▲1999〜2000 Before page! |
▼2001 |
A NANCY WILSON CHRISTMAS / (TELARC) |
★★★★★ |
テラークレーベルが今年の目玉として発売したのが ナンシーウィルソンのクリスマスアルバムです。 存命中のジャズヴォーカリストの中で最もビッグな人って話も。 その意気込みが参加メンバーの凄さに現れています。 ディジーガレスピーALUMNIオールスタビッグバンドには ジョンファディス、クラウディオロディッティ、スライドハンプトン、 フランクウェス、ジェームスムーディ、アントニオハート、 ジミーヒースetc.…、 その他のゲストにニューヨークヴォイセズ、ハービーマン、 リニーロスネス、モンティアレキサンダーetc.…。 ビッグバンドだけでなく、様々な編成のスモールコンボが バックを務めていて、実に多彩なアルバムになってます。 ナンシーウィルソンのヴォーカルは風格を漂わせる中にも 女性的な柔らかさと粘り過ぎないアーシーさを兼ね備え 一段と魅力を増してきた様です。 |
WHITE CHRISTMAS / ROSEMARY CLOONEY (CONCORD) |
★★★ |
クリスマスアルバムと云えばテラークが定番になってきましたが、 老舗のコンコードも負けていません。 ナンシーウィルソンに対抗してこちらも大御所を。 これはローズマリークルーニーの1996年のアルバム。 全編ビッグバンドがバックを務め、ストリングス&コーラス入りと 豪華ながらかなり前時代的なアレンジ。 その辺が如何にもコンコードですねぇ(笑)。 ロージーの声は昔と比べればそりゃしゃがれてますけど スローナンバーでは丁寧に慈しむような歌唱が聴けます。 "HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS"や "CHRISTMAS LOVE SONG"あたりが素晴らしい。 またアップテンポも決して悪くないです。 マイケルファインスタインとの"サンタが街にやってきた"も 掛け合いが楽しい。 何よりも驚いたのは、私の買ったCDには ケースの前面に銀ラメの入った透明の水袋が貼りつけてあって ジャケ写の雪化粧の樅ノ木に雪が舞う仕掛けになってるんです。 |
CHRISTMAS SONGS /RAY BROWN (TELARC) |
★★★★★ |
それでは再びテラークチームの攻撃です(笑)。 今度は大御所レイブラウンの登場。 しかも企画として更に豪華な仕上げとするべく 大物ヴォーカリスとを惜しげもなくゲスト参加させてます。 ディーディーブリッジウォーター、ナンシーキング、 ダイアナクラール、ケヴィンマホガニー、ヴァネッサロビン、 エタジョーンズ、マリーナショウと云う驚異的な面々が 1曲づつ唄うと云う贅沢さ。マイッタ…。 個人的にはピアノがジェフキーザーなのが嬉しいです。 また曲によってラッセルマローンも参加。 クリスマスアルバムって最近はホントに沢山出ますから 「え?こんな人がジングルベルを?!」みたいな部分が 多ければ多いほど商品の差別化に繋がります。 テラークさんはそのあたりを心得てると云うか、ぬかりないですね。 |
CHRISTMAS LOVE SONG / SCOTT HAMILTON (CONCORD) |
★★ |
迎え撃つコンコードチームはスコットはミルトンです。 デビューの頃は「若いのにオールドスタイル」だった彼も すっかり歳相応になってきましたね(笑)。 コンコードらしい甘い甘いアルバムであります。 ルノアールのココアより甘いスコットハミルトンのテナーに ベルギーワッフルの香りより甘いストリングスが絡み ロマンティックが止まらない状態です。全部喩えが古いぞ(笑)。 アレンジ&ピアノでアランブロードベントが参加してますが、 あまりそれには期待しない方が良いかもしれません。 クリスマスアルバムに何を求めるかによって価値は異なりますが BGMとして軽く流せりゃそれで良い派にはお薦めの一枚。 尚、「LATE NIGHT CHRISTMAS EVE/ ROMANTIC SAX WITH STRINGS(CONCORD)」 ってアルバムはジャケット違いの再発。 間違って両方買わないようにしましょう(涙)。 |
