し、その犠牲となった社員の気持ちを察してやる必要があります。かれらには、「忍耐と温かい目で見守る」ことによってのみ、危機を乗り越えさせ、正常な活動に戻すことが出来るようになります。  つづく