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《9月11日(土)》

 長居スタジアムでのセレッソ大阪−ガンバ大阪をみにゆく。
 久しぶりのJリーグじゃのぉ。天気も良くて、いい感じです。

 しかし、試合内容自体はどうもいい感じじゃなかったんだな。

 結果は4−1でセレッソ勝利だったんだけど、とにかくガンバが悪すぎた。
 相手ゴール前までとにかくボールを持ってけないんだよな。とにかく跳ね返されるし、スペースにだれも走り込まないし、後ろ向きのパスばっかだし。この結果も当然。

 とまぁ、ガンバが悪すぎたとはいえ、さすがにセレッソの攻撃陣はたいしたもんですな。ノが出てなかったけれども、やっぱ迫力があります。
 生で見るのは初めてのファン・ソンホですけど、やっぱすごいFWですねえ。

 こないだの韓国五輪代表みてても思ったけど、なんで韓国にはこういいFWがでてくるんだろうなぁ。隣の芝は青く見えると言うけれど、日本にも出てきてほしいっすよ、ストライカーが。

 うーー、ガンバレぃ!! 久保!!

 ………。話がそれましたが、そんなわけで、しょぼしょぼのガンバだったけども、セレッソの攻撃を見るという意味では楽しい試合だったっす。

 ただ、それも後半途中までで、審判の不可解な判定でひとり退場になってセレッソが10人になってから、だるい試合になってしまったのです。
 当然セレッソは守備を固めるし、ひとり少ない相手に何の工夫もなく全然崩せないガンバ。

 なんだかなぁ。

 ま、こういう試合もたまにはありか。

《9月12日(日)》

 「何か洋楽聴きたいんやけど、貸してくれへん?」と言ってきた友人(ふつーの音楽好き)に、とりあえずベックとレッチリを渡しておいた私は間違ってますか?

 とゆーことで、最近読んだ本の感想。

藤木稟『陀吉尼の紡ぐ糸』(徳間ノベルス)

◇あらすじ◇
 昭和九年浅草。沼田平助は紀州犬の散歩で、吉原の弁財天にひきずられるように入った。本堂と稲荷祠の間の路地を抜けた。
 右手には「触れずの銀杏」という神隠しの因縁がまつわる銀杏の古木がある。

 と、足元にぐったりした老人が座っている。が、どこか変だ。顔がこちらを向いているのに、同時に背中もこちらを向いている。つまり顔が裏表逆さまについているのだ。
 老人の手がゆらり動き、手招く。蒼白になって、参道を駆け抜けた沼田の背中に甲高い獣の遠吠えが響いた。

 驚愕の異界への招待! 高密度の大傑作。

(カバーより)


 まぁ、いまさらいうことでもないんでしょうけど、「京極系」ですね。
 そのイメージが強くてこれまで敬遠してたって事もあるんですが。

 他の凡百の京極系にくらべると、たしかに強度が違いますね。京極のぱくりというよりも、自分の表現したい世界がたまたま最近はやりの京極っぽさがあるんで本になった、ってなもんでしょうか。

 なかなかに引き込まれて読んでたんですけど、結末でうぎゃって。なんか無理矢理つけたって感じで、悪い意味での「京極」の影響ですね。
 無理矢理推理小説にせんでも、とは思うもののそうでなきゃ売れんのでしょうなぁ。とくにデビュー作だしねー。

 推理小説としてみるなら、手札をかなり読者に隠したまま進行する展開は、どうもストレスがたまりますね。
 むりからだし。

 なんだったけな、1ヶ所気になったところがあったんだけど、現在手元に本がないんで確認できず。あしからず。

《9月13日(月)》

 さて、やはり話題はプレステ2でしょう。

 TVでちらっと見た程度だけど、見た目がVAIOっすね。オーディオとかに組み込めるようにするつうのは、ほんまやったんですな。
 プレステのデザインがいまいちだと思う私としては、ようやくソニー製品らしくなったかなとか思ったり。でも、コントローラーはあのままなのね。

 気になる価格は39800すか。微妙なところですなぁ。報道では「ゲーム機以上の可能性」なんてことをいってましたが、やっぱり所詮はゲーム機(というかそうであってほしい)。ソフトがどうかすよねぇ。それが一番興味深い。
 とはいえ、スクウェアには対して興味がないし、SCE製のもどうも肌に合わないから、現時点ではしばらくは様子見かなぁ。