CHRISTMAS WITH TRAVELIN'
LIGHT / SAM PILAFIAN & FRANK VIGNOLA(TALARC) |
★★★☆ |
三度テラークの登場。 1993年頃にはこんな売れなさそうなアルバムも出してました(笑)。 なんせチューバとギターがリーダーでっせー。 今のテラークじゃ絶対に発売してないと思うぞー(笑)。 でもディキシースタイルのとっても楽しいアルバムです。 チューバのコミカルな響きが実に良い! 普段はジャズに深い音楽性を求めている人も クリスマスくらいは肩の力を抜いてノホホンと過ごしましょう。 そんで12月26日になったらメルドーとか聴き始めましょう(笑)。 |
THE CHARLIE BYRD CHRISTMAS ALBUM (CONCORD) |
★★★☆ |
テラークVSコンコードはこのアルバムで〆たいと思います。 1982年録音のチャーリーバードのソロギターです。 バードの指弾きのアコースティックギターの飾らない音は 素朴で親しみやすいクリスマスソング本来の魅力を引き出し、 更には懐かしさの中に神聖な雰囲気までも漂よわせています。 "O COME ALL YE FAITHFUL"や"THE FIRST NOEL"の様な トラディショナルソングの演奏は特に素晴らしいです。 |
A CHRISTMAS ALBUM / KENNY RANKIN (RANKIN MUSIC) |
★★★★ |
ケニーランキンのヴォーカル&ギターのアルバム。 編成はアコ―スティックギター、エレキギター、 アコ―スティックベ―ス&ベルと、ほぼ弦楽器なユニット。 但し、この人、ヴォーカルの方が本職です。 肩の力の抜けた軽いタッチなんですけど、大胆にフェイクします。 甘いけどちゃんと聴かせる味を持った人ですね。 クリスマスネタからは外れますが、ランキンの 「THE PROFESSIONAL DREAMER/(RANKIN MUSIC)」は ジャズヴォーカリスととしての彼の魅力が良く出た好盤。 なんとピアノにマイクウォーフォードとアランブロードベントが参加。 |
LET'S SHARE CHRISTMAS / JOHN PIZZARELLI (RCA) |
★★★ |
ギターとヴォーカルと云えばジョンピザレリがいますね。 この人もクリスマスアルバムを作っています。 個人的にはトリオなどで弾き語りをする彼が好きなのですが、 このアルバムは残念ながら(?)ビッグバンドモノであります。 1曲だけ"そりすべり"がトリオ演奏ですがヴォーカル抜き(涙)。 しかしビッグバンドアレンジの顔ぶれが凄い。 ドンセベスキー、ジョニーマンデル、クレアフィッシャー、 ミッシェルルグランetc.…、って、良いのか?!(笑)。 ピザレリも肩の力の抜けた柔らかいヴォーカルですよね。 まさにクリスマスソング向きかも。 |
WHEN MY HEART FINDS CHRISTMAS / HARRY CONNICK,Jr (COLUMBIA) |
★★☆ |
ピザレリの後はハリーコニックジュニアでしょ(笑)。 ピザレリがナットキングコールとすれば、 ハリーコニックジュニアはフランクシナトラですね。 このクリスマスアルバムもビッグバンドをバックに かなりシナトラを意識させる唄いまわしをしています。 オリジナルのクリスマスソングも何曲かありますが やっぱりオールドスタイル。それが彼らしさなんですけどね。 |
WONDERLAND / 小林桂 (SOMETHIN'ELSE) |
★★ |
男性ヴォーカルを続けましょう。 って事で今人気沸騰中の小林桂です。 やはり定番のビッグバンド+ストリングスモノです。 さらりとしたスマートなアルバムです。 |
SNOWFALL / TONY BENNETT (COLUMBIA) |
