Current News 10 Mar,1999
runoir hutatabi Josefin Baker REVIEW

府中から始まり中国地方を経て、新宿サザンシアター公演を終えた「ジョセフィン 虹を夢みて」。
公演の折り返し地点の吉野圭吾さんにお話を伺いました。

「ジョセフィン 虹を夢みて」の公演データとステージレポートはこちら

 

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−このお芝居に出会った時、どんな印象を受けましたか?
圭吾:…「どうなっちゃうんだろう」って思った(笑)。役も、いろいろ替わったりするし…でも「これは面白そうだな」という感じでした。
−役替わりの多さには慣れましたか?
圭吾:うん、だいぶ慣れた。府中公演ではもう、どうなることかと思いましたけど(笑)。着替えでも「次、なんだっけ?!」っていうのが多かったし。
−やはり混乱しますか?
圭吾:混乱しますよ。変なの着ちゃうことあるもん。「これ、違う違う!」って(笑)。
昔、安寿ミラさんの「female」に出た時に、黒の上下のスーツを着る場面で、上着を間違えて一人だけ燕尾を着ちゃった事がある(笑)。でも「もう出るしかない」ってそれで踊ったけど。
−着替える、出る、しゃべるという感じでしたね。
圭吾:うん!もう落ち着いてセリフなんて考えられないぐらい。フル回転っすよ。
−ミュージカルだと普通、あんな量の台詞はないですね。
圭吾:そうだね…ミュージカルじゃなくて「レビュー物語」みたいな感じだからさ。…歌もこう、感情を歌にする表現のしかたはほとんどないじゃないですか。 「僕は君が好きだから」みたいな歌でなく、レビューの歌で。
台詞も割って喋ったりするし。 「僕はどこどこでどうしましたが」で切って、次の人が「こうでこうでああしました」とか。そういう割り台詞とか、客席に対する台詞が多いじゃない? 仲間うちで会話することってあんまりないから、それに慣れるまでが大変だった。
シーンとすると「俺か?」って思うんだよね(笑)。誰かが間違えるとみんな大変なことになっちゃうから、怖いですよ。毎回ドキドキする。

−冒頭から、すごいスピードの早替わりですね。
圭吾:ホント早いんだ。一回、間に合わなかったよ。上着着られなくて、肩にかけて出たことがあった。
−登場してすぐ台詞、という場面も多いし。
圭吾:そうだね。出て来たはいいけど、何も台詞出てこなかったら困るよなあ。 「サ・セ・パリ」っていう曲をやった後、いつも思うんだよ。速攻で扇置いて、上着脱いで、腕まくって(笑)、出ていってすぐしゃべるんだけど。「良かった、今日も無事台詞が出て…」っていつも思う(笑)。
−ヒヤっとするようなところはありますか?
圭吾:2幕のその「サ・セ・パリ」が終わった後の一連かな。前にずらっと並んで、しゃべるやつ。
−戦争の経過を話すあたりですね。
圭吾:そう。やっぱり今でも怖い。 舞台の上に乗っかってる人たちの、それぞれの緊張感がみなぎってるよ(笑)。
−リラックスできる場面はないのでしょうか?
圭吾:あんまりないよ(笑)。…1幕の始めのほうかな。階段に座って、見てるあたり。でもその後も忙しいし。2番目の夫とか、オカマのタピーとかさ。

−ビリー・ベイカーの役作りで、特に意識しているところはありますか?
圭吾:彼も昔、ジョセフィンと一緒にダンサーになろうと思ったんだって。だから、一所懸命ジョセフィンの真似したりしてるんだけど。そんな裏付けがあってのことでした(笑)。
−デザイナーのタピーは脚本からああいうキャラだったんですか?
圭吾:そうだよ。脚本に「本気よこの人は」って書いてあるってことはオカマなんだろうな、なるほどなと。で「そう言えば、デザイナーの人っていっぱいいるな」と思って(笑)。
−イヤリングは最初からしていたんでしょうか?
圭吾:いや、東京から。「なんか足りないよなあ」と思って。あれでも足りないと思うもん(笑)。髪型も変えたいぐらいなんだけど、時間もないし。
−サングラスは衣装ですか?
圭吾:あれは自前ですよ。ゴルチェ!…普段はしてないよ(笑)
−ソロモン王ですが、マントが重そうでしたね。
圭吾:重い。重いし、ダラダラ落ちてくるから。マジックテープで止めてるんだけど、踊ってるうちにだんだん取れてくるんだな。「やばい、ピンチ!ピンチ!」。 取る頃にはちょうど、ちょっとしか着いてないぐらいで、取りやすくなってる(笑)。

