過去の雑記 02年 3月上

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3月 1日
昨日買ってきた、わかつきめぐみ『ソコツネ・ポルカ』(白泉社JETS COMICS)を読む。「粗忽ね」ではなく「底つ根」ポルカ。どうにも要領が悪く仕事を押し付けられがちの少女が、学校の地下に住む土地神様にバケモノの目付け役代理を押し付けられるというお話。わかつきめぐみのほんわかしたキャラクターの魅力は筆舌に尽くし難い。特に、マスコットキャラ、シシのかわいさは目に余るほどだ。< 余ってどうする

気力の萎えているときには最適の「居心地のいい」まんがでした、まる。

3月 2日
夕方から上野で水牧先生(10)迎撃飲み会。水牧先生は相変わらず日々ゲームに勤しみつつ忙しく働いているらしい。初めは仕事がどうこうというあたりさわりのない話をしていたのだが、いつのまにか萌えポイントの話題に。藤澤さん(7)(仮名)が「めがね」「みつあみ」「巨乳」「委員長」という萌えの典型例を提示しようとしたときに、住田(11)(仮名)が「巨乳はいらないなあ」と呟いたのが発端だったか。話題を振られて、「アンドロイド」と答えた水牧先生(10)(仮名)の堂々とした様子には感動を覚えたことである。僕はハーマイオニー一筋なので、萌えとかどうとかいう表面的な反応とは無縁なのだが、「委員長だろう」と指摘されたときには答えに詰まってしまった。ううむ。確かに白鳥マリア@ライジンオーは好きだが。

8時半頃、カラオケに向かう一行と別れ高田馬場の例会へ。参加者は僕が到着する以前に帰った人も含め、小江雅美、大森望、小浜徹也、志村弘之、鈴木力、添野知生、高橋良平、中村融、中村寛之、林、福井健太、三村美衣、宮崎恵彦(あいうえお順、敬称略)。僕の周囲での主な話題は、おたくの作った教材、バカSFアンソロジー、穴SFアンソロジー、指輪物語、早川の新叢書など。シリーズ物読書計画が一部具体的になったのは収獲だった。そうか、あの時期までにアレを読まねばならないのか。

ちなみにかなりの受けを取っていた「ロード・オブ・ザ・リング2 サウロンアタック」のネタ元は奇妙愛博士の所長室 3月1日ですね。

3月 3日
がぁさん『恋愛ぶきっちょ』(二見書房・Suzuran ComiX)を読む。『愛の妙薬、恋の化学』『なんぎな恋の物語』を中心に書き下ろし1本、単行本未収録2本を含む特別編集版。書き下ろしの「5.3mlの愛」だけ画風が全然違うような。

なんだか腹が痛いので寝たり起きたり。どうも去年と似たような症状のように思われてならないんだが気のせいか。ああ、桜の季節の度に症状が出るんだから花粉症なのかも。

3月 4日
半村良、死す。第一世代は次々と亡くなっていくなあ。

近所のコンビニに寄ったらヨーグルトが売り切れていた。恐るべし、健康番組の力。

諸事情により、いまさらブライアン・ステイブルフォード『地を継ぐ者』(ハヤカワ文庫SF)を読む。しまった。好きだ、これ。不老長寿をほぼ実現した世界を描く世界描写もの。ちゃんと大きな物語がある以上、たかだか話がとっ散らかっていることくらい何ほどの瑕だろうか。明るい希望に水をさす落ちまで含め、大いに気に入ってしまった。昨年度海外SF長篇の個人的ベストかも。

ちょっと嫌なのは、何より印象に残ったのがヒロインの鬱陶しさというあたり。よくもまあ、こんなにうざったいヒロインを書けるなというくらい鬱陶しい。なんど、とっとと殺されろと思ったことか。こんなに鬱陶しい女性キャラはマヤ@レッド・マーズ以来だよ。

3月 5日
腹痛をほっとくとどうなるかは去年学習したので、休みをとって医者に行く。症状を話した途端、聴診も触診も無く「再発だね、おんなじ薬だしとくから」と言われたのは、どうしようかという感じだが。とりあえず薬を飲みながら様子見らしい。

せっかく平日に休んだので、ついでに銀行へ。家賃を振り込んだり、家賃振込み用に資金を預入れしたりしているうちに、つい油断してPS2様を買ってしまう。SRWインパクトのためと思えば諦めもつくか、ってなぜソフトが2本も既にある?

