M型ライカについて研究



Leicaへの道 オールドレンズの研究ページへ

本ページは、下記文献を参考に作成しています

「M型ライカ&レンズガイド」世界文化社
「使うM型ライカ」双葉社


Mマウントの”M” ドイツ語の距離計連動カメラ(Messucher Kamera)の略語
Lマウントの”L” ライカの略語

< M 6 > 1986年-1999年

ライカ史上屈指の長寿ボディ

正確な露出計を搭載しており、視野全体の平均値ではなく、シャッター幕に設けられた
1点だけを測光するスポット方式。TTL測光、ストロボX接点。


<ファインダー>

標準倍率:0.72倍
28mm/90mm
35mm/135mm
50mm/75mm

0.85倍率のモデルは、明るい開放値での微妙なピント合わせに最適だが、
28mmのフレーム枠は用意されていない。


<バリエーション>

ウェッツラーモデル 1984年から1986年までの初期モデル
トップカバー上面にウェッツラーのスタンピングがある。
赤丸エンブレムはライツ(Leitz)
パンダモデル ポイントとなるパーツの色変えモデル
M6J 初代M型ボディ(M3)発売40周年記念としてM3用の純正部品を数多く
盛り込んで作られたアニバーサリーモデル。
細部にまで神経を使った部品構成が魅力のモデル。
M6TTL TTLストロボ同調回路が組み込まれ、確実なストロボ撮影が可能。
デイライトシンクロも可能になった。
測光
通常:スポット測光
ストロボ使用時:中央重点平均測光

インジケーターランプが左右2点からセンターポジション付きの3点式になった。
外見では、M6に比べ高さが2.5mm高くなっている。
M6 0.85 0.85倍のファインダーを持つモデル

28mmのブライトフレームは省かれたが、望遠レンズのピント精度は高い。
M6TTL 0.85 M6TTLの0.85倍ファインダータイプ
M6チタン チタンモデル
M6TTL 0.58 広角レンズ用低倍率マイナーチェンジモデル

28mm・35mmをメインとする人向き。
50mmのフレームは0.85モデルの75mmフレームとほぼ同じ。

< M 7 > 2002年- 価格がちょっと お高い 39万5000円だとー?!。。

基本的にはM6TTLのボディと同じで、そのスペースの中に新しい機能が詰め込まれている。
特徴
・AE機能
・独立したメーンスイッチ
・電子制御式布幕横走りシャッター
・露出補正機能
・DXコード自動読み取り機能


私見:速写性や設定の手間を省くためにM6TTLからM7に買い換えたいとは思わない。自分で選択する楽しさが、マニュアルカメラであると思う。値段も高いし・・


<現行 Mマウントレンズ>  それにしても、お値段が高けーーーー


基本となる50mm

ELMAR-M 50mm F2.8
エルマー
沈胴エルマー:ライカ史上に燦然と輝く銘レンズ
1995年に限定モデルM6J用として復活し、現在でも入手可能。
やや斜光を受けやすい。

ブラック:125.000円 シルバー:140.000円
SUMMICRON-M 50mm F2
ズミクロン
現代のM型レンズを代表する高解像度レンズ。
絞り開放での腰の柔らかさは絶品。

ブラック:140.000円 シルバー:144.000円
中古相場:4〜10万円程度
所有
SUMMILUX-M 50mm F1.4
ズミルックス
内部反射を抑えた逆光に強いレンズ。
1本でいろいろな表現が可能な万能レンズ。

ブラック:256.000円 シルバー:264.000円 チタン:280.000円
中古相場:13〜25万円
NOCTILUX-M 50mm F1
ノクティルックス
世界屈指の明るさを誇る、夜間撮影も可能な究極の標準
相当使いこなしの難しいレンズ

ブラック:383.000円
中古相場:15〜25万円


広角レンズ:レンジファインダーはやっぱり広角でしょう

ELMARIT-M 21mm F2.8 ASPH
エルマリート ASPH=アスフェリカル
スーパーアンギュロンに代わり1980年に登場
非球面レンズ

ブラック:303.000円 シルバー:328.000円 ビューファインダー:41.000円
ELMARIT-M 24mm F2.8 ASPH
エルマリート ASPH=アスフェリカル
1996年に登場、ピントの線は細く開放からコントラストが高いレンズ。
ASPH=非球面レンズ
初めて登場したのは1974年、M用レンズの登場は1996年。

ブラック:272.000円 シルバー:292.000円 ビューファインダー:39.000円
ELMARIT-M 28mm F2.8 
エルマリート 
昔ながらの球面レンズを使用した最後のライカ製広角レンズ。

ブラック:248.000円 
SUMMICRON-M 35mm F2 ASPH
ズミクロン
広角35mmを代表する定番レンズ。
現行レンズのシャープネスさは定評があるが、初期モデルの味わいは
ライカらしい「絵」を作ることが出来る。(ASPHでは無いモデル)

