moon zabadak Live moon
'2000.6.17 at なかのZERO 大ホール

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さて、緊迫した音の雰囲気が、ふっと暗く静かになって、舞台には吉良さんと小峰さんの二人だけに。

まずは、ギター一本の静かな伴奏から、『遠い音楽』。
このコンビだとメインボーカルが吉良さん、裏が小峰さんの、音が高い弾き語りバージョンです。

……が、小峰さんがちょっと歌詞を間違ったり。
間奏の吉良さんのギターも、間違いぎりぎりで立て直したような気も……。

続いて小峰さんヴォーカルで『光の庭で』。
すっかり鎮まったホールに、公子さんの高い歌声。この曲はライブで聴く公子さんの歌の中で2番目に好きです。
ちなみに1番目は『光降る朝』。

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今日は弾き語りは短く2曲でおしまい。
再び全員が揃った舞台上に、3人の、ピンクの民芸風の衣装を纏って三線を手にした女性達が。

吉良さん「三線シスターズこと……なんだっけ?」……本名を忘れないように(笑)

La Campagnie "A-n"の三線の音を伴奏に、新曲『夏至風(カーチバイ)』(……と聞こえたのですけど……合ってるでしょうか?)
島唄風の音楽に、静かで朗々と明るい吉良さんのボーカルを乗せた、アルバムのラストに合いそうな曲。

La Campagnie "A-n"は、明樹由佳さん主催の、蛇皮線の音に手話やパントマイムを交えた踊りを交えたパフォーマンス集団。
で、吉良さんが音楽プロデュースをしている今度のフランス・アビニョンでの演劇祭での公演に吉良さんも参加する、とのお話が、三線の調弦で大変な3人を尻目に(笑)発表されました。


ここでそのままメンバー紹介。
久しぶりの藤井 珠緒さんに、内田 健太郎さん、「今日は普段着できました」の太田恵資さん、
新体操の音楽を担当することになった(!)、佐藤マサさんなどなど続いて、
吉良さんに「チュンリー!」と紹介された(笑)、小峰公子さんからは、
斎藤ネコカルテットwithカラク、同じくネコカルwithザバダックのミニアルバムのお話が。
この2枚組、どういうものになるかすごく楽しみです(^^)

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ようやく調弦が終わって、吉良さんも三線を持ち、もう一つの新曲『星ぬ浜』。
ゆるやかな調べに、やっぱり吉良さんの音楽は、民族楽器の音に合ってるなぁ……
……と思っていたら、不意にすっと、左端に真白い衣装の明樹由佳さんが登場。

ゆっくりとした公子さんのボーカルに合わせて、パントマイムのように舞います。
手の動きがすごくなめらかで綺麗。私には聞こえないのだけど、多分手話が入っていると思います。
そっと、胸に両手を合わせる舞いが優しくて……
……だけど右端の私からは思いっきり逆サイド〜(涙)

やがて静かな歌が終わると、急に曲のテンポが上がって琉球民謡風の早い音楽に。
明樹さんの舞いも、肩の動きが大きい勢いのある踊りに変わります。
そして、吉良さんのエレキギターばりの三線弾き!最後には放り投げて……

……ごん。
「……またマイクを粗末に扱ってしまいました。」(笑)

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ゲストの"A-n"の方々が舞台袖に消えて、もとの編成で後半戦へ。

前回に続いて、バイオリンとリコーダーを伴奏に、吉良さんボーカルの『かえりみち』。
今回はもう歌声も慣れてきていて、すっかりレパートリーとなってる感じ。
この曲はアルバム『はちみつ白書』の中で1、2を争うお気に入りの曲なので、こうして生で聴けるのは嬉しい。

