'bout JAZZ sokohaka


相変らず聴き散らかしてるんですが、コンテンツにまとめようとすると、
色々データも調べなきゃいけないし、念入りに推敲しなきゃいけないで、
どうも更新のペースが落ちてきました…。
そこで"'bout JAZZ"のコーナーよりも気楽に書けるコーナーを設ける事にしました。
ありがたい事に「しほたつ(仮名)の文章を読んだら、なんか聴きたくなる。」と
云ってくれる人が多少なりといはります。
「これぞ逸品!」と云うモノを厳選するのではなくて、
私ならではの判定の甘さで(笑)、「そこはかとなく良い」モノを取り上げていきましょう。
読んでるうちに聴きたいものがどんどん増えていくようなコーナーにしたいと思います。

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HERE'S TO YOU / BEVERLEY STAUNTON (STAUNTON MUSIC)
BEVERLEY STAUNTONは、今後、注目を浴びる(かもしれない)ヴォーカル。
とにかく声が良いんですね。
可愛いけど可愛すぎず、シルキーな耳あたりが微妙な冷たさを持ってます。
きっとそれほどジャズに傾倒してる子じゃないと思うんですが、
プロデュースしたTORBEN OXBOLって人がピアノ、ギター、ベースを始め、
ストリングス等のシーケンス部分のアレンジまでを一人でこなし、
これがアルバム全体のカラーを質の高いモノにしている様に思います。
ですからBEVERLEY STAUNTONは素直に歌を唄ってるだけ。
そのストレートさが逆に下手なフェイクよりも説得力を持つんですね。
ヴァースから丁寧に唄う"THE SHADOW OF YOUR SMILE"とか
伸びやかな声が堪能できる"MY FOOLISH HEART"など、
かなり鳥肌モノです。
公式HPもありましたので、URLを書いておきます。
いきなりセクシーショットが出てきて有料サイトに繋がったのかと
びっくりするかもしれませんが、大丈夫です(笑)。
どうやらこの後はR&B系のアルバムを出すみたいですね。
きっと元々はそっちの方に行きたいんじゃないかなぁ…。
http://www.beverleystaunton.com/
(2002.12.22)

 

BLUE AND PINK / KELLYE GRAY (PROTEUS RECORDS)
密かに気になる女性ヴォーカリスト、ケリーグレイに、
2002年、6年ぶり3枚目の新譜がでました。
とにかく巧いヴォーカリストで、前作ではラリーシュナイダーの
"TOMATO KISS"を唄ってたのが印象に強く残ってて、
スキャットなどもバリバリにこなすテクニシャンってイメージでした。
でも今回のアルバムはバラッド&ブルースフィーリングにも惹かれました。
サミーカーンの隠れた名曲"IT'S ALWAYS 4 AM"や
バートバカラックの"HOUSE IS NOT A HOME"を
最初はしっとりと次第に熱く、感情の抑揚をたっぷりにつけて唄ってます。
ややデリカシーに欠ける感もありますけど、
ここまで感情を表面に出してバラッドを唄うのは凄い。
確か白人だったと思うのですが、フィーリングはかなり黒っぽいです。
(2002.12.22)

 

CHRIS POTTER & KENNY WERNER / (CONCORD)
1994年に録音されたコンコードデュオシリーズの10作目。
クリスポッターとケニーワーナーの顔合わせです。
凄く期待してしまう顔合わせでしょう(笑)。
冒頭の"HIBISCUS"の寄りそう様なテーマアンサンブルを聴いた時点で
「ケニーワーナーがこんなハートウォームなデュオで終始する筈がない。
 きっとどこかで毒づき始めるに違いない。」って思ってました。
どうしてもワーナーにはそんな期待をしてしまうんですね(笑)。
案の定、じきに毒っ気をばら撒き始め、
ちょっと聴きには大人しいサウンドの中に刺激的な音が入りこんできます。
二人の間に火花が飛び散る…、なんて云うタイプのテンションじゃなくて、
なんだかトッピョーシもないアイデアが次々に出てくる感じなんですね。
これは私の感覚なので聴く人毎で全然変わってくると思いますけど。
トムハレルの"SAIL AWAY"を美しく奏でた後、
演奏自体がどんどん壊れていきます。
二人とも調子が出てきたって感じです(笑)。
"TALA"の絡み合いはスリリングだし、
バスクラの"SEPTEMBER SONG"は異様だし、
"THE NEW LEFT(AND WE HAVE OUR OWN TALD SHOW HOST"は
タンゴのリズムが滑稽だし、
"EPISTROPHY"は骨格剥き出しだし、
"HEY REGGIE"はワーナーらしい気まぐれなワルツだし、
最後の"GIANT STEP"は猛烈だし。
って事でコンコードらしくない刺激に満ちたイカツいデュオですので
要注意&要チェック(笑)。
(2002.12.22)

