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#6899 
景虎 2006/07/14 19:33
政治の裏側

>中近東と極東と小泉首相と
政治の頂点に立つ人達は、我々一般人が知らない情報を持っている事を考えてみると、この人達の行動を理解するのは、難しいところがありますよね。
政治の裏側では、どんな情報があり、誰が何をしようとしているのやら・・・伏魔殿というのは、こういう世界の事をいうのでしょうね。

>徹夜城さん
なるほど。朝鮮は宗氏に服属していたと勘違いしていたなら、秀吉の強気も理解しやすいですね。現場の兵士達の事を考えると、気の毒になってきますが。



#6898 
新参右衛門 2006/07/14 07:53
陳舜臣「明という時代」

わたしが出典に出しました集英社の「人物 中国の歴史」
シリ−ズは昔の本なんだけど、なかなか歴史本にありがちな
誇大表現を抑えた、あっさりとした本なんで
今まで古本にも出さず取っていってありまして
最近、読み返してみることが多いです。
毎回、あるいは歴史人物によって違う筆者、という形態で
いろいろな作家が歴史人物を書いています、
陳さん は、このシリ−ズの主宰みたいな位置だったようで、
このシリ−ズの中で執筆は多いです。

陳さんの文章の「明という時代」では、明は中華史上、最も
官吏の待遇が酷くて、それは前々体制の宋が最も官吏が
待遇、良くて体制の腐敗が酷かったことへの反動だ、という
ことらしいです、官吏への給金の圧縮を明は軍事費に注いで
北虜南倭に備えた、ということで、明は宋よりは軍事体制
であった、ということでしょうか。
今の中国の固有の領土の範囲境界は、だいたい明のころ確立
した、ということらしいです、まぁ蒙古の元は別として
宋以前の領土地図と明の領土地図を比べると明における
中華の拡大は顕著に感じられます、歴史地図は不正確な
ことが多いですから一概にはいえませんが、明軍が弱い
という評には?という節がなくもないです。



#6897 
巫俊(ふしゅん) 2006/07/14 02:08
陳氏小説

「小説阿片戦争」と「曹操 魏の曹一族」
そして最近は「異人館」が好きです。

「曹操 魏の曹一族」の上巻がまだその年の新刊だったときに、新しい曹操解釈の小説として、大変おもしろく読んだのを覚えています。
今は蒼天航路とかありますから、陳氏の曹操はそれほど目立たないんですが。
逆に「諸葛孔明」と「秘本三国志」は私の世代では、ちょっと古い本になっていたので、折りしも正史がブームですから、あまり共感できなかったのが残念です。

阿片戦争もきっと新説が出てて、陳氏の説がとっくに覆されてるんでしょうか^^
「耶律楚材」や「桃源郷」は杉山史観とは相容れないようで、これも今となっては現実感がしないという・・
でも神戸の中国人居留地がステージの「異人館」は久しぶりに陳氏小説の真髄を見たという感じです。
これも短編集の形なんで、お薦めです。
陳氏はどうしてこんなに、中国系の苦力や民衆を描写するのがうまいんでしょうね。
読み手が日本人でありながら、中国系の下層労働者に対して少しも悪い感情を抱かせないどころか、弁髪がさわやかにさえ見えるというのは、まことに稀有な小説のような気がします。



#6895 
徹夜城(今日も熱帯夜でうんざりする管理人) 2006/07/14 00:10
所詮は「タマ蹴り」

 「ジダン頭突き事件」は相変わらず騒いでおり、だいたい何を言ったか分かってきたわけですが…ジダンの母親が「あいつのb★llがほしい」(伏字はそのまま)と反撃したとかあちらのスポーツ紙の見出しになっていたそうで。なお、ジダンが受賞したけど、もしかすると取り消しになるかもしれないMVPへの賞は「ゴールデンボール賞」だったりしまして(笑)。日本人だけウケるネタなんだろうなぁ。

>小泉さんと風雲の中東
 北朝鮮の話とかかぶらせますと、イスラエルが何しようがイスラエルに対する非難決議案が出るとことごとくアメリカが拒否権発動してつぶしてきた歴史があります。そしてアメリカ自身も最近「テロ対策」と称してCIAが人を拉致したり秘密収容所に入れたりといった活動をしてヨーロッパでは大問題になっているわけで。
 それにしても外国の首脳が訪問してようがなだめる発言をしようが、空爆はするわ海上封鎖はするわ、「拉致問題」がきっかけとはいえイスラエルはいざとなると手段を選ばないなぁ。スピルバーグの映画「ミュンヘン」なんか見てても(必ずしも史実どおりではないにせよ)それは感じましたね。
 ここで小泉さんは、いまや亡き人同然のシャロン氏にならって、岩のドームを「公式参拝」して不戦の誓いをして、彼らを唖然とさせるってのはどうでしょうか(笑)。


>アール・ケイさん
 陳舜臣さんの小説、僕はいくつか読んでますが短編のほうがひきしまっていて面白いような…という感想を持ってます。長編では「秘本三国志」なんかも読みましたけど、観点は面白いとは思いつつ、物語にひきこませる、って感じでもないんですよね。作者自身が史実との距離を一歩置いているといいますか。この辺、司馬遼太郎なんかだとどこまで史実か創作かわからないけどグイグイ読ませてしまうんですが、これはこれで危険性もあり、この辺が両者の違いかなと思っております。
 北方民族ものも多いけど、僕も書きたいなと思っていた構想をほとんど含んでいてまいったのが「戦国海商伝」でした。「旋風に告げよ」「風よ雲よ」も構想的にはやられたと思った部分が多いです…「鳳」の素材にはさすがに手をつけられてはいないと思いますが。
 「琉球の風」、小説のほうはまるっきりチェックしてないですねぇ。あのドラマも構想的には悪くなかったんだけど…


>民本主義者さん
 遅いレスになりましたが、日本は「共和党」はいまだに現れませんね。以前いしいひさいちのギャグで「『共和』から献金をもらっている政治家の政党=共和党」というのがありましたが…もう元ネタが忘れられつつあるな、これ。
 現在の日本は「日本国」という肩書きがまるでない国名になっておりますが、「日本民本主義国」という名乗りも面白いかもしれませんねぇ。英訳したらやっぱりデモクラティックになるのかな。



#6893 
民本主義者 2006/07/13 21:58
#6880へ訂正。「オランダは共和制」に関して

バークの『フランス革命への省察』じゃなくて、これに反対するために書かれたトマス・ペインの『人間の権利』でした。第2部第3章(岩波文庫236ページ)から引用します。
「 さまざまな種類の統治形態が、好んで自らを共和制と称してきている。たとえば、ポーランドは、選挙君主制と呼ばれるものを伴った世襲貴族性であるのに、自らを共和制と称している。オランダも共和制と称しているが、実は主として世襲総督制を伴った貴族性なのである。
 だが、アメリカの政府は、完全に代議制のうえに成り立っていて、性格の点でも実際の点でも、今日存在する唯一の真の共和制である。その政府は、国民の公の仕事のほかには何の対象も持たず、したがって、正確に言って共和制である。」



#6892 
不肖デルタ 2006/07/13 20:27
イスラエルへ卒業旅行?(笑

そのイスラエルはレバノンの空港を空爆してるそうです今
これ、立派な先制攻撃で侵略なんじゃないですか?
レバノンの空港ってレバノン政府のテリトリ−でしょうが
これ、北朝鮮より、よほど国家の主権を踏みにじって
ませんか
ヒズボラは幼稚園や病院も経営していて厚生福利事業も
やっていて、もはや単なる過激思想テロ組織と断じ
られない現状があるみたいですね。
まぁ、北朝鮮の飛翔体問題は国連では譲ってやってもいいから
国連の議案はイスラエルとパレスチナをなだめさす努力を
したほうがいいように思います。
北朝鮮へ外遊にいかせたらいいと思う有名人は
みのもんた かな?(笑



#6891 
アール・ケイ 2006/07/13 17:41
陳舜臣さん

陳舜臣のおじさん、と、同じ神戸人として親しみと敬意と誇りをもって
お呼びしたいぐらいです。
震災のあと一度倒れられて、その後復活はされましたが、
あまり身体の自由がきかなくなってしまわれているはずです。

このかたも「NHK大河ドラマ原作者」の一人なんですけど、
そんなことはファンでさえ忘れてしまっています(笑)。

あっ、陳さんによる孫文の伝記(『青山一髪』)、読み始めたまま最初のほうで頓挫してました(笑)。







#6890 
アール・ケイ 2006/07/13 17:28
大袈裟に言うつもりはありませんが

アジア大陸の東と西がキナ臭いですな。
「21世紀の極東紛争」(笑)はさておき、反対側のほうがシャレになりません。
このいま現在、小泉クンはまだイスラエルにいるのでしょうか?
確か今日パレスチナのアッバス議長と会談ではなかったかと。
でもそれどころじゃないですがな。
極東を真似たのか(爆)誘拐拉致ばやりで、業を煮やしたイスラエル軍は遂にレバノンを
海上封鎖してしまいました
(こういうニュースは欧米だと極東情勢よりも遥かに大きく報道されるでしょうな)。

何のためにいるの、そこに?小泉クン。
いまは何しても無駄、というより邪魔なんで、サミットに行く前に北朝鮮に行かれたらどうか。
だいたい電撃訪朝あたりからこじれてきてんだから、総理を辞めるまえに少しは何とかしなきゃ。

人質にされたりして。。。




#6888 
徹夜城(まだ締め切りに追われている管理人) 2006/07/12 21:03
出典紹介、ありがとうございます。

>新参右衛門さん
 「廷杖」の出典の紹介、ありがとうございます。僕が気になったのはまず皇帝が自ら打つためにそういう「杖」を常に用意しているような表現があったからでして…いくらなんでもそれはあるまいと。要するに皇帝が特別製の杖を持っているということではなく、あくまで杖で打たせる刑罰のことを指しているのではないかと思ったんです。
 「廷杖」という言葉が分かったんで、検索かけてみますと中国・台湾の歴史サイトでいくつか紹介がひっかかりますね。それによると以下のようなことになります。

 「廷杖」とは朝廷(宮殿)に出仕してきた官僚を、皇帝が個人的な怒りから刑吏に引き出させて杖で打たせる、といういわば私的侮辱刑であったようです。唐代には現れていて元代にはっきりと行われるようになり、明にいたってかなりの酷刑として有名になったようです。皇帝独裁体制が強められた明代ならではといえるかもしれません。
 それでも明の前半期はあくまで気に入らない臣下に「侮辱」を与える意味合いが強く、服も脱がさず、十分に耐えられる厚い服を重ねて着せた上で杖で打たせていたようです。それでも数ヶ月は寝込んだそうですが…(精神的打撃ということもあるかも)。
 それが正徳帝(いろいろと問題のある行動で有名な人ですな)のときに服を脱がせて杖で撃たせ、死者も出るような酷刑になったようです。宦官が自分の気に食わない官僚を「合法的」に殺害するために利用したということもあるようで…
 正徳の次の嘉靖帝というのは傍系から即位したので自分の父親に尊号を送り歴代皇帝と同じ扱いで葬ろうとして大問題になるんですが、この時猛反対した官僚たちにこの「廷杖」で十数名死者を出しているようです。

 なお、陳舜臣さんはそりゃもう有名な方で…少なくともその手の史料の扱いは信用していい作家さんだと思います。この方の小説については僕は余り乗れないところが多いのですけど、関心のもち方は非常に近くて、倭寇がらみや鄭芝龍・鄭成功父子などを扱った歴史小説も書かれてますね。もっとも小説作品よりも一般への中国通史普及への貢献が大きく言われてるかもしれません。
 名前から中国系の方だと分かりますが、神戸出身の華僑の家系の方です。先祖をたどると福建、その後台湾、で戦前は日本国籍を持たれてました。戦後また中国籍になったのですけど最近日本に帰化されています。一時ご病気になられて大変だったんですが、心配していた友人の司馬遼太郎のほうが先に亡くなってしまい、ご本人は今なお執筆を続けているという状況です。



#6887 
新参右衛門 2006/07/12 18:29
出典を書いておきます

>それは刑罰としての「杖刑」のことではないんでしょうか
そのくだりが書かれた本が見つかったので書いておきます。
それが怪しいとおっしゃるなら文句は、その文の著者に言って
ください(笑
本は集英社の「人物 中国の歴史」8巻
巻頭の「明という時代」の章、12ペ−ジの記述です。
筆者は陳 舜臣 氏
文章は

明代は大臣といえども、皇帝の奴隷に過ぎなかった。
「廷杖」(ていじょう)という しきたり があった。
皇帝の気に入らないことがあれば、杖で叩かれるのである。
それも猛烈に叩かれるので、死んでしまうのが普通で
あったという。明の廷臣は、朝、家を出るとき家族と
涙の別れをした。いつ「廷杖」で命を失うかもしれない
のである。

筆者は有名な人で、名前からして漢の人?
日本人は読んでも確認できないだろうし
ちょっと中国史をエキセントリックに書いて
受けを狙ってたのかもしれませんね。
ただ、このシリ−ズ中国史本は多くの
娯楽系歴史小説家が執筆してましたから
司馬さんもいてました。





#6886 
徹夜城(熱帯夜のせいで寝不足の管理人) 2006/07/12 13:59
ヘディングもMVPで示談かな

 川柳のようなものを(笑)。・
 
>16世紀末の東アジア三国戦争
 いざタイトルをつけようとすると難しいので、とりあえず学術用語的逃げ(笑)。僕も「後期倭寇」って表現がいやで「十六世紀嘉靖大倭寇」だの「海上集団」だのといった用語で逃げてることもあります。

 議論百出、かなり濃い話になってきてるのでレスが返しにくいのですが。
 まず秀吉軍が明征服をしていたら〜?うんぬんは所詮は「イフ」な話でありますので、結局は仮想戦記小説にでも任せるしかない議論になってしまいます。ただどなただったか、歴史家の方でも「朝鮮を経由せずに直接明に攻め込んだら案外勝ったんじゃないの?」という意見があったような。朝鮮半島を経由したらやはり早期にダメになったんじゃないかという気はします。
 それと満州族との比較ですが、人口うんぬんの話とは別に、中国を征服した北方諸民族の軍団と、あくまで土地に執着する農業国家の集合体である当時の日本の軍団とではかなり結果に違いは出たかもしれない、とは思います。
 「秀吉が明の冊封体制に挑戦した」という議論、たまにいいようにヘンな人たちに曲解して使われてることがあるのですが、歴史家の間でこの話が出る場合は秀吉自身は冊封体制を良く理解していなかったという前提で語られるような気がします。ただ、日本を急激に統一してしまった勢いで自らを中心とする国際秩序まで構想してしまったところはあるだろうと。それが冊封体制をモデルにしたものであったかどうかは結局のところ良く分かりませんが。
 秀吉が考えたのかどうかは分かりませんが、講和交渉の過程で義満と同じ「勘合貿易」の復活を要求が出たとする話があり、案外冊封体制の枠内の話であったのかもしれない、という意見もあります。まぁ少なくとも明側は、過去のモンゴル軍来襲のケースと同様に考えていた可能性は高いかと。

>景虎さん
 ちょこっと補足を。秀吉は朝鮮が日本に服属しているどころか「対馬宗氏」に服属していると勘違いしていたようなのです。実態はアベコベに対馬宗氏が朝鮮に服属していると言っちゃっても差し支えのないぐらいの二重国籍状態だったんですが。
 もっともこの件は、朝鮮に経済的に依存している対馬の宗氏が戦争を回避するためにウソをつきまくったことも原因なんですけどね。対馬による国書偽造は江戸時代までお家芸のように続きますから…


>新参右衛門さん
 明の初代皇帝・洪武帝朱元璋は確かに官僚の大粛清をやっておりまして、その結果として明帝国というのはかなり皇帝の独裁権力体制が確立した時代となったと言われています。皇帝以外に強い権力者を出すまいとする傾向はかなり強く、その結果皇帝の「お気に入り」の官僚が政治を壟断するケースもありました。しかしあくまで皇帝個人との人間関係に依存してますから、皇帝が死んだり人間関係が切れたりすると、あっという間に粛清されてしまいます。
 僕が専門にしてる嘉靖時代(16世紀中期)にもこの手の皇帝お気に入り人脈がかなり幅を利かして政治腐敗を起こすのですが、嘉靖末期にはみんな粛清されちゃいます。あと朝廷内での派閥抗争が物凄く(同郷人派閥もある)、政敵を告発して獄死にいたらしめるというパターンが多々見られ、倭寇対策にあたった官僚たちはだいたいろくな死に方をしていません。
 皇帝がじきじきに官僚を殴り殺すような杖…というのは僕は知らなかったんですが、それは刑罰としての「杖刑」のことではないんでしょうか?



#6885 
景虎 2006/07/12 01:23
朝鮮軍ってしぶとい?