★★★ |
若手が続いた後はベテランシンガーを取り上げてみます。 CDに録音年代が書かれてなかったので調べてみたところ どうやら1968年らしい。今から33年も前のアルバムなんですね。 こうやって新旧男性ヴォーカルを聴き比べると、 あんまり変わりないって気が…(笑)。 結局シナトラやトニーベネットのスタイルが規範化してるんですね。 |
OUR FAVORITE THINGS / TONY BENNETT & CHARLOTTE CHURCH & PLACIDO DOMINGO & VANESSA WILLIAMS (SONY) |
★★★ |
無茶苦茶豪華な顔ぶれによるクリスマスアルバム。 プラシドドミンゴ(!)、シャルロットチャーチ、 ヴァネッサウィリアムス、そしてトニーベネットが オーケストラ+ラルフシャロントリオをバックに唄います。 ぎりぎりジャズをかすってる感じですね(笑)。 単独で唄う曲もあるのですが、様々な組み合せが楽しい。 "MY FAVORITE THINGS"だってヴァネッサとベネットが唄うと ミュージカルな感じですけど、ドミンゴが入ると一気に歌曲調に! |
A JOLLY CHRISTMAS FROM FRANK SINATRA / (CAPITOL) |
★★ |
って事で4年目にしてとうとうフランクシナトラを(笑)。 1954年と1957年に録音された音源によるアルバムです。 年代を考えると音楽的刺激を求めるのは酷でしょうが、 古いポピュラー音楽であってジャズ的魅力は薄いですね。 しかしやはりシナトラは上手い。古いけど上手い。 個人的には粋にスイングする熱唱よりも こう云った優しく丁寧な唄の方が味わい深くて好き。 |
THE CHRISTMAS SONG / NAT KING COLE (CAPITOL) |
★★★ |
ベネット、シナトラとくれば、ナットキングコールですね。 世界中で最も親しまれているクリスマスソングと云えば ナットキングコールの"THE CHRISTMAS SONG"かも。 作曲者のメルトーメのよりも有名だもんね(笑)。 何でもナットキングコールのところにメルトーメが訪ねてきて 「聴いて欲しい新曲がある。」と弾き語りをしたのだそうです。 コールは非常に気に入って、この曲の暖かさを出すために ストリングス入りで録音することを望んだんだそうな。 このアルバムは1960年に録音された音源を中心に これでもかと云うくらいオマケのついた嬉しいアルバムです。 彼のナレーションに導かれて、ナタリーコールとのデュエットで "THE CHRISTMAS SONG"が始まる演出が粋です。 シークレットトラックで1946年の"THE CHRISTMAS SONG"も。 ピアノトリオ+ストリングスの素朴な響きが良いですね。 |
BABY,IT'S COLD OUTSIDE / HOLLY COLE (ALERT MUSIC) |
★★★★★ |
コール繋がりで(笑)、ホリーコールの2001年のクリスマスアルバム。 ピアノトリオからビッグバンドまで変化に富んだアレンジで それらがどれもシャープで気持ち良いです。 ホリーコールの少し体感温度の低いヴォーカルが ヌルいストリングスで弛んでしまっては魅力が半減ですから。 取り上げている曲も超定番曲からマイナーな曲や アレンジ兼ピアノのアアロンデイヴィスのオリジナルまで 彩り豊かで実に楽しい。 豪華な顔合わせで定番曲を並べているだけの作品とは 一線を隔した素敵なアルバムです。 |
JOY / MELISSA MANCHESTER (ANGEL) |
★☆ |
メリサマンチェスタはジャズではなくポップスの人です。 日本では山下達郎とデュエットしてる人としても知られてる様。 って、知らなかった(恥)。 このクリスマスアルバムは少しジャズテイスト。 クレジットを見たらエディゴメスやルイスナッシュの名前も。 ただあくまでも"ジャズテイスト"のレベルであって、 歌手と伴奏と云う関係に対話もないですし、 アドリブパートと云うよりも間奏。 一部でストリングスなども入る平均的なアルバムです。 |
