たび
楽しむ
2003. 11. 24
たび(関門)
関門海峡 地図をクリックすれば拡大します
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巌流島→下関・唐戸→旧英国領事館→唐戸市場→李鴻章道→赤間神宮→安徳天皇御陵→壇之浦古戦場址→関門トンネル→和布刈神社→
門司港駅→小倉駅→帰着
このほかの関連する写真はたび・フォト(関門海峡)をご覧下さい。
下関
定員70人位の連絡船は海峡を庭の中を動き回る子どものように走る。沖合いにはORIENTferryと書かれたかなり大きな客船が出港していた。巌流島から約10分で下関市・唐戸桟橋に着いた。
門司港とこの唐戸の間は直接庶民の足のような連絡船がある。さきほど野菜がはいった買い物袋を提げた婦人が乗船した。
関門の間には、東から人道もある「国道関門トンネル」、自動車道の「関門橋」、「新幹線トンネル」、「在来線の鉄道トンネル」があるが、ダウンタウンの間の移動には不便で、やはり連絡船(渡船)が使われるようである。
旧英国領事館
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唐戸市場は卸売市場だそうだが、一般にも開放しており、若干の海産物を求めた。道路を隔てて旧英国領事館があり、中は開放され二階にも上がることができる。質素だが優雅なつくりである。
亀山八幡宮には「ふく」(ここではふぐと濁らない)の像が見おろしている。
ここから東に向かい関門橋の先の関門トンネル人道入り口をめざす。関門の案内パンフには史跡がずらりと記されている。
少し北の方だが「林芙美子生誕碑」、「引接寺」、「藤原義江記念館」、「史跡春帆楼」、「日清講和記念館」、「安徳天皇御陵」、「赤間神宮」、「壇之浦古戦場址」。どれも立ち寄ってみたいが時間がない。
国道を東に向かって歩いていると「史跡春帆楼/日清講和記念館」の小さな案内が見えたので左折する。曲がってみたもののそれらしい建物は見えない。
しばらく歩いて坂を上っていくと狭い小道に出た。同時に「藤原義江記念館」の案内がある。少し戻る方向だがせっかくだからいってみよう。曲がりくねったり右折したり小道を歩いていると洋風の民家に住居者の表札らしい側に藤原義江記念館と記されていた。
その家の入り口まで行ったがとても「記念館」には見えない。
「まっいいか」で引き返す。さっき通ってきた小道が「李鴻章道(りこうしょうどう)」であると説明板が立っていた。
日清戦争の講和会議で清国の李鴻章が宿舎(引接寺)と会場(春帆楼)の間を危険を避けるためこの道を往復したそうである。ちなみに講和
源平合戦の址
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会議の日本側は伊藤博文、陸奥宗光だそうだ。
小道を東の方に進むと「春帆楼」が見えてきた。今も現役の料亭らしい。コックさんが外で休憩していた。「春帆楼」の南側に「日清講和記念館」がある。
もとの国道を少し東に進むと「赤間神宮の水天門」が見えてきた。境内には「耳なし芳一」のお堂への道がある。お堂のすぐ隣には「平家一門の墓」がひっそりと隠れているようだった。「赤間神宮」のすぐ西側には「安徳天皇御陵」が神宮とは違った佇まいを見せてくれる。
確か赤間神宮は以前、阿弥陀寺といったとか何かで読んだような気がする。そういえばここは阿弥陀寺町と表示されている。
左手は崖が国道に迫り歩道すらない。右を向くと民家が並んでいるが、その奥は海のようだ。民家の町名表示は「壇之浦町」となっていた。昔は切りたった断崖の側まで波が寄せていたのかもれない。やがて右手の民家はなくなり、真上は関門橋である。
関門橋をくぐりぬけると関門トンネルの人道入り口があるはずだ。海岸には「壇之浦古戦場址」と記された公園がある。園内に天保製長州砲と書かれた大砲が海峡に向けられている。幕末の頃活躍したのだろうか。
こんなに数多くの史跡があるのだったらもう少し時間を割いておくのだったと悔やまれる。
阿弥陀寺町といい、壇之浦町といい私の住まいの近くにある「XXニュータウンのXXXケ丘」とは違い歴史を感じさせる町名である。
ここにもレトロ調がある
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海底トンネルの人道部分は780m、海面下58m。エレベーターで一気に降りる。エレベータのところからやや下り勾配を歩いて県境の表示が「山口/福岡」が見えてくる。人道内はガランとしてときたま、ウオーキングしている人に会うが、人道内の九州と本州を往復しているようだ。
海底の人道はウオーカーのトレーニング場所となっているようだ。
門司
九州に戻り地上に上がると和布刈神社がある。鳥居の下の石段が海面まで続いている。1kmにもみたない今底を歩いてきた海峡の向こうでは道路を車が走っているのが見える。
だいぶ疲れてきたが門司港駅まで歩くのは大儀である。バスの時刻表を見るとどうやら出た後のようでかなり時間がある。「まっいいかボツボツ歩くか」。
レトロ調の門司港駅をめざしテクテク。
門司港駅はターミナル駅である。鉄道トンネルができる前は隆盛を誇ったらしいが今は面影はない。ホームの柱の「もじこう」の表示がなぜか物悲しい。