もう探さない

1991.11.6 BGDH-1012

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もう探さない
  1. もう探さない
  2. こんなに愛しても
  3. もう探さない(オリジナルカラオケ)
  4. こんなに愛しても(オリジナルカラオケ)

全体的な印象

 おそらく最も大人っぽいイメージのある作品ではないだろうか。シングル「Good-bye My Loneliness」の路線に戻ったようだ。曲調、歌詞、ジャケット全て大人っぽい。

 岩井俊二によるプロモーションビデオも歌詞の世界をなぞって、失恋した女性が昔を思い出している、みたいな内容になっているが、私は「かつての楽しかった二人きりの時間」をカメラに向かって演じる泉水さんの笑顔がやたら印象的で、あまり暗いイメージが残らなかった。

 どういうわけか表題曲はアルバム「もう探さない」に表題曲として収録され、カップリング曲は「HOLD ME」に表題曲として(サビの部分でHOLD MEと歌っているから)収録されることになる。

 特筆すべき事に、このシングルからカラオケが収録されるようになった。

 セールスは奮わなかった。ドラマタイアップは付いたが、ドラマ自体がそれほどヒットしなかったため、あまり効果がなかった。TV出演もない。このままではフェイドアウトしかねない状況であり、この作品の後、路線の修正が行われることになる。

 

もう探さない

 作詞:坂井泉水 作曲:織田哲郎 編曲:明石昌夫

 大人っぽい、失恋ソング。デビュー曲とイメージがダブる。

 歌詞はやや職業作家的な出来の良さがあって、泉水さんらしさがやや希薄。ただし、歌詞に対する文字のあて方には泉水さんらしさがある。

 ヴォーカルは特別印象に残るところはない。デビュー曲と同レベルだと思う。

収録アルバム
「もう探さない」

 

こんなに愛しても

 作詞:坂井泉水 作曲:栗林誠一郎 編曲:明石昌夫

 表題曲と同じイメージがある。大人っぽいダークな女性ロックという路線を固めつつある。

 途中に英語の語りが入り、アルバム「HOLD ME」バージョンとはやや異なる。

 この作品は後にアルバム「ZARD BLEND」に「こんなに愛しても〜HOLD ME〜」として再度収録されることになる。

収録アルバム
「HOLD ME」(アルバムヴァージョン)
「ZARD BLEND 〜SUN & STONE」(リマスタリング)

 

ジャケット・ブックレット

 どこかの銀行(日銀か?)の横で撮影したような写真。おそらく泉水さんのキャリアで最も大人っぽい写真。 

セールス

  • オリコン最高位39位
  • 登場週数9週
  • 総売上3.7万枚

 最高位は全作品中一番低い。総売上も下から二番目。この結果を受けて次作「眠れない夜を抱いて」でイメージチェンジを行う。それはZARDのキャリアに多大な影響を及ぼした。この曲が下手に成功しなかったことが、結果的にイメージチェンジを促し、ZARDを大ブレイクさせたのだと思う。

 

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