文禄、慶長の役では、明征服が可能という人も不可能という人も、朝鮮をあまり重視していないような印象を受けてしまう事が多いです。
実際、初期段階では連敗しているので、仕方がないかもしれませんが、よく考えてみると、朝鮮征服よりも明征服の方が簡単という考え方もあり得ますよね。

時代は違いますし、最終的には敗れてますが、蒙古相手に40年間戦い続けたのは、朝鮮なんでよね。フビライの南宋攻略開始が1268年。南宋滅亡が1279年です。
蒙古相手にここまで徹底的に抗戦したのは、朝鮮だけという人もいるので、この時代は、朝鮮の方がしぶといようです。

初期の頃、秀吉は朝鮮が日本に服属していると考えていたという話があります。初期の戦闘は、あくまでも朝鮮内部の反乱軍との戦いと考えていたとか。
福岡女学院大学の佐島氏(10年以上前なので、今も福岡女学院にいるかどうか分かりませんが)によると、朝鮮が服属していない事に秀吉が気づきはじめたのは、開戦から4年以上経過した、文禄五年の大坂城での講和交渉の頃だそうです。

朝鮮を服属させよという秀吉の命令を、対馬の宗氏や小西行長などが、穏便にすませようとして、嘘をついたのではないか?行長などは、唐入りに朝鮮を経由しないと考えていたのでは?という事らしいですが、これが本当なら、最初から計画は破綻していた事になるので、明征服は、軍事力の比較以前の問題かもしれません。



#6883 
ブッチャ−3世 2006/07/11 18:57
全軍、衝突ばかりでもない

>兵力、30万 VS 1万
戦闘において全軍、総当たりで衝突する場合のほうが
少ないもんじゃないんですかね、30万、兵を用意したら
その30万すべてを敵方1万に一斉に寄せる指揮を
できたら、その指揮官は相当すごい人だと思いますね
川越の戦いにしろ厳島の戦いにしろ桶狭間にしろ
少数で勝った側は、たぶん大勢力の敵を一斉に攻撃させ
られないよう何らかの工夫をしたのだろうと思います。
そういう合戦の工夫が謎になっている場合が多いのは
なぜ勝ったのかを口止めさせ秘したのでしょう勝った
指導者は。戦闘に勝った詳細を誇らしげに語りすぎる
ような指揮官は、後日、戦闘に負けてしまうもんかも



#6882 
孟きょう 2006/07/11 00:43



 >若水様
 はじめまして。いやいやとんでもない事です(汗)私などは単なる聞きかじり程度の人間ですから。 う〜ん、みなもと氏の描かれたあの「20万対1万」の件ですが、彼自身当初はそこまで考証を細かく当作品を描くつもりがなかったような雰囲気がところどころから見受けられますので、まあ(汗)。つまり、あれと同じ記述の本があまりにも多く出ているわけでして、みなもと氏も何気なくそれらの何冊かを参考にしてしまったんでしょうね(30万対1万という記述の本もあったような記憶が・・)・・。あのシ川城の戦いそのものが、露梁津や関が原での退き口と並んで島津のイメージを引き合いに出す時に自慢気に語られる事なのですが、そもそも明軍は陸路を3方面、海路からも水軍という形で進軍して各地の倭城を攻撃するという形をとっていますので、その中の一方面にすぎないシ川城への明軍だけでも20万、もしくは10万というのが無理すぎるというか、有り得ない数なのですよ。そんな事があると単純計算しても、ウル山で20万、シ川で20万、順天で20万、漢城に後詰が10万くらい駐屯と考え水軍も数万とすると、約70万もの大軍を明朝は朝鮮に派遣していた事になってしまいます。さらに、明軍の主力と精鋭がウル山方面の明軍にまわされていたと考えると、ウル山に30万(エエーっ!)としても、ウル山30万、シ川20万、順天20万、漢城10万、水軍5万くらいとして(んな無茶な)。85万もの大軍を朝鮮に明は展開させていた事になってしまいます(大地がどよめくようですな)。私なんかはせいぜい12万から14万程度(文禄の役の秀吉軍側とどっこいくらいの兵数)となんとなく思っているのですが、ギャップに腰を抜かすばかりです・・20万の軍を大破したり、8万どころか3万8千もの数(朝鮮軍や、逃げおくれた多数の輜重隊もかなり占めるのだろうが)もの明軍兵士が1度に戦死したら進軍そのものが不可能になり、軍は空中分解、大混乱、1目算に漢城、平譲に明軍は退却してしまうだろうし、戦役そのものの決着がついてしまいます。シ川での明軍2万〜4万説を取ると、余裕で戦死者の数が軍の数を振り切っています・・、しかしそれでは董一元の軍そのものがその後維持できなくなるのでは・・?。明軍全体が南朝鮮南端に到達する事もできなくなる可能性大です。シ川城から一時的に川の向こうに押し返した程度の戦果であって、明のシ川方面軍を崩壊させたというイメージはフィクションの気があるような・・。そもそも島津の武勇伝そのものが海外向けというより、江戸時代を通じて幕府や周辺勢力になめられないために内部の結束も兼ねて周囲に絶えず発信していくプロパガンダの要素がどうもあるように見えてしょうがないんですよ。白髪三千条を楽しむのは、なにも日本とて例外じゃないのでは・・と。



#6881 
若水 2006/07/11 00:42
歴史上の数字は悩ましい・・・

>孟きょう さん
興味深いお話ありがとうございます。
「2」についてですが実際問題として、日本軍は通り道であるはずの朝鮮ですでに征服に失敗しているのだから、
やはり無理だったと言うほかないのではと思います。

ただ封建制の軍隊は戦闘に関してなら、明の皇帝軍より強みを発揮する場面があるのかもしれませんね。
指揮官と各兵士の結びつきの強さとかで。


>景虎 さん
情報ありがとうございます。

関ヶ原の戦いで敵味方併せて死者数千人だといいますから、
>島津軍の報告では38717人、明の報告書によれば8万余
日本軍の先方で一回の会戦でそんなに殺すことができるのかなあ?

歴史上の戦争での数字は本当悩まされますねえ。
そもそも明軍が朝鮮に送った援軍が、総勢10万を越えていたときってあったんでしょうか?

http://zyakusui.web.infoseek.co.jp/


#6880 
民本主義者 2006/07/11 00:02
す・するどい…

新参右衛門さまへ。
>ところで日本は共和国なんでしょうか
その質問は私のハンドルネーム「民本主義者」にもかかわってきますので、詳しくご回答いたします。
一般的な答えとしては「否」であります。共和国とは君主を置かない国家のことでして、日本には天皇陛下がおられますから。
ただ、この「共和国」という日本語はラテン語「res publica(公の事)」を語源とする欧語の翻訳でありまして、例えば18世紀のオランダでは議会において国民の代表が公のことを決するので、オランダの事をリパブリック(共和国)と呼ぶのが普通である、とする文献もあります(確かエドマント・バークの『フランス革命への省察』だったような記憶曖昧)。余談ですが『ザ・フェデラリスト』は独立間もないアメリカ合衆国のことを「帝国」と表記していて驚かされます。
じゃあ、国会で公の事は国民の代表が決めている現代の日本を共和国と呼んでも良いのではないか、といいますと、なかなか難しい。漢語の「共和」とは古代中国で王が不在の際に貴族が合議で政治を運営したことを指し、これを近代にリパブリックの訳語にあてたのです。したがって日本はリパブリックではあるが共和国ではない、ということになります。現に私は在日留学生向けの日本事情参考書に日本の政体について「君主制と共和制の混合」と説明されているのを見たことがあります。
しかし日本を共和国であると漢語を使って言い切ることは難しい。日本にあれだけ新党が誕生し、党名がさまざまな単語の順列組み合わせの様相を見せているのに、いまだに「共和党」を名乗る政党がひとつも現れないのがその証拠です。
どうも君主の有無にこだわるのが漢語の特性のようですな。



#6878 
景虎 2006/07/10 18:30
強さと戦果

>明、朝鮮軍と日本軍
こういう議論ではよくある事ですが、強さ(実力)と戦果は、分けて考えないといけないでしょうね。

戦争を競技に例えると、個人競技ではなく、サッカーのような団体競技に近くなりますよね。個人競技では実力差が大きい場合、格下の相手に負ける事は考えにくいですが、団体競技ではそれほど珍しくないようです。まあ、プロと素人くらい差があれば別でしょうが。

つまり、強さと勝敗が一致しない場合がしばしばある訳で、これは戦争も同じでしょう。プロと素人ほどの極端な差があれば、戦果から強さを判断してもよいでしょうが、それ以外だと、後世の人間には、強さを判断することが難しいでしょうね。

史料の捏造などがあった場合は別としても、実際に明、朝鮮と戦った人達が、明、朝鮮軍は弱いという記録を多く残しているのであれば(私は詳しく知りませんが)、実際に弱かったと考えて問題ないのではないでしょうか。
後世の人間の分析よりは、信頼できるような気がします。勿論、これは強さの話であって、戦果の分析は、後世の歴史家の研究の方が信憑性が高そうですが。

>1万の兵で20万の明軍を破った島津軍
wikipediaによると、この戦いですね(島津軍7000になってますが)。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B3%97%E5%B7%9D%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84

明軍の数が、3万7千から20万と諸説あるようですね。
まあ、20万は誇張と考えるのが基本ではあるでしょうが、もっと差があっても突破に成功したという例もあるようですから、滅多にない事ではありますが、あり得ない数ではないですね。

明、朝鮮軍の戦死者の数が、島津軍の報告では38717人、明の報告書によれば8万余りとなっているというのが興味深いですね。戦死者を正確に把握できないほど、混乱していたという事でしょうか。



#6875 
孟きょう 2006/07/09 23:17
続きなのですが・・

 「秀吉が明の冊封体制に挑戦し、自分も中華皇帝になろうとした」とする説にも疑問が多く、
 1、これは日本列島の歴代の実力者達に言える事なのですが。日本列島内ですら易姓革命をおこす事ができなかった秀吉が、仮に明を征服できたとしても、中華皇帝を名乗る事ができたのか?または度胸があったのか?
 2、大陸の基準からすれば到底統一したと言えない現状(赤の他人である群雄が各地にほとんど残っており、自分の城を構え、代々の家臣団、軍勢を保有し、旧主の死後約15年後ほとんどの群雄が政権中枢部の居城を包囲してしまった現実からみると連合軍内の事情も符堅や北魏の大武帝が南朝に侵攻した時の状況に毛が生えた程度)で海を渡るというハンデの上で当時の軍事概念、軍事技術から見て、そもそも明に勝利する事が可能だったのか?
 3、秀吉は冊封体制や中華思想を理解していたのか? 

 2なんですが、よく言われるのが「日本より人口の少ないマンジュリアの部族が中国を征服できたのだから秀吉及び日本の勢力だって明を倒したり中国を征服できたはずだ」というコメントですが、これも江戸後期、近代日本以降の大陸経略の歴史の中でサブリミナルに発想の中で生きてきた発想であって「近代化を成し遂げた皇国日本は朝鮮のみならず清を征服できるはずだ。マンジュ国だってあの中国を征服できたんだから我々だってできたはずだ。中国は征服しやすいところだ」と当時イメージされた世界観、歴史観の残滓の面が多少あるのでは(征服のイメージ、成功例として近代日本では南米の銃による少数によっての征服の成功の例のイメージとしてインパクトをもたれたのか、あるいは・・)・・と思うのです・・。しかし人口が少なくてもマンジュリアの状況は日本列島とは大きく違う面もまたあるのではと・・。1、まず地理的に華北、中原に隣合わせでなにより地続き。2、そして華北を征服した金朝が誕生した伝統がある。3、康煕帝が自慢するまでも無く居住している人達は人種に関わらず寒さに強い(これは華北で勝ち抜くにはどうしようもないほど重要な要素)。4、多種部族の雑居地帯である遼東北部での馬市を中心としたエリアの中からヌルハチは輩出され、それがマンジュ国の性格、強みを形成した。また漢人、モンゴル人を含め中国征服のため必要な人材、材料は集まりやすい環境にあった。そういう中で自ら漢人世界も知っていたヌルハチは明の弱点も知悉していた。5、サルフの戦いでの明軍の大敗がヌルハチの飛躍と明軍の評価が凋落するイメージの決定的要因になっているがサルフの戦いはヌルハチ側が入念に計画した作戦と地理環境の中に明軍が分け入った、ヌルハチ側には勝手知ったるホームの戦いであって明軍の弱さを示す決定的証拠には辛い。6、北アジアの弓騎兵の遊撃作戦は乾燥地帯では抜群の撹乱能力があり、当時の重火器のレベルでは相手の士気を喪失させ、混乱させる効果においてはまだ上であった。秀吉側はよく経験された兵に鉄砲等の鳥銃が強みであったが(でもヒゴ弓もすさまじく主役約的に活躍したのではなかろーかと思うのですが・・)明軍も重火器部隊の伝統があり、多種族からなる騎兵もあり、多種族からなる歩兵もあり精鋭の部隊も戚家系列からの江南の部隊などちゃんとあり、水軍も保有していた(要所である天津を突かれる事を恐れ兵、食料を天津に集積させたかしてないかという論争もあるが・・)。そしていっぱしの武人もいた。重厚な作戦展開能力があった。そして秀吉側の軍勢も元々歩兵運営、城取り合戦を中心とした中国式の軍制をとっているため、互いに極端な機動力の差が出ず、つまり、双方いい勝負になってしまうのでは、と・・。すると倭城という橋頭堡があってもアウェイの弱みからいずれはジリ貧になってしまう。実際の秀吉軍の明軍との交戦を見てもいずれも緊張感が走っており、こちらからの進撃中というよりも受身の交戦が多く、一定の狭い作戦エリアをホーム化した上で交戦しており、局地的勝利をかろうじて得た後も反撃して占領エリアを広大に拡大できていない。明軍を相手にすると碧蹄館、ウル山城、シ川城、順天どれも負ければ全滅の危機からかろうじて命拾いした交戦であり負け戦は当然として戦術級の勝ち戦でも明軍を全滅させれるほどの打撃と機動性は出せていない。国民軍と違い兵士は食料が不足したり不都合な事があったり道に迷うとすぐ逃走、脱走。(戦国日本の軍勢とて近代以前の軍隊のチャチさの例外ではないという事なのでしょうが)。
3ですが、やはり冊封体制、中華思想に対し反感を感じようが、結局それはそれらの概念を理解するための教養が必要なわけで、秀吉がどこまでこれらを理解していたのか私にはわからないのです。むしろ前時代の中枢の当事者であった足利氏及び源平藤原系の大名の方がそれらの中華概念や王朝概念には漢文を必須としてかなり精通していたであろうし、私はむしろそれら細川、上杉、伊達、足利、最上ら源氏、平氏、藤原等、古代貴族の末裔達が足利政権及びそれらの歴史、外交の事情を咀嚼した上で秀吉及び織豊政権の認識を内心どういう目で見つめていたのか私は興味あるのです。中華思想、意識どころか秀吉の場合、出自からして天皇の概念や日本の歴史そのものを1から勉強しなければならない状況でしたでしょうし・・。



#6873 
新参右衛門 2006/07/09 22:04
明の官僚は

明の軍隊の強弱は知りませんが何かの本に書いてあったのが
明の時代の官僚は、中国史上で一番、皇帝に圧迫されて
過酷な宮仕えだった、ということが書いてあったので印象に残って
ます、明の創始者の皇帝が酷く猜疑心に満ちていて、ちょっと
した落ち度で配下を大粛清し、そんなシステムが一代限りでは
なく明朝代々つづいた、ということが。
明代の皇帝が持つ硬い杖は官僚がへまをしたら皇帝が殴る
ためのものだ、といういわく付きで、その杖で殴り殺された
官僚が大勢いたとかで

>民主主義人民共和国
なるほど、人民共和国の国名は大体、共産国でしたっけ
ところで日本は共和国なんでしょうか




#6872 
若水 2006/07/09 21:43
イメージ先行って怖いですね

お久しぶりです。

>孟きょう さん
>文禄慶長の役。
そういや、みなもと太郎先生の『風雲児たち』第1巻で
「1万の兵で20万の明軍を破った島津軍」なんて記述があって
オイオイと思ったものです。

みなもと先生は日本の美化とは無縁の方ですが、
その人にしてこの記述ですから、
戦国好きの人にとって「明軍弱し」は一般的な認識でなのでしょうか?
よろしければ孟きょうさんにいろいろ教えて欲しいと思います。


歴史映画といえば『バルトの楽園』はどんな出来栄えでしょうかね?
音楽がいいなら見に行きたいなあ。

http://zyakusui.web.infoseek.co.jp/


#6871 
孟きょう 2006/07/09 20:18
失礼しました・・

 >文禄慶長の役関連
 話題に飛びつくのが遅くて申し訳ございません。私も送ればせながら朝日の夕刊を読みました。あくまで私個人の感想では、「明軍の弱さ」というものが作られたイメージだという指摘に、やっぱり卓越した見解を感じました(笑)。現在の段階では明の軍事力に対する評価は低すぎるというか、世間にイメージが凄まじいほど先行しすぎていると思うのです(泣)。
 この戦役に関しては一般の感想ではどうしても日本では戦国武将オールスターの武勇伝、もしくはイベント(不謹慎な・・)のような娯楽感、16世紀の日本列島に展開する軍事力の水準の披露。後はナショナリズムの延長で完結してしまっている雰囲気があるのですよ。そこにはキーマンであり、勝利を収めた明の存在感があまりに薄い・・イメージの世界では勝利側でありながら、あろうことか噛ませ犬的ポジションにも見られているし・・。
 明軍の「弱い」というイメージとともに、無条件に「世界最強レベル」と称揚されている豊臣連合軍についても、もう少し醒めた目で客観的に見る必要があると、つくづく思うのです。日本史の中で戦国時代が熱烈な人気があるというのは分かるのですが、だからこそ身びいきというか、過大評価しすぎている面もあると思うのですよね・・「彼らなら明を征服してくれるだろう」という、贔屓の引き倒しというか・・各大名家の記録にも細々と武勇伝が残されているのでしょうが、膨大なそれらの記録からイメージするとあたかも秀吉軍が勝利したかのような錯覚を受けますが、やはり後世へのお家自慢のアピールとして割り引いて考える必要があると思うのですよ(非常に変な例えになると思いますが、岳飛や韓世忠ら抗金の名将達の後世に伝えられる軍功を近代以降の日本人史家は「局地的勝利ばかりで劣勢を打破できていない、戦果は誇張されすぎている」と喝破、分析しました。当時の日中双方の意地の張り合いもあったと思いますがそれはそれとして学問的見地からはおおむね正しい見解だとは思うのですよ。ですから、ならば日本側の歴史も客観的に見ないとフェアじゃないし、抗金の名将達に勢力、作戦エリアの地理的特徴、戦線的にどこか少しシチュエーションと雰囲気が似ている豊臣連合軍の朝鮮半島での戦況の客観的な追求もされるべきだと思うのです)。