CHRISTMAS MEMORIES / BARBRA STREISAND (SONY) |
★★★ |
バーブラストライザンドの2001年の新録アルバム。 ご存知の通り彼女は女優として有名ですけれども 音楽家としても優れた才能を持っている人です。 それにしてもこのジャケット写真を見てびっくりしますね。 来年で還暦とは思えません…。 全編ストリングスによる甘いサウンドではありますが、 彼女の声の魅力を引き出すにはこれがベストかな? トータルでバランスのとれた作品だと思います。 "WHAT ARE YOU DOING NEW YEAR'S EVE?"が 特にロマンティックで素敵です。 この曲、良いですよねぇ…。 |
12 SONGS OF CHRISTMAS / ETTA JAMES (PRIVATE MUSIC) |
★★★ |
エタジェイムスのクリスマスアルバムです。 ジャケットを見ると昔のアルバムっぽいですが、 録音は1998年と新しいモノなのでした。 あまり魅力的とは云えないジャケ写ながら(笑)、 内容はなかなか良いんですよ、ホント。 シダーウォルトンのアレンジのモダンジャズコンボをバックに 黒人らしいアーシーなエタのヴォーカルが乗っかって ジャズファンが最も寛げるクリスマスアルバムに仕上ってます。 |
HAPPY HOLIDAY : I LOVE WINTER
WEATHER / JO STAFFORD (?) |
★☆ |
女性ヴォーカルをもう一枚。ジョースタッフォードです。 1955〜56年の録音ですので、とにかくサウンド自体が古い。 ま、当たり前なんですけど(笑)。 ビッグバンドの歌伴に男性コーラスが入って 古き良きアメリカサウンドに仕上っております。 その手のスタイルが好きな人にはたまらない筈です。 CD化した際のデジタルリマスタリングが良いのか ジョースタッフォードの若々しい声が際立って聴けます。 |
THE CHRISTMAS ALBUM / MANHATTAN TRANSFER (COLUMBIA) |
★★★★ |
取り上げるのが遅れましたっ、マントラです。 もうこれ以上ゴージャスなアルバムはないでしょう。 総勢100名近いブラス&ストリングス&少年少女合唱隊が参加。 普段から気持ち良い彼らのジャズコーラスが すっかりクリスマス色に染め上がっております。 スインギーな曲もマントラらしくて楽しいですが、 スローナンバーでの美しさは特筆モノです。 彼らの全てのアルバムの中でもトップクラスに入る作品でしょう。 |
COCKTAIL JAZZ CHRISTMAS / STEVE NEWCOMB (MASTERSONG) |
★★★ |
ヴォーカルが続きましたのでこの辺りでインストへ行きます。 タイトルが「カクテルジャズクリスマス」なもんで、 きっとカクテルピアノとかBGM程度の軽い演奏だと思ったら なかなかどうしてちゃんとしたピアノトリオ作品なのでした。 ところがこの人の事をインターネットで調べてみたら 発売されてるアルバムの多くに「カクテル」とついてるんです。 これは一体…? 現代的なピアノスタイルでハーモニー的なアイデアも良い。 本当の意味でカクテルの様に工夫が凝らされていて 美しく素敵に酔わせてくれる…。ってナニ綺麗にまとめてんねん。 一部で弦楽四重奏が入るんですけど、 これが甘くロマンチックな使い方じゃなくて、 ラテンタッチの曲でコンガと共に入ってるのが面白い。 |
CHRISTMAS PARTY / DAVE McKENNA (CONCORD) |
★★★ |
って事で鍵盤の上にカクテルを置いてます。 これがホントのカクテルピアノ(笑)。座布団取れ〜。 デイヴマッケンナのピアノソロアルバム。 スローナンバーよりもアップテンポが小気味良く、 正に楽しいパーティみたいな感じなんですね。 特にお気に入りは定番"JINGLE BELL" 左手のベースウォーキングに右手のシングルトーンで始まり、 次第にアドリブに熱が入り始め、 愛らしさから凄みへと変化していきます。 後半はストライドに変わって楽しさ爆発。良いなぁ。 |
