サンマリノ共和国制覇への旅!

フィレンツェ→サンマリノ旅行記 6月30日

ホテル今日はサンマリノ共和国に行く日だ。ピザが食べたいからイタリアに行きたいというK嬢に対し、私の興味は世界で5番目に小さい国で、そして最古の共和国であるサンマリノへ旅行することだ。私が持参した「地球の歩き方・イタリア編」での扱いもわずか2ページのみであり、また、インターネットで「サンマリノ」と検索しても、それほどヒットしない。出てくるのはほとんど、F1レース(ちなみに実際の開催地はイタリア)か日本のイタリア料理店のページである。正直、私も行ったことのない国だから行きたいというだけで、それ以外の動機もなかった。ほとんど情報がない状態で旅立とうしていたが、本当にサンマリノに行こうと決意させたのは、出発間近の関西空港のラウンジだった。そこで、たまたま手に取った冊子(「NEO」7・8月号)の巻頭特集がなんと「サンマリノ」だったのだ。これは「サンマリノに行け!」という啓示に他ならないと思い、「絶対、行くぞー」と決意したのだった。

そのサンマリノに行くためには、フィレンツェからまず、IC(インターシティ)に乗り、ボローニャへ。乗り替えて、ES*(イーエススター)でリミニへ。ちなみにフィレンツェとリミニ間の行路は逆Vの字になっており、非効率なルートであった。ともかくリミニに到着し、駅のそばにあるインフォメーションでサンマリノ行きのバスの時刻表をもらう。受付の女性はそばにあるバスチケットの売り場で切符購入するようにと言ったので、当の売り場のおっさんに尋ねると、車内で購入しろとのこと。おい!連携がなっとらんぞ!1人片道3.1ユーロ。バスは市内のバス停に止まって人を乗せて行きながら、進んでいく。

白いポストしばらくすると、山の上に城のようなものが見えてきて、わくわくしてくる。いつの間にかに国境を越え、55分後、終着。そこから門をくぐる。そこにはイタリアと違い国の紋章が付いたカッコいい白い郵便ポストがあった。城壁内には昔からあるはずの綺麗な建物が並んでいる。荷物を背負いながらでは行動できないということで、早速ホテル探しをする。で、ホテルは四つ星ホテルのティターノにする。なぜなら、ツイン90ユーロであったからだ。都会の二つ星の価格で、それなりに豪勢な室内で宿泊できるようだ。

サンマリノの見るべきところは、歩いて回れるところばかりであるということなので、まずは急がず、腹ごしらえとしようということで政庁横のレストランでピザを注文する。そこで、例の冊子を眺めていると、その雑誌に載っている写真がまさに自分たちがそこにいる場所であった。私達が今、座っているテラス席も写っている。しかもその店をページをさいて紹介している。なんか不思議な感じ。ちなみにその記事によると、日本人が3人もそこで働いているそうである。それらの記事をウエイトレスに見せると喜んで店の中にもどり、大声で騒いでいる。カラーコピーをして戻ってきた。もし、仮にこの店を紹介している記事のカラーコピーが店に張ってあったとしたら、私達が提供したもののはず。この店は政庁の真横なので、偉い人が次々政庁の中に入っていく姿や衛兵が交代する姿を見ることができるところもオイシイ。唯一、秘書らしき人と車に乗ってやってきた二人が国の元首のように思えた。ちなみに車はランチャであった。(その冊子によると、国家の代表は2人で半年交代とのこと)

要塞昼食後、インフォメーションを探すが、よく分からない(「地球の歩き方」の地図が雑で役に立たない)。諦めてサン・フランチェスコ教会や要塞などの名所を見物して、疲れはてる。しかし、要塞からみた下界の町の様子は、これまで見たことのない景色でまことにすごい。地平線が見えて、その向こうには海がみえる。ちなみに結局、探し回ったインフォメーションはなんと政庁のそばにあった。しかし、ときすでに遅し、閉まっていた。

夕食はホテル内のリストランテで食事、1人19ユーロの定食を頼んだが、生ハムやサラミ、チーズの前菜、2種類のパスタ、肉料理、リンゴケーキが出てきた。この値段で驚きのボリュームであった。

夜のおすすめのスポットはロープウェー乗り場からみる夜景であった。下界の瞬きが揺らいで見えた。

(写真:サンマリノのホテルと白いポストと要塞)

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