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宝塚観劇記録

Kaname /Kageki/ Diary/ link

DAYTIME HUSTLER 〜愛を売る男〜

雪組バウホール公演 2005.11.5 11:00 観劇

話は小池先生・・・好きですねこういう設定というまさしくといった話。
開発をしようとするものとそれを阻止するもの。自然の大切さを語りながら、恋を描く。
婚約者の存在ってのもキーポイントなのでしょうか。
こうやってかくと目新しいことはないし、細かいところでいっぱい突っ込みたいこともありますが、 舞台に見入っていける舞台でした。
展開のそつのなさと、セットや音楽の優しさ・・・見れてよかったな。

主演のかしげちゃん
めぐまれない家庭に育ち、素行の悪い生徒になっていたところをシスターに出会い詩に目覚め、詩人に。その後、NYに行くが、詩人としての生活がうまくいかず、一緒にいたメリィ・アンという女性をボロボロにしてしまうという過去と傷を持つ。
そして、学校に戻り教師として、落ちこぼれの生徒たちとドラック撲滅の運動をしていたが、学校の移転に反対しあえなくクビ。自主出版した詩集の借金のために「DAYTIME HUSTLER」というホストクラブで働くことになる
・・・・と波乱万丈の男。
めぐまれない家庭に育ったというには気品ありすぎで、昔の不良時代は想像することはちょっと難しいですけどね(笑)。しかし、かしげちゃんのいい部分がいっぱいでてましたねぇ・・
オープニングがむちゃかっこいいと教えられて・・・(笑)確かに、いつになくシャープでかっこよっかった♪。
でも、ホストになってから奥様方に向ける優しい笑顔が私は好きでしたね。海軍の制服なんぞ着せられちゃって・・・(あのかっこがさせたかったのだろなぁ〜あのシーンはって感じですよもう)。似合っているのなんの・・・素敵でした。

ヒロインのシルビアは、経営者側のお嬢さん。何不自由なくちゃんと育てられたとってもいいお嬢さんなんですよねぇ・・・。
声がきれいで、透明感があっていいなと。表情が寂しそうなのが儚げ。
自分の婚約者がどんどん代わっていくのに対処しきれないとまどいがちゃんと伝わっていて切羽詰ったようにローリーに愛を教えてほしいと言うところはきゅんとなりました。

優等生が、どんどんと破滅に向かっていく様子が、見逃せなかったヘイワード。シルビアの婚約者で、開発の為に力を尽くす。結局は利用されていた。そのことに気がついた時にはもう抜け出せなくなり、ドラックに溺れていく。
1幕が終わった時、ヘイワードの動向が一番気になりましたねぇ・・。ローリーは、何があっても乗り越えていくだろうなって(周りによい人ばっかりで危機感ないの)でも、この人は悪い人ばかりが周りにいて・・・、みていて真面目さがあだになっているのが気の毒でねぇ・・・(笑)不器用すぎ。
壮くんは、端整な顔立ちが律儀なエリート然としていて似合っていた。途中から狂気に入っていく部分もその前の姿があってこそ。存在感がでてきたなと感じましたね。飛躍するかしら。

副題の「愛を売る男」そのまま、ローリーからいっぱいの愛が舞台にあふれでてるようで癒されました。あの笑顔にならついていくかも(笑)。

「銀の狼/ワンダーランド」

雪組 全国ツアー公演 梅田劇場 2005.11.5 16:30公演観劇

14年もの月日が流れていたことにびっくり早いものです。
筋や歌詞なんかは映像に残っているのが頭に入ってしまってるのですが、体が感じたものは体が覚えている。旧大劇場のロビーが浮かんでくるしね。
宝塚にしては押さえた色合いと、シュールな展開。映画的な見せ方が当時新鮮だったと思います。1度みただけじゃ理解しにくい部分もあり賛否は両論だったようですが・・・・・
再演と聞き、いい作品だと思われていたんだなぁ〜〜と嬉しくなりました。
ただ、見たいか?と言われると複雑なもので・・・・当時のものが絶対なのはわかっているし・・・仮に超えちゃってもそれはそれで・・・(――;)。
それでも、声をかけてもらったので行ってきました。

全体的に、匂いがちがうものにはなっていることにはやはり寂しさが・・・(笑)
これは演出のせいもありますね、盆をうまく使った演出の効果というものは大きいのだと再確認。 ツーンと静まり帰ったある朝のような。。。緊迫感のある雰囲気が薄れていたように感じました。 とても、現実感のある物語になっていた気がします。
どこかの国のどこかのお話ではなく、どこかに実在する国のお話・・・