 で、でも映像とかがいくつか流れていたんですど、なんつうか、それほどすごさを感じなかったり。別にスターウォーズやらマトリックスやらを求めてるわけじゃないんだけど(^^;。
 特に光栄(KOEIだっけ?)の映像を流すのはやめた方がいいかも(笑。

 見せ方、というのもあるのかも知れないけど、色味がどうもこれまでの枠内なんだよねぇ。予想できる範囲内。

 期待しすぎなのかなぁ。

《9月14日(火)》

 WOWOWで映画「スライディング・ドア」をみた。

 誰もが思う「あの時こうだったら」。これを「地下鉄に間に合った場合」「間に合わなかった場合」というささいな出来事によって別れる、ひとりの女性のその後の運命。

 その女性役をグウィネス・パルトロウがやってるわけですが、「恋に落ちたシェイクスピア」でもそうだったけどこの人はショートヘアのほうが似合いますにゃぁ。長髪だときつい。
 そうそう最近ダウンタウンがよくいうネタやないけど、「グウィネス・パルトロウ」って、めちゃ言いたくならへん? 一度口に出して読んでみれば、その魅力にメロメロさ。

 閑話休題。

 こういう「二つに別れた」ストーリーつうのは、昔フジテレビでやってた「if」を思い出させるわけですが、さすがに見せ方は洗練されてますねぇ。どういう風にふたつのストーリーを語っていくかと思ったら、同時進行で見せていくんですねぇ。これはなかなかに面白かった。

 中盤少々だれる気もしますけど、なかなかによくできた佳作。オチもなかなかにひねりがきいていてニヤリ。

 ただ、グウィネスにくらべて男性陣に魅力が無いのがもったいねぇなあ。

《9月15日(水)》

 最近ちまたの話題といえば、モーニング娘。の新しいシングル「LOVEマシーン」

 メンバーがひとり増えたことをうけてのシングルだけにどういう路線で来るかとおもってたら、ここまでボケに徹するとはねー。

 作詞作曲はつんくで編曲はなんとダンスマンという、「下世話」な曲をかかせたら日本歌謡界でトップレベルの二人が手を組んだんだから、結果はおして知るべし。実際。

 ここ何曲かのシングルの曲調だとか、最近のうたばんでの安倍なつみの妙な持ち上げられ方やらで、俺も含めてみんな勘違いしそうになってたけどぉ、本来モーニング娘はアイドルじゃなくていろもんなんだよね。かなりの。
 それを再び思い起こさせるこの新曲。いやぁ、おれは好きだなぁ。

 TV番組での振り付けも、かなりおバカっすねぇ。やっぱボケは徹底しないとなぁ。

 しかししっかし、残念なことに今年は郷"ゲリラライブで非難ゴーゴー"ひろみのあの曲があるぶん、インパクトが薄れちゃったのはもったいない。
 同じ「徹底ボケ路線」じゃあひろみゴーのほうが一日の長があるけんの。

 しかし1年でこんな曲が2曲も出てくるとは、やはり世紀末。

《9月16日(木)》

 ぶらりと立ち寄ったCD屋にてミスチルの「1/42」を購入。2枚組のライヴ盤ですな。

 これがなかなか良いんですわ。

 アルバム「DISCOVERY」のツアーだったわけで、収録曲もそこからのものが多いんですが、シングル曲も散りばめてあったりで、バランスの良い選曲。
 まぁ、最近のミスチルはシングルも「濃い」曲が多いんですけど。

 全18曲ということで、もの足り無さが残るかなと思ったけど、CDで聴くぶんにはこれくらいがちょうどいいっすね。

 で、なかでも秀逸なのは「Prism」。メロウに過ぎる気もしなくはないですけど、感情ずるずるなのが、いかにもライヴで○。
 そりと、やっぱイノセントワールドはいい曲やねー、うん、ほんまに。

 とゆーことで、最近読んだ本の感想。

梅原克文『ソリトンの悪魔(上下)』(朝日ソノラマ)

◇あらすじ◇
 二十一世紀を迎えて間もないここ八重山諸島沖で、惨劇は突然にその幕を上げた。

 謎の発光現象とともに、総工費二十兆円をかけた海洋情報都市<オーシャンテクノポリス>は、建設中の巨大な姿をゆっくりと波間に没し去ったのだ。
 近海で操業中だった海底油田採掘基地<うみがめ2000>は惨事に巻き込まれたばかりか、主任の倉瀬厚志はひとり娘の美玲を遭難させる結果となってしまう。突発事故の原因は、そして謎の発光現象の正体は!?

