<その1>
なかなか難解な本で読み応えはある。
以下本書よりインパクトのある箇所を要約して御紹介していきたい。
◆本音を言えばもうあまり世間に疎まれたくなかった。ただでさえ監視社会や格差社会、差別的な教育改革、石原慎太郎等に対する批判を続けた結果、すっかり嫌われ者になってしまった。
◆善意の方だったと思います。私が経済同友会のメンバーになった時の代表幹事が木川田さんでした。政界で唯一正論を吐く人だなあと私は認識し大いに共感したものです。
企業の社会的責任をいかに果たすのかが経営者の一番の課題なんだという御持論をよく話しておられた。(堤清二氏の発言)
◆叙勲などという制度自体を認めたくない。認めてたまるものかと思う。叙勲とは国家の価値体系そのものだからだ。
だから大正期から戦前にかけて20年間も日清紡の社長を務め、戦後は財界四天王(永野重雄、小林中、水野成夫、桜田武)の育ての親として政財界に君臨した、宮島清次郎の有名な啖呵には大いにしびれた。
「会社のために働いて死んだ連中に俺だけ勲何等をもらってあの世で会えるかい。男の一生かけた仕事に官僚から勲何等なんて等級をつけられてたまるもんか。」
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