書名:百年法(上)
著者:山田 宗樹
発行所:角川書店
発行年月日:2012/7/31
ページ:394頁
定価:1800円+税
書名:百年法(下)
著者:山田 宗樹
発行所:角川書店
発行年月日:2012/7/31
ページ:413頁
定価:1800円+税
上巻では西暦2048年、下巻では2098年の日本」SF小説と呼ばれるジャンルに入る物語でしょう。不老不死が実現した日本。しかし、法律により百年後に死ななければならない(百年法)。不老ウィルスを処理することで不老を実現してしまう。そのままにするとどんどん人口が増加してしまう。そのため100年後には法律により死なないといけない。西暦2048年この法律を成立させるための国民投票が行われた。しかし事前の予想、政府の希望、出口調査の結果とは全く違って否決されてしまう。
焦った政府は百年法を凍結せざるを得なくなった。しかし無制限に生きる事ができるという自由、喜びがありすぎる逆に何をして生きていけば良いのか?困ってしまう人々が次々と自殺してい行くことになってしまった。その後再度国民投票を行って百年法は可決され実施された。
【生存制限法】
不老化処置を受けた国民は処置後百年を以て生存権をはじめてとする基本低人権はこれを全て放棄しなければならな
この仕組みでは不老化処置を受けた国民は処置後百年を以て死ななければならない――国力増大を目的とした「百年法」が成立した日本に、最初の百年目が訪れようとしていた。処置を施され、外見は若いままの母親は「強制の死」の前夜、最愛の息子との別れを惜しみ。そして政府の重要人物などには「強制の死」の免除処置があり、その決定権を持つ大統領の権限が非常に大きなものとなり48年もの長期独裁政権を許すことになってしまった。、
出口が見えない近未来を描いている小説ですが、最後の最後の1行にこの小説のエッセンスが集約されている。SFにしはちょっと説得性にかける物語の展開ですが、なかなか面白い本です。
いかにして『百年法』を超える一気読みエンタメに仕上げるか
http://www.gentosha.jp/articles/-/2538