 

ROGER KELLAWAY & RED MITCHELL / (CONCORD)
で、コンコードのデュオシリーズの第一弾が何だったかと云うと、
ロジャーケラウェイとレッドミッチェルなのでした。
ロジャーケラウェイは私の中では変なピアニストに分類されています(笑)。
目立たないけど実はかなり変。ジミヘンなのです。
スタイルがオーソドックスっぽいのに、かなりアウトしたり、
不協和音を使ったりする事も多かったりするんですよね。
このデュオでも選曲は如何にもコンコードらしいスタンダード大会ですが、
あちこちでケラウェイの隠れた変質ぶりが出てます(笑)。
最も顕著なのが"IT'S A WONDERFUL WORLD"と
"HAVE YOU MET MISS JONES"でしょう。
かなり弾き捲くり系のピアニストだけに、聴き飽きるのも早いでしょうが、
時々棚から引っ張り出してきて、
「しっかし、よーやるわ。」と楽しむのが宜しいかと(笑)。
(2002.12.22)

 

PRIORITY / ORBERT DAVIS (3 SIXTEEN RECORDS)
問答無用にジャズの凄さが伝わってくる素晴らしい作品です。
とにかく隅から隅までカッコイイ!
カルテットやクインテットでの編成でストレートに真っ向勝負。
テーマも魅力的ならアドリブも痛快です。
個人的には、初っ端の"PRIORITY"でクラクラ、
"ASK ME NICELY"でメロメロ、"BLOCK PARTY"でヘロヘロ。
全然、感想にもなってないや(笑)。
しかも、2曲でカートエリングがゲスト参加しています。
何と云うボーナス特典!
(2002.12.15)

 

THE SPANISH INQUISITION
                  / MARC SABATELLA (GOLDEN HORN PRODUCTIONS)
リーダはピアニストのMARC SABATELLAですが、サックス1本入り。
上のORBERT DAVISよりもかなり難しい系のサウンド。
全体的にはメインストリームなんですけど、随所にフリーなアプローチも。
"OR NOT"なんか、壊れたオモチャの様にコミカルなのに変な演奏(笑)。
でも、これがまた堪りませんねー。
"BLUE HONDA A LA TRUCK"や"FRANTIC"もハードでカッコイイです。
また、トリオで演奏される"LAZY"や"SHADES OF GRAY"などでは、
一転して破綻のない美しいバラッド演奏を聴かせてくれます。
「能ある鷹は爪を出し入れする」って諺通りです(笑)。
ところで、マークサバッテラって読むの?
「鯖」に「バッテラ」って、出来すぎやん(爆)。
(2002.12.15)

 

WHAT DO YOU WANT FOR "LOVE"? / 越智順子 (VILLAGE RECORDS)
それほどオチジュンを聴いている訳ではないのですが、
彼女の魅力って、日本人離れした黒いフィーリングじゃなくて、
私は歌詞を慈しむ様にバラッドを唄える人だってトコロだと思うんです。
だから何が何でも今回のアルバムのお気に入りは、
バラッドで唄う"YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO"。
逆に彼女のこっちの良さを惹き立てるアルバムを作って下さいー(懇願)。
以前、竹下清志さんのピアノをバックに唄ってるのを聴いたんですが、
本当に素晴らしかったんですよね。
ピアノで歌手がこんなに変わるんだなぁと思った記憶があります。
セールスの事を考えたら、渋すぎて駄目なんですかねぇ…。
他にも生で聴いて感動したのは、小川美潮さん+渋谷毅さんのデュオ。
この二人の演奏も本当に素晴らしかった。
今でも時折演ってるみたいなんで、こちらもCDにならないかなぁ…。
あらら、話が逸れてしまった。
(2002.12.15)