孤独感たっぷりのコムちゃんのシルバ。
世間のイメージはよくわかりませんが、わりとこの方に骨太なものを感じるのです。
どっしりとしていて、大人でした。考えてから行動する人みたいな・・・感情的にあまりならないクールな人。
上から見ていて、細かい表情まではみえなかったのですが、あの陰りがファンのひとにはたまらないのだろうなと思ってみていました。
あの歌をどう歌いこなすのかな?と聞いてしまったのですが、あっさりと・・・きちんと歌われていましたというのが感想でしょうか。
声の太さが(太い声質なのですね)変わらない・・これは台詞の声の印象も同じです。
ラストのミレイユと旅立つシーン。
虚脱感の向こうに、過去を背負って生きていく覚悟が見えました。
ただね、その後のふたりのシーン(半分は客席で何も見えなかった(T_T))の必要性というか、ミレイユと一緒に生きていかなければならない必要性が見えてこなかったのは・・・残念かな。
現実的に見れば、よく知らないふたりがただ行きがかり上いっしょになっているのだから、仕方がないのでしょうが。コムちゃんとのコンビって普段はどんな感じなんでしょうねぇ・
傷ついたふたりが、心寄せ合うような信頼がみえるのが理想・・きっとそのまま誰も知らない場所でふたりの世界で生きていくのだろうなと思わせるラストが好きだったものですから・・・

と書いてて、銀の狼ってファンタジーだったんだなぁ〜と今頃思ったりして(笑)

レイの水しゃん・・・水しゃんは水ちゃん・・でした(笑) なぜか殺し屋にはみえなかった(――;)
。マント姿がかっこよすぎますっ。あれは反則だ(笑)。
シルバの話に絡んでいるはずなのに、墓の前ででてきた時には唐突に感じたのはなぜなんでしょ(確かに唐突なんだけど)。
ミレイユのりらちゃんはしっとり落ち着いていて・・・歌声に伸びがあってきれい。
ジャンルイが若くなっていたせいもあり、ふたりの言い争いが(ここ多少台詞変わってませんでした? )妙に生々しかった(笑)。夫婦喧嘩って感じで・・・
そのジャンルイの音月さんは、若き野心家というイメージでしょうか。頭のよさそうな雰囲気が役にあっていたような気がします。
シルバ、レイ、ジャンルイの3人のところの歌を聞いて、これが歌だ・・と感じたのも確かですっ。

やるメンバーによって役のバランスも変わってくるのですね。
今回は、シルバのひとり舞台のように感じた。
レイにしても、ジャンルイにしてももっと出番があったような感覚が残っているのです

ショーは明るく楽しく・・・耳なじみのある曲が多く楽しめました。
水ちゃんの白鯨のシーンは、何で白鯨なんでしょぉ〜〜。それを題材にすることが不思議(笑)。 ターバン姿にあってました。
トランプモチーフの衣装は好きですねぇ・・・
どこだったか、りらちゃんがパンツ姿でおどっていたところは抜群にかっこよかった。
主題歌が覚えやすく、メッセージ性もあっていい気持ちで聞いていました。 この先生のショーの歌好きみたいです。

桜吹雪狸御殿

宝塚OGによる華やかな公演ねでしたねぇ・・・。 マリコさん(麻路さき)が素敵だよぉ〜〜の声に惹かれて行くことにしちゃったんですが(何気にかなり好き^^;) ほんと楽しい舞台でした。。
満月の夜に開かれる桜祭りでは、きぬた姫のお婿さん選びがなされる模様、 各地から集まった狸たち、中には胡散臭い狸のも混じって。。。どうなりますやら・・
てな、日本昔話から出てきたようなお話。2幕に渡って繰り広げられたわけですが、2幕はいっそのことショーにしちゃっても・・ と思わないこともなかったけれど、肩の力を抜いて単純に楽しめましたね。
狸の名前の付け方が笑えてねぇ・・・プログラム購入していないもんで忘れちゃったけど、しょじょ寺の狸だの、カチカチ山だの出てきて 思わず笑っちゃう。
きぬた姫がマリコさん、今回はスペシャルゲストって感じでしょうか。どっかからおっこちたらしく、 頭の中おこちゃまのままのきぬた姫と、風来坊的な兄との二役、そして、そのきぬた姫が好きになっちゃうのが、 泥棒の狸さんで、これがツレ様(鳳蘭)、んで、この方も几帳面な双子の狸との二役で・・・。
早替りが大変そう・・そしてそれもネタにしてがんばってらした。
泥棒さんは、千両箱を盗んでいったけど、純粋なきぬた姫にハートを盗まれたってそんなラストもあたたかかった。 そして、世の中そういうものですよねぇ・・って(笑)。盗んで盗まれて・・かな。 おっとりとしたお母さん狸の初風さんが、ゆったりと言うと、いろんなことを乗り越えてこられて来たであろう客席の皆様も うなずいて・・・(笑)。いい空気が流れていました。

