1998年5月、新宿コニカプラザでカイトフォト展’98が開催されました。
カイトフォト、といった変わった方法で撮る私たちですが、立派な(?)写真家なのです。カイトフォト展は数少ない作品発表の機会、この日は私たちの晴れ舞台なのです。

tennji-1.jpg (15995 バイト) tennji-2.jpg (17195 バイト)

カイトフォト展の会期は5月12〜19日。すぐにでも飛んで行きたいところですが、金沢に住む私にはそうも行きません。会場へ行けたのは15日(金)の15:30頃からです。このときから翌日いっぱい、ほとんど会場内にいました。平日の、まだ早い時間ですから、ひょっとしたらお客さんはいないのでは? なんて思っていたのですが、意外な多さ、でした。まずはJKPA会員を探して挨拶、"STAFF"の札をうけとりました。この瞬間から出展者なのですから、やはり緊張します。なにしろ、自分の写真を写真展に出すなんて初めてですし、写真展で案内するのも初めてです。それに、熱心に質問する方もいる、なんて聞いてましたから。本当は出展されている写真を一通りゆっくりと見たいところですが、お客さんが多いのでこれは後回し。それでも、自分の写真だけは確かめておきました。
”さてどこにいればよい?” 写真展ですから、お客さんのじゃまになってはいけないし、かといって隅っこに引っ込んでいるのもどうかな? なんて思いながら行ったり来たり。そのうち、会場入り口の柱の近くがよさそう、と何となくわかってきました。ここには、カイトフォト中の写真があります。撮影者に凧、カメラまで1枚に写っているのでとても説明しやすですし、すぐ近くにはラークアイや凧、凧の紹介の写真なども揃っています。それに、写真を一回りしてお客さんも質問がたまっているのはこの頃になるようですから。

”シャッターはどうやって切るのですか?” やはりこれが一番多い質問でした。今の世の中、リモコンがあふれているから、その延長で、なんて思うのは技術者の発想でしかないようです。インターバルタイマやラジコンなど、と説明すると”なるほど”と納得してもらえますが、ここはお客さんによって言葉を選ばないといけません。でも、”ラジコン”なんて一言で納得してくれる人も少なくないのですが、写真家の方々は相当つっこんだ質問をする人が少なくありませんでした。なんだか、自分でも写してみたいような感じですね。
他には凧に関しての質問も結構ありました。凧というと、子供の時からの発想でしょうか、”揚がらない””すぐ落ちる”なんて思い出のある方が多いようです。でも、構造や素材などが違っていて非常に安定している凧、など説明すると納得してもらえます。でも、”カメラを何台も壊している”と思っている人が多いようですね。でも、海に落として壊した人はいるけど、落下が原因で壊れたカメラはほとんどないのです。”私は1台も壊していません”これは堂々といえます。(いつまで続くかは別として) 以外に思われるかもしれませんが、そうしょっちゅう落ちているようでは危なくて撮影できませんし、第一お金が続きません。

”私でも写せるか?”この質問も少なくありませんでした。ちょっと大きな既製の凧とコンパクトカメラ、簡単なレリーズの装置があれば、空中写真としては一番簡単であることを説明します。こんなとき、カイトフォトは誰もが持つ、”空を飛ぶ夢”を現実にしてくれる一番の近道であることを実感します。