言いたい放題
これは単純な理由から常日頃私が思っていることです。
立派な道路ができますと、そこが調整区域であろうとなかろうと、何らかの理由で建物が建ち並んでしまいます。
これは扱く当然のことで、道路は地域の利便性から必要性があって建設されます。
したがって、便利もよく交通量もあり、まして調整区域で地価が安いとくれば 誰でもそこで商売をしたくなります。
そこでなにか理由をつけて建築許可を取り、建物が建てられるわけですが、実は 建築制限や規制が一般の用途地域より緩和されているのです。
住居地域並とかの条件がつくこともありますが、それでも市街化区域内に比べれば、はるかにいろいろな建物が建てやすくなっています。
これは市街化区域で都市計画税を払っている人にとっては、とても不合理なことです。
調整区域内の建築は、要件さえ整えば随時許可されていきます。
もともと建築制限している区域なので、計画性がまったくありません。
本来、都市計画では良好な都市環境の効率的な整備と近郊緑地の保全を目指しているものが、かえって無秩序なスプロール化を発生しています。
結論をいえば、建築許可制度を止めて調整区域内の開発は自由とし、 開発面積の制限で、都市近郊の良好な緑地を守ってはどうかということです。
たとえば、調整区域の開発率は30%以下とします。また緑地の設置を求め 開発区域の50%以上は緑地を保全、または形成します。もちろん上下水道などの設備は 自己責任でやらねばなりません。
つまり50坪のレストランをやろうとすれば、駐車場その他に100坪として開発面積は150坪。 したがって開発区域の面積は約500坪の敷地が必要になるというわけです。 そして250坪の緑地が形成されるのです。
そうすれば、緑地が保全され、黙っていても緑地にかこまれた景観よい道路ができるのではないかと思います。
また訳けの解らない許可(許可する側の裁量権行使の曖昧さ)もなくなるし、調整区域に土地を持つ人の土地を利用する自由が与えられ、もしかして、容積率の緩和よりも、経済効果があるかもしれません。
1997.11.21 nob.
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