 

IN THE MIST OF TIME / YOKO MIWA (SELF PRODUCE)
すみません、ジャケ買いしました(笑)。
ところがなかなかどうして魅力的な内容のアルバムでした。
9曲中8曲を占めるオリジナルのメロディセンスが良いですね。
頃合にキャッチーさを残したしなやかな曲調が印象的。
アドリブについては、まだまだ弱さを否めませんが、
スタンダードやバップチューン中心の凡百の路線をトレースせず、
オリジナリティで勝負している志しの高さに拍手。
是非この方向性で頑張って欲しいモノです。
ラストには、まるで"GEORGIA ON MY MIND"の様な"赤とんぼ"が(笑)。
(2002.12.15)

 

WHY I LIKE COFFEE / BOB NELL (NEW WORLD RECORDS)
ベーシストのMICHAEL BISOって人の
「UNDULATIONS/(OMNI TONE)」ってアルバムの中で
かなりイカレたピアノを弾いてるのを聴いて興味をそそられたのが
このボブネルでした。
それで探してみたら、1991年録音のこのアルバムが見つかりました。
パーソネルを見てみると、ジャックウォラスとレイアンダーソンが参加してるー。
なんだか別の糸を手繰っても、結局は元の糸に繋がってたみたいな感じ(笑)。
スタンダードの"TAKING A CHANCE ON LOVE"を除いて、
ボブネルのオリジナルで固められており、
そのどれもが異様な香りを放つモノばかりであります。
二管のアンサンブルが奇怪に絡み合うテーマに続いて、
同質のケッタイさを持った一流プレイヤーのアドリブが
展開されるんですから、好きな人には堪らないでしょう。
アルバムの半分くらいはピアノトリオやソロで演奏されているんですが、
これもまた、いちいち琴線に触れてきます(笑)。
個人的には"EMREM"って曲の、叶わぬ夢の儚さを湛えた様なメロディが好き。
(2002.12.15)

 

SONGS OF THE HEART
        / CATHY SEGAL-GARCIA & PHILLIP STRANGE (WHY NOT RECORDS)
このCATHY SEGAL-GARCIAって女性、恐ろしく上手い歌手です。
テクニック的に巧いだけじゃなくて、唄いこなしの旨さも含めて、です。
オリジナルも3曲ほど唄っておりまして、これまた良い曲。
コリアの"WHAT GAME SHALL WE PLAY TODAY"を難しくした様な(笑)
"THE STORY"って音程が飛び捲くるメロディを
さりげなくサラリと爽やかに唄い切ってます。
かと思えば、どう考えてもヴォーカル向きの
"SEPTEMBER IN THE RAIN"と"HOW DEEP IS THE OSEAN"の2曲が
ヴォーカル抜きのピアノトリオで演奏されてます(笑)。
しかし、そのピアノトリオのトラックも聴きドコロの一つなんですね。
フィリップストレンジがここぞとばかりにトンガった演奏をしてます。
それにベースとドラムがマークジョンソンとピーターアースキンときたもんだ。
だからアルバム全体としてテンションの高いトラックが続いているもんで、
ヴォーカルアルバムと云うより骨のある演奏を聴いてる感じ。
(2002.12.15)

 

狸'S NIGHT OUT / LEW TABACKIN (エフ・レーベル)
上の題名、文字化けじゃありません(笑)。
ルータバキンも御歳62歳ですが、ホントに凄いパワーです。
ベニーウォレスの方が先に枯れちゃったよー(爆笑)。
冒頭、フルートで演奏されるコルトレーンの"WISE ONE"は、
まるで篠笛かと思う様な幽玄なカデンツァが印象的。
まあ、この辺りは円熟の味と云えますが、
いきなり次の"TANUKI'S NIGHT OUT"で、うねるタバキン節!
秋吉敏子の"LONG YELLOW ROAD"の様に、
"証誠寺の狸囃子"をモチーフにしたのだろうと勝手に思ってた私(笑)。
全然関係ありませんでした。でもタイトルの由来は??
"STUDIO F"はタイトル通りこのライヴを行なった
岐阜県笠原町にあるスタジオFに捧げられた曲ですけど、
実にタバキンらしいスケールの大きなブロウが楽しめるトラックです。
そして、アルバムラストの"RHYTHM-A-NING"が最大の聴きドコロ。
直情的に凄さを感じるのは、やっぱりこう云うフレーズだなぁ。
彼のフルートも良いけど、やっぱり顎が外れそうなテナーが好きです。
(2002.9.16)