#6870 
徹夜城(日曜も執筆を続ける管理人) 2006/07/09 00:06
うっかり送信しちゃった。

下の書き込み、他の話題に続けるつもりが途中でリターンキー押しちゃって、送信になっちゃいました。まぁキリのいいところではあったんで、話題を変えまして。

>奥野さん
 ナホトカ市民の高齢者のみなさんの反応、実に興味深く読ませていただきました。うーん、戦争の記憶&ソ連時代の物不足の伝統のもと、何か起こりそうだったらとりあえず必需品を、と買占めに走る心理があるんでしょうね。

 スターリンといえば、すでに旧聞に属しますが岡田真澄さんが亡くなってましたね。2ちゃんねるの世界史板ですかさず「スターリン死去」のスレッドが立っていたのには苦笑。
 ついでに書いておくと、岡田真澄さんの母親の姉妹(従姉妹との説もある?)はコペンハーゲンのアンデルセン「人魚姫」の銅像のモデルだそうで。



#6869 
徹夜城(PCで物書きばっかりしてて疲れる管理人) 2006/07/09 00:00
「黒田騒動」

 仕事ばっかりしてるのに嫌気が差して、気分転換に録画だめしていた古い映画を鑑賞。内田吐夢監督・片岡千恵蔵主演の「黒田騒動」(昭和31)であります。

 実は映画見るまでそんな事件があったことすら知らなかった(汗)。伊達騒動なんかと並んで三大お家騒動などと言われていて、森鴎外も小説にしてるんですねぇ(映画の原作小説は北条秀司のもの)。もっとも映画で見る限りではえらく地味な話で、こう言っちゃナンだけどよくこのネタで映画を作ろうと思ったもんだ…とも感じました。
 お話は冒頭、あの黒田長政(如水の子)が亡くなる寸前から始まり、跡継ぎ問題でちょこちょこモメるあたりから描かれます。で、どうにか藩主になった黒田忠之は凡庸な殿様で、お気に入りの倉八十太夫を家老級に取り立てたり、出先で見かけて側室にしちゃったキリシタン女性に吹き込まれるままに大船を作ったり武器を整備したり…と問題行動続出。
 そこで片岡千恵蔵演じる家老・栗山大膳は次々と計略をめぐらして危機を打開していきます。しかしついには忠之と大膳は完全決裂、忠之は大膳に切腹を命じるが大膳は拒否。とうとう忠之の軍勢が大膳の屋敷を包囲・砲撃する事態に。ところが大膳はひそかに幕府に対して忠之の不始末を訴える訴状を提出しており、両者は幕府に呼び出されて老中達の前で対決する事に…
 …とまぁこんなストーリー。映画見てから史実をネットで調べましたが、だいたいそういう経過だったみたいですね。で、ネタバレですが要するに大膳はわざと自分が悪者になって幕府に事態を持ち込み、かえって黒田藩を存続させるというウルトラCをかましていたというオチになります。死人が出ない「樅の木は残った」というところですか。真相はどうだか知りませんけどね。
 映画では島原の乱(最近の教科書では島原・天草一揆で統一しつつある)直前ということもあり、キリシタン問題がからめられています。この映画ではキリシタンたちが陰謀工作集団にしか見えないあたりにちと難を感じますけど。
 時代劇映画としてはかなり地味ですね〜チャンバラはほとんどゼロ(忍者の密書争奪戦はある)、大砲をぶっ放して鳳凰丸を焼いてしまうちょっとしたスペクタクルはありますけど、最後のクライマックスも江戸城内での実に静かなシーンで、余韻は残るんだけど、江戸時代の幕藩体制について多少予備知識がないと何が起こったんだか分からない人が続出しそうなラストでした。



#6868 
2006/07/08 23:23
新参右衛門様へ

「民主主義は無いし、人民もいないし、そもそも共和国ですらない」なんてジョークがありますな。元ネタは神聖ローマ帝国についての「神聖でもローマでも、そもそも帝国ですらない」という言葉です。まあ「自由でも民主でも、そもそも政党ですらない」と言われてしまうかもしれませんが。
マジレス(2ちゃん語すまそ)すると、当時は「人民民主主義」という理念に基づいてソ連の衛星国の国名に「民主」「人民」「共和国」を付けるのが流行だったのです。
ドイツ民主共和国、チェコスロバキア人民共和国、ハンガリー人民共和国、ポーランド人民共和国、ブルガリア人民共和国、ユーゴスラビア人民連邦共和国、ルーマニア人民共和国、アルバニア人民共和国なんてのがありますが。確かに北朝鮮みたく「民主主義人民共和国」と付いているのはなさそうな…。スターリンがよほど念押ししたかったのでしょうか?あるいは初代首領様が迎合したのか、どちらかというより両方でしょうな。



#6866 
新参右衛門 2006/07/07 21:06
国家名称

どんな国にも正式名称というものがありますけど
例の飛翔体の母国は日本での名称は
「朝鮮民主主義人民共和国」となっていますね
きみらの国名で出てくる民主主義とは一体なんなのか
と突っ込んでみたい気もしますが、けんかっぱやい
あの国民性だから親米帝国主義の似非・民主主義と
一緒にするな、ボケ!って回答でしょうが
この国名って今の将軍様の先代の発案ですか?
この国の建国期にはまだソ連のスタ−リンがいた時
でしょう、あの人物にあやかろうとするなら
朝鮮社会主義人民共和国と付けそうなもんですが
朝鮮民主主義人民共和国とはねぇ



#6865 
奥野 2006/07/07 14:00
訂正

>アール・ケイ様

ご指摘ありがとうございました。お書きの通り、スターリンの娘の名前はナジェージダではなくスヴェトラーナでした。お詫びして訂正します。

スヴェトラーナさんは今年の2月28日に80歳の誕生日を迎えました。有名な回想録を出した他はほとんど世間と交わることもなく、半ば世捨て人のような生活を送っているそうです。ロシアにも、それから父の祖国グルジアにも彼女を呼び戻そうとする人はいますが、きっぱり断り続けているんだとか。
リンク先はスヴェトラーナさん80歳の誕生日によせたリア・ノーヴォスチの記事。若い頃の写真が載っています。やはり、どことなくカフカース系の特徴ある顔立ちだとは思います。

http://rian.ru/analytics/20060227/43806960.html


#6864 
アール・ケイ 2006/07/07 11:10
パニックすら忘れた日本人

「オー、ナホトカにミサイルが飛んでくるぞビッチ」
「そんナー、ホんトカいな。さっそく買いだめに行きまスキー」

日本で買いだめ騒ぎが起こったのは災害時(大震災など)を除くと
オイルショックのときまで遡りますよね。あと、米不足の時ぐらいかな。
とにかく物には困らない社会なんですな(それ相応に金さえあれば、ですが)。

西元だとか佐々だとか、普段からミサイル防御策を導入したい、国民総動員を掛けたいと
思ってるヤカラらが、いま五月蝿くて張り切っちゃってて困りますよ。火事だとか台風が来たら
生き生きと騒ぐタイプの人間っていますけど、それと同じレベルですな(笑)。


スターリンの家族の件、ありがとうございました。
ナジェージダは夫人(二番目?)の名前ではないかと…?
(ネットで調べただけなのでよく分かりません。そういえば数年前にNHKでスターリンの
子孫たちを取り上げた番組があったようですね、チラッとだけ見たような気が…)






#6863 
景虎 2006/07/07 05:01
やっちゃいましたか

ミサイル発射したんですね。
新聞もテレビも観てなかったので、この史劇的伝言板で初めて知りました。
何だか、流行に乗り遅れたような気分です。

>秀吉
漢字をあまり知らなかったとも言いますが、書道が出来る人(先生になれるレベルの人)によると、秀吉は良い字を書いているという話を聞いた事があります。
インテリではありませんが、無学とも言い難い、複雑な人のような気がします。まあ、一種の変人と言っていいのかもしれませんね。

>本因坊秀策
『ヒカルの碁』を思い出してしまいますね。
この作品で、小中学生の間に囲碁が流行ったという事ですが、その子達は今でも続けているんでしょうかね?



#6862 
奥野 2006/07/07 03:38
戦争が近づいた時、あなたは…

北朝鮮のミサイル発射実験に関するロシアの報道ですが、6日付けの「イズヴェスチヤ」では、一応は1面と2面で取り上げられていました。が、両方とも紙面の5分の1程度で、ものすごく大きな扱いとは言えないでしょう。もちろん、モスクワと極東ではまた反応も違うのだと思います。何と言っても距離がありすぎて、モスクワから見ていると対岸の火事的な印象になってしまうことは否めません。

ところで、イズヴェスチヤの記事で面白かったのは、「ナホトカで塩や缶詰めを買い込む人が増えている」という話。特に年輩者が多いのだそうです。インタビューを受けた市民の1人は、「戦争が起きるなどとは思わないけど一応買っておく」と言っていました。
第2次世界大戦での過酷な体験から、戦後のソ連では非常時に備えてマッチや塩などを買い溜めておく人が多かった、という話はよく聞きます。また、ソ連時代には流通が極めて脆弱だったことも、こうした「自衛策」に拍車をかけたはずです。もちろん、現在の社会状況はソ連時代とは全く違っていますが、一方ではまだまだ昔の記憶が残っていることを思い知らされます。何というか、危機に対する「古式床しい」態度という感じ。これに比べると、日本はいろんな意味で平和であるような気がします。

>真に恐ろしいのは“良い人”を虐殺に駆り立てるシステム

大学時代に講議で(心理学だったか?)聞いたところでは、戦場では敵の兵士よりも寧ろ非戦闘員の方を憎悪する、という心理状態が生じ得るのだそうです。何分にも昔のことなので細部は忘れてしまいましたが、しかしこれは随分と深刻な話であったのかもしれません。チェチェンやイラクなどでのいろいろな話を聞くと、尚更。

>スターリンの家族

家庭人としてのスターリン、というテーマに関しては議論のあるところかもしれません。スターリンには2人の息子と1人の娘がいて、長男ヤコフとは折り合いが悪く、ドイツとの戦争でヤコフが敵軍に捕らえられても捕虜交換には応じませんでした(後に収容所で死亡したと伝えられるが詳細は不明)。一方、次男のヴァシーリーの方は父親に溺愛され、空軍で勤務していたのですが、23歳で師団長に任じられるという無茶苦茶な出世ぶり。何だかザビ家みたいな話です。しかし、甘やかされすぎたせいかアル中のどうしようもない人間になってしまい、父親の死後には転落人生を辿ることになりました。もう1人、娘のナジェージダも可愛がられはしましたが、しかし愛されるあまりの束縛も強く、やはりあまり幸せではなかったようです(後に亡命)。確か、この人はまだ亡命先のアメリカで生きてるんじゃなかったかな。
そういうわけで、スターリンは家族に対して冷酷オンリーでもなかったようですが、しかし嫌うにせよ愛するにせよ極端に過ぎたとは言えるでしょう。どっちにしても子供たちは幸せとは言い難い人生を送っているわけで。ただ、スターリンが生まれたグルジアを含むカフカース地方は父権が非常に強い伝統があるから、彼が父親として抑圧的であった背景には生まれ育った環境の影響があるのかもしれません。

http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/6218/


#6861 
NF 2006/07/07 00:43
た〜まや〜!

今回の出来事は、一種のお祭りみたいなもんだったのかなあ、大部分の人には。
盛大な花火大会(爆)があって、『どこかノーテンキな「はしゃぎ方」』を皆がして…。

未確認飛行物体といえば、ナチスがUFOを秘密で作っていたという与太話は割りと有名だけど、北の国はどうなんだろう。

…グダグダでアホアホな感想しか出てこない。結局、この事件自体は取るに足らない出来事に過ぎないってことなんだろうか…。



#6860 
十一郎 2006/07/07 00:10
あれ?訂正

舞台の上手下手は、右から左に行くものですね。だから人が斜め向きの顔を書くと、無意識的に左を向かせてしまうという話もあるくらい。
国旗(だけでなく、旗全般も)を思い浮かべた時、竿を左にイメージするのはなぜでしょう? 考えていると、ちょっとわからなくなりました。



#6859 
十一郎 2006/07/07 00:07
未確認飛翔物体

いや実際、飛翔という言葉にロマンやらカッコつけた雰囲気があるのはなぜでしょう(笑)。

>KMnO4さん
>この場合,「旗竿側」はイコール左側とみなすのが国旗業界(?)の不文律なのでしょうか.

ははは、突っ込まれると困っちゃいます(笑)。
と、紹介していただいた答弁を見ると、「何ゆえに百分の一旗ざおに寄せているか。左とか右ではございません、旗ざおに寄せるということが商船規則の考え方でございます。」と、法律を作った時の意識では、左寄りと言い切ると不正確のようですね。

しかし真面目な話、国旗を思い浮かべるとどうしても左側に旗竿があるようにイメージしてしまいます。
舞台でいう上手(かみて)下手(しもて)のように、物体が左から右に行くのが自然という経験則が関わるのかもしれません。・・・おお、物事は右傾化するのが自然なのだ(笑)。

>・別表のサイズ通りだと,日章の直径は旗の横幅の2/5=40%となるわけですが,なんとなく1/3=33%に見えますね(私だけの錯視?)

おそらく指摘のどおり錯視で、白色が膨張して見えるという事らしいです。

>・日章のなかに白い点が見えるんですけど,実はこれはスキャン汚れではなくてこれが正式だったりしないのでしょうか(笑)

スキャンが汚いから、gif画像にした時に目立ってしまったのでしょうね(笑)。

>アール・ケイさん
>確かスターリンは(結婚当初からかは分かりませんが)家族にも冷酷だったらしいですし、

妻を毒殺した疑惑も囁かれているところですしね。
もっともスターリンは一代きりの独裁者であり、次の政権から激しく批判されたことで神格化されなかったわけですから、ささいな不和を大きく取りあげてるだけではないか?という疑問もなくはないですが・・・

>NFさん
ああ、完全な白紙撤回を宣言してしまいましたか。
急いでくっつけようとした結果、逆にくすぶっていた問題が広がる結果になってしまいましたね。



#6858 
徹夜城(たまにゃスポーツ新聞もチェックする管理人) 2006/07/07 00:06
ハタが逆さでタハ…

 すんません、タイトルが思いつかなくって(汗)。

 先ほど日刊スポーツのサイトなぞ見ておりましたら、「その時歴史が動いた」の英国国旗の件、記事になってました。
http://www.nikkansports.com/entertainment/f-et-tp0-20060706-56705.html

 なんと予告編の段階で気付いて通報してきた視聴者がいたとか…イギリス人か?いや、そもそもイギリス人でも気付かない人が多いんじゃないかと。
 番組の映像中半分くらいで英国国旗がさかさまになっていたそうで、今さら直せないということでそのまま放送、後日おわびということになったみたい。

 旗のことはともかくとして、大河ドラマの映像の使い回しをずいぶんやってるから、映像中の細かい時代考証の間違いなんか指摘したらキリがなくなるほどあるような気もする番組ですが…
 源平合戦〜室町期のネタだと大河「太平記」がかなり使われてるのがわかりますね。ま、「太平記」も終盤では「信長」(?)からいただいてきたとしか思えないカットが紛れ込んでたりしましたが。



#6857 
徹夜城(いま一つ原稿を書き上げてメールで送った直後の管理人) 2006/07/06 22:50
未確認飛翔物体

 不謹慎かもしれませんが、当初日本政府が使っていた「飛翔体」なる呼称に、なにやら「夢」を感じてしまったのは僕だけでしょうか。
 
 ミサイルの件ですが、もうこりゃないかなと思っていたところにいきなりだったんでマスコミなど(特にNHK…W杯と朝の連ドラ変更はだいぶ問い合わせや抗議がいったそうで)が過剰に反応して、なにやら日本が攻撃されたかのような騒ぎ(それでいてどこかノーテンキな「はしゃぎ方」なのはマルクスの恋人さんも指摘するところと通じるかな)になってたのは事実。
 落下地点の確認後の午後は落ち着いた感じもありますけどね。実のところあっちはそういう風に騒いでほしくてやってるみたいだし、無視がいちばん効くんじゃないかって気もしますけどね。
 撃った方向からすると確かにアメリカ本土への最短コースのようでもあり(社会の授業で地球儀つかった最短コース学習を思い出した)、あくまでアメリカにかまって欲しいのであり日本なんか眼中にないようにも感じるところも。
 ロシアの近海に落ちていることについては、とりあえず数十キロとそばだったナホトカ市民は騒いで北朝鮮の総領事館や市庁舎に押しかけたりはあったみたい。あとは世界中の観測は総じて「なにやってんだか」といった感じかな。

 ところで台湾でも「ミサイル問題」があったりするようですが…
http://www.cnn.co.jp/world/CNN200607060033.html


>日の丸
 NFさま、十一郎さま、そしてはじめましてのKMnO4さま(何と読めばよいのでしょう?)、反応ありがとうございます。
 日の丸の丸の位置を何%だか旗ざお寄りにしていいというのは、そのほうがひるがえったときに「見栄え」がするからじゃないでしょうかね。この点、リビアの国旗なんかはどう掲揚しようがかまわないんだから、よく考えたモンです(ホントかよ)。
 KMnO4さんご紹介の法務省サイトの条文中の「日章旗」の絵、確かに白い点が見えますね…これスキャンしたものなんでしょうか。もしかして太陽の黒点?たまに出現してるとか(笑)



#6856 
NF 2006/07/06 22:50
ミサイルあれこれ

ま、制裁決議が通るかどうかはともかく、この手のリアクションを示すこと自体が一番大事な気がします。黙っているわけにもいかんでしょうし。

ネットで見つけた関連ニュースをいくつか。
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2006/0706/nto0706_12.asp
「世界を驚かす」金総書記が文書
…要は、ぶち上げた結果、引くに引けなくなったということですかね。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060706-00000103-yom-soci
朝鮮総連との和解、民団が白紙撤回を発表
前々からその傾向は出ていたようですが、これが決定打だったようで。

最後に、
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060706-00000412-yom-ent
ミサイルで「純情きらり」休止、問い合わせ2400件
…何だかんだで、今日も平和ですな(苦笑)

お後がよろしいようで。



#6855 
不肖デルタ 2006/07/06 12:29
経済制裁は国連では採決されないかも

中国とロシアが反対するから経済制裁は国連では
採決されないかも
よぉく見てみると今回の飛翔体(笑)群は皆、日本の
領海には落ちていないので日本は文句を言っても
向こうが軍事演習だと突っぱねれば、それ以上押すのは
難しい感じもあります。
1998年は日本の領空を飛び越え三陸沖に落下した時
国連は北朝鮮の人工衛星打ち上げの主張を吟味し
何の制裁もなかったし日本では人工衛星打ち上げと言っても
誰も信じないですが世界では、そうでもなかったみたい
韓国はミサイルが、どれだけ遠くまで飛ぼうが怖く
ないでしょう、並の遠距離砲で十分、射程の地理だし
やはりミサイルが飛んでこられて一番こまるのは日本で
世界各国が、その脅威を どれだけ感じるかどうかかも
反対にロシアが、おれんところは自分とこの庭にもろに
落ちてんのに我慢してんだからジャップも我慢せいと
言うに決まっているでしょう。なんかロシアも最近は
変に優しい国になってしまいましたね(笑




#6854 
アール・ケイ 2006/07/06 10:12
「秋田沖地震」なのに政治的圧力で「日本海中部地震」と呼ばされた、あの欺瞞再び(爆)

>独裁者は家でも鬼ばかり?

