道教と仙学 第4章

 

 

第4章 内丹仙学

 

 

 内丹仙学は中華民族の伝統文化の「貴重な宝」であると言える。それは道家と道教文化の宇宙論、人生哲学、修持経験を総合した理論体系 と行為様式であり、人体の潜在能力を開発するための手順である。内丹仙学の特色は、道教哲学の宇宙論と人体生成論、天人感応の原理や陰陽 五行説を柱とし、中国伝統医学の気血・経絡・穴位・臓腑の学説を基礎とし、人体の精・炁・神を修練の対象とし、太極・陰陽・三才・四象・ 五行・六位・七政・八卦・九宮・十干・十二支・二十四気を符号として修練の過程を描写していることである。その初歩の実践では、三丹田を 意守し、任脈と督脈の2つの経路を通すことによって人体の調和を追及する。それは仙人の境地に入るために奮闘し、人間と宇宙の本性を一つ にして道と一体化することを最高目的としている。中国の古代の学者は数千年の間修行を重ね、儒家・道家・仏教・医学などから伝統文化の エッセンスを取り入れ、自己の信仰・道徳・哲理・方術を総合して、人体の秘密を探索してきた。そして、彼らは体験の結果を千余りの内丹経 典に記録し、一字一字に智慧の光が見え隠れする貴重な文化遺産を我々に残したのである。しかし、内丹仙学は術によって道を体得する文化体 系であり、古い丹経には隠語が多用されていてる。内丹の修練法の鍵となる法訣は、師弟の間で口頭で伝えられる秘伝である。丹経の解釈に対 しても様々な解釈がなされることがよくあるが、法訣は一筋の聖脈によって、糸のように絶えることなく伝えられてきた。しかし今日では、中 国国内の学術界では内丹仙学をかなりむかしに絶えてしまったと考えられ、この道に精通した学者も極めて少ない。現在、世界は科学と文明の 時代に向かっている。全人類の共同の財産として、世界の平和と発展に貢献するために、現代科学の手段を用いて内丹仙学の整理と研究を進 め、それを覆う神秘のベールを取り去るべきである。

 

 

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第4章  内丹仙学

1、内丹仙学の源流
2、内丹の修練法の原理と効用
3、各派の丹法の要訣
4、付録:清静派の内丹修練の手順
5、女子の内丹修練法

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