- 8月21日
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近所のCD屋で「ポピー the クラウン」のMAXIシングルを購入。「ポピー」のCDは輸送時のミスでCD保持部のプラスティックが折れているとかで、開封して検品となったのだが、これが。開けても開けても折れた物しか出てこない。一つ目のときは「ほらチェックして良かったでしょ」と誇らしげな笑みを浮かべた店員も、三つ目を過ぎたときにはかなり悲愴な顔になっていた。六つ目でやっとまともなCDが出てきたときには安堵の吐息がユニゾンしてしまいましたね。別に、折れてても良かったがなあ。< 先に言え
一緒に買ったDVDは『チェコアニメ傑作選』I、IIと『イジー・トルンカの世界』I,II,III。なんかやけになって金を使っているような気がせんでもない。が、それは錯覚である。『トルンカ』はともかく、『傑作選』は買わずに済ますことなど出来ようはずも無い恐ろしいラインナップなのだ。人形アニメとは思えないスピード感を演出するポヤル『飲みすぎた一杯』、不実な女をコミカルかつ辛辣に描くポヤル『ロマンス』、製図という無機質な作業の中に幻想を見出すバルタ『プロジェクト』、「光を失う」という表現にこれ以上ない形を与えたポヤル『ナイトエンジェル』など必見の傑作揃い。これを買わないなんてのは人として間違っているだろう。というわけで。迷っている方も、迷っていなかった方も、是非。
「貸す貸す」と口だけの人を見限ったとたんに観ることが出来ました『ほしのこえ』。なんの脈絡も無いけどありがとう、堀川(12)。
で観た訳なんですが。ごめん、堀川。僕は「個人製作」というラベルを外してこの作品を高評価することは出来ない。
背景の美しさと、日常描写のカット割り、それに時々のセリフはすばらしいのだけど、他が。このキャラデザとメカで作品として好意的評価することは僕には無理だ。もっと低密度な画ならともかく、この背景にこのキャラでは駄目だろう。「個人製作」という看板の元でなら80点。看板なしなら50点。
いや、実を言うと諸般の個人的事情(ふられた元彼女が絶賛してたっつーだけですが)によりマイナス方向にバイアスがかかっている可能性も否定できないが……。いや、素でもこれは高く評価しないな。
駄目だった点。メカ描写全般&キャラデザ&セリフの過剰。謎の軍隊じゃなくて移民船あたりにして、キャラをすべてシルエットにしてたらもう少し点が甘くなったかも。
映像特典も全部見てみたけど、全般に喋りすぎ。「彼女と彼女の猫」の画が作れるならセリフは8割でいいって。「ほしのこえ」本編よりマシなのは「彼女猫」本編(60点)と「ほしのこえ 予告編4」(65点)だけだった。
あ、でも、観た甲斐はありました。ありがとう堀川。
- 8月22日
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見合いかあ、確かにその手もありかも。しかし僕が今欲しいのは結婚相手ではなくて休日に傍にいてもいい人なんだよなあ。
森山日記から日経B2O「 家族の「体臭」、他人より嫌い!! 近親相姦防ぐ反応と英誌」。あまりにも示唆的なところが多すぎてどこから語ったらいいかわからないほどの話題である。とりあえず、妹萌えの人々の反応やいかに。
職場で印刷をしたら、プリンタが「電源を切ってください」といいだした。ここまで致命的なエラーメッセージは初めて見たよ。
- 8月23日
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茨城出張帰りの細木さんが来柏。せっかくなので、入ったことが無かった近所のネパール・インド料理屋に寄ってみる。小皿3、各々カレー+ビール×2で、明らかに食い過ぎたと思いながらひとり2500円はハレの食事としては格安。タンドリー・チキンもこの辺では一番美味い。また寄るために誰か家に呼ぼう。
その後はたらたらとDVDを見たり。チェコのアートフィルム3短編は割ときつかったらしい。まあ、シュワンクマイエル「庭園」はうけたみたいなので良しとしよう。
- 8月24日
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今日の眼鏡さん。近所の喫茶店のウェイトレス嬢がショートカットのきりりとした良い眼鏡さんでした。通うべきかと悩んでしまったことです。
#眼鏡属性は無いとかほざいていたのはどこのどいつだ。
五十嵐大介『そらトびタマシイ』(講談社アフタヌーンKCDX)読む。他者の死の瞬間に食欲を感じてしまう自分を恥じる少女が、自分が誤って殺したふくろうのヒナに魂にとりつかれる表題作ほか、民話を思わせる素朴さの中に神話を思わせる崇高さを垣間見せる至高の短篇6篇収録の作品集。良い。良いのだが。近作はちょっと閉じすぎていて入りづらいところがある。特に「La Pain et le chat」はまったく読めた気がしない。イメージの到達点は低くても、近寄りやすいデビュー作「未だ冬」の方が好きではあるな。集中のベストは「熊殺し神盗み太郎の涙」。酷薄なラストが秀逸。