主要メンバーは、鳳蘭、美吉左久子、大路三千雄、初風諄、榛名由梨、安奈淳、瀬戸内美八、峰さを理、平みち、若葉ひろみ、麻路さき(敬称略)。マリコさん以外は、在団中を知らない方ばかりなのですが、 懐かしく感じたのはなんでなんでしょう。
2幕最初には、元トップさんたちが1曲ずつ歌いついでいて、特別にセットが組んであるわけでない、梅田コマの大きな舞台、 それでも、広さを微塵も感じさせないオーラはすごかった。
安奈さんの曲はボレロ風にアレンジされていて、バックの若衆方と(何気にかなりキザってて、目立ちすぎてたルコさん(朝香)) の組み合わせもよく、感動だった。この方は、お話の方ではきっぷのよい姉さんで、最初誰だかわからなかった。 男役姿よりも姉さん姿の方がかっこよかったな。
エリザのパロディーうまく作ってありましたねぇ・・・。歌詞はちょこっとしか替えてないのですが、 和風の死神の世界にはまっていて・・・。マリコさんがかぶっていた鬘はもしかして当時のものなのかなぁ〜〜?
峰さんのフランツの歌はうまかったなぁ〜
マリコトートは、タイムスリップしたようで・・・当時のままだわぁ〜〜って目がハート。色っぽい手がたまりません。 お歌も・・・懐かしくてねぇ(笑)。満足っす(^^)。
エリザベートは初風さん。すごい歌声で・・・死の床からあの歌声が聞こえたら、トートもびっくりかも(笑)。 その初風さんを包む姿は・・はぁ〜〜。<br> 最後に、愛あればこそを、初風さん、榛名さん、安奈さん、ツレしゃん中心に・・この並びって当時を 知ってる方にはたまらないのだろうなぁ〜〜と。知らないけど、なんか嬉しかったもの。

たわいのないお話で、口づさめるような簡単なメロディーで。。誰もが楽しめる。 綺麗な桜のセットと満月をほわぁ〜〜とながめて、わらって・・・癒されたような 気がしました。

2002年宝塚

ガイズ&ドールズという話題作からはじまった2002年。今年もまた落ち着かない・・・^_^; 話題と、噂と・・・そんなものも耳に入ってくるからよけいに(笑)。情報が溢れているのもいいのかわるいのか。
そりゃま、噂話のすきな女性ばかりが集まって観劇しているので、噂のたぐいは昔からあったのでしょうが、 もうちっとのんびりしていたような・・・知らなかっただけかな。
お嬢さん芸(死語か?)と言う人がいれども、がつがつしていないところも、タカラジェンヌのいいところだ思うのですけどねぇ。 裏のごたごたが、舞台に出ないことを望みます

毎年のように、気にいった舞台をあげようと思ったが、後半全然みていなかったことに気がついた・・・。くらべられないぃ(笑)。 Kanameさん追っかけて東京に行ったりきたりしてて、宝塚どころじゃなかったんですねぇ・・(笑)
お披露目とサヨナラのオンパレードになってしまってましたが、作品的にはどれもよかったね最後がこれでと 思えるものであったのが救い。
感想書かないの?というありがたいメールもいただきましたんで(極々たまーにいらっしゃる)書いてない分をちょっこっと

