過去の雑記 01年 7月上

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7月 1日
都内まで出たついでに久しぶりに中野へ。おそるべき事にまたまんだらけが増えていた。さらに、おもちゃ屋がつぶれた後にもまんだらけが入るとの事。こうまで客層を塗り替えられてしまっては、あの呉服屋も、あのペット屋も長くないんじゃ。< 暴言

ブロードウェイビルに来た唯一の目的、古書ワタナベは休業中だった。なんでピンポイントに特別休業につかまるかなあ。

しかたがないので王将で飯を食った後、武蔵野ホールを覗く。「完全なる飼育 愛の40日」には大変心惹かれたが、映画を観るだけの根性がなかったので帰宅。後は日がな半日まんがを読んだり。

唐沢なをき『唐沢なをきのうらごし劇場』(メディアワークス)は、「B-Club」「AX」で連載されたおたく系エッセイまんが。もともと文字の多い連載に、同面積のコラムを追加しているので、まったくもって字ばかり。唐沢俊一とコンビを組んでないためか飛ばしまくりなのが楽しい。エメリッヒの藤崎とか。

坂田靖子『イソップ扁桃腺』(潮出版社)はコミックトム系掲載の作品集。「坂田靖子 平成(いまどき)のイソップ物語を描く!!」のは全体の3分の2で、残りは平安朝妖異譚。後者のほうが好みかも。「マーガレットとご主人」を髣髴とさせる貧乏貴族の夫婦がいかにも坂田靖子という魅力を出してます。

しかくの『爺さんと僕の事件帖』3巻(角川書店)は少年探偵団(+後見人)ものまんが。絵柄はやや肌に合わないが、話が好きなので買っている。いやしかし、毎度の事ながら「子供から見た大人の都合」を書くのがうまい作家である。

7月 2日
梅雨とは思えない暑気にあたったか、一日中鼻水が止まらない。年に数回あることなので諦めてはいるんだが、やはりなってしまうと鬱陶しい。とっとと帰って布団にもぐる。いや、暑いんだけど。

アレッサンドロ・ボッファ『おまえはケダモノだ、ヴィスコヴィッツ』(河出書房新社)読了。ヴィスコヴィッツのさまざまな動物としての生をコミカルに、時に皮肉をこめて描く。キャッチーなイラストと「カルヴィーノの再来」という惹句に負けて読んでみたが、いまひとつ。中途半端に理に落ち、中途半端に軽いあたりがどうも。カルヴィーノというならもっと圧倒的に知的でないと。
自らの意図とは関係なく周囲の人を傷つけてしまう蠍の哀しさを描く西部劇「さすらいの荒野」、麻薬犬を主人公としたべたべたのハードボイルド「ヴィスコの刑事物語」など長めの話は比較的悪くなかった。1800円なら、ぎりぎり許容範囲か。

吉野朔実『瞳子』(小学館)読了。「地に足の着いた」人々の中、読書と映画と音楽と、それを共に語る友人との地に足の着かない生活を送る主人公、瞳子の姿を描く連作。地に足のついた生活を見下し、同時にそれができない自分に劣等感を感じる瞳子の姿には、つい共感を覚えそうになってしまい、よくない。画の力はともかく、言葉のセンスは健在なようで安心した。集中、最も気に入ったのは唯一、同種の者同士の競合を描いた「ドッペルゲンガー」。落し方がなんとも吉野朔実らしい。「本の雑誌」の連載かと思ったよ。
ああ、しかしこの時代設定だと『心の鏡』はまだ出版されていないと思うが、どうか。

7月 3日
入念な健康管理により鼻水が止まったかと思ったら鼻が詰まった。なんだか。

ワトスン『オルガスマシン』(コアマガジン)読了。いろいろと微妙。
「日本語オリジナル版」を謳い文句にするならフランス語版と同じタイトルではなく、"The Woman Plant"の方を使えば良いのに。あ、でも「ウーマン・プラント」ではだめSF映画の邦題か、美少女系ポルノコミックのタイトルみたいだなあ。

7月 4日
鼻詰まり治らず。呼吸するのが億劫になると人間やばいのではないか、などと考えつつ過ごす日々。頭が動かないんで残業なんてやってられないっす。

7月 5日
鼻が通ったら鼻水が止まらなくなった。だからだなあ。

水牧先生(10)が卒業するときに彼から引き取った『デクストロII 接触』をいまさら読む。心の底から普通。ワトスンとビショップを足して10で割った感じか。連星の一方から他方へ移りつづける惑星上の生物という設定がほとんど活かされないのが不満の種。もっとこう派手なスペクタクルが……、このコンビじゃ無理か。

7月 6日
鼻水は出るが鼻は詰まっている。ここに来て、ついに対立する要素の止揚がなされた、ってこんな形で止揚されても。

久しぶりに野球を見たら、竹下が同点ホームランを打たれていた。……見なかったことにしよう。

7月 7日
「山本正之コンサート VOL. 21 ORIGINAL 空を弾く少年」のため新宿へ。電車に乗ってからチケットを忘れたことに気づき取りに戻ったり、頼まれていたブツを手渡したりしつつも、無事開演には間に合った。知合いをさがして挨拶をするという目論見は果たせなかったが。