いちおう植芝理一『夢使い』3巻(講談社アフタヌーンKC)も。……遊びすぎだって。美砂子さんがこんな形で戦闘に絡むとは予想外。
夕方、渋谷に出て「ゴースト・オブ・マーズ」を観る。どう見ても劇場の3割埋まるかどうかという人数相手に律儀に整理番号を渡すのは偉いような、間抜けなような。
映画は見事なまでに娯楽に徹した好篇。全篇、ショッカーとアクション(ガンアクションと爆発と格闘!)しかないという潔さはさすが。「娯楽映画」としてはエロが足りないようにも思うが、この映画の場合、そんな不純な物を入れる余地はないのだろう。ギターが泣き続ける中、ただただ続くアクションにみとれてました。これは単館の小さなスクリーンで見るもんじゃないよなあ。大劇場の2週打ち切りに滑り込むか、深夜のテレビ東京で観たいと思ったことである。
渋谷まで来たついでにBOOK 1st.へ。社会思想社フェアの文庫を山のように買い込んでしまった。本当に読むのか、これ。
- 8月25日
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昨日の『そらトびタマシイ』感想に対して田中から突っ込みが入る。曰く「五十嵐大介の最近の作品、閉じてますかねぇ。無理に読み解こうとしなければ、おはなしがついた分、むしろわかりやすくなってると思うんですけど」。
言われてみればその通り。「閉じてる」は違うな。えーと。五十嵐大介の最近の作品は、中篇ということもあり、ちゃんと「おはなし」がついてくる。それでわかりやすくなっている分、ところどころの「投げっぱなしイメージ」が小骨のようにひっかかるのだな。昔のように「おはなし」が無ければ適当に解釈してそれで良しとするんだけど、なまじ「おはなし」があるもんだから「投げっぱなしイメージ」が「おはなし」とどう関わるのかが気になって、わからないのは拒否されているからだと僻んでしまうたわけだ。これが「閉じている」という印象につながったのだろう。なんだ、自分の理解力不足を相手のせいにしているだけだったのか。その上、読み返してみたら「拒否された(=読めなかった)」と感じたのは「La Pain et le chat」だけだったし。「近作は」も言い過ぎ。っつーわけで、書き飛ばした感想だったかと反省する次第。
少女と青年と猫とパンの物語「La Pain et le chat」でわからなかったのは、ラスト1ページ。あの地球の意味がどうしてもわからない。少女の瞳の中に入り込むシーンと呼応していて、直前、街の遠景からの流れなんだろうけど、それが何を意味しているのかが、さっぱり。わかった? > 田中
はっ!これが「無理に読み解こうとしている」なのか。
しかし。田中はそんなにちゃんとまんがを読んでいるのだから、サイトの更新もして欲しいものである。
いまさっき、ジム・クレイスの『食糧棚』を『食料棚』と誤記していたことに気づいた。慌ててすべて修正したので、証拠は隠滅できているはず。たぶん。
忘れてた。グフとギャン。良すぎて何もいえない。さすがにこれを見るために幕張まで行く気力は無いんだけどさ。
間抜けな話。今、『巡洋戦艦〈ナイキ〉出撃!』を読んでいるのだが。これを読むまで「ナイキ」が「ニケ」(ギリシア神話の勝利の女神、またはストロハイム(S)の使う戦闘ロボット)だと気づいてなかった。そうだったのか。
そういえば。身体能力も、趣味の世間体の良さも、造型も僕よりは遥かにマシな君が、こんな泣き言に共感を覚えてちゃあ、条件の遥かに劣る者としてはどうしたらいいのか。> 田中
いつのまにか「はねむす」が8話になっていた。
徹頭徹尾、とりとめのない一日と成り果てたので、ついでにSFMの感想も。
- ハリスン「剣戟の響きも」
- 兵士の話。出来云々以前の問題として興味が持てない。
- レナルズ「スパイリーと漂流塊の女王」
- 奇矯なイメージと冷酷な展開は悪くないが、それ以上ではない。
- エフィンジャー「同時多発世界最終戦争」
- 見飽きたネタを極限まで進めたもの。ラストの展開が納得いかずカタルシスを得られなかった。
- 林譲治「私はいつも私」
- 自意識とは何か、理解できるとは何か。テーマがまだテーマのまま。
- 高野史緒「S.P.Q.R.」
- ローマの話。前篇のネタが世界観を壊しかけている。外伝か、単発作品でやった方が良かったのでは。
- 田中啓文・藤原ヨウコウ「立便図」
- 間が良かった。「くだらない」ことの効用を見せてくれる。
- 谷甲州「パンドラ」(第20回)
- 次の展開までは態度保留。
特集は、なあ。嘘でもハッタリでもいいから、エッセイ、評論、小説の全体を通したストーリー(=特集解説)が欲しいところである。
久しぶりに009を見る。地下帝国ヨミ篇の2回目だか、3回目だか。さすがは名エピソードには事欠かない「ヨミ篇」。多少間が悪くても、面白く観ていられる。ぶっこわすことなく、004の心眼撃ちにつなげてくれればとりあえずは満足だ。しかし、ここまで来て「ヨミ篇」とは。確か、「神々との闘い」篇まで行くはずなのに。ひょっとして6クールとか?
