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SPECIAL LIVE
Band of ShigeoRollover ライヴ・リポート(2001年)

2001.9.23 神戸・チキンジョージ〜2001年追悼ライヴ

毎年ジミの命日前後に行われている追悼ライヴ、今年は神戸チキン・ジョージからスタートです。

チケットを買ったのが9月に入ってからで、整理番号が200番台だったから、入場できるのは最後の方かなと思ってましたが、なんとか前のほうの席に座ることができました。
というのはウソで、実は家を出てくるとき、せっかく買った前売りチケットを忘れてしまい、当日券で入場したのでした。

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68年のフィルモア?、それとも67年のオリンピアか
今年はサポート・バンドが入ってなく、いきなりのrollover登場でした。
この日のhendrix中野さんのファッションは、ケムケムの羽毛(?)が生えているベストにブルーのパンツ、そして羽の付いた帽子という、67〜68年頃のジミ・スタイルです。
個人的にこの時期のファッションが好きなので、ちょっと嬉しかったです。

いつもパーカッションで参加している Mr.Deeは、先日のNew York騒動で、追悼ツアーへの参加は自粛ということになり、その代わりに「ホンダ・タコ坊」さんがパーカッションをつとめることになりました。
彼は長年センチメンタル・シティ・ロマンスで活動しているミュージシャンで、中野さんとは旧知の間柄とのこと。
グループ名はずいぶん昔から聞いたことはあったのですが、単独活動よりも加藤登紀子や薬師丸ひろ子のサポートで知られているそうです。(知らなかった…)
ホンダ・タコ坊氏
ホンダ・タコ坊氏
(写りが悪くてすみません)


追悼ライヴツアーの1曲目は"Bold As Love"です。
ジミのライヴでも演奏されることがなかったこの曲、なんと「アンリリースト&レア・マスターズ」のインストヴァージョンになっていて、最初から意表をつかれました。この曲をライヴで聞くことができるなんて、本当に嬉しかった。

"Are You Experienced?"〜 "Day Tripper" と演奏が続き、いつもと違った選曲でのスタートでした。

初期のナンバーが3曲メドレーで演奏されたところで中野さんのMCが入ります。
今年の追悼ライヴ、最初は主に初期のナンバーから始まりましたが、後になるにつれて、だんだん69年、70年となってゆくとのこと。
曰く、「こんなことできるバンド俺らだけやな」

ここで早速ギター・クリニックが始まりました。まずはストラトのヘッドの形について…

「いきなりギターの説明に行っていいでしょうか〜」
「(ギターを裏返しにして)通常右利きの場合はヘッドのシルエットがこんな感じです…」
「(ヘッドの形が)‘すみません、失礼しました。ゴメンナサイ’という感じですね」
「ところが、右用を左で使うと、ほら…ヘッドが上を向いてて、‘かかってきなさい!’となります」
「これは大きくサウンドに影響します」
例え方がおもしろくて、もう最高です。

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ワウ・ペダルを使ったリフが感動的な"Burning Of The Midnight Lamp"、ハードにドライビングする "Can You See Me" と初期の曲が続きます。
そして、いきなり"Johnny B. Goode"のイントロがはじまりました。
反射的にバークレイの映像が浮かんできました。ギター・ソロなんて本物と同じ音が出ているし、目を閉じて聞いていると、そこでジミが演奏しているんじゃないかと…
チューニングするときの音までもちゃんとヘンドリクスになっているのはさすがです。

このあと "Fire" "Message To Love" "Foxy Lady" "Red House" とジミのライヴでもおなじみの曲が続きます。
次の"May This Be Love" のイントロは、マイク・スタンドを使ってのスライド・プレイ。聞き覚えのある音が出てきました。こうやって出してたのか…。この曲はジミのステージでは演奏されなかったもので、とても興味深かったです。

今回のライヴでは、初めて演奏を聞いた曲が結構ありました。 "May This Be Love" もそうだったのですが、この他、一曲目の"Bold As Love"や "Day Tripper" "The Burning Of The Midnight Lamp" "Ezy Ryder" などです。
特に "Ezy Ryder" はROLLOVERでの初登場曲だったそうです。

