オーキング
08. 4. 13
真春ハイク扇山)    

はじめに・・・
扇山山頂(1137.8m)が見えてきた
いや、結論を書こう。
一つ、大久保のコルまでの登りは”非常にきつかった、疲れた”。
二つ、帰りの旧甲州街道・犬目宿から四方津駅までの舗装道は”長〜い退屈な、歩き”だった。

「この山は鳥沢駅から直ぐに登山が始められるので、この地域では人気の高い・・・」と解説されている。
駅からすぐに登れるのは、バスの時刻を気にせずにすむ、帰りも四方津駅ですぐ電車に乗れる。なかなか都合がよさそうだ。
実は前日の5日を予定していたが、その前の4日は”町内のお花見”だったので体をいたわり、休養日としたのだった。
計画では鳥沢駅9時55分、山頂には12時20分、四方津駅14時45分であった。
日曜日の朝、出発に手間取り家を出たのが9時を過ぎていた。 ケータイで検索すると9時20分のモノレール、高尾駅発10時18分の小淵沢行きで鳥沢駅には10時48分に着く。

 高尾駅では京王線を降りて小仏、陣馬高原下などのバスに乗る、中央線で来て京王線に乗り換え 高尾山に向かうハイカーが交差している。

4月 6日に歩いたコース
鳥沢駅→大久保のコル→扇山→犬目宿→大野貯水池→四方津駅(約26000歩)

民家のような鳥沢駅
発車の数分前に6両の郊外型始発電車が2番ホームに入線してきた。1番線から同じ時刻の中央特快E233系東京行きが発車した。最近はE233系の車両が中央本線まで乗り入れている。 この車両はドアの開閉ボタンがそれぞれ取り付けられている。電車区間ではない相模湖駅以西では乗客が開閉ボタンを押さなければならない。
私の乗った電車はほぼ1分遅れて発車した。旧式の電車で始動に時間がかかる?

今日のコースには道標があるだろうか。初めてだと不安もすこしよぎってくる。 人気がある山と書いてあったがハイカーは多いのだろうか。
およそ計画より1時間遅れでまわれればいい、予定時刻に鳥沢駅着。駅前に数台のタクシーがドアをあけて待っている。


梨ノ木平、いよいよこれから
駅前から北に向かい、甲州街道を渡って緩やかな上りになっている細い道を進む。
前の方を同じ電車に乗っていたらしい男性がふたり歩いている、ハイカーではないようだ。
ひとりを追い越し、中央道の高架下でさらに先を歩いていた男性にも追いついた。

細いながらもメイン通りらしい道を歩む。坂がだんだん急になってくる。
所々に「扇山」と書かれた道標が立てられている、ありがたいことです。
民家がなくなってゴルフ場の西側を、やがて北側を東に歩いているとバス停が見え、梨ノ木平 に着く。

杉・檜の樹林帯を・・・
”熊に注意”の警告板が出ている。 このあたりの山に熊が出るのだろうか。
新聞の社会面に山菜取りの老人が熊に襲われたという記事が小さく出ている。ちょっと心配になってきた。私は熊よりも蛇の方が現実的でコワイ。
これからの時期、山道がヤブに覆われてくることを考えると要注意である。

杉の樹林帯を通る登山道は思ったより道幅もあり蛇なども容易に見つけることができそうだ。
変化にとんだ登り道は沢を越えて「水飲み杉」という水場に出た。水がコンコンとパイプから流れドラム缶に溢れている。
登り坂は意外に急勾配で休み休み進むが、この水場で腰を下ろした。
もう少し進むと山ノ神の赤い祠が見えてきた。あ〜あ、シンドイ。

大久保のコルでエネルギー補給
幸い熊に出会わないナ、と思っていると上から人が下ってきた。「百蔵山も行くんですか」と尋ねられたが、扇山だけですと答えた。
遅い時間の年寄りの登りを心配してくれたのだろうか。それよりこの先熊はいないと思い安心した。
杉林の中をジグザクする。20mくらい登っては左へ右へ、同じ風景ばかり疲労感が倍増する。 今日は太股の筋肉が悲鳴をあげているようだ。
途中の少し開けたところで、中年いや高年かな男女3人が休憩中。
私も腰を下ろしたい気分だが、もう少し頑張ろうと、上の方を見上げながらムチを入れる。
あ〜、シンドイ。考えてみれば鳥沢駅は標高330m、梨ノ木平は500mくらいだがそこから尾根に出ることもなく大久保のコルまでジグザグの繰り返しなのだ。 尾根を歩くのは楽チンなのだ。
百蔵山からの尾根道に出た。 木のかけらに腰を下ろして食事する。12時50分

ドンドン下って分岐・さてどちらへ
大久保のコルから東に向かう。小さな登りを上がると尾根が続いている。
その先が山頂らしい、団体さんのにぎやかな歓声が聞こえる。(トップの写真)
「集合!」記念写真を撮っている。 別の団体さんは集まる準備をしている。
これだけハイカーが多いのは”人気”の山なのだ。

この扇山(1137.8m)は大月市の秀麗富岳十二景の6番山頂だそうだ。南側の眺望はいいが富士山は残念ながら見えない。
10分ほど滞在し東の下山道へ進む。15分くらい急坂を下ると最初の分岐に出た。 犬目・大野の方を選ぶ。

旧甲州街道・犬目宿
さらにふたつの分岐点を通り14時25分犬目の県道に下りた。
この犬目は中央自動車道の北側に位置する旧甲州街道の宿場だった。談合坂サービスエリアから1kmほど北西に離れた静かな昔の町である。
先ほど見かけた「君恋温泉」というのは旧甲州街道の恋塚という地区にあるらしい。

所々にある四方津駅への道標を頼りに東に歩いていると、道の反対側に立っているおばあさんが「一人旅かね? 気楽でいいね」と。
”そう、気楽なひとりもんの山歩きでござんすよ” 寅さんのような気分になる。
道がいびつな四辻に達した、さてどちらだ。地図を広げ安達野のバス停であることを確認。 一番右の下り坂を進む。


大野貯水池の桜も満開
良かったのはここまで、 退屈な舗装道を歩くだけ。 しかし檜林の側の電柱には「熊出没注意」の表示がある。
後は談合坂SA近くの中央道を跨ぎ、ドンドン下る。20分くらいで大目小学校を過ぎるころ貯水池が見えて、池畔のサクラがきれいだ。

貯水池の堰堤近く広場ではお花見をやっている人がかなりいる。 サクラの時期でなかったら退屈な歩きだ。 この次扇山に来たときは別のルートを考えよう。
堰堤の東の川下に向かってゆるいカーブの下り坂をテクテク。
時おりエンジン音を響かせて登ってくる車とすれ違う。

四方津駅までの長い道中を・・・
この先四方津駅まで30分と書いてあったが退屈なウオーキングがつづく。
まわりに新しい民家が見えてきたころ、右手の下のほうに中央線の線路が見えてきた。
道は甲州街道に合流した、駅の跨線橋もみえてきた。

駅には上りの電車が停まっている、いや〜間に合わない!。
15時37分改札口、乗客が乗務員に尋ねている。
「特急電車が通過したあと、15時50分の発車です。平日は48分だけど、今日は日曜日だから・・・」
ヤレヤレ助かった。


ウオーキング