確かスターリンは(結婚当初からかは分かりませんが)家族にも冷酷だったらしいですし、
カストロ議長の娘ってUSAに亡命してませんでしたっけ。実父のことをずっと非難してますよね。
北のキムさん一族も、王朝を永続せしめんためなのか、S*Xの他に娯楽がないせいか(一爆)、
それともただの女好きなだけなのか、親子ともやたら側室(二爆)がいて、やたら子供がいますよね。
家康でも見習ったのでしょうか(書いているうちに冗談ではないような気がしてきました(笑))。
しかし残念ながら、どの子供もあんまり出来はよくなさそうな(三爆)。
まあたぶん三代続くということはないですな。徳川ではなくて豊臣と同じ運命を辿りそうです。


その豊臣秀吉の「唐入り」ですが、いまの大河でも「家臣団をまとめていくためには仮想敵が必要だ」
という理由で出兵するということにするらしいですね。
『功名が辻』これからのキーパーソンは三成と秀次(と茶々)です。お楽しみに(笑)。



http://homepage1.nifty.com/arukei/index.htm


#6853 
KMnO4 2006/07/06 07:41
日章の偏位

はじめまして.歴史にかんしては素人だったのですが,新妻が中世日本文学をやってまして,門前の小僧でいろいろ勉強中です. さて,

「国旗及び国歌に関する法律」
(平成十一年八月十三日法律第百二十七号)
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H11/H11HO127.html

の別表には,一応日の丸は旗の真ん中と書いてあるのですが,附則の3に,「日章の中心の位置について旗の中心から旗竿側に横の長さの百分の一偏した位置とすることができる」というくだりがありますね.

この場合,「旗竿側」はイコール左側とみなすのが国旗業界(?)の不文律なのでしょうか.

#だとしても右よりの方は無理矢理逆から見そうな気もしますが(笑)

ところで上述の法務省のサイトに載っている日章旗はいろいろ面白いですね.
・別表のサイズ通りだと,日章の直径は旗の横幅の2/5=40%となるわけですが,なんとなく1/3=33%に見えますね(私だけの錯視?) これ,紅色の場合はどうなるでしょう.
・日章のなかに白い点が見えるんですけど,実はこれはスキャン汚れではなくてこれが正式だったりしないのでしょうか(笑)
・日章は真円なのでしょうか.

最後に,附則2の「商船規則(明治三年太政官布告第五十七号)」というものがなんとなく興味深いですね.この↓
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/145/0002/14507010002011c.html
あたりをみると,日章を旗竿のほうにずらすという規則はこの太政官布告によるものらしいですね.



#6852 
十一郎 2006/07/06 07:15
日の丸は左寄りの旗だ!

現代海賊の話。
「海賊船に放水、撃退 マラッカ海峡で日本貨物船」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060704-00000155-kyodo-int
今年に入ってからマラッカ海峡の海賊は沈静化していたとの話もあります。
しかし民間の船舶からの放水で撃退できるとは、弱体化してるのか、そもそも大半の海賊はその程度の実力なのか。

>例のミサイル連発
こちらはテポドンとは違い、どこに出して恥ずかしくない(あるいは恥ずかしい)ミサイルのようですね。
とはいえ、テポドン2の騒ぎが空振りに終わったからか、ネットを回ると釈然としてないような弛緩したような空気を感じます。正直、自分も差し迫ったものを感じられません。

北朝鮮の狙いはどこにあるかよくわかりませんが、手持ちのカードを最大限に利用してるっぽい綱渡りは、意外と上手かもしれないと思ったりもします。
朝のニュースを見ても制裁をと息巻いているのは日本のみらしい。それに経済制裁なんて前から続いているから、今さら日本が強化しても独裁者にとっては痛くなかろうし、と。

個人的に思い出したのが『沈黙の戦艦』で、起爆しないようにした核ミサイルを連発して無言の圧力をかけるシーン。誰もがブラフと思い、事実ブラフゆえに、発射した人間の思惑通りに行動せざるをえなくなる、という。
もちろん作中の状況は現在とは全く違うんですけども。

>奥野さん
>しかし他方、そう信じようとする遺族の方々の感情も全く自然なものだろうし…本当に難しい問題だと思います。

いわゆる「虐殺の実行者が“悪い人”なら何も怖くない。真に恐ろしいのは“良い人”を虐殺に駆り立てるシステムだ」という話ですね。
実際、戦争に限らず大規模な虐殺事件の細部を見ると、けして悪人ではない人達が猜疑心や誤解や興奮から起こしているのが大半です。そして一般的に知的と思われているような職業や立場の人ですら、虐殺に加担するわけで・・・

>徹夜城さん
>なにをやったかな、と思って見ていたら「映像中のイギリス国旗が上下さかさまだった」とのお叱りの指摘があったそうで…

何というべきか、気づいた人が凄いですね。
しかし、そんなミスが問題になるくらいだったら、『その時歴史が動いた』は毎週謝らないと。だって、他にもっと変な映像がたくさんあるじゃない(苦笑)。

ちなみに、国旗の上下問題では、米国の競技大会でカナダが入賞し、掲揚された国旗が上下逆だった件を思い出します。競技の成績に関係する邪推などもあり、カナダでは星条旗を上下逆にした図案や、カナダ国旗に上下を示す矢印をわざわざ表示した図案でTシャツが作られていました。
あと、『まんが嫌韓流』という例の韓国バッシング本で描かれた韓国旗が、誤っていたという事も。まあ、おおまかの形は憶えられても、四隅にどの陰陽が配置されているかを記憶するのは難しいかもしれませんが・・・

ちなみに日章旗にも上下をひっくり返すと、微妙に違和感が出るようです。
中心の日の丸がちょっと左にずれているのです。ほんの数%ですが、はためいたりした時、中心にあるような印象を与えるためでしょうね。そこでタイトルに続きます(笑)。



#6851 
NF 2006/07/06 00:53
つづき

しかし物騒な花火が近くを飛び回ったり、将軍様のお顔が浮かんだりして全然萌えられない。
…って、久々の書き込みでこんなアホなことしか思い浮かばないあたり、僕は益々脳に虫が沸いているようで。ま、今回すべきことは感情的に憤ることでも北の悪口を並べることでもなく、事態を利用して状況を少しでも有利にすることではないかと。何にせよ、第三者から見れば北の失態であることは動かないわけで、「被害者」の立場を最大限利用して味方をできるだけ増やし…。つくづく、外交ってのは話していて嫌になるドロドロした世界ですな。

>国旗が逆さま
そういえば、タイは昔は別の国旗だったらしいですが何かの際に上下逆に掲揚されているのを見て、上下逆でも問題ないように今のものに変えたという話を聞いたことがあります。真偽のほどは知りませんが。

>秀吉の朝鮮出兵
そもそも、秀吉はどこまで本気で明まで攻め入る気だったのやら。世界地図を見てるとついそう考えてしまうわけですが。いや、どう考えても手に余る大きさじゃないですか(現に、近代で手に余ってましたし)。ま、あの戦いを飽くまで日本史的に解釈すると国内での戦が終わることで戦争という巨大消費市場が消滅、引き続いての不況・大量失業を防ぐための「公共事業」という事になるんでしょうけど。当然の如く失敗した後は、国内土木事業に「公共事業」は移る、という流れというわけで。

…何か、自分でも何書いてるんだか分からなくなってきました。



#6850 
NF 2006/07/06 00:41
これもツンデレというんだっけ?

>「屈折した愛情表現」
>とにかくアメリカに構って欲しくてしょうがないんだな〜
というわけで、つい表題の感想が頭を掠めたわけですが…。



#6849 
マルクスの恋人 2006/07/06 00:28
嘘の情報 数打ちゃ当たる?

さて、私が前回投稿してから18日が経ちました。
20日も液体燃料って保つ代物なのかしらん? 一体どうなってんの?

それはどもかく、「日本海、日本沖数百キロに着弾」とかいうので地図で見たらどう見ても「ロシア沿海州沖」なのを憤った人、どれぐらいいるでしょ。
そして、ロシア外務省も好意的とは言いがたい声明を出したとはいえ、得意げな大騒ぎなどさっぱり伝わって来ないのを留意してる人、どれぐらいいるでしょ。

夕食に入った店で、「帝国水晶の夜」事件前夜のドイツを彷彿させる店主と客の放言を聞いて吐き気を催した人、どれぐらいいるでしょ。

私は全てあてはまりました。皆さんはいかが?



#6848 
徹夜城(しばらく仕事を離れてTVを見ていた管理人) 2006/07/05 23:03
よく気付いた!?

 つい先ほどまで「トリビアの泉」「その時歴史が動いた」とハシゴして見て執筆作業からの現実逃避をしておりました(笑)。
 今日の「その時」は幕末にいた「碁聖」本因坊秀策という人の話で、全く知らない世界(だって囲碁のルールだって分かってない)の歴史ばなしとしてかなり楽しませてもらいました。

 しかしむしろひっくり返ったのが、番組終了後の「おわび」コーナー。
 先日、こちらでも話題になりました「薩英戦争」の回の中で誤りがあったと松平アナが神妙な顔で言うんですね。なにをやったかな、と思って見ていたら「映像中のイギリス国旗が上下さかさまだった」とのお叱りの指摘があったそうで…
 ご存知のとおり、イギリス国旗はあの「ユニオンジャック」。上下さかさまにすると実は微妙に違うということを今日初めて知りました(笑)。
 そこいくとわが国の「日の丸」なんざ上下さかさまにされてもわかりゃしないような。もしかして微妙にこれも違うのかな?


>ウェルズの「世界史外観」
 書き込もうと思っていたネタで忘れていたものを。
 元祖SF作家としても有名なH・G・ウェルズが「世界史概観」という本を書いております。前から一読してみようと思っていたのですが、ようやく今ごろになって電車の中で読書中。世界史を新書2冊サイズでコンパクトにまとめた内容なんですが、さすがウェルズ、地球そのものの誕生から生物の歴史を語り、その末に人類が登場してくるという実に科学的な「歴史」叙述を長々とやっております。最初に書かれたのは1920年代で、当時としてはかなり大胆な歴史叙述だったんじゃないかなと思います。
 で、まだ読み進めているところなんですが、ヘブライ人の歴史に結構詳しく触れておりまして、ここで問題の「預言者」の表記を見てみました。するとこの本では「予言者」と翻訳しておりますね。英語原文ではまるっきり同じだから、ということもあったかもしれませんが。

>ドーン
 北朝鮮、夕方になってもう一発撃ちまして、どうやら7発目。ますます意図が分からないんですが、韓国やロシアなどから「10発は撃ってる」との情報もあり、これもよく分かんないですねぇ。失敗したのもあったみたいだし、マジで試し撃ちしてるんじゃなかろうか、って気もしてきた(^^;)。点火したのに飛んでないのもあったりして。
 以前いしいひさいちが「屈折した愛情表現」と書いていたことがありましたが…



#6847 
ブッチャ−3世 2006/07/05 12:43
アメリカ独立記念日のお祝いの花火のつもり

アメリカの独立記念日のお祝いの打ち上げ花火を
弾道ミサイルといわれるのは心外である

こういいそうなくらいののりの国ですからね、あそこ(笑
思ったんですが今回の着弾地点から考えて
ロシアの領海に近い気がして日本の憤慨もあれですが
ロシアも憤っていい気がするんですが今のところ
あそこは静かですね




#6846 
徹夜城(ミサイル速報で起こされたような管理人) 2006/07/05 10:21
忘れた頃にやってくる?

 前から何考えてんだかよく分からん北朝鮮ではありますが、忘れた頃にいきなり発射、しかもなんだかヤケクソのように撃ちまくっているのが「らしく」もあり…にしても、三週間ほど前にあれほど大騒ぎしていたのに、アメリカも実際に撃つ直前に何か兆候をキャッチしてなかったんだろうか?
 アメリカの独立記念日、スペースシャトルの打ち上げに合わせたとの見方もあるようですが、とにかくアメリカに構って欲しくてしょうがないんだな〜と改めて思います。かえって自分の首を絞めてるようにしか見えないけど。

>アール・ケイさん
 浅野家の「城」の件からの考察は面白かったですね。山鹿素行と赤穂事件の関係は以前から言われておりましたが、あの元禄期にそういう濃い目の軍事的空気があったというのは討ち入りにつながる要素ではあったかも。大石が先祖の軍功を強く意識していたらしいという話も合わせて。それにしても忠臣蔵というのはいつまでもネタが尽きないものであります。


>奥野さん
 エリツィンさん、そういえばどうしてるんだろ…と思っていたところでした。ホントに政権末期にはいつ死ぬかといわれ続けてましたもんねぇ。フォーサイスでしたっけ、「エリツィン死後」をテーマにしたスパイ小説を書いちゃっていたような。
 一国の指導者というのが大変な激務というのは、そろそろ職務も終わりの小泉首相の5年前の映像見るとよくわかります。あの無神経そうな「変人」さんでも明らかに加齢以外の「やつれ」を感じますよ。もっともブッシュさんは「天然」なのか、変化があまりないような?