●「琥珀色の雨にぬれて/COCKTAIL」花組
チャーリー(匠ひびき)のトップお披露目&退団公演となりました。
琥珀は再演物。導入部は、初演の高汐さん、なつめさん(大浦)の声が聞こえてくるような 気がしたんですよねぇ・・。おふたりの時代の舞台を生でみたこともなく、もちろん初演もみていません。 それでも、ふたりならこーんな感じだろうなとたやすく頭に思いうかべることができてしまって。。。
もちろん、おふたりの個性にあてがきされたものだからということもあるのでしょうが、びっくりしましたね。
最初は、そんな感じでみていたのですが、話が進むにつれ、特にチャーリーのどこか朴訥な生真面目さが 役にはまっていてみていてすごく抱きしめたくなった(笑)。
惚れたっていうのとはちょっと違いますが、なんかよかったよなぁ〜という感じ。
相手役のみどりちゃん。はじめてこの方の演技をみたような気がした^_^;。ふたりの間を揺れ動く女性としては、 いくぶん方向性がはっきりしちゃっているような気がしましたが、フランソワーズとの会話を聞いて、 ふと、自分から身を引くシーンの表情はとってもよかった。
正直言いまして、もう半年以上前のことで、これ以上細かい部分は覚えていないんですよねぇ。 でも、2回見て、2回ともとっかかりは、なんでこれがいいんだ?って思って、でも、幕が閉まるときには、 もう一度みたい!と強く思った作品でした。

ショーは、これでもかってぐらいチャーリーが踊っていて、それがまたかっこよくて、舞台のテンポもよくて・・・ 最近の中では一番のお気に入りになっていましたね。大階段であんなバランス・・・もう、 これはチャーリーならではの振り付けだったのでしょう。
途中、ヤンさん(安寿)が振り付けをしたというシーンは、あさこちゃんがヤンさんにみえて・・(笑)。 タイムスリップしたような気がしました。
みどりちゃんの歌う「会いたいときにはあなたはいない」って歌がなーんか切なかったのも覚えています。
退団を目の前にして、チャーリーは、病気で休演なんてこともあったけど、 また、新しい場所でがんばっているようなんで、どこかでまた見ることもあるかな?なーんて思っています。

●「追憶のバルセロナ/ON THE 5th」雪組
こちらは、ぶんちゃん(絵麻緒ゆう)、まひるちゃん(紺野まひる)、ナルちゃん(成瀬こうき)のサヨナラ公演。
先日、コムちゃんのお披露目をみて、ぶんちゃんの退団後初の舞台を見てきた後に、これ書いてるのは変な気分なんですけどねぇ・・・(いや、自分が悪いんですつ。)。
ひさしぶりの正塚先生のオリジナル。スペインを舞台に愛するものを守るという思いと、熱い友情がよかったよぉ・・・。
出演者の持ち味にもフィットしていて。。。いつも以上にかっこよく見えて・・・辞めなでってなそんな気持が強くなった。
ぶんちゃんは、祖国のために戦って、怪我をして記憶を失い、まひるちゃん達がいるジプシー仲間にお世話になるんですけど・・・。 何かを背負って戦っている姿もよかったけど、思い悩んでいる姿がどうも魅力的にみえてしまう。。 銀橋での歌も、こんな表現ができるひとだったんだ・・・と思ったし、まひるちゃんともデュエットも声質がよく合っているのか、 ふたりの声が合わさると綺麗に広がってきて、もっと2人でうたってほしかった。
そのまひるちゃんは、文句なしに可愛かった。彼女の現代的な持ち味が、 ストレートに言葉を発しているようで、強がってしまういじっぱりなところが マッチしてましたね。
ナルちゃんは、ぶんちゃんとは反対に男気が、軍服と共に映えていた。何をしても崩れない端正なお顔が、もう見れないのは寂しいよ。
一見「裏切り」という行為になりながらも、抵抗するよりも順応することで、国を滅ぼさずに大切なひとを守っていけたら・・ という思いがきちんとある人で、いい役でした。
コムちゃんは、まひるちゃんに亡き彼女の面影を映すジプシー仲間。幕開きのダンスは絶品!。その後の歌がもう少し 広がればいいのになぁ〜と。なんか声がこじんまりとしちゃうんですよねぇ・・

ショーは、ピエロの。3人がNYの世界につれてってくれた♪楽しい幕開き。 そして、タップダンスのシーン。これだけタップを見せるというシーンが長いのも珍しいかな。
明るいノリで進んでいくのだけど、ここでも、まひるちゃんのキュートさが爆発。
お気に入りは、スターのぶんちゃんにまひるちゃんが飲物(だったよな?)をぶっ掛けて、 汚してしまったことから知り合う二人。最初は怒っているスターさんで、かけあいの歌がおもしろくて、 耳に残ってしまった。そして、「これは恋」とかって。。。後ろにはハートの電光板そして、星もちかちかしちゃってて・・・ この辺りは草野先生らしいよなァ〜。 「ビバ・シバ」や「火の鳥」なんか(やけに古くてすいません)を思い出す。
すごく楽しい気分だったのだけど、あのテロ事件を思い起こすようなシーンは疑問でしたね。 正直、ああいうのはみたくなかったです。あとで、読んだ何かに実は、まひるちゃんは生きていて、 HappyEndという設定らしいですが、見ているときは、悲しい結末のように思えましたし・・・それだけでなく、 やはり、今の段階でレビューの中に取り上げる必要はないと思った。
大階段を降りて、ラストは、タップシーン。うーんこれも蛇足かも。おっきな羽を背負って慌てて幕の中にはいる姿もなんだかだったし、 ぶんちゃん体力的にきつそうなのがこっちにも伝わってきちゃってましたからね。
なんだか、後半は??な部分が多かったショーでしたけど、湿っぽくサヨナラぽくない ショーで、それもなんだかふたりらしいかな?と今では思ってます。

