中川尚の飛耳長目(税理士読書日記)TEL 東京・渋谷 03-3462-6595
安倍晴彦「犬になれなかった裁判官」(NHK出版) 2012年8月8日(水)
<その5> ◆警察・検察庁と、良心的なごく一部の裁判官を除く裁判所の上層部は三者一体ですね。だから全部情報は通じている。裁判所は本来独立した機関として一線を画すべきだが、警察・検察と共に社会の「秩序維持」に協力しているという一体意識があるのであろう。 ◆憲法の趣旨に忠実なあるいは前進させる裁判の出現は、最終的結果はともかくとして裁判官の中で自由に論議することができる状態をある程度実現していったのである。だがそういった状況が、時の政権にある政治勢力の危機感を煽り立てたのである。 そしてあろうことか時の政権を担当する政治勢力は三権分立の憲法上の原則を無視し、裁判所、裁判官の中に芽生えてきたその方向を阻止すべく働きかけてくるのである。 ◆司法修習生の中には民主的な感覚に溢れ理想に燃えた清純な人も多いが、中には権威に弱く地裁所長や裁判長の言うことに盲従し、陪席や家裁に対しては手のひらを返すように横柄になる者がいたし、多くなっている。
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