RinRin王国内、「放課後の一年戦争」詳報(違)。体操服の首のところから顔だけ出して(いわゆるジャミラのポーズ)、「ズゴックや」というのはどうか。
昨日のサテンに寄ってみた。ちゃんと昨日の眼鏡さんがいたのは嬉しいことである。ただ、通うには大きな難点があることが判明。モーニングにも、ランチにもついて来るサラダがどうにも口に合わないのだった。あ、お茶の時間にケーキを食いに行けばいいのか。
あ、茶巾蒸し(あるいは火星人刑事)のポーズで「ビグ・ザムや」というのは……。< まだひっぱるか
- 8月26日
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茶巾蒸しって今のスカート丈だとできないよなあ。
/.jでは匿名のことをAC(Anonymous Coward)と言っている。何らかの理由があって普段記名(固定ハンドル)の人物が匿名で書く場合は「〜なのでAC」と書く習慣がある。ところが、最近は特に理由がない場合でもACで書く際に「交流なのでAC」などと書くネタがはやっているらしい。以上を踏まえて。不覚にも笑っちゃったよ。
別件をgoogleで調査中見つけた2ch SF板年齢調査スレッド。8月25日現在で、平均は29.75歳。おお、僕は誤差0.1年以内だ。2ちゃんねらーじゃないけど。
29歳後半ということは72年生まれ。52年、62年につづく異常年そのものだ。10n+2年にSFファンが多いという伝説は本当だったのか。って、第二次ベビーブーマーは団塊の世代よりネット人口が多いというだけの話だよな、多分。
っつーかこれだと1年単位の精度ないし。
縁あって、ソニン「カレーライスの女」のPVを観る。あ、なんかいいかも。そこはかとなく安っぽい画と、捨てられた女を歌う演歌と聞きまごう歌詞に、今のソニンの置かれた位置が重なって、なんともいえない味をかもし出している。しかも、裸エプロンが似合ってたりするし。なんて不幸が絵になるんだ。
4ヶ月だか、5ヶ月だか、自棄酒と称して晩酌付きの外食を続けていたら、食費がえらいことになってきたので、リハビリ自炊中。なんで気がつくと食材がベーコンとグリーンアスパラと卵だけになっているのだろう。< それしか買わないからだ
とつぜんですが。『90年代SF傑作選』考課表の現在状況。前回に加え、とりこさんの票を集計。
- イーガン「ルミナス」 2.250
- ウィリアムズ「バーナス鉱山全景図」 1.917
- リード「棺」 1.833
- マクラウド「わが家のサッカーボール」 1.667
- チャン「理解」 1.583
- ガードナー「人間の血液に蠢く蛇」 1.500
- ビッスン「マックたち」 1.364
- マクドナルド「フローティング・ドックズ」 1.167
- レナルズ「エウロパのスパイ」 0.833
- バクスター「コロンビヤード」 0.636
平均点のベスト10でこんな感じ(-3〜+3、参加人数12人)。イーガン「ルミナス」の無敵っぷりが目立つ中、健闘を見せるのが同じオーストラリアのショーン・ウィリアムズ。やはり「変な話」は強いらしい、って母集団が偏ってますか?