●「ガラスの風景/バビロン」星組
こうやって書いていると、トップさんのサヨナラ公演ばかりを見てますねぇ(ーー;)。まったく。
タータン(香寿)、あきちゃん(渚)のサヨナラ公演。この二人の他にそんちゃん(秋園)やねったん(夢輝)など、 若手もごっそり退団です(T_T)。
お芝居は柴田先生。めずらしくサスペンスらしいですが、サスペンスと呼んでいいものか(笑)、 あんまり緊迫感はなかったですからねぇ。。。一応スジは避暑地での殺人事件です。
ちらしのがとても爽やかな出来だったのですが、舞台美術の色合いがものすごく綺麗で、目にとても優しい舞台になってました。
緊迫感よりも、癒されたような気分になったのはタータンの包容力のせいかしら。 タータンの持ち味が充分に出ていて嬉しかった。前回の役どころがちょっとマッチしていない気分だったので、よけいに。
ヨットのシーンは何故にヨット?でしたが、それを除けばねぇ好きです。 (ボートでよかったんでは?せっかくのセットが隠れちゃうのよね)。大人なコンビだから・・・という設定で、 過去を乗り越えながら幸せになろうとしている姿が自然にゆったりと表現できていたのかもしれない。
そう、ほんと無理なく自然なタータン。優しいんですよねぇ・・この人の持ち味。裏っかわを歩いてきたけれど、 決してそこに染まってしまわない誠実さがとても純粋にみえるの。
あきちゃんは女優になることを諦めて、結婚してはいるけれど、現状に満足していない女性。彼とであったことで、 人生の方向転換を決めてしまうのだけど・・・夫に対して悪いという意識が全くなさそうなのがちょっと不思議だった。 もう少し悩ませてあげてもいいんじゃないかと(笑)。まあ、殺人事件の方もありますから時間なかったのかな。
とうこちゃん(安蘭)は、刑事さん。田舎の刑事というにはシャープでちょっとクセあり。この人、敏腕なんだけど、 どっかで摩擦起こして飛ばされてきちゃったのかしら・・そのまわりをうろうろしてるねったんが他の人とのパイプ役かしら・・ と思ったりもして(笑)。
タータン、とうこちゃん、ねったんの3重奏は秀逸ですっ。
ガイチ(初風)さんと、そんちゃん夫婦、ガイチさんはメガネが似合って(^^ゞ。こういう夫婦いそうだなぁ〜と。 そんちゃんは今までにないいい役で・・全力投球という感じを受けました。素敵な女役で、 ほんと辞めるのもったいない。
ふたりは・・一緒にならないような気がするんですよねぇ・・・。そう思えるけれど、悲しくないところがいいなって思います。

ショーは、荻田先生。前回の「パッサージュ」と同様、怪しげで流れるようなショー。
独特の歎美さがあり、ショーとしてみていてとても楽しいんですよねぇ。振り付けにも頼るものがあるのだろうけど、 人の出入りがとても複雑で面白い。場面転換も・・・ファジー。
ショーとしては好きですが、タータンのというとまた違ってくるかもしれませんね。個人の持ち味はあまり関係のないもののような気がします。 それだけに、踊れる人、歌える人と、このショーに必要な人がそこに使われている・・けど宝塚だから、 一応、順列も気にしてみました・・・ではないのでしょうか。でも好きですねぇこういうの(笑)。 ダンスが、全体にクラッシック基本の物が多く、それをすごく気持ちよく踊っていて、小さい時から踊ってきた人が多くなっているのだろうなぁ〜 なんてしみじみ思いながら見てしまいました。
後半は、サヨナラ意識してあったのかな、前半とは雰囲気が少しちがってタータンがボンっと前にでてる感じを受けました。 ちょーっとうるうるきちゃったりして(^^ゞ。
ショーもまた、セットの色合いが綺麗でうっとりでした。