FOR CHRISTMAS / PETER KATER (SILVER WAVE) |
★ |
これはジャズファンには絶対にお薦めできないソロピアノです。 ってそんなもん取り上げてどうするー(笑)。 中身のないキラキラとした装飾音、テンションの低い甘いハーモニー、 メロディを軽く崩すだけのフェイク、と、別の意味でたまりません。 インターネットで調べて見たらこのレーベルから 何枚もアルバムを出してるんですねぇ…。むむむ。 ピアノと云えばリチャードクレーダーマンって人ならストライクかも…。 |
THE CHRISTMAS BOX / PAUL CARDALL (NARADA) |
★ |
これもジャズファンには絶対にお薦めできないアルバムです。 ってそんなもん取り上げてどうするー(笑)。 中身のないキラキラとした装飾音、テンションの低い甘いハーモニー、 曲の大半はアルペジオ、と、別の意味でたまりません。 更にはピアノと同じ音を弾く弦楽アンサンブルも加わります(爆)。 ピアノと云えばジョージウィンストンって人ならストライクかも…。 |
WHAT ARE YOU DOING CHRISTMAS
EVE? FEBIAN REZA PANE (PANAM) |
★★ |
これまたジャズファンにはお薦めできないソロピアノ…。 CDのオビには 「冬の空に輝く星たちに捧げるクリスマス・バラード」なんて 体中が痒くなりそうなコピーが書かれておりますが、 要するにその辺りの層をターゲットにしているのでしょう。 しかしながらこの人のフェビアンレザパネって人のピアノ、 私の様なジャズ馬鹿の歪んだ耳にもスッと入ってきます。 優しく自然体の語り口が好印象。 音遣いにも繊細な気配りが感じられます。 詳しい事はわかりませんが、日本でPOPS系の作編曲を している人の様です。 |
YULETIDE SWING / OLIVER JONES (JUSTIN TIME) |
★★★ |
お薦めできないモノが続いたのでこの辺でちゃんとしたジャズを。 オリヴァージョーンズの1994年のアルバムであります。 この人はカナダを拠点に頑張っているベテランで 世代もスタイルもオスカーピーターソンと近い感じです。 スインギーで楽しいアルバムに仕上っております。 リチャードリングのギターが小気味良さを加えてイイカンジ。 スローな曲よりも"SANTA CLAUS IS COMING TO TOWN"とか "LET IT SNOW,LET IT SNOW,LET IT SNOW"の様な アップテンポの曲で本領発揮です。 |
THE SPIRIT OF CHRISTMAS / DAVID FRIESEN & JEANNIE HOFFMAN (BURNSIDE RECORDS) |
★★★ |
ベースのデヴィッドフリーゼンと弾き語りのジーンホフマンの デュオクリスマスアルバムです。 但し半分くらいでギターのジェリーハーンが入っています。 この女性ヴォーカル、裏ジャケで若作りして写ってますけど なんと1930年生まれなのでした。びっくり。 ってことでピアノのスタイルが古いのは仕方ないかな。 唄ってるのは静か目の曲、数曲だけなのですが これがなかなか味があって良いですよ。 しかもあまり取り上げられないトラディショナルソングや オリジナル曲中心なのもイイカンジです。 デヴィッドフリーゼンらしさはあんまり出ていないアルバムかも。 どうせならデニーザイトリンとのデュオで出して欲しかったなぁ…。 |
A SMOOTH JAZZ CHRISTMAS / DAVE KOZ (CAPITOL) |
★★★★ |