グレッグ・イーガン考課表はこんな感じ。こちらは大久保さんの票を集計。
- 「ルミナス」 2.400
- 「ワンの絨毯」 2.286
- 「ぼくになることを」 1.917
- 「しあわせの理由」 1.917
- 「貸金庫」 1.750
- 「放浪者の軌道」 1.583
- 「宇宙消失」 1.500
- 「順列都市」 1.400
- 「闇の中へ」 1.375
- 「誘拐」 1.333
- 「無限の暗殺者」 1.333
- 「繭」 1.250
- 「ミトコンドリア・イヴ」 1.250
- 「祈りの海」 1.250
- 「エキストラ」 1.143
- 「キューティ」 1.000
- 「イェユーカ」 0.917
- 「百光年ダイアリー」 0.833
- 「真心」 0.800
- 「チェルノブイリの聖母」 0.625
- 「ボーダー・ガード」 0.625
- 「愛撫」 0.333
- 「血をわけた姉妹」 0.143
- 「チャルマーの岩」 -0.200
こちらも平均点順(-3〜+3、参加人数12人)。「ルミナス」は最強短篇の名をほしいままにしてますね。2位の「ワンの絨毯」も高得点だけど、これはひょっとしたらトラップかも。割と早いうちにSFMに載ったっきりなんで、採点しているのはイーガンマニアに偏ってる気が。下位は意外と低いところまであり。「チャルマーの岩」がずたぼろなのは納得として、「血をわけた姉妹」が意外と低いか。いや、僕の採点もそんなものなんだけど。
- 8月27日
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発作的に掲示板を借りてみた。気が向くようなら使ってみていただけると幸い。特に突っ込み歓迎。
常磐線でTBSラジオの吊広告を見る。小池栄子がTBSラジオのロゴ入りユニフォームを着ていたのだが。これがどうみてもオレンジと黒の読売の配色なのだった。なぜ白地に青のストライプにしない!グループ企業だろうが!(協賛の始球式はさすがにベイスターズのユニフォームでやるようだ)
adramineさんのサイト内名古屋弁リスト。「(鍵を)かる」には違和感が。少なくとも僕の行動範囲内(中川を中心に、港、瑞穂、東、千種)では音便化した「(鍵を)かう」を使っていたはず。なお、ご多分に漏れず「(鍵を)かう」は標準語だと思ってました。
ちなみに。僕がローカル語と知って驚いたのは「ざら板」と「B紙」。後者に他の表現があると知ったときは宇宙が崩壊したようなショックを受けましたね。思えば、あれが最初にセンス・オブ・ワンダーを体験した瞬間……。< うそをつくな
- 8月28日
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adramineさんのサイトの名古屋弁話のつづき。おっしゃるとおり名古屋弁も地域、世代、階層、性別などで違いがあるので、「(鍵を)かる」のところもあるのでしょう。可能ならどの辺なのかが知りたいところ。東海市出身の先輩に聞いてみたら「「鍵をかった」は分かるけど終止形は使わない」と言われてしまって、南東方面がどうかはわからずじまい。
MHK経由で三河弁講座。さらに遠州弁講座と岐阜弁講座。これらと名古屋弁を比較すると遠江、三河、尾張、美濃がある「まとまり」であることが伺える。どこでも「(鍵を)かう/かる」と言うんだよね。
さらに「(鍵を)かう/かる」は信州弁でも使うようだ。これはもう、準共通語と考えるべきだろう。通じないのは、そいつが田舎者だからだ。長野・静岡西部・岐阜南部・愛知という広い範囲で通じる言葉を……、狭いな。
それはそれとして。各地域の方言サイトを見ていくと、駿河と遠江の差はかなり大きいようだ。また、実体験からいうと尾張と伊勢でも劇的に違う。駿河と遠江の間には「越すに越されぬ」大井川が、尾張と伊勢の間には木曽三川が流れている。川は言葉を分断するのだなあ。
と言ってしまうと、木曽川を挟む尾張と美濃の言葉が似ている理由がわからなくなるんだが。
- 8月29日
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ごまかしてみました。
現代教養文庫(黙祷)の松田治『ローマ神話の発生』を読む。ユピテルとかマルスとかファウヌスとかの話か、というとそうではなく、副題(「ロムルスとレムスの物語」)のとおりローマの建国神話を扱ったもの。考古学的事実と歴史的事実と神話研究から伝説の原型を探る慎重かつ確固とした態度は非常に安心できる。全般に安定した出来だが、歴史に傾きすぎる後半よりは、神話を伺う前半の方が面白いか。特に、双子を育てた牝狼とローマ神話本来の最高神マルスの関係を推察する第3章は抜群の面白さ。入手するなら最後のチャンスかもしれないんで、急いでお薦め。
- 8月30日
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『ミニパト』DVDを観る。とりあえず本編のみ。劇場で観たのは第3話「特車2課の秘密!」のみ。1,2話は初見だったのだが意外と面白かった。延々と語られる銃器及びアニメロボットに関する薀蓄そのものについては「ふーん」以上の感想はないが、それを無理やり映像にしているのはさすが。演出技法としては「うる星やつら」で用いたものの焼き直しという気もするが(特に2話はメガネの語りなのでその印象が強い)、画面の楽しさがそれを補っている。定価だけの価値があるかと問われると悩むが、時間だけの価値はある。
話が一番面白かったのは3話。が、これは画の面白さに欠ける。画の面白さでは2話と1話が甲乙つけがたい。強いて優劣をつけるなら折鶴変形の2話のほうか。全体的な面白さでは……3話かな。語りが榊原良子だし。
しかし大林隆之介は本当に後藤の演技を忘れてないか?