2001年とその後

5組が出来て・・数年。以来なんだか改革?されてきて、落ち着かない宝塚。
今更ながら昨年の印象を・・
昨年は、四天王と呼ばれた同期トップが相次いで退団(トドちゃんは違うけど)。
トドちゃんは(轟)、専科に残るという宝塚の中でもめずらしい選択。日生劇場での「風と共に去りぬ」のいい評判が 聞こえてきて、バトラーみたかったなと・。企画としては、成功だったようなので、またやるのかな?
タモさん(愛華)は「チャーリーガール」で女優スタート。男役としてはイマイチ惚れられなかったのと最後の公演の おまけのショーで引いてしまったタモさんですが、けれど、 ポスターをみて、このとにかく明るい!って個性は、貴重だなぁと思えた。かえって女優さんになた タモさんの方がいいかも。舞台も楽しかったらしいし。
マミちゃん(真琴)は、独自の美学でつきすすんでいってるなぁ・・・(笑)。
この選択ってある意味一番厳しそうだけど、自分をプロデュースする力ってあるような気がするし、 マイペースでがんばってほしいなぁと思う。
ノルさん(稔)は、退団そく結婚で・・・びっくりするやらどう思っていいのやらって感じでした(あまりにすぐだったから ちょっとファンの方の気持ち考えるとめでたい!と単純にはいいにくかった)が。 頭のいい人ってイメージなので、きっとよい選択だったんでしょねぇ。ちょろちょろお顔を見せる機会も あるご様子で・・・それもまたひとつの道だな。
その後の活躍はそれぞれらしいなと思える道に行ってらっしゃるのがすごいなと。

娘役トップのぐんちゃん(月影)、ゆりちゃん(星奈)もサヨナラ。 ぐんちゃんはすばらしいバウ公演があり、これは幸せな退団だなぁと感じた。 ゆりちゃんは、最後に回ってきたのがアントワネット、スカーレットとおっきな役。アントワネットは しどころのなさそな役になっていたし、スカーレットは彼女の個性にあっているとは思えないので(みてはいませんが)、 ちょっとかわいそうだなと思いますが、ノルさんとのコンビはすばらしくて、 あの関係は娘役冥利につきるんじゃないかなぁと思うと、2人ともあっちこっち組替えで、 相手役が変ったりいろいろしていたけど、ゆりちゃんはラストがノルさんとでよかったなぁと思う。

作品的には、「花の業平」「パッサージュ」「ESP」がベスト3。21世紀ベルばらバージョンは、脚本的に 改悪が多かったように思う。ベルばらのよさっていうのもあるんですけどねぇ^_^;。
日本物のショーも少なくなった。今年は、正月の東京の劇場のお披露目用のものだけ。短縮バージョンでいいから。 年に1度ぐらいはチョンパが見たいな。

2002年に入って、お披露目公演で盛り上がるか・・と思えば、どちらも1作で退団とは・・・ どう考えても喜べない。
新専科のみなさんも外部出演が主になってしまっていて、いいのか?状態だし、お披露目公演が始まる前に 次のトップを発表してしまったり・・・ファンの心理を無視している状態なのが嫌だ。
特にご贔屓があるわけじゃないけれど、変えることも大切なのだろうけど、 流れの中で自然に変っていってほしいなと願う。
ファミリーランドもUSJの影響を受けて閉鎖が決まったらしい。とりあえずは、動物園の動物たちの 行き先を探していると先日の新聞でみた。昔、入り浸っている時は、よくゾウ見に行ったんで寂しい (このゾウさん高齢で、一番どうしようか心配らしい(T_T))。
このことが決まって、団体客の中に修学旅行生がなくなっていることに気付いた。やはりこないよなぁ・・ 実権握ってる(笑)先生が歌劇をよっぽど好きじゃないと・・^_^;。貴重な公演で、 ずらずらと修学旅行生が入っていくのを恨めしく思ったことも幾度もあったけど、いなくなるとやはり寂しいぞ。
90周年に向かって、なんとなく気持ちのいい話題が少ないのだけど、3日に見た公演では、 初舞台生が華やかに笑顔を振りまいていて、厳かな口上もあって・・・変らないものもあってほっとした。
そして、春に宝塚でこれがずっと聞けたらいいなぁと思った。