−レビューシーンで特に好きな場面は?
圭吾:どれだろう。しょっぱなから2個目の、「アメリカンメドレー」ってやつかな。シマシマの、「どうしたの『ワルツが聞こえる?』またやってるの?」っていう感じの衣装のやつ(笑)。一応あれ「水兵」らしいんですけど。
−「Yours2」のジャッキーも水兵でしたね。
圭吾:そういうのが多い(笑)。あのジャッキーの衣装は上下とも欲しかったよ。ライダーマウスの皮ジャンはもらえたけど。

−今回、パンフでコメントを下さっている森田先生について教えて下さい。
圭吾:森田先生っていうのは、僕の高校の時の担任だった先生で、1年生と3年生の2年間、担任だったのかな?音楽の先生で、自分にとってはとっても、いろいろ助けてもらったりした先生なんです。わかりやすく言えば、金八先生みたいなもんですか(笑)。いい先生だったんですよ。…「だった」って今もそうだと思うんですけど(笑)。
その先生がいたから、高校生活を、3年間がんばれた。それぐらい自分にとって、大事な先生でした。 高校の時はすごい問題児だったから。俺ともう一人…えー、Kさんて言う人がいるんですけど、ダブルKは問題児だったんですよ(笑)。
−それで今回コメントをお願いしたんですね。
圭吾:そう。「森田先生に書いてもらおう!」と。…昔よく、俺が書かされましたからねえ(笑)。「感想文、早く出せ!」とか。合宿中に、作文みたいなのを次の日までにやらなきゃいけなかった時に、朝まで付き合ってくれたことがあった。俺が寝そうになると「起きろ!」ってひっぱたかれましたから(笑)。そんなことを覚えてるよ。
ホントにあの「ガンバレ!ケイゴ」、直接的でいいじゃないですか(笑)。飾らない感じが、俺はすごく嬉しかった。感動しました。

−旅公演で大変なのはどんなところでしょうか?
圭吾:そうだなあ…けっこう毎日劇場の大きさが違うから、その大きさに合わせなきゃいけなかったりすることがある。そこが大変と言えば大変かな。
あと、移動。今回、何回岡山を通ったことか(笑)。 でも、倉敷とかにも行けて…倉敷が好きなんですよ。 音楽座の頃に倉敷へ行って、桜が満開の頃で…すごく良かった思い出があるんですよ。
みなさんもぜひ倉敷へ行ってみて下さい。素敵な町ですから。
−今回も楽しめましたか?
圭吾:うん。倉敷には何日かいられたから。堪能しました。
今回、演劇鑑賞会の旅じゃないですか。だから、昔、音楽座のころ演劇鑑賞会でまわったところへ結構行くんですよ。で「お久しぶりです」なんて、あちらこちらで挨拶したりしてます。

12日間のサザンシアター公演を終えて、カンパニーは下関、福岡、大分、北九州へと…ジョセフィン自身もかくやと思われる旅公演が続いていきます。一般公開される期間は終了してしまいましたが、演劇鑑賞会などでこれからの「ジョセフィン」をご覧になる方は、ぜひぜひご感想を聞かせて下さいね。
最後に、8月5日企画の続報を。

−8月5日の謎のイベントへのいきごみをお願いします。
圭吾:8月5日!みんなで楽しみましょう!
なんか「お祭り」ができたらいいなって思います。自分もやるけれども、もちろんみなさまにもいろいろやっていただきましょう(笑)。
「楽しかったぁ」っていうイベントに、なればいいなと思います。ぜひ、いらして下さい。お楽しみに。
夏祭だから…盆踊りとか踊ったらどうですかねえ、みんなで。笑えますね。


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