おっと。3話冒頭のP1、P2ファンに対するサービスに改めて感心したことも忘れないうちに記しておこう。
社会面から。スーツで出勤の泥棒。「初めての彼女で、ふられるのが怖かった」(29歳)というのはあまりにも身につまされてあれです。
#記事本文は、「スーツで泥棒」したわけではないようにも読めるが。本当に着替えなかったのか?
- 8月31日
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S-Fマガジン考課表2002年9月号公開。今号(および前号)掲載の「S.P.Q.R」は連作第5話なので、それ以前を読んでいるかどうかも調査した。向井さんの集計によると既読/未読の別は平均値には影響していないようだ。それ以前のところで評価が割れそうな作品だから、そういうものかも。ハリスンは評価が見事に対称。15人中3人しか0をつけていないのに、平均点が0になるというのは並の技では。「その目的のものとしてはよく書けている」というタイプの作品なんで、それ(ハードなSF軍隊物)を必要とするかどうかで評価が別れているように思うのだが、どうか。
まんがを多めに。とり・みき『ラスト・ブックマン』(早川書房)は傑作『DAI-HONYA』の続篇。今度は荒野の小書店を守るため書店管理官・紙魚図が立ち上がる。ページあたりギャグ数が減少しているためか前作の痛快さはない。とりファンや前作を楽しんだ人にはお薦めはするが、平均以上を期待するのは止めた方がいいという忠告つきだな。
岡崎二郎『アフター0』3、4巻(小学館ビッグコミックス)。ほぼ全篇「大いなる眠り子」篇。まとめて読むとちょいとくどい。変にテーマ毎に編集せず、発表順に並んでいた方が、相乗効果で味にえぐみが出ることを回避できて良かったのでは。
島本和彦『吼えよペン』4巻(小学館サンデーGXコミックス)。いまさら。ラジオのパーソナリティの罠に嵌る回がいい感じ。
伊藤明弘『ジオブリーダーズ』8巻(少年画報社ヤングキングコミックス)。紅の流れ星がおっぴろげて闘う「ダイナマイトが百五拾屯」篇。好きなことを好きなようにやってる楽しさに満ち溢れているが、当然本編は何も進まない。もちろん、楽しいんだから全面的に良し。
夕方からユタアンサンブル東例会見物。詳細は向井日記8/31参照。ここでいう一次会では、アンサンブル参加者が東さんだけ、例会の常連は山岸さんだけという何の例会だか分からない空間になっていた。堺さんと僕が周辺のゴシップを話してるんじゃあ、ユタと変わりませんがな。
向井くん言うところの2次会では座席配置の問題からか話題がまっぷたつに。向井くんが書いているのは面子が海外SF系に偏った右半分の話題ですね。左半分は彼言う所の「とあるパーティー」の話題が多かったようだけど詳細不明。そこにいた人から出るかも。出ないかも。「SFの三大テーマ」というのは、「SFの核には「三大テーマ」の追求というのがあるが、ジャンルフィクションである以上、逃避小説の側面も当然ある。それもまたSFの重要な側面なのだ」というような文脈で出てきたもの。詳しいことは仕事が煮詰まったときに当人のページに発表されるんじゃないかと。しませんか?