2002/05/05

ベルサイユのばら2001前夜祭 in大劇場

大劇場で行われた宙組公演の前夜祭に行ってきました。かなめさんもでないのに^^;なんであんたがって感じなんですが、 ゲストOGの中になーちゃん(大浦)とネッシーさん(日向)の名前をみつけたらなに やらむずむずしてきちゃって、気がついたらチケット譲っていただいてたってわけです(感謝m(__)m)。
時間になってゴーンって鐘の音が大劇場に流れた時にね、うわぁ・・・って声あげそうになった。 体がね反応しちゃうんですわ^^;。作品としては別に大好きってわけじゃないんですがねぇ・・(笑)
2階席だったんでオケピットが見えるんですよ。 たかちゃんの(和央)開演アナウンスがあって、トランペット奏者の方が、ペットを持ちあげるのが見えた瞬間にね、 今度はくるぞぉ〜〜って(笑)。
「御覧なさい」の音楽にあわせて(しかし、そのまんまの題名だわなぁ・・どの曲も^^;)、小公子と小公女たち・・ 正直・・やっぱりやるのねって(笑)。小公女やってた方はかわいらしかったですが・・
たかちゃんフェルゼンがセリ上がって同時に中幕が開くと、肖像画がぁ出没。ここで・・わたしゃ泣きはいりましたっ。 肖像画がなんでか左からアンドレ、アントワネット、オスカルだったのが違和感でしたが、 もうね、申し訳ないけど・・頭の中は10年前の星組公演にぼわーんとタイムスリップ^^;。あの肖像画の中から出てきた かなめさん・・綺麗だったなぁ〜〜(すごい印象的なんですが、考えてみれば動くかなめオスカルをみたいっちばん最初の 瞬間だったんですよねぇ・・ここは)。
まあ、1曲全部トリップしていたわけじゃありませんで、目の前で歌っているアントワネット様もアンドレも、オスカルも しっかとみてまいりました(笑)。フェルゼンとアントワネットのコンビは、予想通り美しく・・ 彩輝アンドレはオスカルより似合ってる・・と。水オスカルは写真のまま、さすがに軍服が妙にシンプルで地味なんだ(笑)。 (あいそなしのコメントで申し訳ない・・)

お目当てのゲストコーナーは・・・
初代アントワネットの初風さん、5代目フェルゼンの鳳蘭さん、16代目フェルゼンのなつめさんに15代目フェルゼンの ネッシーさんと植田理事長の紹介で始まりました。
15代目って。。。はぁすごいなぁっと感心しちゃいましたねぇ。いっぱいいるのは知ってましたが、そんな数え方 したことなかったし・・・んじゃかなめオスカルは何代目なんだろ??。
トークは、鳳さんのおかげで?大爆笑(笑)。楽しかったですね。初演の初日の 感動っていうものはものすごかったんでしょうね。植田理事長の初日がぎりぎり夏休み期間でよかった、 9月1日だったらこうはなってなかったも知れないって言葉がちょっと新鮮でもありました。
昭和のベルばらの時には、なーちゃんとネッシーさんは頭にでっかいバラの花をつけて、 バラの精やっていたそうな・・・^^;。バラのおっさんやったらわかるけど・・って鳳さん・・失礼なっ(笑)
話の中に2回ほど・・かなめが・・かなめがと植田理事長名前出していだたきまして・・・ちょいと嬉しかったりしましたが(笑) 昭和の公演でネッシーさんが初舞台、はなちゃん(花總)が平成の公演で初舞台、今回の ベルばらの初舞台生から将来のフェルゼンやアントワネットが生まれるかなって・・・いや、もういいですと 心の中で思った人も少なくないだろぉ・・・10年後にまたこれやる気かぁ〜〜(-_-;)
そしてゲストの歌・・・まずはネッシーさんの「男の旅立ち」。この日のネッシーさんは黒いドレス。 歌い終わったあとの晴れやかな笑顔がネッシーさんだわ(^v^)でした。なーちゃんは「愛の面影」。 歌い方が当時とちょっとちがっていたのですが(なんか・・声綺麗になってんですもん(笑))かっこよかった・・。 黒い長い丈のジャケットなのかワンピースっぽいものなのかの下にパンツをはいてシックなつめさん。 この歌、話の導入に歌っていたもんで、そのまま物語はじまっちゃうよな錯覚におちいった私でした。
そして、初風さんの「青きドナウの岸辺に」この歌声はすごい!!の一言です。この歌は・・ こういう風に歌うものなのかぁ・・と。もっと聞いていたかったです。ラストは鳳さんの「駆けろペガサスの如く」。 こちらも別の意味ですごい。プログラムを見た時に、 この歌って、抜粋して歌うと変じゃないかぁ・・って思ったんですが、台詞入りで・・熱唱していただきました。 現役の男役よりも・・・男役かも(笑)。