 評判の悪い歴史上の人物でも私生活ではよき家庭人ってことはありますね。逆に家庭人としては失格だけど素晴らしく才能を発揮した人もいますので、それとこれとは別、ってことにはなりそうです。得てしてそれをゴッチャにする人は後を絶ちませんが。
 僕自身は有名人の先祖(?)は平安時代にさかのぼってしまうので(笑)、近現代の歴史人物の子孫の感覚というのは正直わかりにくい。いま身近に該当する人がいるんですが、まぁ少々複雑な感じではあるようですね。

 秀吉が明の「東アジア冊封体制」に挑戦した、という指摘は最近はかなりポピュラーになってると思います。自身が皇帝になる気があったかどうかは不明ですが、突き進めばそういうことになったかと。あの戦争がヌルハチに刺激を与えてのちの清帝国誕生の契機になってる部分もありますし…もっとも秀吉が仮に明本土に踏み込んで征服しちゃったら(人口がずっと少ない満州族ですら可能でした)日本本土も含めて「中国化」したんじゃなかろうかという予想もあったりします(笑)。
 ただ秀吉自身は明らかにインテリではないわけでして、どの程度「冊封体制」を理解していたかは怪しいです。どうも朝鮮が対馬に服属していると勘違いしていたフシもありますし、講和交渉においてある段階までだまされていたとはいえ、どうも「日本国王」に冊封されるのを明風の正装までして待ちうけるなど直前まで喜んでいた気配も感じます(「日本国王に封じる」という明の国書を怒って破り捨てたという話は後世の作り話)。
 「明や朝鮮に『いろは』を教える」と言っていたと伝えられる一方で、中国語の練習をしていたことを示す扇子が残っておりますし、世界観がグチャグチャっぽい割には寧波に自分の拠点を構えようと構想するなど目の付け所は悪くない。まぁとかく複雑です。
 いわゆる「唐入り」は信長の段階で構想されていたという話もありますね。どうも信長の言動を見ていると、それまでの日本の武将の中でも「中華」を強く意識していたフシを感じまして(この点、義満とも似てると思う)、そのことも合わせてこの戦争を考察してみる必要もあるんじゃないかなぁ…と。



#6845 
奥野 2006/07/04 15:15
橋龍とエリツィン

橋本龍太郎元首相の訃報には僕も驚きました。ロシアなんかにいると、日本のニュースはインターネットででもチェックしない限りそんなに視界に入ってくることはないから、余計に唐突な感じがしたのかもしれません。ご冥福をお祈りします。
それにしても、首相時代に日露交渉の相方だったエリツィン(75歳)があんなに元気にしているのに…大統領末期のエリツィンはものすごいヨレヨレで、失礼ながら橋本さんより長生きすることになるとはとても思えませんでした。まあ、政治活動から引退したのはエリツィンの方が早いわけで、今ではテニスの試合を観戦している姿が報じられる程度。やっぱり、政治家というのは相当の激務なんだろうと思います。

>チトーの息子

歴史的な人物、しかも多くの人の運命を左右した指導者の子孫であるというのは、非常に大きなプレッシャーがかかることなのではないかと想像します。アレクサンドル・ブロズ氏はお父さんの存在を相対化できているような印象を受けますけどね。ロシアでは、スターリンのお孫さんが祖父の復権を主張するような政治活動をしているとのことで、「偉大な祖先」に対してニュートラルな態度をとるのは難しいことなのかもしれません。

それから、政治指導者ではないのですが、ソ連軍のゲオルギー・ジューコフ元帥の娘さんに対するインタビュー記事を読んだことがあります。「父のことを冷酷で人命を軽んじた軍人だと非難する人がいるけど、とんでもない。家では本当に優しくて思いやりのある人でした」というような話をしていました。
日本でも、戦犯とされた人々を擁護するために同じようなレトリックを持ち出す人がいますが、どこの国でもこういう論法は変わりがないですね。公人としての「冷酷さ」と私人としての「優しさ」は両立しうるもので、「よき家庭人だったから戦争犯罪など犯すはずがない」というような理屈は通らないでしょう。しかし他方、そう信じようとする遺族の方々の感情も全く自然なものだろうし…本当に難しい問題だと思います。

>文禄・慶長の役(壬辰倭乱)

前に読んだ『源氏と日本国王』(岡野友彦、講談社現代新書)でも、豊臣秀吉の国家構想との絡みでこの戦争が注目されていました。秀吉は、実は中華皇帝となることを目指しており、それに成功すれば「日本」の枠組みは大きく変わっていたのではないかという説です。僕はこの辺りの歴史について詳しくないのですが、非常に面白い話だと思いました。実際のところ、岡野さんの説はどのように評価されているのでしょうか?

http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/6218/


#6844 
アール・ケイ 2006/07/03 00:15
『土芥寇讎記』って難しい書名ですよね

私も読みました、『殿様の通信簿』。
著者=磯田さんの志向、嗜好がいい具合にあらわれた本だと思います。
なんとなく知ってる話が多かったのですが、
赤穂浅野家(だけ)が何故あんなに血気に逸ったワケ(何故山鹿素行という危険人物が
赤穂にいたのかというワケ)が分かったような気がします。
あと、刃傷事件が叔父さん譲りだったということも初めて知ったような…。





#6843 
徹夜城(ひとりで教科書を作らされている会(笑)会員の管理人) 2006/07/02 23:40
元首相も逝き…

 橋竜さん、思いのほかあっけなく亡くなってしまいましたね。そう考えると中曽根・宮澤両元首相なんざバケモンみたいです(笑)。
 こっちがなかなか「史点」書けないうちに、日本の元首相が亡くなるわ、パレスチナがまた一気にキナくさくなるわ、某お笑いタレントが東宮御所内に降り立つわ(笑)、いろいろ歴史は進行しております。
 それにしても皇居にしても赤坂御所にしても空からは全く無防備だと良く分かりますね。テポドン騒動真っ最中の時に皇太子が愛子ちゃんと手をつないで幼稚園に父母参観に行っておりまして、ネット上で「ああ、こりゃ発射は無いな」という書き込みを見かけて大笑いしたりしたもんです…ま、ミサイルにせよ人工衛星にせよ日本上空を越える程度の技術はあるようなんで大丈夫なんでしょうが。そういえばスペースシャトルもぼちぼち打ち上げるんだよな…


>ひでさん
 レスが遅れましたが、僕もその秀吉の「壬辰戦争」シンポジウムの記事を読みました。二回にわたって、なかなか興味深い話が出ておりました。いま僕は「壬辰戦争」とか書きましたが、こうしたこの戦争の名称一つとってもいろいろと意見があるという話も出てましたね。「第一次東アジア戦争」ってな意見もあるそうで。
 ひでさんがすでにご紹介になっていた話のほかにも、日本人学者による日本における秀吉像・秀吉人気の変遷、韓国人学者による李舜臣英雄化の歴史的経緯などの発言も面白かった。
 秀吉に関しては日本でたびたび大河ドラマで主役・重要な役で登場するせいか韓国の新聞で「日本の大河ドラマは愛国的なものが多い」とか書かれてのけぞったことがあり、この辺はちゃんと実態を知ってもらいたいと思っていたんで、意義は大きいと思いますね。逆に韓国の学者の口から、李舜臣英雄化が近代の「大日本帝国」によってなされ、独立後の韓国軍事政権で確立されたという説明が出てきたことも、興味深いと思います。
 ともあれ、このシンポジウムをまとめると、「現代の価値観から過去の歴史をむやみに評価してはいけない」ということをアピールしてるようなんですね。僕もジャンル的には近い事をやってるので百も承知…ではあるんだけど、一般レベルではなかなか…「倭寇」一つとったって「王直の墓」破壊事件に象徴されるように現代価値観とゴッチャになる人は少なくないわけで。


>十一郎さん
 そういや今日は「つくる会」は総会やってたんですよね。大荒れになるという予想もあったんだけど、どうなったことやら。流れとしては新団体のほうに人も金も流れていってる感じはします(追放された人だけでなく機を見た乗り換えが目立ってきました)。産経なんか当面関わり合いになりたくないという気分なんじゃなかろうか…。
 ただ、新団体の発起人とか周囲の面子を見てるとどうも運動体としては「つくる会」より緩やかでマイルドな集団になりそうな気がします。今の「つくる会」に残ってる人脈を見てるとこちらのほうが明らかに「市民運動的」なんですよ。今の雰囲気でも裁判合戦になるような予感が…


>ちょいと江戸時代に首を突っ込む。
 ネット上の書評で見かけて気になったので「殿様の通信簿」なる本を買って電車の中で読んでます。うん、なるほど、なかなか面白い。タネ本になっているのは元禄期に幕府が隠密情報をもとに編纂したという全国の大名の論評、つまり「通信簿」にあたる「土芥寇讐記」というものです。そんなのがあったんだ、と僕などはそこからして面白いと思ったわけで。
 水戸光圀が結構遊び人だったというのが冒頭に上がってますが、これはすでに知っていた話で…その次があの浅野内匠頭だったんですが、「松の廊下」以前の内匠頭の情報が載っていて、「忠臣蔵」史実を考える上でも重大な資料になってるんですね。詳しくは読んでくれ、ですけど、まとめちゃうと事件前から「問題児」だったことは間違いないようで…ちと現代の「引きこもり、すぐキレる」若者像と無理やり重ねようとする意図を感じなくも無かったですが(笑)。
 脇道にそれた話になってましたが、大石内蔵助のご先祖が大阪夏の陣で敵の首をとる殊勲を挙げていて、それを本人もかなり意識していたため元禄時代に「首を挙げる」ことになっちゃったんじゃないかという話も面白い。
 ほかにも、あの徳川家斉を超える70人(!)もの子作りをしちゃったという岡山藩主池田綱政とか、「利家とまつ」をまるで見てなかった僕には新鮮だった前田利家の末子・前田利常の話もなかなか面白かったです。

 関連として、他にも「江戸御留守居役の日記・寛永期の萩藩邸」なんてのも読み始めております。



#6842 
十一郎 2006/07/02 05:57
湿気の多い季節ですし、お体を大事に。

>徹夜城(ひとりで歴史教科書みたいなモンを仕事で書いてる管理人) さん
>関心の方向が僕と似ておられるようで、ご紹介の話題はだいたいこちらも首を突っ込んでおりまして…(笑)。

いやはや、ちょっと鮮度が落ちそうと思うと、ついつい書き込んでしまうのです(その割りに微妙に遅いのは御愛嬌)。
あれだけ騒がれたテポドンも、一週間も経てば話題から消えてしまいましたね。

ちなみに教育関係者ではないのですが、“つくる会”に関しては関係者の知り合いという程度で色々ありまして(苦笑)。
関連して、某教科書センターにも「つくる会」の内紛についてのまとめが載っていました(新会長が出る前の、ちょっと古い記事ですが)。
http://www.h2.dion.ne.jp/~kyokasho/1106kousin/060619.htm
どちらかといえば、下に書かれた教科書寡占化への懸念が興味深かったですよ。あまり話題になってませんし。
別の視点で見れば、教科書の愛国化(?)が進んでいるとすらいえるんですね。
http://www.h2.dion.ne.jp/~kyokasho/1106kousin/5-10-6.htm

>そこでやはり伝統にしたがって「転進」と書きましょう(笑)。

ああ、そういう逃げ方が!
「撤退」と書けば左、「撤収」と書けば右寄りという見方もあるようですが、「戦術的後退」と書けば極右なのでしょうか(笑)。

>ひでさん
>江戸時代になっても戦争再開を望む武士の声が強かった(下僕を持てないような身分の低い兵でも下僕を持てるという恩恵が受けられたためだとか)

ちょうど『三河物語』で、大平の世で手柄を立てる云々といった個所を読んでいたところなので、そういう視点も納得いくところがあります。
朝日新聞は取っていないので内容の確認はしてませんが、日本に連続的に征韓論が存在したという説が、韓国のナショナリズムと無関係に説得力をもって語られているなら、ちょっと興味深いです。



#6840 
ひで 2006/06/29 02:02
朝鮮侵略に関して

28日の朝日夕刊にて、文禄・慶長の役(壬辰倭乱)をテーマにしたシンポジウムが韓国で開かれたという記事がありましたので、その内容をかいつまんで紹介してみようかと。

韓国、日本、欧米から30人ほどの学者が集まり、色々な意見交換がおこなわれたそうですが、この戦争のとらえ方についても日本と朝鮮の戦争ではなく、明を中心とする東アジアの体制への挑戦であり、日本と中国との戦争、16世紀世界最大の戦争として捉える視点や、ヌルハチがこれをきっかけに冊封体制に風穴を開けたことから日中朝に女真も加えた4ヶ国戦争であるという意見がだされています。これと関連して、以前こちらのサイトでも話題になった明軍の弱さについては、清により作られたイメージだという指摘もなされていました。

また、朝鮮の軍隊については冊封体制下の朝鮮軍は規模・装備とも外国と戦うことを想定していなかったとか、水軍も倭寇対策に増強されたとか李舜臣の私兵的性格が強いという意見が出たほか、義兵についても支配階層側が国内の反乱(秀吉軍にあわせて立ち上がった)への自衛策という側面が指摘されています。

そのほか、人々の意識という面からは、朝鮮征伐は実力者の間で共有されている考えであり、秀吉が正気を失って暴走したというわけではないと言う考えが示されたり、江戸時代になっても戦争再開を望む武士の声が強かった(下僕を持てないような身分の低い兵でも下僕を持てるという恩恵が受けられたためだとか)ということが示されたようです。

この戦争でつれてこられた朝鮮人の帰還について、徳川時代に6000人が帰還することが出来ましたが、幕府が命令しても手放すことを拒否する人々がいたり、いざ帰っても朝鮮側は全く手当をしなかったため悲惨な状況になったため帰還希望者が集まらなくなったりという問題があったようですし、日本人で捕虜となった者もいたようですが返還要求が行われた記録はなかったり、こちらはこちらでまた大変だったのでしょう。

今回の記事は(上)ということなので、木曜に続きの記事がまた出るようですので、興味のある方は読んでみてはどうでしょう。

http://pezetairoi.hp.infoseek.co.jp/


#6839 
徹夜城(ひとりで歴史教科書みたいなモンを仕事で書いてる管理人) 2006/06/28 00:13
ご無沙汰の書き込み

 ここ一週間ばかり多忙につき、「史点」更新が遅れるどころか書き込みも途絶えてました…内容チェックはさせていただいておりましたが、レスを返す時間も気力も失せちゃってまして。
 多忙になる理由は多々あるのですが、その一つが某学習塾で歴史のテキストをまるごと書くハメになったことにあります。面白いっちゃあ面白いんですけど、いざ書き出してみるとなかなか大変。イラストまで僕が書いてますからね。
 日本史は基本的に全部やることになるんでちょっとした通史作業です。まぁそこは受験用なのでいたって「教科書的」な執筆姿勢をつらぬくことになりますが、「倭寇」の部分は専門家としてちと悩む(笑)。
 一人でやるのは大変ではありますが、某団体みたいに内紛や分裂騒動を起こす心配はありません(笑)。


>十一郎さん
 いろいろとネタ投下、どうもです。関心の方向が僕と似ておられるようで、ご紹介の話題はだいたいこちらも首を突っ込んでおりまして…(笑)。「つくる会」新会長の経歴には僕もいろいろ考えさせられるところがありまして、同じ話題を書こうとしたら先を越されました(笑)。
 「新しい新しい歴史教科書をつくる会(笑)」の件は「AERA」で記事になってましたね。あまりに登場人物・関連団体の多いゴチャゴチャとした先の読めない展開なんでとりあげるマスコミも少なかったのですが、いちおう新団体発足ということで紛争自体はひと区切りということで記事にしたんでしょうかね。この展開を数ヶ月見物した身としては収束はちと寂しい…いや、ああいう人たちのことですから、またぞろ騒動を起こしますよ、きっと。

 自衛隊のイラク撤退だか撤収だかの件、毎日新聞が「撤退」と書いたらイチャモンがついたとかで論説で反論してたようですね。そこでやはり伝統にしたがって「転進」と書きましょう(笑)。
 TVで見たんですが、自衛隊の撤収についてサマワ市民に聞いたら「まだ行かないで欲しい、ここはまだまだ戦場なんだ!」と泣きつくように言ってる人が映っていて苦笑。「戦場」だったらいられないというのが日本政府の建前なんだけどなぁ。「自衛隊のいるところが非戦闘地域」って迷言もあったから、これから戦闘地域になるのかもしれませんけど。


>奥野さん
 チトーの件、非常に興味深く読ませていただきました。そうか〜チトーの息子がねぇ…って考えてみるとそんなに前の「歴史」ではないんですよね、チトーも。
 僕の大学の先輩で中国に留学した人は、毛沢東の孫と同級生になったという話をしてました。「そういえば面影が…」とは思ったそうですが、とくに目立つ生徒ではなかったそうで。
 僕自身も最近お一人、歴史上の有名人の御子孫としばしばお近づきの機会を得ておりますが…ま、プライバシーなことでもあるので伏せておきます。ということで宜しく、尾鳩どの(笑)。


>予言と預言その後
 高島さんのエッセイは次の週もこの件にからめてまして、「預言」を「神の言葉を預かる」と説明する国語辞典を嘲笑しておられました(この方、話は面白いんだけどどうも間違えてる人を馬鹿呼ばわりしてはしゃいじゃうところが気になるんだよなぁ)。
 その後僕の考察もとくに進展はないんですが、ちゃんと調べるためには日本の聖書翻訳史まであたらなきゃならないみたいで…「預言」と訳したのが漢訳が先であろうとは思ってるんですけどね。ただ漢語において「預言」が「予言」と同じことだとしても、聖書でいう「預言」が「これからこういうことが起こるぞ〜」という意味合いであまり使われてないことも確かです。

 その後キリスト教徒の方からも御意見メールをいただきましたし、雨宮慧「旧約聖書の預言者たち」なる本まで図書館から借り出して読んだりしてます。そういえばこの「預言者たち」の本では「言葉を預かる」という説明はいっさいしてないような。あくまで「神から言葉を託されて警世をする人」を「預言者」として紹介しています。
 この本での紹介、そしてキリスト教徒の方の御意見でも、狭義で「預言者」というとアブラハムやらモーセやら、はてはイエスやムハンマドといった「大物」(?)ではなく、イスラエル王国が分裂、バビロン捕囚にいたるヘブライ人たちの受難の歴史の中で、神の言葉を聞いて神の教えを忘れた人々に警告を発し、さらにはいずれ救い主(メシア)が現れると説く人々(僕もすっかり忘れてましたがイザヤとかエレミヤとかいった人々)を指すようです。彼らの言うところには「このままでいると国が滅びるぞ」とか「いずれ救いが来る」といった「これから起こること」も含まれるのは確かですが、やはり現代日本語でいう「予言」とは区別したほうがよさそうです。

 で、メールやその本で知ったんですが、「預言者」とは別に「先見者」というのもいるんですね。サムエル記に
「昔、イスラエルでは神託を求めに行くとき、先見者のところへ行くと言った。今日の預言者を昔は先見者と呼んでいた」
という文章が出て来るそうで…これはイスラエル初代王サウルに関するくだりで、油を注いで王としたサムエルがこの「先見者」なのです。ヘブライ語で「預言者」は「ナービー」、「先見者」は「ホーゼー」で異なる言葉なのは間違いないようです。この文章では「むかし『先見者』といったものを今では『預言者』という」ととれる表現がなされてますが、どうもサムエル記の執筆者自身も後世の立場から混同・誤解していた可能性もちょっと感じます。
 「先見者」は王制以前の民衆に直接あたる宗教指導者を意味するようで、王制以後の狭義の「預言者」は神の代理人として王様に忠告する「ご意見番」に近い存在のように思えます。もっとも王様の耳に聞こえのいいことばかり言う「預言者」もいたらしんですが。

 「先見者」については「旧約聖書の預言者たち」でもチラッと言及がありまして、「人には隠された事柄や将来の出来事を予見する神の人の意味。とくに古い時代では預言者と先見者の区別は曖昧であるが、先見者は幻を大事にするのに対して、預言者は言葉を大事にするといえる」との注釈がついてました。だとすると「先見者」のほうが現代日本語で言うところの「予言者」の意味に近い気がしてきますが…
 ああ、ややこしいったらありゃしない(汗)。