デイヴコズ自身2枚目のクリスマスアルバム。 スムースなフュージョン系サウンドながら 色々と工夫を凝らした展開が面白いです。 聴きドコロは"SMOOTH JAZZ CHRISTMAS OVERTURE"。 おなじみのクリスマスソングのメドレー仕立てで、 ミディアムの4ビートで"LET IT SNOW"から 繋ぎ目がわからないくらい自然に"WINTER WONDERLAND"へ。 続く"GREEN SLEEVES"はコロッと雰囲気を変えてラテンタッチ。 "JINGLE BELL"のイントロで"ALL BLUES"を引用してるのは ジャズファンにはニヤリの展開ですね(笑)。 ゲスト陣も豪華。デヴィッドベノワ、ケニーロギンス、 ピーターホワイトetc.…。 |
JOY TO THE WORLD / JOHN BOLIVAR & JOSEPH BONNER(USA MUSIC GROUP) |
★★★ |
ピアノはあのジョーボナーだと思います。 豪華絢爛なトレモロ&アルペジオでフロント以上に目立つ(笑)。 フルート&サックスのJOHN BOLIVARって人は、 全然知らない人なんですけど、アドリブフレーズを聴くかぎり、 根っからのジャズではないかもしれません。 フルートとサックスの持ち替えで、フルートの方が多いです。 個人的には、"CHRISTMAS SONG"、"GOD REST YE〜"、 "WE THREE KINGS"のサックスのトラックが好きです。 パーソネルにはベースとドラムも書かれていますけど、 参加しているのは"LITTLE DRUMMER BOY"の1曲だけで、 後は、二人のデュオになっております。 |
LET'S HAVE A MERRY CHRISTMAS WITH THE DAVID GAZAROV TRIO / (ORGANIC MUSIC) |
★★★★ |
ピアノトリオとして充分に面白味があって、 素材としてクリスマスソングを取り上げているって云うのが、 この手の作品の肝の部分だと思います。 そう云った意味では、かなり魅力のあるアルバム。 この人、かなり弾ける人です。 初っ端の"WHITE CHRISTMAS"でヤラれました。 シングルトーンからブロックコードへ、 更にはフィニアスばりのユニゾンなんかもかましてくれます。 それでいて音遣いも古くない。 アレンジがあれこれテンコ盛り過ぎるのが気になりますが、 年に一度引き摺り出して聴く分には、これくらいでも良いかな。 バラッドも全く隙のない演奏で "HAVE YOURSELF A MERRY LITTLE CHRISTMAS"など、 実に美しく、完成された演奏を聴かせます。 |
SANTA CLARINET / 北村英治 (JAZZ COOK) |
★★★ |
ライナーでご本人が書いてはる通り、 アドリブが少ない演奏に仕上っています。 ジャズ的な醍醐味よりもクリスマスソングの楽しさを 全面に出したアルバムなので、あーだこーだ云うのは無粋ですね。 このアルバムを聴きながら、童心に返って、 あの頃のウキウキした聖夜を思い出してみるのも良いですね。 |
CHRISTMAS WITH HERITAGE HALL
JAZZ BAND / (LASER LIGHT) |
★★ |
ニューオリンズスタイルのトラディショナルジャズです。 これも音楽的刺激よりもリラックスを求める人向けですね。 リーダーのグレッグスタッフォードって人は、 トランペットの他に渋いヴォーカルを聴かせます。 まあ、余興程度の唄ではありますが、 きっとクリスマスソングを唄いたかったんだろうなぁ(笑)。 |
WINTER WONDERLAND / CLAES CRONA (DRAGON) |
★★★ |
裏ジャケには人の良さそうな4人のメンバーの顔が写ってまして、 内容的にも、ハッピーな演奏が詰まっております。 このCLAES CRONAって人のピアノ、どこからどう聴いても、 オスカーピーターソンの影響を受け捲くっております。 だから、ピーターソンが好きな人には絶対お薦め。 "ALL BLUES"のイントロを模した"SILENT NIGHT"が面白い。 でも、このネタ、誰か演ってたかな??記憶曖昧。 3曲だけミュートトランペットが入っていますが、他はトリオ。 このタイプのピアノはバラッドよりもアップテンポの曲が巧いです。 "FROSTY THE SNOWMAN"や"サンタが街にやってきた"が 楽しくて良いですね。 |
