エアバスVSボーイング 〜 しのぎ削る2大航空機メーカー |
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熾烈な開発競争&シェア獲得競争が繰り広げられている、最新鋭旅客機、エアバスA380 と ボーイング787。結果的に大変な技術革新と経済効果をもたらしているようだ。
低燃費、長航続距離、ゆとりあるちょっと贅沢なつくりのキャビンを備えるボーイング787。そもそも全日空が各社に先がけて50機購入することを決定していることから見ても、航空会社の求める要素をしっかりカバーした同機は「需要のボリュームゾーン」で着実にシェアを伸ばしていくだろう。折りしも昨今の原油高もプラス要因となっている。 また、丸紅と東急建設がマレーシア航空からA380の「格納庫」建設を100億円で受注するなど、周辺産業も景気が良い。 さらに、軍用機市場でもエアバスとボーイングは激しく火花を散らしている。 エアバス社は欧州航空防衛最大手EADSと、英防衛大手BAEシステムズが出資する航空機メーカーであったが、その後EADSはBAEシステムズからすべての株式を買い取り、エアバス株を100%保有し完全子会社化した経緯がある。EADSは、A330をベースに空中給油機A330 MRTT(Airbus A330 Multi Role Tanker Transport)を開発、世界中の次期空中給油機市場において、ボーイング767をベースに開発されたボーイング社のKC-767と火花を散らしている。 A330 MRTTは英空軍に(英空軍仕様機名称)ボイジャーKC.2/KC.3として、豪空軍に(豪空軍仕様機名称)KC-30Aとして採用された。 対するKC-767は、大型案件である米空軍次期空中給油機(KC-X)選定に際し、EADSの提案するA330 MRTTと激しいセールス合戦を演じ、会計監査院(GAO)を巻き込んでの選定やり直しを経て、辛くもボーイング社の牙城ともいえる米国防総省からの受注(米空軍仕様機名称)KC-46Aを獲得した。 そして、今この瞬間も世界の至るところで、最新鋭航空機の受注をめぐり、エアバスVSボーイングの攻防が繰り広げられていることは間違いない。
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