#6838 
不肖デルタ 2006/06/27 22:50
負債ですか

国家の負債はべらぼうですね
わたしは最近、13万何千円するLightWave
という3DCGソフトを買って貯金が
なくなって困窮きわまるんですが
そんなせこい悩みが恥ずかしい(笑
3DCGソフトは、結構、価格破壊が進んでいるんですが
それでもソフト全般では、まだ、高いほうで
私が買ったものも数年前は50万円もしたとか。
あの押井守氏の3Dスタッフ青山氏も使っているという
触れ込みのソフトなんですがプロが使うって割には
素人が買えない価格でもないし、性能もボ−ンや
サブパッチが使えてテクスチャの加工も多機能
家電製品はハ−ドのほうが値下げがすごいですね。
3DCGソフトも、もっと値下げしてくれ〜って
私が買ったものがすぐに十万円以下になったら
気分わるいかな(笑



#6836 
民本主義者 2006/06/27 00:08
イレギュラー満タン氏へ

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/mnews/20060526mh08.htm
「日本、15年連続世界一の債権国
2005年末 180兆円

 谷垣財務相は26日、2005年末の日本の「対外貸借報告書」を閣議に報告した。日本の対外純資産の残高は前年末より2・7%減の180兆6990億円と2年ぶりに減少したが、2位のスイス(04年末時点の円換算で48兆8510億円)を大きく引き離し、日本は15年連続で「世界最大の債権国」となったとみられる。

 対外純資産残高は、政府や企業、個人が海外に持つ資産(対外資産)から、海外の政府、企業、個人が日本に持つ資産(対外負債)を差し引いた残高。05年末は外国の投資家が保有する日本企業の株価が上昇し、株の評価額が膨らんで、対外負債が前年末比31・2%も増えた。 」(引用終了)

日本国家の借金額を一人当たりで割るとすごい額になりますが、
日本国家・日本国民が、外国に貸している金額を一人当たりで割るとものすごい金額になるわけですよ。さらに言えば日本国債を買っている日本国民だって大勢いるわけで(まさか貴方でも、日本国家の借金はすべて外国人が貸主だとは思っていないでしょう?)。
ま、左団扇で、利子を付けて返してもらうのを待っておればよいのではありませんか?
(皮肉ですよ、念のため)





#6835 
十一郎 2006/06/25 08:02
小ネタいくつか

イギリスの美術館の珍事。
http://www.excite.co.jp/News/odd/00081150599922.html
手の込んだ英国式ユーモアなのか、芸術という物は難しい。
作品が作者の手を離れて評されるのは小説等の分野でも見られる話ですが、さて・・・

海外の動画サイトにアップされた、某協会の祝電映像。
ttp://www.youtube.com/watch?v=0f7StnoPKgw
某時期総理候補に関しては、すでにわずかながら一般新聞や週刊誌で報じられた後なので新味がありませんが、注目は6分30秒以降の映像。
ちょっと豊満なお方、小林正元参議院議員。はい、新しい歴史教科書をつくる会の新会長でございます(笑)。祝電どころか本人登場というのが何とも言い訳がきかない。
ちなみにこの新会長、検索してみると元社会党なんですね。自由主義史観関係者に転向組が多いのは有名ですが、社会党からつくる会そして統一協会という流れに、ちょっと人生を考えてしまいました。

朝鮮系カルトから挑戦半島の話へ強引に変えると、民団と総連の歴史的和解は白紙に近い状態になったと民団の代表者がコメントしていました。
支部からの異論が予想以上に大きかったそうで。

>奥野さん
>もちろん、身内に対するコメントということで客観性には欠けるかもしれませんが、しかしこうした歴史的証言はやはり興味深いものです。

どうしても身内ゆえのバイアスはかかるでしょうが、それでも(それだからこそ)貴重な歴史証言だと思います。
実際、興味深い話でした。ありがとうございます。



#6834 
奥野 2006/06/24 18:00
チトーの息子

金曜日付けの「イズヴェスチヤ」紙に面白い記事が出ていました。クロアチアの外交官アレクサンドル・ブロズ氏、と聞いても誰のことだか分かる人は少ないでしょうが、ユーゴスラヴィアの建国者であるチトー(ヨシップ・ブロズ)の息子にあたる人物なのです。ブロズ氏は現在はクロアチアの駐インドネシア大使として勤務しており、それ以前は駐ロシア大使をも務めたことがあります。
インタビューの中では、当然のことながら父チトーのことも質問されています。クロアチア人にしてユーゴスラヴィアの創始者となったチトーはどのような民族意識を持っていたか、という問いに答えて、ブロズ氏は次のように語っています。

「父はいつでも、自分はクロアチア人であると強調していました。クロアチアは父の祖国でした。一方で、自分にはユーゴスラヴィアでさえ狭すぎると言っていたものです。いろいろなところを旅した人でしたから…ただ、父がその人生を捧げたのはあくまでもユーゴスラヴィアであり、その国民でした。それが成功したか、それとも失敗したのかは歴史が裁くことでしょう」

また、父が作り上げた国(ユーゴスラヴィア)の崩壊を目の当たりにして悔しさは感じないのか、という質問に対するブロズ氏の答は以下の通り。

「今から20年や30年前に戻ることなど不可能です。私は、父チトーが、ユーゴスラヴィアに何が起きるかを予見していたのではないかと思っています。父は、未来が自分の希望通りにはならないであろうことを理解していました。もっとも、それを口に出して語ったことは一度もなかったのですが」

ロシアの新聞では、他にもマルティン・ボルマン(ナチス・ドイツの高官)の息子に対するインタビューを読んだことがあります。もちろん、身内に対するコメントということで客観性には欠けるかもしれませんが、しかしこうした歴史的証言はやはり興味深いものです。

>右翼と左翼

もしかしたら以前にも同じ話をしているかもしれません。
言うまでもなく、旧ソ連時代のロシアでは共産党が政権を握っていたわけで、社会主義勢力が「保守派」、それに反対する自由主義的な勢力が「革新派」という位置付けができます。つまりは日本などと全く逆の状況が生じていたわけです。しかし、じゃあロシアで共産党が「右派」と呼ばれているかというと、そうではない。あくまでも共産党は左派なのです。そして共産党の退潮著しい現在の政治情勢の中では、「左派」という言葉は「古い価値観にしがみつく将来性のない野党勢力」とほぼ同義になってしまっています。
これに対して「右派」の方は、特定の政治勢力を差す言葉としてはあまり出てきません。ただ、エリツィン時代から活動している政党の1つに「右派勢力同盟」というものがあります。この政党は日本でいうところの右翼的な主張をしているわけでは全くなく、自由・人権・民主主義を重視して大統領の強権政治に反対する、リベラル派を代表する勢力の1つなのです。最近はひどく落ちぶれてしまい、共産党以上に勢力の衰えが目立つ党ではありますが。

こうしてみると、ロシアにおける左右の分別は、日本とは多少違っているように思われます。共産主義勢力を「左派」と呼ぶのは共通していますが、一方の「右派」には、日本のように「民族主義的な主張をなす勢力」という意味合いはあまりないように感じられます。鍵になるのは経済的な主張の差(国による統制経済or自由主義経済)なのかもしれません。右派・左派という言葉自体は世界共通のものかもしれませんが、その具体的な意味は案外バラバラなのかもしれないと思います。

ちなみにロシアでは、「民族主義的な主張をなす勢力」を差す言葉としては、「ナショナリスト」(どちらかというと否定的)と「パトリオット」(肯定的)の2つがあります。日本の右翼も、ロシア語ではナショナリストと訳されることが多いですね。

http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/6218/


#6833 
十一郎 2006/06/22 08:08
その時歴史が動いた

今回は薩英戦争。
薩摩と英国の虚々実々にして七転八倒なる支離滅裂な駆け引きと、勘違いの果てに開いた戦端、全然関係ない時代劇から引っぱってきたイメージ映像、特撮とCGを駆使した戦闘描写、無理やり“ちょっと良い話”で締める番組構成と、けっこう楽しめる内容でした。
いや、戦争が情報の伝達ミスや慢心から生まれるという事を順を追って見せ、戦闘後は互いに利となるよう駆け引きをする流れがわかりやすく整理され、小粒ながらよくできた戦争映画のような面白味がありました。
ちょっと前のベトナム戦争を題材にした回といい、どことなくイラク戦争を意識した題材選びのようでもあり。

そういうイラク戦争の方は、陸上自衛隊の撤退(撤収)という事になったようですね。航空自衛隊は逆に増員する予定のようですが。

>預言と予言
あまり本題とは関係ないかもしれませんが、goo辞書で検索すると、ちょっと面白い事がわかります。
「預言」で前方検索すると
>国語辞典 [預言]の前方一致での検索結果( 2件中 1〜2件 )
>よげん 0 【預言】(名)スル神や死霊の意志を媒介し、人々に伝えること。また、その言葉。とくに、超越...[さらに]
>よげん-しゃ 2 【預言者】(1)預言を語る力をそなえている者。特に古代イスラエルで、神の召命を受け王政を厳...[さらに]
・・・と、普通に預言と預言者について出てきます。

しかし「予言」で前方検索すると
>国語辞典 [予言]の前方一致での検索結果( 2件中 1〜2件 )
>かねごと 【▽予言/兼言】前もって言っておいた言葉。約束の言葉。また、将来を予測して言う言葉。「昔せし我が...[さらに]
>よげん 0 【予言】(名)スル未来の出来事や未知の事柄をあらかじめいうこと。また、その言葉。「将来を...[さらに]
・・・なぜか、「予言者」が出てきません。一般的には予言者も使われるような気がしていたのですが。
また、「かねごと」という呼びも、ひょっとして日本語における予言と預言の違いと関係するかもしれません。

>尾鳩さん
あ、極右を自称している人を知っています(笑)。
もっとも主張は反米反自民で、本多勝一を高評価していて、どうも左右のレッテル張りを批評するための自称という様子でした。前に尾鳩さんが指摘したように、米国への態度が日本の中ではねじくれていますが、それを突っ込む意味合いもあるようでした。
確か、似たような理由で本多勝一自身も極右を自称していました。



#6832 
琉河岬 2006/06/22 00:35
ご報告にあがりました

連続の書き込みで失礼いたします。
当ブログにて、「室町太平記」妄想キャスティングの記事をアップしましたので、ご報告に参りました。
私のキャスティングが徹夜城様、この伝言板関係者の方々のお眼鏡に叶うことを願ってやみません。「そこは違うだろ!」とか「うん、うん、そうだよな〜」とか楽しんで頂ければ幸いです。

管理人・徹夜城様、並びに伝言板ご利用者の方々へ
伝言板の主旨とは関係ない書き込みをしてしまい、ご迷惑をお掛けしました。
話の流れを止めてしまった事をお詫び申し上げます。

また、徹夜城様には私の企画にご協力いただき、本当に感謝しております。
これからもよろしくお願い致します。

http://blog.goo.ne.jp/ryuga-misaki/e/8f1c4a79b7d8ad7b1a973d600081a1e7


#6831 
琉河岬 2006/06/20 21:48
ご配慮ありがとうございます!

>徹夜城様
様々なご配慮ありがとうございます。
今週中にはアップしますので、よろしくお願い致します。
この時代を扱うドラマが少ないのは残念ですよね。
戦国、幕末モノはもうネタ切れな様な気がしますので
大河ドラマで「細川頼之−足利義満」ラインのドラマを作成して欲しい限りです。
徹夜城様のお目に叶うかどうかはわかりませんが、楽しませて頂きます。
掲載後、不都合な点がございましたら、本当に遠慮なく申し付け下さい。
では、完成しましたら報告に参ります。

>アールケイ様
以前から「知ったか−ら−ぶりいランド」は存じ上げておりました!
私のような者の相手をして頂いてありがとうございます。
私のキャスティングは贔屓が激しいので“突っ込みどころ”は満載です(笑)
私の場合は役者さんに限らず、いろいろな方(演技力は問わない)をキャスティングしていますので、アールケイ様が憤慨なさるのも最もだと思います。
まずは自分が楽しむ事をモットーに細々とブログを更新しておりますので、
どうか温かい目でお願い致します。

http://blog.goo.ne.jp/ryuga-misaki/


#6830 
アール・ケイ 2006/06/20 17:18
仁義なき戦い、は しません(笑)

琉河岬さま、どうも。
「知ったか−ら−ぶりいランド」管理人(架空大河コーナーあり)、
及び「大河ドラマの歴史」サイトの掲示板世話役(管理人代理)、その他たくさん(爆) の
アール・ケイと申します。はじめまして。

えー、そちらのブログを拝見しましたが、もうもう突っ込みたくて突っ込みたくてしようがない感情を抱きつつ、
コメントを入れることは差し控えさせていただきます。
以前、他の大河がらみのサイトさんとこと何度かトラブルになってしまった
(それも思い入れが深いゆえ)経験上、どうもそのほうがよさそうです(笑)。
そんなことをここにわざわざ書くなよーとオーディエンスの皆さまにご批判を賜りそうですが、
管理人さまとの誼(よしみ)にすがって書かせていただきました。申し訳ございませんでした。






#6828 
徹夜城(W杯でホントに徹夜気味の管理人) 2006/06/20 01:09
ぜひ、ぜひ。

>琉河岬さん
 僕の名前を「原作」として出すのも、僕が創作した架空人物に仮想キャスティングをつけるのもご自由になさってください。僕も楽しみにしております。
 そういや架空人物は海民関係の数名かな。「三島三郎」は一応実在レベルの人ですし(三島外記入道。頼之に殉死した以外の事跡は不明)、ほとんど架空キャラに近い扱いをした魏天もレッキとした実在人物です。
 自分でも心残りだったのは義満周辺の女性陣の登場が希薄になったことですね。名前がわかんない人もかなりいるしなぁ…頼之夫人だってホントは名前も不明だし義満の乳母だったらしいという以外何も記録はないんで限りなく架空キャラでした。義満の妻妾となるとこれがまた大変なことになるんですが、本物のドラマだったら歴史事実を削ってでもこの部分に力を入れて女優さんをズラッと揃えた華やかな展開にするんじゃないかと思われます。


>流星くんさん
 中国での猫肉の件、僕も面白くニュースを読んだんですが、「史点」ネタにまでなるかどうかは…IWCでの感情的捕鯨禁止問題とからめると記事にできるかもしれませんけどね。
 それにしても中国でも動物愛護団体が食猫禁止を呼びかけるようになるというのもちょっと寂しいといいますか…(^^;)、ペット文化もかなり広がってきてるということでしょうか。もちろんもともと食猫じたい食犬ほどはポピュラーではなく一部の地域、それも南方の少数民族地域で見られたもののようですが…
 「犬の肉」については「水滸伝」でもチラッと出てきて、「坊さんは食べないかと思って」と食堂の主人が言う場面があります。もっとも「水滸伝」世界は「人の肉」も頻繁に出てくる世界であるわけですが(汗)。


>これぞ「倭寇」!?
 海賊ではないんですが、最近読んだ新聞記事で「これぞ“倭寇”だ!」と思ったのがあったんですよ。
 朝日の記事でマグロ漁の問題を追うものがありまして、日本でマグロ資源維持のため減船がおこなわれたため、台湾で日本向けマグロ密漁が広がっている、という取材でした。「マグロ・ロンダリング」などという言い回し(台湾では「洗魚」というそうな)も面白いところで…
 で、密漁ではないのですが、記事中に出てきた台湾人の船主がやってるインド洋でのマグロ漁船の構成員がすごかったんです。船長は気仙沼出身の日本人、通訳は台湾先住民、船員は台湾のほかベトナムだのバヌアツだの多国籍軍状態。この雑多ぶりには「これぞ“倭寇的状況”だ!」と僕などは専門分野の概念で叫んじゃったりするわけです。実は日本国内でも多くの漁船に日本人以外の出稼ぎ外国人が乗っているという実態をTVで見たことがあります。
 密貿易・海賊とは違うといえばそうなんですが、やはりそこは船乗りですし。案外“倭寇”なんかこんな状態から発展したのかもしれんな、と思うのでした。



#6827 
琉河岬 2006/06/19 18:07
ご返答、ありがとうございます

徹夜城様

早速のご返答ありがとうございます。
私の様な者の相手をしていただき大変嬉しいです。
では、キャスティングに取り掛かっていきたいと思います!!