A MERRY LITTLE CHRISTMAS / LOU RAWLES (CAPITOL) |
★★★★ |
以前に紹介した「CHRISTMAS IS THE TIME」よりも古い 1989年に発売されたアルバムです。 ビッグバンドをバックにかっこよくスイングするルーロウルズ! まさに王道です。 CD屋さんで見かける 「CHRISTMAS WILL NE CHRISTMAS/(CAPTOL)」は 上の2枚のアルバムからの抜粋になってますので、 両方持っている人にとっては、無用です(涙)。 |
'ZAT YOU,SANTA CLAUS? / BANU GIBSON (SWING OUT) |
★★ |
ジャケットをご覧いただければおわかりの通り、 古き良きアメリカを彷彿とさせるニューオリンズジャズアルバム。 しかし、録音は1995年と云うレトロ趣味の作品なのでした。 その頃のジャズが好きな方には嬉しい(だろう)雰囲気ですね。 |
THAT HOLIDAY FEELIN' / JOE WILLIAMS (VERVE) |
★★★ |
今は亡きジョーウィリアムスのクリスマスアルバム。 録音がいつなのかわかりませんが、発売は1990年。 参加メンバーが流石に豪華です。 ケニーバレル、ボブクランショウ、ノーマンシモンズ、 エリスラーキンス、クラークテリー、アルグレイ、ボビーワトソン、 フランクウエス、セルダンパウエルetc.…。 70歳を越えての枯れた味わいが静かなクリスマスソングに合う。 と云う事で、エリスラーキンスとのデュオの "WHAT ARE YOU DOING NEW YEARS EVE"、 "SILENT NIGHT"、"SILVER BELL"が良いですね。 |
THIS TIME OF THE YEAR / STEVE TYRELL (COLUMBIA) |
★★★★ |
良く鳴るビッグバンドをバックに白人ながらパンチのある ヴォーカルを聴かせるスティーヴティレルの2002年の作品。 どうやら映画「THE SANTA CLAUSE 2」の中で この"サンタが街にやってきた"が使われているとの事です。 "赤鼻のトナカイ"ではクラークテリーもトランペットと歌で参加。 やっぱりスケールが一回りデカイと思わず唸りました。 文句なしに楽しいアルバムに仕上っております。 個人的には、ボブマグヌッスンがベースを弾いてるのも嬉しい。 |
DECEMBER / CHRIS BOTTI (COLUMBIA) |
★★ |
イケメントランペッターのクリスボッティです。 しかも甘いヴォーカルまで聴かせてます。 むむむ。何だか猛烈に悔しいぞー(笑)。 実は、この人の演奏をこのアルバムで初めて聴くのですが アドリブが殆どないので実力の程がわかりませんでした。 結構評判が高い人みたいですが。 ここでの彼の魅力は、静の音の中での音の美しさでしょう。 "SILENT NIGHT"のテーマ部分の張り詰めた空気は良いですね。 少しだけアシッド系(?)のサウンドが紛れこんでいますが、 これは刺身のつまです(笑)。 "I'LL BE HOME FOR CHRISTMAS"は、ポリスかと思った(笑)。 |
SILENT NIGHT / CHRISTOPH SPENDEL (BLUE FLAME) |
★★☆ |
男前の後に紹介して申し訳ない(笑)。 クリスマスジャズトリオと銘打ったユニットでの演奏です。 肩の力の抜けたヨーロッパ系のピアノトリオと云えば、 大体の想像はつくと思います。 殊更際立った特徴はなくて、静かに流れてたら良いかなーって、 感じの演奏が続きます。 |
LA FIESTA DE LA POSADA / DAVE BRUBECK (COLUMBIA) |
☆ |