 あの『二重螺旋の悪魔』から待つこと二年、著者が満を持して放つ長編第二弾、ついに登場!!

(上巻カバーより)


 筆者自身曰く「ジェットコースター・ノベル」だそうで。
 確かに、全編これクライマックスかといった感じで、次から次へとまさしく息もつけないくらいに見せ場が連続するお話で。

 1600枚ってことなんだけど、一気読みっす。リズムに乗れれば。
 のれない人もいるだろうけどね。なんせ熱いから。

 前作『二重螺旋の悪魔』にくらべるとバカ度は低いかなあとか思いますけど、終盤はやっぱいっちゃいましたねぇ。

 「とにかく面白いぜ! ぐはぁっ」っつう、小説を読みたい人は、読むしかないでしょう。

《9月17日(金)》

 家の辺りがえらい雨で。床上浸水も辞さない、みたいな。まぁ、我が家は無事だったわけですが。
 しかし、その雨のせいで鉄道用の信号がやられたらしく、電車が動かないんで家に帰れず、しばらく駅で立ち往生してました。まいったまいった。

 一時はどうなることかと。

 そうそう、昨日書いたミスチルのライヴアルバムって限定発売だそうですねぇ。何枚くらい売るんかしらないっすけど。もう一枚買っとくべきだったか(おぃ。

 あー、さて。映画「エリザベス」をみてまいりました。

 ここ最近いった映画は「エントラップメント」「となりの山田くん」とハズレが多かったんですが、今回は期待通りに良い映画でした。
 これでマトリックスに向けて気分も盛り上がるってもんです。

 冒頭、俯瞰カットが延々続いたときはどうなるかと思いましたけど、その後はカメラも低め安定でほっとしました。

 新教と旧教の対立が人間関係の対立も引き起こしていくという構図なんですね。こういう宗教がらみの話だといつも思うんですが、全然熱心じゃねぇ仏教徒な私にはなんでそこまでやっちゃうねんとか思うわけです。
 もちろん、仏教でもそういう対立はかつては(今でも)日常茶飯事なんですけど。

 で、監督自身が「メロドラマチックに作りました」と言ってるとおり、ラストは泣けるんですな。私は泣きましたとも、ぇぇ。うーん、哀しいよなぁ。
 権謀術数渦巻く世界での哀しいお話。

 ただ、これは私が英国人でないからかもしれないけど、誰が誰かよくわからなくなっちゃうんですねぇ。まぁ、外国の歴史物にはつきまとう問題なんですよねぇ。
 外国人が日本の時代劇みてもぴんとこないのと同じなんでしょう。

 基本的に、エリザベス派、フランス派、スペイン派、と登場人物はそれぞれわけられるんですけど、誰がどの立場だったか混乱してくるわけです。
 エリザベスに求婚するスペイン王がメアリー女王の夫だったなんて、映画見終わった後にパンフ読んで気づきました(^^;。「全然スペインの王は出てこねーなー」とか思ってたら、最初に出てたという。いや、たしかに劇中では触れられてるんやけど。

 エリザベスの恋人役のロバート卿を演じているのがジョセフ・ファインズ。彼は「恋におちたシェイクスピア」でシェイクスピア役もやってるんですねぇ。
 これが印象がだぶっちゃってどうかなと観る前は思ってたんだけど、逆にこのふたつの映画に面白い繋がりが出来ましたねぇ。

 「恋におちたシェイクスピア」でも晩年のエリザベス女王が出てくるんですけど、彼女がシェイクスピアに見せたシンパシーは、ロバート卿の面影をそこに見いだしたからでは(つうか演じてる人は同じなんですけど)、なぁんてロマンチックなことを思っちゃったり。
 正伝−外伝の関係にも見えますわね。どっちが正伝かはともかくとして。