>いちおー僕からは佐々木道誉は陣内孝則さんで外せません、とだけ(笑)。
寛大なお言葉ありがとうございます!
佐々木道誉=陣内孝則
これはベストキャスティングだと私も思っております。
(後、生きていれば、北条高時=片岡鶴太郎も)

尚、記事をアップするに当たり、そのまま
『徹夜城「室町太平記」原作』
という旨の文章と貴殿サイトの紹介を行っても宜しいでしょうか?
私のブログは今のところ(平均100アクセス/日)程度です。

もし、貴殿サイトにご迷惑が掛かる懸念がありましたら
@架空人物・タイトル名を変更し、原作者は匿名。
A原作者・物語名を匿名とし、架空人物のキャスティングはしない。
という様な対処を採りたいと思います。
よろしくお願いします。

http://blog.goo.ne.jp/ryuga-misaki/


#6826 
徹夜城(さらに慌しくカキコする管理人) 2006/06/19 16:20
これはどうも(^^)

>琉河岬さん
 書き込みをしているうちに、入れ違いになりました。初めまして。「室町太平記」をお読みいただき、ありがとうございます。
 「妄想キャスティング」で我が「ムロタイ」をやっていただけるとは嬉しい驚きです。僕自身も執筆当時いくつか配役には特定の俳優が念頭にあったんですが…あ、この掲示板の過去ログ探すと何人かの方が「妄想キャスティング」されてますので、探してみてください(つっても膨大なログだから探すのが大変か)。
 いちおー僕からは佐々木道誉は陣内孝則さんで外せません、とだけ(笑)。ただし「太平記」の時には実現しなかった坊主姿でお願いしたい(^^)。



#6825 
徹夜城(仕事前に慌しく書き込んでいく管理人) 2006/06/19 16:08
預言と予言その後

 タイトルの話題に多くの方から御意見をいただき、ありがとうございます。
 ひとまず現時点で僕が考えたところなどを書いておきます。この問題は聖書の原文、そしてそれをまず漢字で訳した中国人教会関係者の意図、それを受けた日本人教会関係者の意図と、三者がからんでいるのでまとめようとすると結構ややこしい。
 まず問題提起がされた漢字の問題にしぼって書いてみますね。そうそう、中根さん(お久しぶりです!)からご質問がありましたが、僕が使ってる漢和辞典は角川の「新辞源」(小川環樹ら編)です。我が家にはその前バージョン的存在である「漢和中辞典」も転がってます。

 「予」と「預」が実は意味がおんなじ、という件ですが、これを現代中国語辞書で調べてみるとさらに面白いことになるんです。
 我が家にある現代中国語(あくまで北京語なんだろうけど)の辞書を引きますと、「予言」という言葉自体が載っておらず、「預言」のみが掲載されているのです。中国語で「預言」の意味はやはり「事前に言う」ことであって、日本語でいうところの「予言」とまったく変わりがないという事実が確認できます。辞書でも「預定」「預告」「預感」などなど、僕らは「予」で書く熟語が全て「預」。中国語の専門家である高島さんもその知識からあの文章を書いたものと思われます。
 現代中国語での「予」はもっぱら「あたえる」の意味で使われるようで、日本語の「予」のつく熟語はすべて「預」ですまされているんですね。

 では清代に聖書を漢訳した人はどういう意図で「預言」という表現をしたのかが問題になってきます。少なくとも「神の言葉をあずかる」ということは日本人でなければ発想しないと思われます。では漢訳における「預言」とは「予言」と変わりないのか(ああ、ややこしい)というとそうでもないんじゃないかとも思えるんです。
 「預」という字を「新字源」で引きますと、最初の意味が「たのしむ・やすんじる」で二番目が「あそぶ」、三番目にようやく「あらかじめ(=予)」が出てきて、四番目に「あずかる」です。ただし、これは中根さんもご指摘の通り、「物をあずかる」のではなく「関わる、関与する」の意味での「あずかる」です(現代日本語だと「あずかりしらぬ…」でちょっと残ってます)。
 漢字文化の難しいところ、かつ面白いところが発音が似ているために意味が重なってくるという現象が見られることです。「預」と「予」、さらに「与」も加わって意味が複合的になっているんじゃないか…という気もしてきまして。
 あくまで推論ですが、「預言」と翻訳・表現した時にそこには「あらかじめ言う」だけでなく「与えられた言葉」のニュアンスが含んでいたのではなかろうか…ということです。それを受けた日本の聖書が「預言」表現を使い、その時に日本語で言うところの「予言」と区別するために「あずかった言葉」と説明するようになったんじゃないかな…と。めぐりめぐって元の聖書の意図するところに近づいてしまったと言いますか。

 西洋概念の漢訳がその後の日本に影響を与え、明治以後は日本が漢語訳したものが逆に中国で使用され、という経過を見ると、その過程で漢字訳したがために微妙にニュアンスが変化する、あるいは東アジア的解釈化してしまうということは他にも見られます。その面から考えてもこの件はなかなか興味深いです。まだ結論とはいきませんが、今の時点で思ったところを書いてみました。


>テポドン2号
 まぁ撃つかどうかはまだ微妙ですが…とりあえずあの国は撃ったあとじゃないとハッキリしたことは言いそうにないですし。
 いしいひさいちの漫画で、パウエル前国務長官がブッシュ大統領に北朝鮮が「撃つぞ!」と騒ぐのはイラクとどう違うかと説明するくだりで、金正日総書記が自分の頭に向けて「撃つぞ!」と泣きながら騒いでる絵で説明するのがありました。なかなか言いえて妙だなと思うのですが、この漫画、ブッシュ大統領は両手にピストル持って「どっちも撃つぞ!」と言っている、というオチがつきます(笑)。
 まぁ「かまってくれ!」とアメリカに向けて騒いでいるということなんでしょうが、どうも何を考えてるのかよく分からないのは相変わらず。だからアメリカも「平和条約」なんてアメをチラつかせたりして様子を見てるわけですが…



#6824 
琉河岬 2006/06/19 15:54
「室町太平記」キャスティング作成許可のお願い

徹夜城様、はじめまして。
「必然的なヒストリー」というブログを更新しております琉河岬と申します。

徹夜城様の「室町太平記」を全話拝読させていただきました。
足利尊氏の治世から始まり、細川一族の内紛、政敵、山名氏・斯波氏との確執、足利義満と細川頼之の絆、等大変面白く拝読させていただきました。

ところで、私の「必然的なヒストリー」では歴史物語の“妄想キャスティング”を行っております。平たく申しますと、私の独断と自己満足により大河ドラマの配役を決める企画です。
つきましては、ご許可頂けるのならば、徹夜城様原作の「室町太平記」を私のブログにてキャスティングをしてみたいのですが宜しいでしょうか。徹夜城様のイメージとは違う配役になると思われますので、無理にとは申しません。
何卒、ご考慮の程、お願い申し上げます。

以下にサンプルとして私の申すところの“妄想キャスティング”のURLを載せておきます。
よろしくお願いします。

「司馬遼太郎・翔ぶが如く」の妄想キャスティング
http://blog.goo.ne.jp/ryuga-misaki/e/e29e3e82baadd40721bd911a5e83a2c4

http://blog.goo.ne.jp/ryuga-misaki/


#6823 
尾鳩 2006/06/19 13:54
私は中道です・・・

ってのに限って、厄介なイデオロギーや思想に凝り固まっていたりする^^;。

>十一郎様
そういや、最近は「右」「左」を自称する人は増えてきたかもしれないですね。
その場合「敢えて言えば」或いは「どっちかと言えば」と前置きするのが普通のような気もします。
「私は『極端な』右です」とか「ばりばりの左です」とか言うような人にはお会いしたことないですし、あまりお会いしたくもないですけどね^^;。
自称する方の場合、そもそも、それぞれの右・左の認識の下、「右」、「左」を称しているので、それを定義することなど、どだい無理なような気がします。
問題意識をどこに置いているのかで、全く違った右・左のイメージが出てきますし。

それで、大学の講義では、敢えて「他称」というものを基準にすることにしたんです。個々人の世界観も他者を評価しているときのほうが、見えやすいと思ったもので。
「最近の日本は右傾化してきたよ」等という論者がいる場合、その方の「右」に対する考え方の一端と危機感の持ちようが伺えますし、自身を中道に捉えていようが「右」に敏感に反応しているということは、「左」として定義出来なくもない、と。無論、その逆も然り。

まあ、個々人において、それぞれの問題において身の置き方が違うわけで、最初に右・左があるわけではない。
この問題では「右」のレッテルを貼られ、別の問題では「左」のレッテルを貼られる。また他の人からは、その逆の評価を受けたりする。
語源のルーツであるフランス革命も、所詮は歴史上の事象の一つにすぎないのであって、その右・左の概念が全てに有効なはずもない。
まあ、有効か無意味なのかの論議はこの際置いておいて、所詮は世間を見る際の色眼鏡の一つであると割り切るのが一番なのかもしれませんね。

>阿祥様
なるほど、オランダの東インド会社というのは、そういう組織だったわけですか。
私も、英、蘭双方の東インド会社のことを詳しく研究したわけではないので、想像に頼っていた部分が大きかったみたいです。
国策が先にあり、それに従って会社の方針を決める、そんな風に東インド会社を想像していました。
17人委員会の方針の先には、もしかすると「国益」があったのかもとついつい想像してしまうのですが、或いは東インド会社の方針が先にあり、その後の結果として国益が付いてくる場合もあったというほうが正しい見方なのかもしれないですね。
企業というものは、まずは自身の「利」を考えるからこそ企業たるわけであって、それは古今東西変わりがあろうはずがないですからね。
「国益」のために「企業」が動いてきたのではなく、特定企業、或いは業界の「利」のために「国」が動いてきた、こんな場面もざらに存在しているのでは(・・・典型的な陰謀論の罠にはまってますかね^^;)。

>イレギュラー満タン様
「あれっ?的がずれているような・・・」と思う部分については、民本主義者様が代わりに指摘していただいたようですので、細かい部分を指摘するのは、私もこれで止めにします。
悲「観」でも「論」でもない、と書かれておられますが、私には『必要以上に』この国の行く末に恐怖を感じているように思われましたもので、敢えて反論されて頂いた次第です。
「挑発的」に書いてしまった部分もありましたが、どうかご容赦下さい。



#6822 
不肖デルタ 2006/06/19 12:30
液体燃料誘導弾は

昔は結構おおかったようですよ液燃ロケット&ミサイル
事故が多かったので減ってきた、潜水艦に搭載した液燃系兵器が
引火爆発して沈没か大火災、そんな大惨事が多かったんで
減っていったようです、潜水艦は潜ったきり長い航海になるので
長いこと火気爆薬と同居しなきゃならん性質上そのへんは
非常に気を使うみたいで
巡航ミサイルは今でこそ飛行機からでも車両からでも発射でき
ますが、もとはといえば潜水艦の魚雷発射管から発進する
タイプが最初なようで。



#6819 
十一郎 2006/06/19 08:07
みさいる・ろけっとの逆襲

前回の書き込みだと誤解を与えかねない部分があるので、いくつか補足。

液体燃料ロケットはミサイルへ転用する事が難しいのは確かです。しかし、液体燃料ロケットが軍事活動に使われない、という事ではありません。
軍事衛星が打ち上げられたりするように、打ち上げロケットにも軍事的な性格はあります。特に冷戦時代はその傾向が強く、世界最初の人工衛星をソ連が打ち上げた時、西側諸国の一般市民には賞賛や敵対感より恐怖が勝っていた、などという話も。

また、実質的な最初のミサイルV2号の開発者フォン=ブラウン他が、戦後(正確には敗戦前に米軍へ自ら投降)米国の宇宙ロケット開発をになった事は歴史的事実です。しかし、それとロケットのミサイル転用が容易かどうかは少し別問題です。

また、日本には打ち上げ用の固体燃料ロケットも持っています。
これには日本の宇宙開発史に関係して面白い事情があるのですが、簡単にいえば液体燃料ロケットを研究する団体と固体燃料ロケットを研究する団体が別系統で存在していたのです。日本に打ち上げ基地が2ケ所ある原因の一つです。
ちなみに現在、無駄な出費の節約と技術交流のために合流し、JAXAになっています。

長々と書きましたが、こういった事は塾で講議している管理人さんの方がくわしいかも(苦笑)。

そうそう、実はジェットエンジンで推進するミサイルなんて珍品もあったりします。だから、ミサイルの全てがロケットの集合にふくまれるわけではありません。

>流星くんさん
今でも猫や犬を食べる所はありますし、日本でもそれを料理してくれる店があるようです。『美味しんぼ』という料理漫画でも紹介されていた事がありました。
ちなみに江戸時代の日本でも隠れた犬食文化があったようで、武家の庭からその痕跡とおぼしき犬の骨が見つかる事があるとか。西国に集中している事から、どうやら大陸から伝わった風習ではあるらしいのですが。



#6818 
景虎 2006/06/19 05:09
う〜ん・・・

>針のむしろの仙人さん
>文化では食えないのは日本いがいの国でも一緒ですよ
国内の武道の現状をご存知ですか?
アメリカでは、道場経営で食っていくのに最低何人の門人が必要か?武道で生活している人達の道場に、実際には何人くらいの門人がいるのか?そういうデータを知っていますか?私は知っていますし、知っているからこそ、こういう書き込みをしたのです。

>国内で道場を出して挑戦されては?
何故そういう話になるのでしょうか?
国内で成功しないと海外で通用しないというのなら、具体的なデータを出してください。もし、具体的なデータもなく国内で挑戦しろと主張しているのであれば、無責任ではないですか?



#6817 
流星くん 2006/06/18 21:40
ねぇマスタ−、猫肉レストラン?

徹夜城さん、史点のネタになりそうな騒動が中国であったみたい

中国東南部の猫肉を出すレストランに中国の動物愛護団体が抗議
デモをするも不発?
中国では昔から犬や猫を食すと体内が暖まると信じられ未だ食す
ところがあるようだが、近代化とともに減少していったが
毛沢東の時代は、ペットを飼うのは贅沢とされ逆に犬猫食用は
中国当局に奨励されていた時期があったとか。




#6816 
ブッチャー3世 2006/06/18 19:05
一応緊迫してきました

>ロケットかミサイル
わたしの住むところの上空に米軍の電子装備機が飛んでいきましたのを
見ました、全くのガセネタとも判断つかず
麻生外相は、あの国が遠距離推進機(もろにミサイルと書くと御幣あるから)
を発射して日本の領土か領海に落下した場合、国連安保理に提訴する
と発言したそうですね、そうなったら、どんな事態になるかピンと
こないんですが、これは、妥当なんでしょうか、やり過ぎでしょうか皆様




#6815 
阿祥 2006/06/18 12:13


下の投稿は阿祥のものです。失礼しました。



#6814 
2006/06/18 12:12
オランダ東インド会社

>尾鳩さんへ

「企業は、もはや国を代表して活動を展開しているのではなく、「利」と「効率性」を求め、多国籍に跨って展開している。一国の利益を代表した東インド会社のような企業は、もう存在しないというわけですね。」という部分ですが、ちょっとひっかかりました。

イギリスの東インド会社のことは良く分からないんですが、オランダ東インド会社については最近いろいろ資料を読んでいます。「バタヴィア城日誌」「熱蘭遮(ゼーランディア)城日誌」「荷蘭人在福爾摩莎(De VOC en Formosa)」などです。

そこで思っていたのは、オランダ東インド会社というのは、外交や軍事的行動も行って、国家が行うべき様な仕事もしているが、本質的には“「利」と「効率性」を求め”た、企業だということです。
バダヴィアの総督もフォルモサの長官も、おそらく平戸や長崎でも、彼らが何のために誰に責任を負っていたかというと、オランダの国家的威信をかけて、オランダ国王に対してではなくて、あくまでもオランダ本国の会社の17人委員会と呼ばれる代表者に対してなんです。これら出先機関の報告書はすべて、この17人委員会に対して行われているし、逆にオランダからの指示もそこから出ます。この17人委員会というのは、株式会社の代表取締役会みたいなもので、オランダ東インド会社を形成している、オランダ各州の会社を代表した委員が集まって、会社の方針を決める最上級の委員会です。そこでの決済基準はまさに“「利」と「効率性」”で、そのため報告書にはさまざまな事業に対しての決算書が事細かに挙げられています。たとえば、各地方の貿易利潤はもとより、ゼーランディアの要塞をつくるのに何ヶ月どれぐらいの費用がかかったとか、スペインの要塞を攻略するにはどのくらいの人間と費用がかかるから合理的だとか、澎湖島の要塞を撤収するのは攻撃を受けた場合の被害はこうで撤退した場合はこうだからこう決断したとかです。台湾を離れるときの決断も徹底抵抗ではなくあくまでも妥協点を最後まで見出す姿勢があります。
こんなふうな、普段われわれが会社でつくっている稟議書みたいな報告書の体裁を見て、さらにこの組織があくまでも私企業でしかないという印象をもちました。

もっとも、オランダというのは国自体が面子を大切にするというよりは、経済的合理性に立脚する判断を大切にするという面もあると思います。17世紀のオランダは(もしかしたら今でも)商業立国で、当時のイデオロギーたる宗教からもかなり自由な面があります。その点から言うと、一国の利益を代表したという表現はあたっているかもしれませんが。



#6813 
十一郎 2006/06/18 07:54
みさいる・ろけっと

ロケットは推進システムおよびそれを利用して移動する物体の名前。そのロケットを利用した兵器がミサイル。つまりロケットの種類の一つにミサイルがふくまれる、と考えて良いでしょう。
ただし、一般的な軍事用語では(微妙に語義矛盾)、目標への精密誘導能力を持つ物をミサイル、誘導能力がなくて撃ったら撃ちっぱなしな物をロケット(弾)と呼んでいます。

とりあえず、人工衛星の打ち上げに使用する物を「打ち上げロケット」と呼べば、勘違いが起こりにくいかと。
ちなみに、何段かの切り離し式かどうかだけでは、必ずしもミサイルと打ち上げロケットは区別できません。多段式のミサイルもありますし。

北朝鮮に関しては、どの勢力も主張に政治性を混入させているので、ド素人の自分にはちょっと感想もいいかねますが、新聞で見たところによると韓国は打ち上げの可能性はないと見ているそうですね。ロケットの牽引車を動かしている形跡がなく、打ち上げ基地に動きがないんだそうです。
関連する記事を読んでみると、米政府内でも意見が別れているようです。液体燃料を入れている証拠すら厳密には存在しないとか。
とはいえ、新情報で確定されている可能性も否定できないのがつらいところ。

ちなみに液体燃料ロケットは、指摘の通り発射直前に液体燃料を入れないといけないので、日本は自国のロケットの非軍事性を説明する材料の一つとして「H-2は液体燃料ロケットですから兵器には転用できません」と説明しています(笑)。

