介護日誌
2004. 11. 1
介護(母は復活!)

母は復活した!
母は復活した! <10月21日>
左大腿骨頚部骨折の手術から3週間経過した 10月21日、全荷重をかけての歩行訓練が始まった。といってもこの日限りで、翌日は退院が決まっていた。
私はリハビリ予定時刻11時過ぎにリハビリ室に行ってみた。PT(療法士)さんの介助を受けているが数メートルの距離をつかまり歩きすることが出来た。
その日の昼食は歩行できて気分がよかったのか、自力で食べることも出来た。
本人の努力が最も必要なことではあるが、PTさんの根気に支えられたと思う。
リハビリは毎日20分であったが、リハビリをしなかった時の母を目のあたりにすると、リハビリがこれほど重要なものであるか考えさせられた。
22日に退院した後は、老人保健施設に再入所してリハビリを継続中である。

廃用症候群
リハビリ再開<10月13日>
病院でのリハビリは、月曜日から金曜日まで一日20分間、計画されている。連休の期間は数日間、リハビリがお休みであった。
ベッドを離れている間は車イスに座っているが、体力が落ちているためか辛そうにするので、私は食事が終わるとベッドに移動させてもらっていた。
この頃の様子を私は”痴呆の進行”、”筋力の低下”が急激だったと思う。
ネットで調べているうち、リハビリに”廃用症候群”という用語があることを知った。(詳細は検索していただくとして)簡単に言えば「使わなければ機能が低下する」ということだ。
特に高齢の母などは、寝ていることが体のあらゆる機能、たとえば筋力、脳の機能、肺の機能などが低下し、痴呆が進行し、肺炎にかかり、起き上がることが出来なくなる。
起きていることが出来ないから、寝ているとますます機能が低下するという悪循環に陥り寝たきりへと進むそうだ。
リハビリが休みの間の母は、この廃用症候群に陥れかけていたのではないかと思った。
車イスに座らせても真っ直ぐに座ることが出来ず、もたれて座っている。持病の喘息の発作が現れ喘鳴がつづく。
食事のときもスプーンを持つ力が失せてしまったようだ。
あるとき看護婦さんに「入れ歯が合わないようですね」と言われたことがある。車イスにもたれかかって眠っているいる口元から入れ歯がだらしなく落ちそうになっている。歯茎の肉も落ちてきているのかと思ったことがある。

回復の兆し
食事も自力で <10月21日>

13日からリハビリが再開された。この頃はPTさんにブツブツ「やりたくない」と文句を言いながら渋々やっていた。
退院間近になると比較的復活しそのような状態は見られなくなった。
写真は21日の昼食だが、リハビリで歩行することができたので気分が高揚していたと思われる。自分でごはんをスプーンに載せ口に運ぶことが出来た。精神と肉体がうまく作用したのかなと思った。
母は耳がかなり遠くなってきた、また視力も落ちてきている。
目、耳とコンピュータで言えば入力機器がほとんど機能しないわけであり、処理する情報が入ってこないから処理装置(脳)もサビついてしまっているようだ。
情報に対する刺激を与えるべく 食事の時はテレビのスイッチを入れ幼児番組にチャンネルを合わせると目を凝らしている。
看護婦さんも幼児向けのビデオをセットしてくれていた。
また外の景色に触れさせようと外に連れ出したり、高階の食事室に連れて行って外の景色を見せるなど試みた。
完全といかないまでも徐々に復活の兆しが見えてきた。

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