アンコールでは12弦アコースティック・ギターによる "Hear My Train A Comin'" が演奏されました。去年の追悼ライヴで初めて見たのですが、これは素晴らしい。
ラストはバンド・オヴ・ジプシーズの "Who Knows" でした。途中からメインリフのフレーズをみんなで合唱していたのですが、合唱している途中にメンバーがステージを去ってゆくものだから、最後はお客の声だけが会場に響き渡ることに…。
こんな終わり方のライヴ、初めてでした。

メモ(その1)
ライヴも後半にさしかかった頃だったでしょうか、演奏が終わり、おもむろにギターをアンプの上に置く中野氏、ギターの交換でもするのかなと思っていたら、突然アンプに飛び蹴りが入りました。
当然、アンプはギターとともに後ろへ倒れてしまいました。

メモ(その2)
1番前の席とステージの間には1〜2m程のスペースがあって、後半になるとそこは盛り上がったお客でにぎやかになるのですが、この日は演奏終盤になるまでは空いてました。そこで中野さんが、
「このスペースはなんや〜?なんで空いてるのや〜」
とか言った途端、ドドーッとお客が前に押し寄せてきて、いきなり盛り上がり大会です。
みんな前に出て行きたかったのですね。少しホッとしました。

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69年のニューポート風なファッション
hendrix中野氏 セットリスト&コメント
  • Bold As Love
    この日のライヴでいちばん感動したのがこれでした。

  • Are You Experienced?
    サビのところは鳥肌モノ。

  • Day Tripper
    BBCライヴですね。コーラスもバッチリ。

  • Burning Of The Midnight Lamp
    初めて聞いた演奏でした。イントロリフで持ってゆかれました。

  • Can You See Me
    さらに初期のナンバーが続きます。

  • Johnny B. Goode
    バークレイのヴィデオを見ているようでした。

  • Fire
    ♪Let Me Stand Next To Your Fire、本物よりもNoelほんださんのほうが絶対ウマイと思う。

  • Massage Of Love
    ここでもNoelほんださんのコーラスが光ります。

  • Foxy Lady
    みんなで歌いました。♪フォクシ〜レディ〜!

  • 3rd Stone From The Sun
    イントロの雰囲気がたまりません。

  • Red House
    アドリヴの部分でもジミから外れてないところがすばらしい。

  • May This Be Love
    ファースト・アルバムの隠れた名曲ですね。

  • Beginnings〜Drum/Perc. Solo
    ドラム&パーカッションによるセッション大会でした。

  • Machine Gun
    先日のテロ事件を意識して演奏されました。ラヴ・アンド・ピース・アンド・ハピネス

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  • Ezy Ryder
    ROLLOVER初お目見えの曲。

  • All Along The Watchtower
    ワイト島ヴァージョン?

  • Freedom
    これもワイト島だったかな

  • Hey Baby New Rising Sun
    これもワイト島?イントロがとても美しい。

  • Voodoo Chile
    ライヴで盛り上がる曲です。

  • The Star Spangled Banner
    ウッドストックの時と同じ音が聞こえてくるからスゴイ。

  • Purple Haze
    この辺の流れはウッドストックでしょうか。

    --------ここからアンコール(だったと思う)--------
  • Hear My Train A Comin'
    アコースティック・ギター弾き語りヴァージョンです。

  • Sgt.Peppers Lonely Hearts Club Band
    すみません、夢中になってたので、よく覚えてません。

  • Spanish Castle Magic
    上に同じです。すみません。

  • Who Knows
    みんなで合唱している状態のまま、バンドはステージを去りました。

これで3年連続して神戸で追悼ライヴを見たのですが、新しいレパートリーも増え、さらに進化しているバンドの底力を見たような気がしました。

この日のライヴを含め、今年の追悼ライヴの全リポートは、Band of ShigeoRollover さんのサイトでご覧になれます。→バンドオブシゲオロールオーバー オフィシャルホームページ
(2001.10.3記)



