野良牛とジャイナ教徒

デリー→アグラ旅行記 1月23日

フマユーン廟まずはヒンドゥー寺院であるラクシュミー・ナーラーヤン寺院に行く。1932年に富豪が建てたヒンドゥー寺院。ガイドが、ヴィシュヌ神などの像の説明をしてくれたが、何ひとつヒンドゥー教を知らないことを思い知らされる。一冊ぐらい簡単な本を読んでくればよかった。次に、クトゥブ・ミナールというところに行く。ここには70メートルにもなる塔があり、この塔はイスラムの王朝がヒンドゥー教徒に対する勝利を記念して建てられたもので、ガイドによると以前は登れたらしいが、20年ほど前、塔の上に登った小学生達が停電にあい、その時、誰かが悪戯で「蛇がいる」と言ったら、ある小学生が驚いて、事故が起きて亡くなったため、それ以来、登れなくなったとのこと。ホンマかいな。最後にフマユーン廟に行く。世界遺産であり、あのタージマハルも影響をうけたという左右対称の美しい建物であった。

野良牛ふと、観光名所ではなく、街を眺めてみると、あの噂どおりの野良牛がうろうろいる。道端で寝ていたり、道路を堂々と渡っていたり、したい放題である。野良犬もたくさん。そして、いかにもインドのイメージ通りのターバンを巻いた人もいる。そうこうしていると、ガイドが「あれ見て!ジャイナ教徒だよ」って、おー、素っ裸の男性の集団が歩いている。おへその下にある一物もぶらんぶらんと気持ちよく揺れている。どうやら、本によると、ジャイナ教の中でも空衣派という人達のようで、徹底的な無所有ということで全裸で修行に励んでいるとのこと。素晴しい。日本なら、軽犯罪法と信教の自由の問題で、最高裁までもつれるはず。おー、これがインドかーと感動!

昼食はレストランで食事。ガイドも一緒のテーブルで食べる。こんなの初めて。ゴールデンラベルというビールにタンドールと4種のカレーにナンに焼き飯。かなりうまい。ガイドが、「タンドールチキン、美味しそうね。食べたことないけど。」って言いながら、ベジタリアン料理を食べている。さすが、観光客に気を使うヒンドゥー教徒ガイド。もしや日本のインド料理の方がおいしいのではないかと思っていたが、心配無用であった。その後、爆走マシーンに乗り、4時間ほどかけてアグラにいく。ホテルはジェイビーパレスというきれいで大きなホテルであった。

夕食はホテルのレストランで大きな銀の皿に複数のカレーがつくタリー形式のカレーであった。こちらも美味しかったが、昼食の方が旨かった。おー、胃がもたれる〜。

−ちょっと休憩−

インドから帰国後、自宅に帰ってポストをみると、JAF(日本自動車連盟)の会報誌が入っていた(2005年1・2月合併号)。その中で、デリーの野良牛に関するタイムリーな記事があった。「(前略)市内の牛は推定3万5000頭。実はこの牛たちは住宅地に違法に作られた2800もの乳工場が所有しており、街中に「放牧」して食べ物をあさらせ、その乳を搾って稼いでいるのだという。(後略)」。すごい、インド。実は「野良牛」ではなく、「放牧」なのね。恐れ入りました。

(写真:フマユーン廟と野良牛)

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