眠れない夜を抱いて 1992.8.5 BGDH-1013 |
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全体的な印象 この曲からイメージチェンジ。曲調はソフトに、ビジュアルイメージもソフトに変更。 TV出演を始めたのはこの曲からだ。ミュージックステーションではタモリが泉水さんの横で赤くなるという珍しいシーンも見られた。タモリが横に座られてアガるのは吉永小百合と坂井泉水だけなんじゃないだろうか。TV出演に伴い、バンドとしての体裁を整えるために楽器担当のメンバーがクレジットされるようになり、実際にTVには楽器担当のメンバー4人と一緒に出演している。ただし、TVでの泉水さんのヴォーカルはよれよれであって、あまり誉められたものじゃなかった。 そしてZARDのキャリアにとってかなり意味のある出来事があった。それはフォトセッション。この作品のジャケット写真を撮影したフォトセッションは、泉水さんを最も魅力的に捉えており、この時の写真はこの後何度も何度も使われることになる。私もこの時の写真は大好きで、この時の写真だけで写真集を出して欲しいくらいだ。 セールスは急回復した。この時点でZARD最高となる。私はTV出演の影響がかなり大きいと思う。また、このソフト路線の成功がZARDを今の路線に定着させたきっかけになったと言っていいだろう。
眠れない夜を抱いて 作詞:坂井泉水 作曲:織田哲郎 編曲:明石昌夫・池田大介 曲調はかなりソフト。歌謡曲的と言っていいほどだ。 歌詞を読むと、タイアップ先(「トゥナイト」)に配慮してサビが作られているが、全体的には前作までとあまり路線的には変わっていない。女性のやや孤独な感情を歌っているようで、大人っぽい。作詞のセンスは印象的なフレーズをつなぎ合わせる泉水さんらしさが少し出てきている。けなすと「何歌おうとしているかわからん」、誉めると「様々に解釈できる深みのある詞」ということになるだろう。 収録アルバム
Dangerous Tonight 作詞:坂井泉水 作曲:栗林誠一郎 編曲:明石昌夫 前のシングルまでと路線は同じ。おそらくアルバム「もう探さない」あたりで制作されたストックを収録したものだろう。 詞は「Good-bye My Loneliness」のカップリング「愛は暗闇の中で」と同じような手法、日本語+英語、日本語+英語の繰り返しになっている。そのせいか「愛は暗闇の中で」と似たような印象を受ける。 収録アルバム
ジャケット・ブックレット 大変ソフト、今のZARDのイメージそのものの写真。この時の泉水さんは実に美しい。この後このフォトセッションの写真は次の作品でも使われている。まあ、「forever you」以外は時間的に近かったり、ベストだったりで使っても問題ないと思うが、メインに近い形で使われるので「使われている」という印象が強い。
次の作品もひょっとしたら…
セールス
ZARDはこの作品で(大は付かないが)ブレイクしたと言っていいだろう。総売上45.8万枚はこの時点で最高。最高位もトップ10に戻った。一旦30位あたりに低迷したアーティストがトップ10に戻るのは大変難しいことだ。登場週数17週は「マイ フレンド」「揺れる想い」「負けないで」のミリオンセラー3作に次ぐ自己4位の記録となっている。
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