>予言と預言
聖書内でのキリストは、予言者を全てインチキと断定しているわけで、だからキリストは自己を預言者としていたという話を聞いた事がありますが・・・言われてみれば、そもそも意訳で作られたニュアンスかもしれませんし、必ずしも予言≠預言を証明する話でもありません。
皆様の指摘を聞いていると、なるほどなあと思わされて・・・ちゃんと自分で見てみなくちゃダメですねえ。日英語対照の聖書がどこかにあるんで探してみますか。

>右翼・左翼
右翼と左翼の区別についてですが、反中・反韓でも、ちょっと難しいのではないだろうかと思ってます。
左翼の個々の主張を見ても、中国の人権軽視や少数民族抑圧に対しては反対している人ばかりで、北朝鮮に対しても同様。韓国に対しては軍事独裁政権時代を批判していたので、「左翼は韓国の犬」と言われて反論以前に困惑している人も時々見かけるくらいです。逆に米国のリベラルな点は大いに真似するべきという左翼も多い。
昔、ある人が言っていた「右翼の反対が左翼、左翼の反対が右翼」という区分が最も適切なのかもしれません。右翼や左翼それぞれに中心となる思想はなくても、似た思想を持つ者が意見を出しやすい場に寄り集まっていき、それっぽいカテゴリーを形成していくイメージで。

ついでに、個人的に感じているところでは、最近のネットにおける左翼は自らを左派・左翼とあえて称している傾向も感じます(ここの過去の発言を見ると、自分も左を称していますね)。これは「普通」を自称する実質右派に対するアンチテーゼなんだろうな、と思うところですが。
そして、この「普通」の実質右派を右翼と呼ぶことが適切か、と問われるとそれも悩むところでして。明らかに保守に位置し、保守を自称していた知識人が、「左翼」「ニセ右翼」と呼ばれているのも目にするようになりました。



#6812 
不肖デルタ 2006/06/18 04:29
未確認打ち上げ物体

>北のロケット?
例の国のミサイルかロケットか不明な
巨大打ち上げシステムをアメリカが 
かの国の主張どおりと思ってはいないと思います。
かりにロケットといっても、それが衛星軌道に乗らず
他国の領土に落下して被害損害が出ても例の国が
ロケット失敗と言ったって国際社会には通用しないかと
ロケットでもミサイルでもどうでもいいが
まったく衛星の目的が不明なのに打ち上げシステムを
やられたら警戒しないほうが無策でしょう。
開発じたい、同じ根らしいですしね大陸間弾道弾と
衛星打ち上げロケットの発想って
命中精度じたい怪しいし核や化学兵器さえ弾頭に載って
なければ脅威でもないので向こうが撃ってくれば
むしろアメリカの好都合ではないでしょうか
じつは日本政府も撃てるもんなら撃ってみな、と待ち
かまえてるかも、何しろ韓国には竹島(独島)へ
向けて噛ませ犬の船を出したくらいですし




#6811 
民本主義者 2006/06/18 01:33
さらに細かく突っ込みますよ。

>長期金利が上がる
>→長期借入金の多い企業は金利が払えなくて倒産する→失業者が増大する

金利が上がったら国債を買う人が増えて政府の財政に余裕ができて公共投資をさかんに行い企業も潤うんんじゃない?

>→金利が上がる+お札が増える=インフレになる。
インフレは必ずしも悪くない(既説)

>一方そんな状態になると日本の信用はガタ落ちになるから
>→円はどんどん安くなる→株が下がる→海外からの投資が減少する
円安になると株が下がる因果関係がわかりません。
それから株が下がったらお値打ち感が出て海外からの投資は増えるんじゃない?
>→円がどんどん海外へ流出する→日本にお金が無くなる
>→お札を刷る→為替が動く→インフレになる→失業者が増える
インフレになったらなぜ失業者が増えるの?タンス貯金同様だった貯蓄をしても意味が無くなるからモノやサービスを買い始めて、市場に金が流れて好景気になるのだから失業者は減るんじゃないかな?
>→スパイラルが回り始めて以下エンドレス→国は崩壊へ向かう
逆です、バランス機構が働いて均衡点に達するだけです。

鎖の輪と輪をつなぐ必然性が弱すぎます。



#6810 
民本主義者 2006/06/18 01:17
預言者って予言者

漢訳・日本語訳聖書の「預言者」は、英語のprophetか同根欧語の翻訳語でしょうが、手持ちの辞書にはprophetの語源解説に「もとはギリシア語prohetes(pro-前に+-phemi話す+-tes人=予言者」とあります(添字記号省略)。
なんだ、予言者じゃん。
思うにキリスト教関係者が「予言」ではなく「預言」を好むのは、「ノストラダムスの大予言」といっしょにされたくないのが原因だと思いますよ(笑)。
この傾向はイスラム研究者にもあるなあ。



#6809 
民本主義者 2006/06/18 01:03
まあ、なんだ。

なるべく歴史っぽく。
>「人に置き換えて考えたら」
ここが決定的に間違ってます。国家財政は家計ではないのです。
ケインズ以前の経済学者は国家財政と家計とを同一視して、家計と同様に国家財政も赤字が駄目で黒字が良いと考えていたのですが、そうするといったん不景気になると国家も財政を引き締めにかかり、公共投資が減少し、さらに景気が落ち込み、ついには恐慌にまで陥ってしまう。ケインズはそれでは駄目だと主張し、貨幣発行と金(ゴールド)との関係を断ち切り不景気の際にこそ財政支出が必要だと主張したのです。
おかげで我々は大量の農産物がブルドーザーでひき潰される光景を見ずにすみ、
街頭で救世軍からスープを乞わずにすんでいるわけです。
財政赤字とインフレはその代償です。これはこれで問題ではあるのですが、最悪の結果を回避した代償であることは忘れてはいけない。インフレだってそんなに悪いものじゃあない。
自分の貯蓄の実質的価値が将来的に下がると消費者が予測すれば、その金が市場に回り、景気回復に役立つのですから。小泉首相なんて、それじゃあ構造改革への意欲が薄れてしまうというのでインフレ目標設定に反対しているくらいでして。最近、デフレがおさまり、インフレの傾向が生まれてきたのは良いニュースだと私は思っております。
ようするにやりようは色々ある、ということです。特に現代では世界の基軸通貨発行国たるアメリカ合衆国を含めて金本位制を採用している国はありませんので、政策当局には大幅なフリーハンドが与えられております。やりようは色々ある。だから主権者たる国民は権力を十分に監視し、かつ、そのためにはその都度あたらしく現れた「やりよう」を理解するように努めなければいけない。固定化した悲観論(や楽観論)に閉じこもっていてはいけないのですよ。



#6808 
大江若水 2006/06/18 00:49
預言者といえば・・・

お久しぶりです
手元にあるイスラーム関連の本より

アラビア語で預言者のことをナビーといい、ヘブライ語のナービーと同じ。
語源的には通告者、あるいは通報者という意味。
啓示を受けた神の言葉をそのまま周りの人に通報する役割を負わされた者。

さらに神より特定の民族、集団を指導する役割を負わされた(召命)人が神の『使徒』(ラスール)
(アラビア語。ラスール自体は使者という意味。)

ムハンマドはイエス、モーゼと同じくナビーにしてラスール。

(井筒俊彦 「イスラーム文化」岩波文庫 より要約)

http://zyakusui.web.infoseek.co.jp/


#6807 
イレギュラー満タン 2006/06/17 23:32
日本は世界初の”借金人体実験国”

はじめに
このサイト内で、「歴史」という観点からやや外れた文章を送ることを、
管理人様に深くお詫び致します。
しかし、それを曲げてでも伝えたい内容であり、
「歴史」を学ぶというのは、このような愚行を止める為でもあると思い、
1度だけ送らせていただきます。


国というのは、自分で自分に借用書を書いてお金を借りられる特権を持っているようなもので、そうして書いた借用書が国債です。
当然、借りたお金なのですから償還期日までに利子をつけて返さなければなりません。
現在発行した国債は、最長60年後の大人たちが働いて納めた税金で支払う。つまり・・・
『国債で集めたお金を使うのは私たち、払うのは子孫たち』
ということになります。
それで、大人たちが勝手に「後で子どもが払うから」と言ってサインをした借用書が溜まりに溜まり、現在700兆円を超えてしまいました。
借金はそれだけではありません。地方債、厚生年金、JRの借金など、全て合わせると1000兆円を超えると言われています。国民1人あたり、およそ1000万円の借金を抱えるという計算になります。
今の子どもは、生まれた瞬間に1000万円の借金を抱えているのです。
大人になって働くようになって、身に覚えの無い1000万円もの借金を税金で払わなければいけない。もし払えなかったら、また国債を発行して子孫に借金を押し付ける・・・
こんなことを繰り返していったら、一体どうなるのでしょうか。
人に置き換えて考えたら、経済に対する特別な知識が無くても「破産する」以外にあり得ないのは一目瞭然です。

日本は世界有史始まって以来どこもやった国の無い
『子孫に借金を先送りして贅沢の限りを尽くしていったら、国というものは一体どうなるのか』という人体実験をやっている国なのです。

・・・では一体どうなるのか?とある経済コンサルタントがこのような予測をしています。
国債をどんどん発行する→国債があふれて買ってくれるところが無くなる
→買ってもらうために国債の利率を上げる→長期金利が上がる
→長期借入金の多い企業は金利が払えなくて倒産する→失業者が増大する

また、国債を引き受けるためのお金が足りなくなるから、お金を刷らないといけなくなる
→金利が上がる+お札が増える=インフレになる。

一方そんな状態になると日本の信用はガタ落ちになるから
→円はどんどん安くなる→株が下がる→海外からの投資が減少する
→円がどんどん海外へ流出する→日本にお金が無くなる
→お札を刷る→為替が動く→インフレになる→失業者が増える
→スパイラルが回り始めて以下エンドレス→国は崩壊へ向かう

・・これで僕の考えていることが悲「観」でも「論」でもない、ましてやノストラダムスの大予言などでもないことは、ご理解いただけましたでしょうか。
「いつか」しかし「必ず」起こる。時限爆弾は既にセットされているのですから。

自分で書いてて本当に恐ろしくなってきました。とりあえずこのお話はこれにて打ち切りにしますが、僕は何か行動に移ります。僕ごときの力がスズメの涙ほどの力にもなりゃしないのは百も承知ですが、それでも指をくわえて見ているのは、もっと嫌ですから。
そのヒントをいただいた尾鳩様に感謝します。




#6806 
マルクスの恋人 2006/06/17 22:43
狼少年だかミサイル情報部だか

不詳デルタ殿
すると、結局発射がなければ、燃料注入自体デタラメということですね?
何回ヨタで馬鹿騒ぎやれば気が済むんでしょうね。たぶん騙されたくて騙されたくてしかたがない、どうしようもない馬鹿がいなくなって金儲けができなくなるまででしょうか。

それから、あの「白頭山1号」を「弾道ミサイル発射実験」などと決めつけているのは、世界中で日本だけです。
中国・ロシア・韓国・アメリカと、どの国の政府もみんな「人工衛星打ち上げ」だったと認定してますよ。その衛星の電波が上昇中に消えたので、軌道に乗せられなかった→失敗と判断してるだけ。
弾道ミサイル実験なら着弾予定地点付近に観測点が必要になりますが、日本海にも太平洋にも観測船が全くいなかったのも衛星打ち上げ説を裏付けています。



#6805 
中根東竜 2006/06/17 17:31
「預言」と「予言」

久しぶりに書き込みます(一年ぶりくらいかなあ)。
>「預言」と「予言」
興味深い問題ですね。ちょっと調べて見たのでご参考までに。
>確かにご指摘の通り漢和辞典ですと「予」と「預」がいわゆる同義異体字扱いなのです。
>漢和辞典に載る「預」の意味の筆頭は「あらかじめ」で、熟語もその意味の物が多く
「予」と変わりはないのです。

そうなんですよね、そもそも預は豫(予の旧字)の略字らしいのです。
これは白川静の説なんですが、「預」という字は古い用例がなく、意味や熟語もほとんど予と共通しています。実際、『蛾術篇』という書物には「預は魏晋の頃に作られた字である」と書かれているそうです。魏晋南北朝時代は新しい漢字がたくさん作られ、その中には旧来の漢字と関係が無いとして顔子推のような学者から批判されたものもあります。
ところで、ちょっとぶしつけな質問で恐縮ですけど、徹夜城さんは漢和辞典は何をお使いですか?
漢和辞典は編者の考えで相当記述に差異があり、意地でも同じ説を書かない人もいます。
以前数種の漢和辞典を比較検討したことがありますが、序文で明確に他の辞典の著者を批判するものさえありますね。漢和辞典でも白川静『字通』のように預の第一義は「あづかる」だというものもあるんで、ちょっと気になりました。

>「預」を「あづかる」という意味にとるのは漢語に全く例がないわけではなさそうですがほとんど日本語のみの用法と見ていいようです。

「預=あづかる」に関しても、ややこしいことに中国でも「あづかる」という
意味で用いることが古くからありますが、どうもこの「あづかる」は「関与する」
の意味で、「物をあずける」意味は日本でのみのようです。諸橋轍次は明確に
「物をあずけるという意味は関与するという漢語本来の意味から、日本で発生したもの」だと断じています(諸橋『新漢和辞典』)。
事実、清の康熙帝撰の康煕字典を引いて見ますと、
「預、与(與)・予(豫)に同じ。又、及也」と書かれています。「物をあずける」意味がここには全く見出せないですね。康煕字典は清代にはかなり普及していた辞書ですので、清代に聖書を中国語訳した人も、おそらく手元には康煕字典を置いて作業したと思われます。多分訳者は予言=預言のつもりだったでしょうね。



#6804 
不肖デルタ 2006/06/17 16:39
たまに鋭い指摘の軍事評論家

また、例の国がミサイルを ちらつかせているようですが(笑
しかし、かの国はアレをロケットと今でも主張しているようで
まぁ、何段かの切り離し式ですからロケットともいえるかも
そもそもロケットとミサイルの違いは何なんでしょ
それはおいて、今回はミサイル(ここではロケットと言いません)
に液体燃料を入れてる形跡があるとか何とかでかなり急迫してますね
テレビで某・軍事評論家が言ってましたが、弾道ミサイルの液体燃料は
注入後、早いうちに発射させて燃料を使わないと燃料がミサイル機関を
腐食させるそうで、ひらたくいうと液化燃料ミサイルは
賞味期限が短い、ということで今回もし本当に液体燃料いれたんなら
緊迫した情勢かも



#6803 
徹夜城(ボロボロになった漢和辞典が手もとにある管理人) 2006/06/17 13:17
予言と預言

 ただいまちと考えさせられている問題があります。自分もそうだと思っていて「てこ歴」ほかにもよく書いていることなのですが…「予言」と「預言」の問題です。
 ネット上でも検索かけると「この両者は混同されるが全く違うもの」という説明をしているサイトが山と出てきます。中にはまっとうなキリスト教関係のサイトもありました。
 よくある説明として「予言」とは「あらかじめ言う」であり「物事が起こる前にそれを言うこと」だが、「預言」は「言葉を預かる」であり「神から託された言葉」のことである、というものですね。僕も同様の説明をして「てこ歴」である方を批判しているんですが…

 ここで困ってしまったのは、今週の週刊文春で高島俊男さんが連載エッセイ「お言葉ですが…」で、この「予言と預言は混同されるが違う」説を誤解として痛烈に批判されているんですね。この説が自分の周囲でも広く信じられていることに高島さんは「おいおい、しっかりしてくれ」と驚き、「予言も預言も本来全く同じもの」と説明してるんです。この方の漢文・中国語の意見についてはこれまでも聞くところが多いので(言語関係以外では意見を異にすることが多いですけど)、この方の説明するところはそれはそれで納得できてしまうんです。
 確かにご指摘の通り漢和辞典ですと「予」と「預」がいわゆる同義異体字扱いなのです。「預」を「あづかる」という意味にとるのは漢語に全く例がないわけではなさそうですがほとんど日本語のみの用法と見ていいようです。漢和辞典に載る「預」の意味の筆頭は「あらかじめ」で、熟語もその意味の物が多く「予」と変わりはないのです。
 これが聖書の日本語訳のみの問題であればなんとか解決できるんですが、高島さんの説明によるとこれは本来清代の中国語訳聖書が元ネタになっていて、そこで「預言」と使われているのをそのまま拝借してしまったものだというんですね。これを「神から言葉を預かる」と解釈したのは「誤訳」をゴマかすための後付解釈であるとして日本のキリスト教関係者の「無知」を痛烈に批判(というかからかいに近い)してます。

 確かに漢文世界にちょっと首を突っ込んだりもしたのでこの説明にはそれなりに納得してしまうんです。英語でも実は「予言」「預言」は同じ語になってるとの話もありますし…問題は本来のヘブライ語でどうなっているのか、という点。
 いわゆる「後付け説明」の結果なのかもしれませんけど、「預言」「予言」はやっぱりスタンスの違う使われ方をしてるように感じるんですけどねぇ…それとも逆に「予言」の意味をストレートにとりすぎているんでしょうか。

 というわけで、かなり悩んでますので、御意見募集。



#6802 
針のむしろの仙人 2006/06/17 11:15
文化では食えません

文化が無くても餓死はしないのです
文化では食えないのは日本いがいの国でも一緒ですよ
日本ではマイナ−文化では食ってはいけないから海外へ
いこうという勇気はすごいですが、日本で食えないものが
海外へ行けば食えるほど世の中、都合よくできてない気が
どのような武道の達人のかたか存じませんが、それほどの達人
ならばまず国内で道場を出して挑戦されては?そこで流行るか
どうか見極めなければ海外進出が成功する保証があるのかどうか
喜太郎さんを例にとられてますが適切ではないですね
喜太郎さんは日本で成功し、それを背景に海外へ撃って出られた
のでしょう。




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