ジャズのクリスマスアルバムでの何でもないです。 声楽隊と室内楽奏によるオーケストレイション作品。 ブルーベックのやりそうな事ですな(苦笑)。 普通のジャズのクリスマスアルバムを期待する方は、 絶対に買わないようにしましょう。 レコード店でもジャズのコーナーに並べるのは止めましょう(笑)。 |
FLOYD'S FINEST GIFT / BOBBY FLOYD (COJAZZ) |
★★★★★ |
ジャズファンが求めるクリスマスアルバムとして理想的な作品。 …だと思います(やや弱気)。 他に聴いた事がないのですが、モーダルな音遣いのピアニストですね。 ネットで調べてみたら、DWIGHT LENOXって人の歌伴をしてるのと、 今年の斑尾ジャズフェスに来てた事が判明しました。 ボルティモアオリオールズに在籍した右投右打の野球選手も 引っかかりましたが、別人でしょう(笑)。 全体的に彼のアレンジのフレッシュさが際立っている上に、 アドリブパートへも自然な流れで展開していきます。 時々あるんですよね、アレンジ過多で、アドリブが脆弱なのが…。 ホーン、リードの入ってる曲も数曲あるのですけど、 ヴァイオリンとのデュオによる"SILENT NIGHT"もなかなか良い。 「えー、ヴァイオリン〜?」って云う人にもお薦めします。 |
REMEMBERING CHRISTMAS / DAVID BENOIT (GRP) |
★★★☆ |
デヴィッドベノワの1996年のクリスマスアルバムです。 ピアノソロ、デュオから始まって、ヴォーカル+カルテットくらいまでの アコースティックサウンドで統一されています。 しかもカルテットとは云え、トリオ+ギター+パーカッションなので イメージ的にはトリオ演奏に近いです。 ジャケットから想像してフュージョン系だとばっかり思ってました。 ま、爽やかなサウンドであることは違いないのですが。 |
THE CAROL COMMISSION / M-PACT (HOT LIPS RECORDS) |
★★★★ |
シアトル出身のアカペラグループ、M-PACTによる クリスマスアルバム。 凄いんですよね、実力が。 男性5人のユニットなのですが、殆ど女性ヴォーカルかと 聴き紛う程の美しいソプラノが聴こえてきます。 ジャンル的にはジャズではないと思いますけど、 ジャズな耳で聴いても、充分楽しめる内容です。 |
NOG / THE BLENDERS (COW TOWN RECORDS) |
★★★ |
アカペラをもう一丁。 こちらは男性4人によるユニット。 ヴォイスパーカッションではなく、鳴り物を使用してます。 割とオーソドックスで新鮮さはあまりないかもしれませんが、 それでも充分に美しいハーモニーの楽しめるアルバムです。 |
CHRISTMAS IN HOLLYWOOD / PLAS JOHNSON (CARELL MUSIC) |
★★★★ |
思いっきりホンカーなサックスとコテコテなオルガンの組合せ。 ジャケットを見て、皆様が想像する通りの音が飛び出してきます。 ファンキーでアーシーで楽しけりゃそれでいい!って感じ。 クレジットにはテナーとだけ書いていますが、 バリトンサックスでゴリゴリと吹き捲る"SLEIGH RIDE"も◎。 珍しいダメロンの"A BEBOP CAROL"って曲もやってまして、 これがまたまたゴキゲンな演奏に仕上ってるんですよね。 |
CHRISTMAS COOKIES / CHARLIE BERTINI & RANDY MORRIS & DAVE GANETT (ARBORS RECORDS) |
★★★★★ |
トランペットとピアノとチューバとドラムによる オールドスタイルなクリスマスアルバムです。 ストライドスタイルのピアノソロで演奏される"JINGLE BELL"、 テーマだけ三拍子で後は四拍子な"CHRISTMAS WALTZ"(笑)、 ヴァイオリンも加えしっとりと奏でる"CHRISTMAS TIME IS HERE"、 一転してラテンタッチであっと思わせる「赤鼻のトナカイ」etc.…、 色々な趣向を凝らし、最初から最後まで楽しめる作品になってます。 |
Songbook |