最長不倒距離エンジンの惨状
随分前ですが、32の時の2回目のエンジンが長持ちしました。あっと驚く
4万2千キロの長寿高齢化エンジンでした。終わりの方では、なんだか
ブスブスという音がしていましたし、煙もちょっと出ていたのでした。
やんちゃなヨーイドンの時には、どうもエンジンマウントがとんだ様子で、
ガタガタという音が加わりました。全体的にもうそろそろという感じが
素人の私にも分かるくらいでした。HKS関西の杉田君に「中野さん、
これ以上いってたら、アウトでしたわ、きっと。」とお褒めの言葉を
頂いたのです(笑)。
そのときの部品を回収してあったのですが、最近また再見してみますと
なかなか笑えますので、皆さんと供覧しましょう。分かりやすい物だけ
画像にしましたので、見てやってくらさい。
まずピストンから行きましょう。
全体像です。こいつは左が4番、右が3番です。取り出してから
表面をクリーニングしてあるので分かりにくいかもしれませんが、
トップは汚れていますし、リングを超えて燃焼が吹き抜けているのが
お分かりになりますか?
横を向けて見ますと、4番の方になにやら少し吹き抜けが見られます。
向かって右の方がエンジン前方ですので、吹き抜けはインテイク側に
なります。まあ、通常インテイク側でノッキングも発生しますので、
その側に吹き抜けも多いのでしょう。でも、他のピストンにはあまり
変化はありませんでした。見る前はもっと後ろのヤツがやられている
のではないかと思っていましたが、あにはからんや、真中辺のヤツが
きつかったのです???
続いてピストントップです。くっついたカーボンとその間に散見される
キリで付いたようなキズ!!! こいつがなにを隠そう、少しも
隠しはしない、ノッキングマークですねえ。恐いですねえ恐いですねえ。
チリチリという音の発生源がこれなのですねえ・・・。これも良く見ると
3番に目立ちます。
さてさて、もっと恐いものが出てきましたねえ。メタルなんですぅ・・・。
9つだけですが、綺麗に並べてみました。ジグソーパズルの分類のときも
こんな感じで並べます。話しを戻して、それでどうなの? というところ
ですが、ダメージのきつい順に並べてみました。左の4個はまあキズが付いて
いますが、表面の減りはそれほどでもありません、メタル色ですし。右に
視線を移してください。次ぎの3個は当たり面の色が見事に変わっています。
コンコンコンと音がしても文句は言えませんです。そして最後の真打は右の
2個です。色は全体的に変化して、ほとんどメタルの色ではありません。多分、
取り出したときに取れたのだとは思いますが、1個は完全に剥がれています。
恐いですねえ、恐いですねえ。ほとんど寸止めで間に合ったって感じです。
さてお次はレリーズベアリングです。他にも書きましたように、当時32は
通勤に使っていましたので、渋滞走行が多いために半クラッチの頻度が
異常に多かったのです。レリーズベアリングを見た事の有る方はお分かり
になると思いますが、横から見てもダイアフラムのあたり面の盛り上がりは
全く無くなって、ペッタンコになっています(笑)。HKS関西の西窪ちゃんが
「中野さん、まったいら(真平ら)ですわ。こんな仰山半クラッチ使うたら
あきませんわ」と誉めてくれました。いやいや、仕方ないが困ったものです。
いやいや、チューニングカーのお守は大変です。ブローした後の復習が大事です。