OpenDolphinというオープンソースの電子カルテがあります。
その概要は開発されたデジタルグローブ社のFAQや皆川和史様のOpenDolphin (前eDolphin)の設計及びオープンソース化などを読んで下さるのが、一番正確でかつ分かりやすいと思います。
そのFAQにあるように、OpenDolphinのラインセスであるGNU GPL Ver.2さえ守っておれば、自由に使用できます。
私は、平成元年の開業時点から、いずれは電子カルテに移行しないといけないと思ってはいたのですが、業者が提供する電子カルテの値段とその閉鎖性、さらに業者が倒産等した場合のデータ移行のリスクから躊躇していました。
それらの欠点をこのオープンソースの電子カルテ、OpenDolphinなら克服できると理解はしていたのですが、その導入方法が理解できない(つまりは私の知識、能力を超えていて、導入できない)ため、ずっと紙カルテのままでした。
それが平成24年になり当院に医療事務員兼SE兼の、いわば何でもやる課職員が来てくれることになり、OepnDolphin導入を依頼したところ、ものの数日でやってしまってくれました。
増田内科の増田茂先生が改編された1.4mというバージョン版を増田先生の助けを借りながら導入したようです(現在は2.3mになっています)。
増田先生のOpenDolphinページ。
実際運用となるとOrcaとの連携などのセッティングが必要でしたが、それでも1、2週間程度で試験運用となりました。
それが平成24年2月27日です。
OrcaおよびOpenDolphinのサーバーのOSはUbuntuで、クライアントはWindows(7とXP)、それらをLANで結んでいます。
最初は紙カルテと平行導入で、いわば手間が2倍になったようなもので、さすがに私の帰宅時間が遅くなっていましたが、次第に慣れて、紙カルテとOpenDolphinの内容を一致させるよう記入するのに午前と午後、それぞれ30分程度でできるようになりました(これは当院では再診が殆どというのも関係しています)。
そして実際に使える、OpenDolphinのみで大丈夫と、平成24年11月12日から完全移行となりました。
増田先生のOpenDolphinページにある「デモ」をご覧になれば、だいたいこういうものだというのが分かると思います。
インストールは増田先生に、ご自身の氏名・所属・連絡先を記入の上、導入希望のメールを送り、導入方法の詳しい解説をもらって下さい。増田先生のOpenDolphinページの「OpenDolphin-2.2m説明」(PDFファイルです)をクリックしPDFファイルをダウンロードして表示すればその中に増田先生のメールアドレスが書かれています。
当院の医療事務員兼SE兼何でもやる課職員の書いたドキュメントを置いておきます。
医療画像はDicomサーバーに集約し、そこに端末からアクセスしてビューワーで表示することを目的にConquestというフリーのDicomサーバーをUbuntuにインストールし運用しています。これはその記録です。
Ubuntu 12.04 LTS上へのConquestのインストール及び運用の記録
平成24年11月22日記
著作者