ブラック:216.000円 シルバー:224.000円
SUMMILUX-M 35mm F1.4 ASPH
ズミルックス
開放でも輪郭のしっかりした立体感のある描写をする。

ブラック:338.000円 シルバー:343.000円 チタン:360.000円


OLD レンズについては、こちら 


<歴代M型ヒストリー>

1954年、M3の誕生とともにM型ライカの神話は始まった。

広角ファインダーを装備したM2

巻き戻し機構などを改良したM4

露出計を内蔵したM5

そして現在のM6


●M型ライカの内蔵ブライトフレーム/標準倍率についてのまとめ
ファインダー倍率 有効基線長 28mm 35mm 40mm 50mm 75mm 90mm 135mm
M3 0.91 62.3mm
MP
M2 0.72 51.4mm
M1
MD
M4 0.72 49.3mm
所有
MDa
M5 0.72 48.6mm
CL 0.6 18.9mm
MD−2
M4−2 0.72
M4−P 0.72 49.3mm
M6 0.72 49.86mm
M6−J 0.85 49.86mm
M6 0.85 0.85 58.86mm
M6 TTL 0.72 49.86mm
今のところ◎
M6 TTL 0.85 0.85 58.86mm
M6 TTL 0.58 0.58 40.17mm
M7 0.72 49.9mm
AE
M7 0.85 58.9mm
AE
M7 0.58 40.2mm
AE



< M 3 > 1954年-1968年

多くのライカファンから「M型ライカの最高峰」という評価を得ている

M型全てのファインダーの中でもっともコストがかかっており
今このM3ファインダーを製造すれば、約60万円程度の金額に
なるのではないか、と評するカメラ技術者もいる

中古相場:15〜40万円


<ファインダー>標準倍率:0.91倍

50mm/90mm/135mm

50mmは常にファインダー内に浮かび、装着したレンズの画角に自動的に切り替わる仕組み

巻き上げはレバー式で、初期モデルは2回巻き上げ式。その後1回巻き上げに変更されている。


< M 2 > 1957年-1970年


広角系ライカと呼ばれた35mmブライトフレーム内蔵カメラ

高価だったM3の普及版。変更されたのはフィルムカウンターとファインダー

ピント範囲確認ノッチが採用され、50mmレンズ装着時にファインダー
上で絞り値F5.6とF16の被写界深度が確認できる

中古相場:10〜25万円


<ファインダー>標準倍率:0.72倍

35mm/50mm/90mm


< M 4 > 1967年-1975年

現行モデルの元となる機構が採用された改良モデル

トップカバーがなで肩のデザインに変更され、フィルム巻き戻しクランク
が斜めにセットされた。大幅な効率アップにつながった。

スプールをボディから取り出すことなくセットできるラピッドローディング方式に変更

セルフタイマーとブライトフレーム切り替えセレクターレバーは
中央部分が黒く四角いタイプに変更になった。

中古相場:18〜25万円  ●今のところM4が欲しいかな

<ファインダー>標準倍率:0.72倍

35mm/50mm/90mm/135mm


< M 5 > 1971年-1975年

露出計を装備した重量バランスの良い個性派(TTL連動中央重点測光)

ファインダー枠の下にシャッタースピードと絞りを表す指針があり
2つの指針が重なれば適正露出になる追針式の露出計。


中古相場:18〜30万円 人気上昇ぎみ

<ファインダー>標準倍率:0.72倍

35mm/50mm/90mm/135mm


< M 4−2 > 1978年-1980年


M4の細部をより現代的に改良したカナダ生産モデル・カジュアルライカ

経営問題等をかかえ、苦難の時代に生まれたM型ライカ

X,M接点に加え、アクセサリーシューにストロボ接点も追加。
シンクロコードなしでの同調撮影が可能になった。

中古相場:15〜20万円

<ファインダー>標準倍率:0.72倍

35mm/50mm/90mm/135mm


< M 4−P > 1981年-1987年

より多くのブライトフレームを装備した実用機

製造はM4−2と同じカナダのライツ

中古相場:14〜20万円


<ファインダー>標準倍率:0.72倍

28mm/35mm/50mm/75mm/90mm/135mm





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HEXAR RFについて

AE機能の付いた、まるでライカM7といえるカメラではないでしょうか。「2000年時点」
2002年、M7登場。HEXARとM7の住み分けやいかに。。



<ファインダー>
素早いピント合わせが可能な二重合致式の距離計を採用。基線長は69.2mmを確保しています(有効基線長は41.5mm)。一般に、距離計の精度は基線長によって決まり、基線が長いほど合焦精度は高くなりますが、HEXAR RFは、この工学理論を踏まえ、内部メカニズムの適切な配置により、極めて長い基線長の獲得に成功しました。また、レンジファインダーは、装着レンズの焦点距離で有効基線長が決まる一眼レフカメラと違い、レンズを交換しても有効基線長が変化しないため、常に精密で安定したフォーカシングが得られます。特に135mm以下の焦点距離のレンズにおいて、HEXAR RFは一眼レフカメラに比べてピント合わせが有利です(当社比)。

