北陸東海私鉄探訪 part-1

小つばめの山越え


金沢 8:06-(4010M:サンダーバード10号)-8:47 福井 9:02-(725D)-10:32 九頭竜湖 11:19-(JR東海バス)-12:04 美濃白鳥
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7月21日。681・683系併結の〔サンダーバード〕で福井に着いた。JR線は高架化工事中。となりの京福電鉄ホームに車両の姿はなく、レールが錆びていた。

越美北線・通称九頭竜線はキハ120。2両の後ろ1両は越前大野止まり。

北陸本線から分岐した越前花堂で小学生がどっと乗車、車内が一段と賑やかになる。越前大野から単行。勝原からは公団線の規格となり、長いトンネルで一気に九頭竜湖へ向かう。

終点九頭竜湖では恐竜がお出迎え!? 福井は恐竜の発掘が多いということで、昨年恐竜博、今年は恐竜サミットなども開かれている(勝山町)。ときおり2頭の恐竜が動きだし咆哮する。きょうも陽射しは強い。


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JR東海バスのライトバスが、九頭竜ダムに向けて発車して行った。これから山を越えて美濃白鳥(みのしろとり)へ向かう。駅前を散策することしばし、同じバスが戻ってきた。一日1台のバスが4往復、4月から11月までの季節運行である。

このバスは以前宮崎・西米良で乗ったバスと同じタイプである。改めて車内外を眺めてみる。見た目非常に小振りであるが、扉は前後2ヶ所についている。マイクロバスのようなフロントエンジン、乗務員の扉もマイクロバス的だ。最前部には運賃箱。エンジンの出っぱりの上に一般路線バス用の機械がデンと鎮座していて、かなり威圧感がある。

座席は約20人+補助席で、見た目よりけっこう乗れる。きょうの便には約10人だった。

国道158号線を油坂峠へ向かう。油坂から有料道路が白鳥・中部縦貫道へ通じているが、バスは旧道に入った。そこからは、国道と名ばかりの急勾配・急カーブが続く隘路である。ぐんぐん登っていき、短めのトンネルを抜けると岐阜県。目の前に白鳥の町が一瞬開ける。

油坂道路と何度も交差しつつ一気に駆けおりていく。国道はループ橋で白鳥の町へ降りていくが、バスはその手前で旧道に入り、市街地へ向かった。

この路線は2002年9月末で廃止されており、代替の公共交通機関もありません。



美濃白鳥 =(タクシー)= 北濃 12:50-(14)-14:53 美濃太田 15:00-(740C)-15:10 鵜沼 新鵜沼 15:18-15:24 犬山 15:38-15:53 小牧

この時間、北濃駅に列車が停まっているはずだ。しかしそこへ向かう適当な列車もバス(JR名金線)もない。駅近くの営業所からタクシーを北濃駅へ走らせる。約2,000円を高いと見るか安いと見るか? ともかくこれで1時間を稼いだ。折返し時間待ちの車内に入れてもらい、福井で買ったカニめしをほおばった。

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長良川鉄道はその名の通り、長良川に沿って敷かれた国鉄越美南線で、1986年に第三セクターとして転換開業した。北線との間は未開業部分として前述のJRバス大野線で結ばれているわけだが、ご多分に漏れず超ローカル区間で、名金線ともども廃止を検討しているようだ。

長良川に沿って2時間の旅。川には釣りをする人、水遊びの姿があちこちで見られた。

郡上踊りで有名な郡上八幡でかなりの乗車。この列車の前は2時間あいているからしかたないか。平地に降りてきたし、ディーゼルエンジンの熱もこもるしで、冷房の効きも心なしか悪くなり、辛抱の道中。

関で運転士交替、前には名鉄電車の姿が見えた。1999年に新関〜美濃を廃止し、かわりに関駅に乗り入れたものだ。

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鵜沼・新鵜沼から名鉄線に入る。鉄道線ではめずらしい道路併用橋だった犬山橋も2000年3月に道路を分離、現在は鉄道専用橋に改築する工事を行っていて、線路は一時的に単線化されている。もっとも、以前から橋に2列車を進入させないようにしていたので、ダイヤには影響はない。

([右]は運転室後ろからの撮影)