 さて、ここでサッカーファンとしてはどうしても触れておかねばならないことが。

 そう、あのエリック“キング”カントナが出てるんですねぇ。しかもチョイ役じゃなくて、めちゃめちゃセリフ有り!! もう、ビックリ!!
 でも、あの付けヒゲで真面目に頑張ってる彼をみてるとどうしても笑いがこぼれてまうわ。
 サッカーファンは必見すよ、この映画。

 え、カントナを知らない? そういう人は付近にいるサッカーファンを捕まえて聞いてみましょう。きっと解説してくれることでしょう。知らない人はもぐり。

《9月18日(土)》

 日テレのタモリとキムタクの特番。時折タモリが妙に笑えるものの、なんつうか全編居心地が悪いというか。やっぱ結局はテレビ局のマスターベーションだったのか。じゃあ、なんで見てたんや>おれ。

 だってぇ〜、木村君が出てたし〜☆

 中村一義の新シングル「ジュビリー」がでるのは22日ですか。
 ぼちぼちメディア露出もあったりして、断片的には新曲も聴いたんですけど、それだけでは何ともいえませんなあ。
 これまでの中村一義ではない感じ。でもポップ。

 期待もありーの、不安もありーの。

《9月19日(日)》

 Yahooのニュースより。

 生スティング弾き語り(毎日新聞)
◆22日に発売となる新アルバム「ブラン・ニュー・デイ」のプロモーションで来日している英の人気歌手 スティングがFM番組に生出演した。古いガットギターを抱えて新曲の弾き語りを披露し、ファンも大喜 び。

 これはやっぱりスティングだからこそ、何となく笑えるニュースなんでしょうか? 僕だけですか?

 とゆーことで、最近読んだ本の感想。

クレイグ・ライス『眠りをむさぼりすぎた男』(国書刊行会)

◇あらすじ◇
 快活な大金持ちのフランクと嫌われ者のジョージ、フォークナー兄弟の驚異の館レイヴンズムーアの週末パーディーに招かれたマリリーは、翌朝、ジョージが寝室で喉を掻き切られているのを発見した。

 そもそも、パーティーの顔ぶれからして妙だった。辣腕の刑事弁護士、元コーラスガール、万事控えめな英国人夫婦、正体不明の謎の小男、居合わせた人々はみな、ジョージに弱みを握られ、脅迫まがいの扱いを受けていたらしい。
 その証拠品を取り戻そうとして寝室に忍び込んだ面々は、それぞれジョージを発見しては秘密の露見を恐れて、パーティーが終わるまで口をつぐんでいようと決心する。

 交錯するそれぞれの思惑と、高まるサスペンス。そして一日の終わりに一同を待っていた驚くべき結末とは?

 40年代アメリカ最高の人気作家ライスがマイケル・ヴェニング名義で発表した幻の傑作。

(カバーより)


 ね、とにかく面白そうなあらすじっしょ?

 もっとコメディタッチの話かと思いきや、これがなかなかにシリアスなんですわ。死体を見つけた人達が口をつぐんでいる理由が、私利私欲じゃなくて、せっぱ詰まったものからだからねぇ。

 そんなわけで読み始めは「どうかなぁ」とか思ってたんやけど、そのシリアスさがなかなかにいい感じなんですな。
 つまりそれは「思いやり」。みんなアメリカ人とは思えないほど(おぃ)人への優しさにあふれてるんですな。
 作者のライスっちゅう人は、アル中になったりと破滅型の生涯を送ったそうですけど、だからこそ、哀しくも優しい作品が書けたんでしょうねぇ。

 何度も繰り返されるフレーズ、「彼は人間というものが好きだったから」。

 彼女も人間が好きだったのでしょう。

《9月20日(月)》

 東京地裁がソーテックに対して、e-oneの製造・販売禁止の仮処分を決定したそうで。

 そりゃそうなるやろという思いもある一方、アップルも大人げないなーとか思ったりもする今日この頃ですが、皆さんいかがお過ごしですか?

 マイクロソフトとインテルのシャチョーさん引っぱり出したり、CMにラルク使ったりしたあげくにこの結末とは、まぁまぁいいオチですね。うーーん、60点。

 でも、e-onは結局は「iMACのパクリ」っていうのは誰もが思ってることやから、普通に販売されてる方がwindowsユーザーをバカにするネタの一つになってmacユーザー的には良かったんでは無いんでしょうか。

 どうなんでしょう、macユーザーの皆さん?


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