<シャッター>
「最高速1/4000秒」の高速シャッターは、開放性能の優れたM-HEXANONレンズを常時使うために。もちろん、動きの速い被写体にも対応できます。 シャッターユニットには、専用に開発された縦走行フォーカルプレンシャッターを採用。極めて高い精度が要求される駆動系の各部には、耐久性が保証された強靱な素地を投入。例えばシャッターブレードには、遮光性に優れ、薄型で高強度のカーボン&ジュラルミンを採用。数万回に及ぶシャッター開閉を行ってもガタが発生しない高耐久性を保持しています。 高精度な電子制御技術を駆使することで、高速シャッター時でも確かな平面性で開閉し、苛酷な条件下や長期間の使用にも、非常に安定した平面性で精密なシャッター幕走行を行います。 また、高速シャッターの達成を補完するために、ほぼリアルタイムといえる、レリーズタイムラグ90ミリセカンドを実現。さらに、複雑なAFレンズ駆動の媒介がないマニュアルフォーカスの利点から、タイムラグのない快適なシャッターレリーズが楽しめます。

<露出制御>
レンズ側シャッター幕面には、コニカが独自に開発した特殊な測光用塗料がペイントされ、レンズマウント部後方には、高精度のPSDが設置されています。 シャッター幕面とフィルムは、ほぼ同位置にあるため、レンズを通過した光(TTL)をダイレクトに測光する、「TTL実絞り測光」方式です。 PSDは、ダイナミックレンジが広く受光特性に優れたシリコン・フォトダイオードを採用し、画面の中央部を重点的に測光。+1.0Ev〜+18.0Ev(ISO100、F2時)の測光範囲をカバーしています。 また、「AEロック機構」を搭載しているので、被写体の任意の部分で測光した露出値のまま、構図変更が自在に行えます。操作方法も、シャッタースピードダイヤルをAELにセット、後は最も一般的なシャッターボタン半押しで、露出が記憶されます。 もちろん、「露出補正機能」も使いやすく、撮影意図や状況に合わせ、±2.0Evの範囲で、1/3段ごとの露出補正が可能。同じ構図でも多段階露出で撮影できる上、画調をハイキーやローキーにコントロールすることができます。

<ドライブシステム>
フィルム給送の自動化は、単に便利であることが目的ではなく、シャッターチャンスのために搭載されています。 迅速で確実なフィルム装填のための「オートローディング」機構。フィルムの巻き上げ時にファインダーから眼が離れない「オートワインディング」機構。しかも、動いている被写体の一瞬を捉えるために高速連続撮影を実現。最後のコマが終わると「オートリワインディング」機能が作動しますが、ボタンによる途中巻戻しも可能で、巻戻し音が気になる場所においてもメインスイッチOFFで巻戻しを停止します。 いずれの動作も、超小型・高性能モーターユニットの搭載により実現したもので、ハイレベルな静粛性を獲得。レリーズと巻上げ音量は約59dB以下と、大幅な低減に成功し、撮影時の快適性を向上させています。 モードは「シングル(S)と「コンティニュアス(C)を装備。Cモードでは、最高秒間約2.5コマの連続撮影が可能です。

<ボディ>
さまざまな使用条件において常に最大限の性能を発揮し、それを永年にわたり維持していくためのボディには、堅牢な含銅シルミン系アルミダイキャストを採用。より平滑なフィルム送りを要求されるフィルムガイドレールをはじめ、カメラの性能を決める細部の加工も、高精度な技術によって仕上げられています。さらに、高温・高圧蒸気によるアニーリング処理を施すことで、材質の内部応力を徹底除去し、より一層の剛性強化を実現。長期使用によるボディの歪みやねじれの発生を防止しています。 そして、ボディを包むシェルには、強度、軽さ、耐衝撃性、耐腐食性など、あらゆる面に優れ、外装素材としての理想的な特徴を持った純チタン材を使用。カメラ内部に組み込まれた超精密機構を、衝撃や腐蝕などからしっかりと保護しています。さらにチタンカバーには、被写体への写り込みを抑えるために、ブラックの半光沢塗料を使い、塗装と焼き付け乾燥を実施。高級感を演出するとともに、耐キズ性を高めています。

<レンズ>
M-HEXANON交換レンズは、シリーズ全てに全面マルチコーティングを施し、開放値からフレアー、ゴーストを抑え、高いコントラストを確保しています。 各レンズとも、球面収差をアンダーコレクションタイプとし、非点収差の同心像面(t)と、放射像面(s)とを極力揃えることで開放時でのフレアーの発生を抑え、二線ボケのない自然で柔らかいボケを確保。撮影意図を活かした描写を開放から使用できます。 また、ミラーハウスの制約を受ける一眼レフ用の交換レンズと違い、フランジバックが短いために、各収差補正が無理なく良好に抑えられ、もちろん、単焦点レンズの強みを活かして、ディストーションも丁寧に抑えられています。