 

TOUTAKOOSTICKS / STEPHANE HUCHARD (BLUE NOTE)
1999年の「TRIBAL TRAQUENARD/(BLUE NOTE)」を聴いた時、
あんまりしっくりこなかったんですけど、
2001年のコレは、一気にアドレナリンが吹き出しました。
大人数だった「TRIBAL TRAQUENARD」と違って、
今回はサックス(FL,CLも)とトランペットをフロントに据えたカルテット編成で、
アコースティックなサウンドを維持しながらも、
決してオーソドックスではない斬新なサウンドを実現しています。
兎にも角にも彼のパーカッシヴなドラムが演奏に躍動感を与えています。
叩き過ぎくらい叩いてますけど、決してうるさい感じじゃなくて、
リズムに溢れ返っている感じなんですね。
こんな演奏聴いてしまったら、4ビートの落ち着いた演奏なんて
聴けないや(笑)。
(2002.9.16)

 

THE AFRO-EURASIAN ECLIPSE / DUKE ELLINGTON (FANTASY)
やっぱりエリントンは狂ってますねー(笑)。
エリントンの組曲は数々あれど、もっとも素っ頓狂なのが
「極東組曲」だと信じて疑わないのですけど、
この「アフロ−ユーラシアンエクリプス」も強烈な味を持っております。
ガシカシと叩きつけるようなエリントンのピアノに
奇妙なブラスアンサンブルが乗っかって、
合ってるのか合ってないのかわからないハーモニーが
力任せに襲い掛かってきた時、リスナーは快感に浸れるんですね。
時代を反映して、8ビート系のロケンローな曲があったり、
曲によってはエリントンがオルガンを弾いてたりしますけど、
そんな流行のスタイルを纏っても、エリントンはエリントンなのです。
サイケなファッションの下に股引が見える、そんな感じがカッコイイ。
(2002.9.16)

 

GOOD GIRL / KIM PARKER (SOUL NOTE)
ゴシップなネタになりますけど、キムパーカーと云えば、
チャーリーパーカーの最後の奥さんチャンの連れ子で、
更には、チャンと再婚したウッズも父親にあたるという
何だか凄い家庭で育った女性なのですね。
で、本題。
彼女の唄はサラリとした表現が魅力の良い歌手だと思います。
取り上げる曲もありきたりのスタンダードじゃないところが○。
時々音程が不安定になりますが、難しい曲にチャレンジしてるからかな?
ここでは、トミーフラナガントリオがバックを務めています。
で、個人的に「なるほどねぇ。」と思ったのは、
私の好きなウッズの名盤「THREE FOR ALL/(ENJA)」で演ってる
"TALKING"と"IT'S TIME TO EMULATE THE JAPANESE"
を取り上げてる事。どちらもレッドミッチェルの美しい曲。
そのアルバムのピアノもフラナガンなんですよね。
何だか色んな結びつきの深いアルバムだと思いません?
(2002.8.25)

 

REFLET / NAH YOUN SUN (BIS MUSIC)
美しい声と天才的テクニックと卓越したセンスを持った韓国の歌手。
こう書くと何だかテクニック先行だと誤解されそうですけど、
心に響く丁寧な歌唱に本来の魅力があります。
美しすぎるくらいの声でジャズを唄うって事自体が素晴らしい。
何だか「ジャズヴォーカルはこうあるべき。」みたいなイメージが先行して、
型に嵌めてしまってるケースが多い様な気がするんですよね。
綺麗な声でホレスシルヴァーの"THE JODY GRIND"をシャウトしてるのも
なかなかカッコイイですぞー。
ハングルで唄われる"BALLAD FOR FRIENDS"などは芸術的。
スキャットも破綻なく素敵なメロディを連ねる"BLUESIDE"も凄い。
サックスもかなり暴れてます。
全面的に唸らされるアルバムでした。
(2002.8.25)

 