そして、あの独特の(笑)前奏と共に奏でられたのは、何と「たまご」こと『Unreasonable Egg』!
あの『のれんわけ』で聴いて以来……すごく懐かしくて感動。
でも、さすがに昔の曲で知らない人も多い上に、あの妙な英語詞の響きに、
盛り上がりの中にあっけに取られた空気も混じってました(笑)
途中のセリフの所もわけわかんなくて、吉良さんなんか「白いたまごっ!」とか日本語でシャウトしてるし……。
最後は、公子さんがだんだん回転がおそくなる「Unreasonable Egg……」で決め。


そのままノンストップで、アルバム『Something in the Air』から、これも珍しい『Mother』。
そしてラストは、定番となった『永遠の森』。
もはやライブではこの曲か『Tears』がないと終われないに等しいかも。
スタンディングの拍手の中、盛り上がったまま取りあえずライブは終わりを迎えたのでした。

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ここからは、前回同様に手を叩きっぱなしのアンコール。

まずは、ブルーのシャツに着替えた吉良さんに、三線ブラザーズも再登場して、
今回は三線の音色も加わった『収穫祭』。
アコーディオンはじめ沢山の楽器に、盛り上がった大勢のハンドクラップ。
ホールが、まさに「収穫祭」というにふさわしい、楽しい祭りの広場になり変わります。

途中で、突然客席の中央から歓声が。
見ると、柚楽 弥衣さんが赤い羽衣みたいな服を纏って、中央通路で踊っていました。
くるりと回転して舞台に上がる姿は、本当に若い獣のよう。

そして右サイドからは、黒の衣装に着替えた明樹由佳さんが再登場。
やった、今度は目の前〜(笑)
『星ぬ浜』の時とは違った早い動きで、軽やかで楽しそうな踊り。
途中で髪の結び紐を、えいやっ、とはずして踊る姿が本当に楽しそうで、つい見入ってしまいました。


そしてとどめは、『永遠の森』が「これがなくては終われない」なら、さしずめこの曲は「これがなくては帰れない」かも、の『Easy Going』。
藤井 珠緒さんのマリンバの勇姿、息の合った「ぱんぱん!」の拍手をバックに、
吉良さんのギターと歌が炸裂して、これまでにない盛り上がりの中でアンコールを終えたのでした。
盛り上がりすぎて、煽った吉良さんにのって、通路から人があふれてひどいことになってたけど……。

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1回目よりもさらに強いアンコールの拍手とコールに、吉良さんと小峰さんが再登場。
「もうレパートリーが切れたので、夫婦『遠い音楽』で勘弁してください」(笑)と吉良さん。

盛り上がって興奮した場を鎮めるかのように、もう一度静かなギターの旋律が流れます。
いつの間にか、客席からも静かな歌声が広がって、何だか音楽会みたいな合唱に。

最後のコーラスを残して、客席からのコーラスをバックに、静かに退場……

……コーラスが止まっちゃって失敗(笑)
退場の動きがぎこちない上に、難しいコーラスを客席のみに任せるのは無理があるです…(笑)。


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……という訳で、本当に長々と綴ってきましたが、
今回のライブは、小惑星zabadakのおはなしに始まり、客席のリコーダー、弥衣さんの踊りに、La Campagnie "A-n"の三線とパフォーマンス……
……などなど、本当に盛り沢山の一言でした。

選曲的には前回のライブと重なるところも多くて、もう少し珍しい曲も聴けたらよかったけど、
新曲2曲はどちらもよい感じだし、ほぼ満足。

このライブの模様はライブビデオになるそうなので、もう今から楽しみなのでした。


でも、これで、手持ちのライブのチケットが尽きてちょっと寂しい……。
アビニョンにはさすがに行けないので、凱旋ライブとかやらないかなぁ。
あとは、CD発売記念にネコカルとのライブとか……。
zabadak以外にも、そろそろ未森さんや浩子さんや、ミャンマー帰りの平沢進とか……

……などと、ライブ欲の尽きない今日この頃のオーナーでした。
長い文章、付き合ってくださりありがとうございました(^^)


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