flower.gif ◆◇◆ 車上狙い〜考察 ◆◇◆ flower.gif



統計資料から読み取ったことと実体験を元に考察してみました。

1.施錠・防犯グッズは効果があるのか?
ここでは「車上狙い」に限定した話をしていますので、車両盗難の場合とは違うことを前置きしておきます。

我が家の車は施錠していましたが被害に遭いました。また、統計の結果からも分かるように74.6%が施錠していたにもかかわらず被害に遭っていました。つまり、施錠しても防げる犯罪ではないのです。
次に防犯グッズですが、まず、車上狙いに関してはあまり効果はないでしょう。
犯行は実に短時間に行われます。茨城県警が2002年12月に車上狙いの現行犯で逮捕された男2人はマイナスドライバーを使ってドアを開けるのが手口で、「鍵を開けるのには2秒もいらない」と証言しています。
最近はこういう上品(?)なパターンは少なく、我が家の車のように窓ガラスを割られてというパターンが多いですが、これについてもお巡りさんから「5秒あればガラスを割って、荷物を盗み出し、逃走開始体勢が取れる」という話を聞きました。
そうすると、例えばガラスが割られるとブザーが鳴るようになっていても被害に遭ったことを知るのが早くなるだけで防ぐことは無理でしょう。
ブザーが鳴って驚くのは初心者やいたずらだけです。手慣れた犯人には意味がありません。
また、即現場に駆けつけても別の被害を生む可能性があります。犯人にケガを負わされたり、命を落とすというケースも発生しています。

2.被害に遭いやすい場所は?
我が家の車はコンビニの前の路上に止めていました。でも、路上というのは発生場所としては第2位で第1位は駐車場です。
先の茨城県警が捕まえた犯人は「店内から死角になりやすく、入店後しばらくは持ち主が車に戻らないという理由で、主にファミリーレストランの駐車場を狙っていた」とのことです。
「死角」、「しばらく車に戻りそうにない」というのが犯人にとってのポイントのようです。
「死角」という意味では、一見見通しの良さそうな駐車場でも両隣に背の高い車が止まっていたりすると狙われる可能性が高くなります。

3.繰り返される犯行
統計によると被疑者の6割以上が過去に検挙歴があり、常習的に犯罪を敢行している者が多いことが明らかになっています。
また、検挙歴がなくてもこの車上狙いは一度や二度で終わるのではなく、なんども繰り返し行われていることが分かっています。 先の茨城県警が捕まえた犯人は17都府県で計500件、2003年3月に滋賀県警に検挙された犯人は2002年8月ごろから2府12県で約500件やった、と供述しました。
2003年11月26日に捕まった4人にいたっては富山、京都、岡山など2府10県で1000件以上。
神戸市垂水区南部のマンション駐車場では2003年7月7日深夜から8日朝にかけての一晩で、85台もが車上狙いの被害に遭うという事件もありました。この犯人はまだ捕まっていません。
なぜこんなに何度も犯行を行うことができたのでしょう?私は今回の経験で警察の中には「たかが車上狙い」という見方をしている人がいるということが原因の1つだと思わざるを得ません。



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