風はるか


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海を越えて


福岡空港 14:00-(ANA489)-15:40 那覇空港 16:20=(沖縄バス)=16:35 那覇バスターミナル/旭橋 16:50-(145)-17:05 儀保 17:30-(151)-17:32 首里 17:43-(158)-18:09 赤嶺
瀬長島をかすめて那覇空港RWY36に進入するANA 767-300 (2006.12)
[Nikon D200, AF-S VR Nikkor ED 24-120mm F3.5-5.6G]

さて14:00発の那覇空港ゆきANA489便は767-300 (JA8322)、これも初搭乗だ。最近は空港まで来る鉄道も多いので、羽田はもちろん各地の空港にも足跡を記してきた。「記してきた」だけで搭乗ゲートの先には行かず、展望デッキの上で離着陸機を眺めるのがせいぜい。関西空港は南海の空港急行で来て10分後にはJR関空快速で離れたし、新千歳空港に至ってはホーム反対側の先発列車に乗りかえ引き返したほどだ。(あらかじめ断っておくが周遊きっぷのゾーン券である)

平日午後のリゾート路線、団体客がいない搭乗待合室はまったり閑散としている。機内も空席の方が多く、落ち着いていた。定刻より若干早くスポットを離れた機は14:04 RWY34から離陸し、背の低い福岡の市街地(空港付近の建物高さ制限による)を左に見てから南へ向かう。

福岡-那覇便は天草の上空を通り、枕崎〜甑島(こしきじま)列島から東シナ海へ抜けるコースを取る。左手には八代海と肥薩おれんじ鉄道の走る海岸線、その奥には九州新幹線の高架橋がところどころ見える。さらに遠く霧島、桜島そして開聞岳も霞んで見えた。だが海上に出ると雲が立ちこめてふたたび場所がわからなくなり、やがて気流が不安定と早々にベルト着用サインが出された。

曇りと案内された那覇だが時折日が差し込んでいた。まもなく12月、16時近くとなれば東京ではもう黄昏に染まり始める時間だが、緯度で9度、経度で10度の差がある沖縄の日没は17:37と1時間も遅く、また太陽の位置も明らかに高い。なにより肌に感じる気温と湿度。ここは亜熱帯の海なのだ。

羽田で預けた手荷物を受け取り、保安区域を抜けるとターミナル1Fに出る。2Fに上がれば連絡通路伝いにモノレールの那覇空港駅へ行けるのだが、私は玄関を出てバス乗り場に向かった。


那覇バスターミナルと旭橋駅

名護ゆきのバスは15分ほどで市街の中心部にほど近い那覇バスターミナルに着いた。モノレールは南側を迂回してくるので、渋滞さえなければここまでの所要時間はあまり変わらない。しかし他系統を合わせてもモノレールの方が運転間隔が短く、したがってここで降りる人は少ない、ので前乗前降のバスに乗客さっそく乗り込もうとして運転手に止められる。

バスターミナルは戦前の沖縄県営鉄道那覇駅だったところで、ほとんどの系統がここを起終点または経由としているので、路線バスが頻繁に出入りする様子が歩道橋から眺められる。渋谷駅東口の都営バスターミナルのような雰囲気を予想したが、違った。まんなかに駐車場があるからだろうか。その近くに「ゆいレール」沖縄都市モノレールの旭橋(あさひばし)駅がある。

日本最南端の鉄道は跨座式モノレールで、2両編成。駅名表示には琉球染織の地。車内では沖縄民謡など沖縄音楽がチャイムに使われ、駅間が短いから放送が休みなく続いてBGMのようだ。ゆいレールだけではない。飛行機に乗れば島唄がBGM、ホテルも同様。レンタカーでFMを地元局に合わせれば番組は……。ずっとそんなだったから、帰りの羽田ゆきで客室内にクリスマスリースの飾り付けを見て、一気に現実の暦へと引き戻されたくらいだ。

国際通り付近の終端、牧志(まきし)付近からモノレールは上りにかかる。意外にも勾配がきつい。儀保(ぎぼ)でいったん降りてみると高台の首里城とともに海まで見渡せる。城というからには高台にあるのもごく自然なのだが、那覇市内交通の問題は国際通りの渋滞だけではなかったようだ。首里の手前で左に折れ、駅の少し先でまた左側へ向かって終端となる。北部延長も将来的には考えられているとのこと。

折り返して那覇空港ゆき。18時を回り、あたりもすっかり暗くなる。那覇空港のひとつ手前、赤嶺(あかみね)に降りた。北緯26度11分36秒。最北の稚内から2,481km、日本で最も南にある鉄道の駅だ。

なおここは全線高架のモノレールなので踏切がない。したがって、日本最南端の踏切はいまでも鹿児島県指宿市山川大山、指宿枕崎線・西大山駅付近にある。



南大東島の「サトウキビ鉄道」には地形的に見て踏切は確実にあったと思われるが、遮断機や警報機は?


これで残り営業キロは2.0kmとなった。既乗キロ総計は27,249.0km (私鉄では7,413.1km)、全線比は99.992661% (99.973028%) であるが、ふたたび「時刻表2万キロ」の言を借りると、もはやそれは数字の遊びでしかない。駅南側にある交通広場に、「日本最南端の駅」と標題したモニュメントが立っていた。

赤嶺駅 [Nikon D200, AF-S VR Nikkor ED 24-120mm F3.5-5.6G]