 
2001.4.1 西宮・苦楽園 "YELLOW JACKETS"

今回のBand of ShigeoRolloverのライヴは苦楽園(西宮市)の"YELLOW JACKETS"というライヴハウスで行われました。
阪急神戸線・夙川駅から甲陽線に乗り換えて一駅目、「苦楽園口」で降り、商店街を5分ほど歩くと、"YELLOW JACKETS"に到着。
中心街から少し離れたところにある、オシャレなところでした。

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夕暮れの阪急甲陽線・苦楽園口駅
前売り券を買っていなかったので、入り口で当日券とドリンク・フードチケットを購入。

腹が減っていたので何か食べようと思い、フードメニューを見るとカレーライスがあるではないですか。カレー好きの自分としては食べないわけにはゆかず、ビールといっしょに注文しました。

今日の出演は3バンドでした。

まずは"Moment Of Truth"というバンドが登場。
ギターを中心とした、ブルーズロックを演奏するイカすバンドでした。同じストラトでも、ジミというよりスティーヴィー・レイ・ヴォーンあたりに近いものを感じました。
ギターがとてもよい音してました。エッジのあるサウンドがとても心地よかったです。

次は "Red Snappers" という3ピースバンドが登場。
このバンドのヴォーカル、ターコさんはベース・ギターの代わりに、キーボードでベースを弾きながら歌うという、ユニークなスタイルでした。「こんなんもありなんや」と目からウロコが落ちましたね。そして、ソウルフル、パワフルなヴォーカルに圧倒されっぱなしでした。
ギタリストは去年の追悼ライヴでRolloverと共演した「まこさん」です。

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左から
  • Noel Honda(Bass,Vo.)
  • Mitch Kurasawa(Drums,Vo.)
  • Mr Dee(Percussion)
  • Hendrix Shigeo(Guitars,Vo.)
そして、いよいよ"Band of ShigeoRollover"の登場です。
21世紀初のステージは、ウッドストックで演奏された "Villanova Junction" からでした。
パーカッションのMr. Deeによるコンガやタンバリンも加わり、なかなか良い雰囲気で始まりました。

途中、ギター・クリニックのコーナーになり、中野さんが編み出した「トラクション・コントロール・ピッキング」についての解説がありました。
「指でOKのマークを作り、それを上に向けて…、そして、こんにゃくのように…さあ、会場の皆さんも一緒にどうぞ。そう、こんにゃくのように…」
「…カメラさん、もっと寄ってください」
会場大爆笑です。
演奏も楽しみですが、毎回笑わせてくれるしゃべりも楽しみなのです。

下のセットリストからみて、今回のライヴのテーマは「ワイト島」ということで、後期を意識したステージだったようです。最後のほうでイギリス国歌に対抗して?「君が代」(多分)のフレーズをちょっとだけ聞くこともできました。

セットリスト
  • Villanova Junction
  • Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band
  • Fire
  • Third Stone From The Sun
  • Foxy Lady
  • All Along The Watchtower
  • Freedom
  • Red House
  • Beginnings
  • Voodoo Child (Slight Return)
  • Purple Haze
今回は3バンドの対バン形式だったので、演奏時間が短かったのですが、それでも10曲のヘンドリクス曲を聞くことができ十分満たされました。

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アンコールスペシャル
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NOELほんださんのロングホーンベースは
この日がステージデビューだったらしい
ラストは、今回出演した3バンドのギタリストが全員ステージに揃い、トリプル・ギターでのブルーズ・セッションとなりました。
ストラト、レス・ポールと、それぞれ特徴のあるサウンドでギターの掛け合いがスリリングでした。
NOELほんださんは、ベースをジャズ・ベースからロングホーン・ベースに持ち替えての演奏です。
アンコール・セッションでもターコさん(現在はアメリカに在住)によるヴォーカルは実に感動的でした。


(2001.4.8記)

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