SPECIAL LIVE |
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毎年ジミの命日前後に行われている追悼ライヴ、今年は神戸チキン・ジョージからスタートです。 チケットを買ったのが9月に入ってからで、整理番号が200番台だったから、入場できるのは最後の方かなと思ってましたが、なんとか前のほうの席に座ることができました。 というのはウソで、実は家を出てくるとき、せっかく買った前売りチケットを忘れてしまい、当日券で入場したのでした。
この日のhendrix中野さんのファッションは、ケムケムの羽毛(?)が生えているベストにブルーのパンツ、そして羽の付いた帽子という、67〜68年頃のジミ・スタイルです。 個人的にこの時期のファッションが好きなので、ちょっと嬉しかったです。 いつもパーカッションで参加している Mr.Deeは、先日のNew York騒動で、追悼ツアーへの参加は自粛ということになり、その代わりに「ホンダ・タコ坊」さんがパーカッションをつとめることになりました。 彼は長年センチメンタル・シティ・ロマンスで活動しているミュージシャンで、中野さんとは旧知の間柄とのこと。 グループ名はずいぶん昔から聞いたことはあったのですが、単独活動よりも加藤登紀子や薬師丸ひろ子のサポートで知られているそうです。(知らなかった…)
追悼ライヴツアーの1曲目は"Bold As Love"です。 ジミのライヴでも演奏されることがなかったこの曲、なんと「アンリリースト&レア・マスターズ」のインストヴァージョンになっていて、最初から意表をつかれました。この曲をライヴで聞くことができるなんて、本当に嬉しかった。 "Are You Experienced?"〜 "Day Tripper" と演奏が続き、いつもと違った選曲でのスタートでした。 初期のナンバーが3曲メドレーで演奏されたところで中野さんのMCが入ります。 今年の追悼ライヴ、最初は主に初期のナンバーから始まりましたが、後になるにつれて、だんだん69年、70年となってゆくとのこと。 曰く、「こんなことできるバンド俺らだけやな」 ここで早速ギター・クリニックが始まりました。まずはストラトのヘッドの形について… 「いきなりギターの説明に行っていいでしょうか〜」 「(ギターを裏返しにして)通常右利きの場合はヘッドのシルエットがこんな感じです…」 「(ヘッドの形が)‘すみません、失礼しました。ゴメンナサイ’という感じですね」 「ところが、右用を左で使うと、ほら…ヘッドが上を向いてて、‘かかってきなさい!’となります」 「これは大きくサウンドに影響します」 例え方がおもしろくて、もう最高です。 そして、いきなり"Johnny B. Goode"のイントロがはじまりました。 反射的にバークレイの映像が浮かんできました。ギター・ソロなんて本物と同じ音が出ているし、目を閉じて聞いていると、そこでジミが演奏しているんじゃないかと… チューニングするときの音までもちゃんとヘンドリクスになっているのはさすがです。 このあと "Fire" "Message To Love" "Foxy Lady" "Red House" とジミのライヴでもおなじみの曲が続きます。 次の"May This Be Love" のイントロは、マイク・スタンドを使ってのスライド・プレイ。聞き覚えのある音が出てきました。こうやって出してたのか…。この曲はジミのステージでは演奏されなかったもので、とても興味深かったです。 今回のライヴでは、初めて演奏を聞いた曲が結構ありました。 "May This Be Love" もそうだったのですが、この他、一曲目の"Bold As Love"や "Day Tripper" "The Burning Of The Midnight Lamp" "Ezy Ryder" などです。 特に "Ezy Ryder" はROLLOVERでの初登場曲だったそうです。 アンコールでは12弦アコースティック・ギターによる "Hear My Train A Comin'" が演奏されました。去年の追悼ライヴで初めて見たのですが、これは素晴らしい。 ラストはバンド・オヴ・ジプシーズの "Who Knows" でした。途中からメインリフのフレーズをみんなで合唱していたのですが、合唱している途中にメンバーがステージを去ってゆくものだから、最後はお客の声だけが会場に響き渡ることに…。 こんな終わり方のライヴ、初めてでした。 メモ(その1) ライヴも後半にさしかかった頃だったでしょうか、演奏が終わり、おもむろにギターをアンプの上に置く中野氏、ギターの交換でもするのかなと思っていたら、突然アンプに飛び蹴りが入りました。 当然、アンプはギターとともに後ろへ倒れてしまいました。 メモ(その2) 1番前の席とステージの間には1〜2m程のスペースがあって、後半になるとそこは盛り上がったお客でにぎやかになるのですが、この日は演奏終盤になるまでは空いてました。そこで中野さんが、 「このスペースはなんや〜?なんで空いてるのや〜」 とか言った途端、ドドーッとお客が前に押し寄せてきて、いきなり盛り上がり大会です。 みんな前に出て行きたかったのですね。少しホッとしました。
この日のライヴを含め、今年の追悼ライヴの全リポートは、Band of ShigeoRollover さんのサイトでご覧になれます。→バンドオブシゲオロールオーバー オフィシャルホームページ (2001.10.3記)
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