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  今回は、6月27日に堂本あき子新知事誕生後、初めての定例議会で私が行なった一般質問についてお届けします。
一般質問は、持ち時間30分の中で選び抜いた8項目について行ないました。今、国政も大きく動いています。国会で問題となっている京都議定書を私たちの身近な問題として取り上げました。早急に発効させるよう意見書も出しました。

【1】1年に1度の一般質問

 京都会議から3年半がたちましたが、まだ、議定書が発効していません。いうまでもなく、アメリカが批准せず、この議定書から離脱しようとしているからです。私は、今回の議会にこの議定書の早期批准と発効を求める意見書を出しました。最終的には、全会一致で採択されました。
 地球温暖化防止のためには太陽光や風力など自然エネルギーに本気で取り組む必要があります。とくに、日本のようにエネルギーの80%を外国に依存している国では、その必要性が高いのです。デンマークはエネルギー自給率2%の国でしたが、第1次オイルショックのときから、エネルギーの自立を目指し、85年には脱原発を国として宣言して、自然エネルギーを推進、その結果、現在ではエネルギー輸出国となっています。風力発電の風車が並ぶ景色を写真で見られた方も多いのではないでしょうか? 
 日本では、原発が国策として掲げられていることもあり、なかなか自然エネルギー推進に力が入ってきませんでした。しかし、法律が整備され、各自治体では自然エネルギーを推進する計画を作り、風力発電などへの補助金が整備され始めました。
 千葉県はすでに、新エネルギー導入ビジョンを策定していますが、質問のヒアリングのとき、そのことを担当者が知らないということがわかりました。倉庫を探してそれを持ってきました。千葉県では、地球温暖化防止は環境部、新エネルギーは商工労働部と分かれており、連携は難しそうです。新エネルギーは町おこしや、ベンチャービジネス、雇用の可能性も持っています。もっと積極的に導入するよう求めました。

【2】精神障害者の医療、ケア、相談の体制づくりを

 社会全体が池田小学校の無差別殺傷事件に不安を感じている中、自民党ちば21の議員が「こうした事件が2度と繰り返されないように、予防拘禁、措置入院などが必要と考えるがどうか」と質問しました。私の所属する健康福祉常任委員会でも、この質問と同趣旨の意見書案が提案されました。
 この事件直後、マスコミ報道や小泉首相の発言に危機感を持って立ち上がった精神障害当事者、医療関係者などが参加しているメーリングリストを見て、医者の数が一般の病院に比べて3分の1、退院後の行き場がないため入院が30年にも及ぶなど精神医療の現状、問題点が良く分かり、精神障害者と犯罪をすぐ結びつけるマスコミ報道の問題点を感じました。
 犯罪白書によると、精神科治療を受けている人の犯罪率は一般の人の犯罪率の0.2%だということでした。私はこの意見書に対して今回の犯人と精神障害の関係は明確でないこと、今、千葉県議会がこうした意見書を提出することが、どれほど全国の精神障害者を傷つけ、精神障害者を危険視することを助長することにつながるかを考える必要があると意見を述べました。その結果、意見書は不採択になりました。
 精神障害者の十分な医療体制、退院後のケア、相談がいつでも受けられる体制作りが必要です。重大な犯罪を犯したものは、医療を前提として、裁判が受けられることが必要ではないでしょうか。恐れと隔離の繰り返しでは、ハンセン氏病と同じ過ちを繰り返すことになってしまいます。

【3】八ッ場ダムはいらない! もう増えない水需要

 私たちの飲み水は利根川と印旛沼の水です。千葉県は平成11年の国土建設省「全国総合水資源計画」に従って、人口の伸びや、工業用水の需要に応じて、必要な水を確保するため、群馬県の八ッ場ダム建設に参加しています。
 このダムは50年前に計画されたもので、50年近くが経過しています。1985年現在で2,110億円、実際の完成までには5,000億円くらいかかるとも言われています。反対運動の長期化、住民の高齢化、世代交代などにより、今年6月に「保障基準」が国土交通省と住民の間で合意されました。しかし、個別交渉はこれからでダム本体の完成には、早くて10年かかるといわれています。しかし、利根川流域の人口は2025年には、1995年の人口総数に逆戻りするといわれており、その人口の水需要は平成12年現在の事業規模で十分なのです。
 環境と財政に大きな負担を残す八ツ場ダムの水は本当に必要なのでしょうか。

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