コンサートは、いつものオリジナルコンサート。メドレーに始まり、感謝の儀式があり、ひれふしがあり、ライト芸があり、歓談タイムがある。形式は同じでも毎回新たなる感動が、といいたいところだが、正直、そういった思いは薄れてきている。ちょっともったいないな。
演奏曲目は、オリジナルコンサートなので当然新曲中心。春のコンサートのアンケート結果を詞に織り込んだ、というよりまんま詞にした「あんあんアンケート」に始まり、歴史、美少女、長篇ドラマ、中日、NY各シリーズなど数多くの新曲が聞けた。ただ、個人的には、詞に入り込めない歌が多かったので残念。「黒百合城の兄弟II・謎の龍凧の巻」の兄上の使い方は納得がいかないぞ。
詞に入り込めなかったのは、続編の多さも一因か。「黒百合城」のほか「キミの夏」「空を弾く少年」あたりが続編曲。続編には続編の良さがあるんだがこう続くとちょっと。
と文句が多くなったが、概ねは楽しめた。とりあえず「ORIGINAL」を聞けただけでも十分に満足。「空を弾く少年」も続編と意識しなければ良い曲だし。来た甲斐があったよ。

その後高田馬場に移動し、例会にねぎしから合流。この時点以降の参加者は、SF人妻、大森望、尾之上俊彦、堺三保、添野知生、高橋良平、茅原友貴、林、福井健太、藤元直樹、柳下毅一郎、山本和人(あかさたな順、敬称略)。主な話題は、ペナントレース景気の悪い話、新人さん、復活まんがあれこれ、「A.I.」の見所、アニメ不吉な噂、おたくな社内掲示板、ガンダム占い、シャア専用防火バケツ、シャア専用ボスボロット、シャア専用レッドバロン、シャア専用ロボコンなど。シャア専用ロボコンは3倍の得点を得られるのだが、いつも0点なので役立たずなのだ。
添野さんに最近の日記の記述について、ちゃんと読めばバレバレなんだから腹を括って具体的に書けと突っ込まれる。そりゃまあ、添野さんがあの人のことをあんな風に言っていたとか堺さんがこの人のことをこんな風に言っていたとか書けるもんなら書いてみたいが、小心者なのでとてもそんな勇気は。
# これを書くだけでかなりびくびくしてたり。

こんな書き方をしているから謎のパロディ日記とか書かれてしまうんだろう。

7月 8日
暑いので寝て過ごす。そんなわけで仕事は予定通りには進まず。「A.I.」も見損ねた。

コミーの好投で対読売3タテ。読売過剰重視はセ・リーグ凋落の近道というご意見にも一理はあるが、対戦成績があまりに一方的な相手を抱えると次年度以降に響くので、この展開はめでたい。問題は、対戦借金3の阪神、借金4のヤクルトと苦手が続く来週を、力を使い果たした現状でどう乗り切るかだ。

7月 9日
鼻の調子は一進一退。粘膜の毛細血管でも切れたのか、鼻の中に血がこびりついていて鬱陶しいことこの上ない。上唇や頬など鼻と直接つながる部分を動かすと、鼻の穴の皮膚がひきつれて痛いという。うがぁ。

その上、なんだか背筋が痛む。理由は全く思い当たらないので寝相が悪かったかなんかなのだろうが、これがまたクリティカルでないだけに鬱陶しい。ああ、もう、だから、まったくよう。

あまつさえ、職場の利き過ぎるクーラーがまずいのか、かすかな頭痛が襲ってきたりもする。冷房にあたっていなければすぐ治るので、たいしたことはないのだが、このそこはかとない痛みが実に全く持って集中力を殺ぐ。

人がこんな状況でのた打ち回っているというのに、屋外で宴会をはじめるんじゃない。> 隣の南米人
うう。眠れない。

今日の鬱陶しさを思いっきり綴ってみたが、みなさん鬱陶しさを味わっていただけただろうか。多少なりとも、読み手に鬱陶しさを押し付けることが出来ていれば幸いである。これでちっとは負担が軽減されるに違い……、うー、鬱陶しい。

7月10日
結局、隣は午前3時まで騒いでくれた。そんなわけで心の底から眠い。

特に労働してないのに疲れているのは風邪を引いているためなのか。暑さにやられたせいなのか。なんか飯食うのも面倒なんすけど。

被リンク解析はあいかわらずつまらない。2ch経由ってのもあるんだが、サーバは分かっても板が分からないし。まとまった時間が出来たら別のアナライザに乗り換える予定。
あ、ひとつ気になっていることはある。別にリンクがあるわけでもない田中麗奈の画像サイトからやってくる人は何者なのだろう。いや田中麗奈は好きだけどさ。

オールスターのファン投票メンバーが発表された。広島大躍進かという報道もあったが、終わってみればあまりにもありがちな結果。ふーん。

というわけでいまさらなのだが投票したかった選手を考えてみる。
先発はセ:石井一(S)、パ:黒木(M)。パは許(L)を見てみたいという思いもあるが、物語の点でまだ黒木にかなわない。オールスターは一に芸、二に物語、三、四がなくて五に成績だ。
中継はセ:岩瀬(D)、パ:盛田(Bu)。パはもちろん物語優先である。
抑えはセ:ギャラード(D)、パ:小林雅(M)。
捕手はセ:古田(S)、パ:城島(H)。
一塁はセ:清原(G)、パ:カブレラ(L)。セならペタジーニのほうが良い選手かとも思うが、お祭りは清原であるべきだ。
二塁はセ:木村(C)、井口(H)。
三塁はセ:新井(C)、中村(Bu)。
遊撃はセ:石井琢(YB)、松井(L)。
外野はセ:松井(G)、真中(S)、高橋由(G)。パ:秋山(H)、ローズ(Bu)、田口(BW)。
DHはパ:ボーリック(M)。
ファン投票とたいして変わりないかも。

眠いんだが、暑くて眠れない。っつーか眠るだけの気力がわいてこない。うー。
なんかこう人生に対するやる気がどんどん喪われているような。「Foolish Go-er」でも聞いてよう。

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