今回の宙組バージョンは初演のVをもとにしたものになるそうな、んでもってフィナーレナンバーも復活するらしい。 今回ははじめて「ボレロ」をフェルゼンとアントワネットが踊るってことで最後に 「ボレロ」を・・
うーん・・やはりこの「ボレロ」は男役さんがやったほうがいいのだろうか・・・。貫禄のOGの歌声の後だったからか・・ よく言えば繊細、悪く言えば貧弱なボレロのになっちゃっていたような気がする。 衣装もね、真っ赤でそれは上品で、こっちの方がだんぜんいいのだけれど・・でも、これはベルばらの後に するものにしてはちょっと・・と。時代がどう変わろうと・・ くどいぐらいのほうがいいものもあるのだなと実感したわけです。

「愛あればこそ」で全員のパレード。初舞台生がいるとやはり豪華ですね。OGさんの真ん中にやられたたかちゃんが、 居所なさそに、素にもどっちゃっていたのがほほえましかったです。

2000年を振り返って・・

2000年の宝塚は、激変の年??(笑)。
まず、人気をもった宙組トップの姿月あさとの退団。瞬く間にトップになり翔け抜けていったという印象。 退団後もいろいろと華やかな話題を振りまいてましたね。 個人的にはもうすこし落ち着いて大人の男をやっている姿もみたかったので残念でした。
そして、月組トップの真琴つばさの退団発表。 1年以上前に発表するというのは異例に感じましたが、秋には、星組トップコンビ、稔幸、星奈優里も退団発表。 早い退団発表はいいのか悪いのか・・・^^;。心構えができそうで・・・ あとこれだけって思いつづけて1年っていうのはしんどそうで・・・(笑)

そして、なんといっても新専科発足・・・各組2,3番手を組配属からはずし、 いろいろな組にフリーに出演できるようにするというもの・・・。
いろいろな場所で経験を・・というのが表向きの理由でしょうが、なんとなくふに落ちないところもあります。 まだまだ試験段階というか、これからどうなっていくのかわからないですが、 一番気になっているのは、宝塚と東京と通して1つの役をできない状態になっていること。
宝塚というのは、一応あて書きで役を書くはず・・ だからその人のイメージがかかれている役を他の人がやるというのはいいとは思えない・・・。 個性を伸ばすことはできるかもしれないが、おなじような役ばかりをいろんな組でやることにはならないのかなぁ・・・と心配もする。
東京、宝塚のどちらかでしかみれないというのは、ファンにとってはつらいだろう・・・。 客の足をどちらもに運ばせるのが目的なのか・・・宝塚のファンは平気でいったり来たりするけれど、 それが普通だという感覚で、ものごとを運ぶのはあぶない気がするんですけど・・・。
そして、気力、体力面。不定期な公演パターンと、続演が今の発表ではあったりするが、大丈夫なんだろかなぁ・・とこれまた心配。
組子の若手との兼ね合いもいろいろあるだろうし・・・なんだか手放しには喜べない気分。 何かを変えた当初というのはなじみあるものの方がいいと思えるだろうし、 この先、この制度になってよかったと思えるだけのものを見せて欲しいなと願う。

公演の方は再演ばかりだった昨年に比べ、オリジナルの作品が続く。若手の演出家のデビューがあったりなんかして・・・(#^.^#)。「砂漠の黒薔薇」は正月草々ずっこけさせていただいたが(笑)、あとはそこそこ楽しかった。
一番はやはり「凱旋門」かなぁ・・・大ヒットってわけじゃないけれど、完成度の高い舞台だったと思う。 久しぶりに見る(昨年の花組はみてないもんで^^;)小池先生のオリジナル「LUNA」は、とりあえず笑ったなぁ(笑)。 楽しみにしていた「ルードリッヒ」も、植田景子先生の美的な感覚に酔わせていただきました。
ショーが「GLORIOUS!!」意外はちょっと印象薄かったです。私がみたバウは、日本物ばかりでした。「更にくるわじ」が一番すきかな。

2001年はベルばらの再演が決まってます。いまさら何で・・?と思わずにはいられないけど、見に行くのかなぁ〜〜(笑)。 全員の扮装写真みたけど・・・うう・・・・。 昭和のベルばらの写真をお手本にしてメイクやかつらを決めたんじゃないかしらと・・・・``r(^^;)。 お願いですキレーにでてくださることを願って・・・

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