書名:明治維新という過ち
~日本を滅ぼした吉田松陰と長州テロリスト
著者:原田 伊織
発行所:毎日ワンズ
発行年月日:2015/1/15
ページ:319頁
定価:1,500 円+税
来年は明治150年、今まで勝った薩長の人々が作った明治維新の歴史観が正しいと信じられてきた。またそれを疑う人もいなかった。でも歴史は常に勝ったものが歴史がオーソライズしていく。したがって歴史は常に歪んだものとなっている。その歪みの中に真実を見いだそうとした一冊です。薩長史観にもの申す本です。
本書より
〈松陰とは単なる、乱暴者の多い長州人の中でも特に過激な若者の一人に過ぎない。(中略)今風にいえば、東京から遠く離れた地方都市の悪ガキといったところで、何度注意しても暴走族を止めないのでしょっ引かれただけの男である〉
〈思想家、教育者などとはほど遠く、それは明治が成立してから山縣有朋などがでっちあげた虚像である〉
〈松陰の外交思想というものは余り語られないが、実に稚拙なものであった。北海道を開拓し、カムチャッカからオホーツク一帯を占拠し、琉球を日本領とし、朝鮮を属国とし、満州、台湾、フィリピンを領有するべきだというのである〉
〈長州閥の支配する帝国陸軍を中核勢力として、松陰の主張した通り(中略)軍事進出して国家を滅ぼした〉
「歴史を皮膚感覚で理解するとは、その場の空気を感じとることだ。歴史を学ぶとは年号を暗記することではなく、往時を生きた生身の人間の息吹を己の皮膚で感じることである。資料や伝聞は、その助けに過ぎない。そういう地道な作業の果てに、「明治維新」という無条件の正義が崩壊しない限り、この社会に真っ当な倫理と論理が価値をもつ時代が再び訪れることはないであろう。」
日本を滅ぼした、明治維新という「過ち」 (原田 伊織)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52221
「明治維新を全否定」の歴史本 会津地方で大ベストセラーに
http://www.news-postseven.com/archives/20151117_364288.html