DISTANT DESTINATION / THE NORDIC QUQRTET (MUSIC MECCA)
トリオ+サックスの典型的なアコースティックユニットでありながら、
表現している音楽が新鮮で刺激に富んでいます。
ヨーロッパ系らしいサウンドですが、骨太でもあります。
ユニット全体の一体感が、静的なまとまりにも、動的なせめぎ合いにも
活かされています。
個人的にこのピアニストはタダモノではないと思いました。
ソロがいつまでも終らない事を望みながら聴いたのって久しぶりかも…。
サックスのバッキングでの絡み方も見事です。
JOCOB KARLZONの名前をチェックしとこっと…。
(2002.8.25)

 

LOOPIN' WITH LEA / CLAUS RAIBLE (ORGANIC MUSIC)
フロントにアルト&バリトン&トロンボーンに据えた
やや変則なアンサンブルですが、
リーダーのCLAUS RAIBLEのアレンジがそれを活かしてます。
一言で云えば、ニュージャズの香り漂うアルバム。
ニュージャズって今じゃあまり使わない言葉ですけど、
年配のジャズ仲間の方が良く使ってはりましたから、
昔はジャンル分けの基準になっていた言葉なのでしょう。
オープニングの"LOOPIN' WITH LEA"が一番ニュージャズの薫り高い。
ジョージラッセルのワークショップに迫る…とこまでは行きませんが、
なかなかの演奏であります。
各ソリストのプレイがもう少し逸脱してくれたらもっと面白いんだけどなー。
(2002.6.30)

 

THIS IS NEW / DEE DEE BRIDGEWATER (VERVE)
ディーディーブリッジウォーターによるクルトワイル曲集。
ここ最近の彼女のアルバム作りはソングブックやトリビュートが多いですね。
人気のスタンダードを寄せ集めただけのアルバムとはは一線を画した
真剣な取組みで好感が持てます。
彼女は黒人らしいシャウトの利いたヴォーカルではありますが、
決して粗いテイストではないのが良いですね。
ただ喉の使い方に癖があって、好き嫌いは分かれそうですけど。
クルトワイルの珠玉の名曲、"MY SHIP","SPEAK LOW",
"ALABAMA SONG","SEPTEMBER SONG"等を唄ってます。
"MACK THE KNIFE"を収めていないのは「あえて」外した?
それともエラへのトリビュートアルバムで唄ったから?
バックを務めるのは、レギュラー(?)のチェッカレリ、ティエリエリエetc.…。
この2人の名前を見ると、どうしても買ってしまう私。
誰だってそう云う贔屓のプレイヤーがいますよねー。
(2002.6.30)

 

INVITATION / LOUIS GIBBS (33 RECORDS)
ジャケ買い&インヴィテーション買い(笑)。
インヴィテーションが入ってると、どうしても買ってしまう私。
誰だってそう云う贔屓の曲がありますよねー。
それともう一つこのアルバムの興味の対象がピアノのリンエリエル。
なんせリーダー作では体感温度の低い鋭いピアノを弾いてましたから、
一体どんな唄伴をするのだろうと…。
予想を裏切らず、そのトリオの雰囲気にヴォーカルが乗っかった感じ。
ヴォーカルのルイスギブスの声がもったりとしているので、
やや全体がそれに引き摺られている風でもありますが…。
選曲にも個性があって、スタンダードらしいスタンダードは
"INVITATION"と"YOU AND THE NIGHT AND THE MUSIC"くらいで
ギブスのオリジナルやイヴァンリンスやケニーホイーラーなど
静かで緊張感のある曲を様々に取り上げているのが面白いです。
(2002.6.30)

 

JADE VISION / STEPHAN OLIVA (OWL)
タイトルがスコットラファロの曲なので、ひょっとしたらと曲目を見ると
ビルエヴァンス絡みの曲がずらり。
どこにも書いてませんがエヴァンスへのオマージュのアルバムです。
しかも"T.T.T.T."とか"FIVE"とか"THE PEACOCKS"と云った
エヴァンスの尖がった部分の象徴とも云えるオリジナルや愛奏曲を
取り上げているところに期待してしまいますね。
聴いてみると、ただのエヴァンスのフォロアーじゃない事がわかります。
エヴァンスの曲を材料に自分のスタイルを存分に発揮している感じ。
常にピリピリした厳しさが演奏を支配していて、
聴き手の胃をキリキリと責めたてます。
実にオウル色の濃いアルバムです。(2002.6.30)

 

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