こんなにそばに居るのに 1994.8.6 BGDH-1039 |
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全体的な印象 速い。それがこの曲を最初に聴いたときの印象。 カップリングの「あなたのせいじゃない」、ジャケット写真も含めて、随分攻撃的な感じがする。完全に固定していたZARDのイメージをもう少し幅のあるものにしようという意図があったのだろうか。 ひょっとしたら単にタイアップ先のブティックJOYに合わせただけかもしれないが、そういうことにしてしまうと面白くないので、そうじゃないという仮定で話を進めよう。 前作「この愛に泳ぎ疲れても/Boy」からは半年インターバルがあったので、ZARDはこのシングルから少しイメージチェンジをするのかと思わされた。 この作品からカップリング曲のカラオケが消えた。これはZARDに限ったことではなく、業界全体の流れに沿ったものだった。 セールスはいまいちだった。初動こそ初の30万枚台を記録したものの、トータルでは前作を下回った。
こんなにそばに居るのに 作詞:坂井泉水 作曲:栗林誠一郎 編曲:明石昌夫 歌詞を読むと初期の曲を彷彿とさせる大人の世界を歌っている。直前に出たアルバム「OH MY LOVE」の表題曲「Oh my love」が中高生向けアイドルポップスの如き歌詞だったことを考えると、えらい変わり様だ。 よーく読むと、「汗の中でCRY」ほどは直接的ではないにしろ、一部セックスを描写しているような部分も見られる。 ZARDのパブリックイメージからかけ離れたこの曲をリリースすることによって、ファンにちょっとショックを与えようという意図があったのだろうか。 収録アルバム
作詞:坂井泉水 作曲:栗林誠一郎 編曲:明石昌夫 テンポが速く、ヘヴィメタ調のギターがギュワンギュワン唸るロック調の曲。それでも泉水さんのヴォーカルがのってしまうとZARDの曲になってしまう。 歌詞は、失恋に際して、かなり強がりながらも弱さを見せる女性を描いている。かなりキツイ歌詞だが、泉水さんの声質の良さによって、きつさが緩和されているように感じる。 収録アルバム
ジャケット・ブックレット 今までのZARDに無い色使い、そして構成。大変攻撃的だ。泉水さんを連続撮影したフィルムに着色したもの。泉水さんは真っ赤になっている。 ジャケット裏を見ると、オリジナルカラオケにまで作詞作曲編曲のクレジットが付いている。
セールス
初動は自己最高の31.8万枚。しかし、登場週数も総売上も前作を下回った。どうもこの頃から初動型へ変化し始めたようで、固定ファンは大変多いのだが、一般のリスナーが買わなくなってきた。まあ、タイアップも深夜中心に流れるCMだし、TV出演も無く、固定ファン以外を引きつけるような要素は余りないので仕方がないことなのかもしれない。ZARDが凄いところは、この30万人の固定ファンを長いこと引き連れたことだ。
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