北京 11月9日(火)くもり
夕方6時18分に出発する武漢行きの列車に乗れるようにホテルをチェックアウトをすればよかったのだが、トラベラーズチケットを現金に替えるのと、コップと食料を買うために早めにでた。大通りまで歩き、ダイハツ・シャレード(中国語で”夏利”)のタクシーに乗り、地下鉄「東直門」迄行く。そして、一人0.5元で切符を買い、「崇天門」駅迄行く。とりあえず、北京飯店で現金に換え、マクドナルドで昼をすます。前にみたかわいい子を2人で探していたところ、私は目があってしまい恥ずかしい思いをした。
なんだかんだで時間をつぶそうかと思ったが、つぶすことができず、1時30分頃には北京駅に着いてしまう。どこに並んでよいのかわからなかったので、駅前で座っていると子供や障害者の物乞いがやってきて、私たちからお金を取ろうとしている。別に日本人だからということで、たかりにきているのではなく、彼らは誰にでもアタックをかけるのである。中国人のおっさんに至っては、子供に足を羽交い締めにされていた。こういった状況にうんざりしてきたのと、非常に寒かったので、駅の中に入り、電光掲示板をみたが、まだ表示されていなかった。ようやく、5時頃に表示され待合室に行くと人だかりであった。
それでまた1時間ほど立ったままで並んでいると、ようやく改札が始まり、列車に乗れることになった。17時間ほどの電車の旅だ。車内ではインスタントのコーヒーの空き瓶を水筒代わりにしてジャスミンティー(葉っぱごと入れ、蓋で葉っぱをこそぎながら飲む)を入れている人を多く見た。
列車の中で一緒になった人たちについて。1人はモンゴル系の少数民族の人で、三井物産と関係のある仕事に就いていると言っていた。もう1人は、最後まで世話になった人で、娘さんは日本語を習っているらしく親として日本に留学させたがっている。私に日本円と交換してくれるように頼んできたが、わたしは日本での物価がいかに高いかを説明して、あきらめさせた。彼はいい話し相手で、セイコーの時計と一箱12元のたばこを自慢していた。
(写真:歩道を占拠した白菜の山)
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