せっかく時間があるので30分マッサージをやってみたりする。いきなり、「肩も酷いですけど、足も大分張ってますね。これほっとくと腰にきますよ」などと脅されてしまった。なんでもしばらく通わないと大変なことになりそうであるらしい。大変なのは嫌だなあ。

ついでのついでに「指輪物語:旅の仲間」の吹き替え版を見る。良い。指輪最大の魅力、戦いの合間の息抜き(裂け谷の憩い、ロスロリエンでの安らぎなど)を大幅に削りながら、なおも面白い映画を作り上げている点には感心するしか。ガンダルフの花火はじめ、映像の力にはほぼ文句なし。「二つの塔」の公開がいまから待ち遠しい。

しかし。ゴラムは諦めてやらんでもない。さすらい人も、韋駄天も許そう。しかし、いくらなんでも指輪の詩を変えることは無いだろう。
一つの指輪はすべてを統べ
一つの指輪はすべてを見つけ
一つの指ははすべてを捕えて
くらやみのなかにつなぎとめる
この文句を変える奴は、たとえピーター・ジャクスンだってゆるさねぇ。

というわけでピーター・ジャクスンに責任があるかどうかを確かめるためにも、字幕版を観にいかねば。

部屋に戻った後、少しだけICOをやってみる。なるほど。現代のコンシュマーはこんなになっていたのか。プリンス・オブ・ペルシャよりよく動くね。

3月 6日
PS2のDVD機能を試すため、近所のCD屋でDVDを買う。『サウスパーク』から『クイーンコング』まで、多様な選択肢が与えられる中、無意識に選んだDVDが『モンティ・パイソン・アンド・ナウ』というのは我ながらどうかと。あー広川太一郎のエリック・アイドルはすばらしいなあ。

偽WizBUSINをちまちまと。この御時世にWizardryたろうとする心意気は買うけど結果がこれではちょっと微妙。ミッション主導型なのは仕方ないとして、パーティーの物語を外から与えられるのがどうもなあ。そこはプレイヤーの心の中にだけあると言うわたくし性こそがWizardryというものではあるまいか。

それはそれとしてレベルアップはするけど。

3月 7日
職場の突発的宴会でやや遅くなったが、それはそれとして偽Wiz。6レベルにしてやっとこB2へ到達。レベルあげすぎかも。ああ、こんなペースでは考課表なんてやってる暇はなくなるのでは。< おい

3月 8日
「ホイトにこんなの見せていいの?」なる題名のエロサイトの広告メールが来た。確かにホイト神父にこんなものを見せるのはよくないかもしれない。
# いくらなんでもそんなにネタがないのか。> おれ

3月 9日
稲生平太郎『アクアリウムの夜』(スニーカー・ミステリ倶楽部)読了。コズミック・ホラーの正嫡という評判に惹かれて読んでみたが、いまいち。全体に漂う中途半端な古さが気になってうまく文章に乗ることが出来なかった。水族館、カメラ・オブスキュラなどのモチーフは良いのだが、それがあと一歩立ってない。惜しい。

近所の書店で本を買う。ゆうきまさみ、須藤真澄のインタビューが載った「コミック・ファン」15号に、2001マイベストブックのある「活字倶楽部」'02冬号、SFJapan4号という雑誌の取り合わせはあまりに当たり前すぎてちょっとあれだ。やはり、ここに「正論」を加えるくらいの工夫はあってしかるべきだったか。いや、なんの工夫かはともかく。

縁あってパトレイバー劇場新作の宣伝特番を見る。後藤隊長、というか大林隆之介の声は大分変わったことであるなあ。WXIIIの世界が昭和75年という知識を得たのは収獲かも。

夕食は、寿がきやインスタントカップ。話の種になれば位の気分で買ってみたのだが、これが意外に原典に忠実。麺はともかくスープは寿がきやそのものだった。もちろん、だからといって美味いわけではないのだが。だって寿がきやそのものなんだし。

3月10日
諸般の事情で中野ブロードウェイへ。何度も臨時休業攻撃を食らった末、やっとのことでたどり着いた古書ワタナベは驚いたことに本が減っていた。どれくらい減ったかというと、店内からレジに座った店主の顔が見えるくらい。いつまでこの状態を保てるか、興味深く見守りたい。

続いてユタで話だけ聞いていた2ch屋をのぞく。本当にモナーTシャツが並んでいると知り呆然。本当にペイしているんだろうか、これ。

さらに、その近くの豪華まんだらけを見物。数百万の札の下がった商品が並ぶのはかなりの壮観。確かに、箪笥サイズの薬箱だの、恐竜の骨のレプリカだの、これっぽっちも欲しくないものばかりだが、高価というのはそれだけで意味を持つらしい。ちょっといいな、これ。

西早稲田のCoCo壱で夕食を摂った後、高田馬場に向かう途中で良平先生に遇う。めったに「偶然誰かと」遇わないので、微妙にうろたえてしまったのは内緒だ。

最後に芳林堂と新宿書店を眺めて帰宅。帰りがけに『唐沢商会のマニア蔵』(スタジオDNA)を読む。講談社版蒸気王は割と好きかも。

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