志位「新提案」想定通り=マスコミ注目度bP・2カ月間だけ
議席躍進予想bP→「共産党アレルギー」無視→「選挙共闘」不成立
→4首長選挙の大逆風=潮目変わったか?
想定外=恐怖の鋏状二股裂阻止失敗→財政痛一段と悪化
(宮地作成)
〔目次〕
1、志位「新提案」想定通り=マスコミ注目度bP、議席躍進予想bP
1、マスコミ注目度bP−2カ月間だけ、3種類=中立・絶賛・批判
2、議席躍進予想bP
共産党のみ国政選挙3連続躍進?
2、「選挙共闘」不成立−熊本県以外なし 宮城県「政策協定」のみ
2、大逆風への潮目変転と経過・原因−7月参院選への影響度?
〔1〕、2015年9月19日、志位「新提案」=「国民連合政府」構想
廃案運動成果の独り占め陰謀作戦
〔2〕、2015年11月22日、大阪ダブル首長選挙−自民・共産癒着
廃案勢力内「裏切り者」作戦−シールズも共産癒着で自民支援
〔3〕、2016年2月22日、都道府県委員長会議−他野党との無協議
1人区共産党候補者取り下げ宣言=無条件降伏作戦
〔関連ファイル〕 健一メニューに戻る
『志位「国民連合政府」構想・「選挙共闘」宣伝→2カ月間で破綻』
1、「共産党型選挙共闘」成立見通し→民主・維新拒否で不可能
2、志位「秘密報告」=参院選1人区全32単独立候補戦略の目的
妨害分裂棘抜き取りなしには、参院選惨敗・自公過半数維持
「イデオロギーの壁」とは何か 「共産党アレルギー、ハードル」とは何か
1、志位「新提案」想定通り=マスコミ注目度bP、議席躍進予想bP
〔小目次〕
1、マスコミ注目度bP−2カ月間だけ、3種類=中立・絶賛・批判
2、議席躍進予想bP
1、マスコミ注目度bP−2カ月間だけ、3種類=中立・絶賛・批判
マスコミ注目度bPといっても、注目内容はいろいろ異なり、3種類に分かれる。
(1)、客観的中立報道−新聞社、2カ月間だけ→1月以降は、記事皆無
マスコミは、志位「新提案」の「国民連合政府」「選挙共闘」について、何度も解説をした。志位・小池・不破へのインタビューも載せた。朝日・毎日・東京は、好意的記事だった。「共産党アレルギー」「イデオロギーの壁」の存在を指摘だけした。しかし、「アレルギー」の根拠・背景に対し、突っ込んだ記事は皆無だった。
ただし、マスコミ注目度bPは、2カ月間だけで終わった。マスコミ記事は、2015年9月〜12月までで、2016年1月以降は、記事皆無になった。
(2)、賛同ブロク・HP、赤旗HP−2カ月間だけ→1月以降は、懇談記事皆無
インターネットでは、半数が、「国民連合政府」「選挙共闘」について、無条件・無批判の賛同内容である。それらは、「共産党アレルギー」「イデオロギーの壁」の存在を無視している。学者文化人や、シールズも同じである。それとも、日本共産党の党内外犯罪党史に無知なのか。
戦前戦後93年間における日本共産党史の特殊性
45年間・48%が、基本路線・党財政・幹部任命権を奪われたソ中両党隷従政党
全体として、「国民連合政府」にたいし、賛否半々である。
Google『国民連合政府ニュース』 『国民連合政府すべて』
赤旗HPは、志位「新提案」の「国民連合政府」「選挙共闘」に関する懇談記事を連日のように、掲載・大宣伝をした。しかし、その期間も、マスコミと同じく、2カ月間だけ→1月以降は、懇談記事皆無になった。
懇談記事を何回載せたのか。他野党党首との懇談を含む。ただ、共産党系団体との懇談記事を除く。
2015年9月8回→10月32回→11月8回→12月5回→2016年1月以降0回になった。
赤旗『戦争法(安保法制)』無党派学者・文化人との懇談記事
「共産党アレルギー」存在・実態に無知で、無批判・無条件絶賛者リスト数十人
(3)、批判ブロク・HP
インターネットでは、半数が、全面批判か疑問を投げかけている。なかでも、ブロク「世に倦む日々」の記事多数は、毎月のように、強烈な批判を浴びせている。一方、安倍政権打倒の構想「立憲党」の提案をしている。
世に倦む日々『悪銭身につかず - 半年弱で破綻したパクリと誤算』
「国民連合政府」』1月12日
『志位「国民連合政府」構想・「選挙共闘」宣伝→2カ月間で破綻』
2、議席躍進予想bP
マスコミの共産党議席数記事は、すべて議席増加を予想している。
2010年共産党当選・比例改選3議席→2013年選挙区3・比例5・合計8人当選=参院選11議席に躍進→2016年共産党9当選〜19議席と予想
2013年参院選と同じ政党間関係が継続していく予想に基づいている。アベノミクス批判有権者激増+受け皿政党自滅・分裂「民主党にはこりごり感の有権者さらにアップ」=批判票選択肢2つになる。(1)政治不信と棄権投票率激増+(2)共産党への軒下・投票行動瞬間のみ一時的雨宿りが再現される?という選挙情勢判断に立っている。
『2016年参院選議席予想すべて』 『2016年参院選議席予想ニュース』
【2016参院選予想】各党の議席はどうなる? - Naverまとめ
週刊文春1月7日、共産党9(選挙区3・比例6)
はるノート『週刊現代の議席予測について』12月12日、共産党19
週刊現代の議席予測(2015.12.14発表)共産党13
(表1) 2010年参院選結果→2016年改選数
|
自民 |
民主 |
みんな |
公明 |
共産 |
社民 |
たち日本 |
改革 |
国民 |
諸派 |
無所属 |
合計 |
定数 |
|
当 |
51 |
44 |
10 |
9 |
3 |
2 |
1 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
121 |
121 |
新勢力 |
84 |
106 |
11 |
19 |
6 |
4 |
3 |
2 |
3 |
1 |
1 |
2 |
242 |
242 |
公示前 |
71 |
116 |
1 |
21 |
7 |
5 |
3 |
6 |
6 |
1 |
1 |
3 |
241(欠員1) |
(表2) 2013年参院選結果→2016年非改選数
自民 |
民主 |
公明 |
みんな |
共産 |
維新 |
社民 |
生活 |
改革 |
みどり |
諸派 |
無所属 |
定数 |
|
|
新勢力 |
115 |
59 |
20 |
18 |
11 |
9 |
3 |
2 |
1 |
0 |
1 |
3 |
242 |
|
当/確 |
65 |
17 |
11 |
8 |
8 |
8 |
1 |
0 |
− |
0 |
1 |
2 |
121 |
|
選挙区 |
47 |
10 |
4 |
4 |
3 |
2 |
0 |
0 |
− |
0 |
1 |
2 |
73 |
|
比例 |
18 |
7 |
7 |
4 |
5 |
6 |
1 |
0 |
− |
0 |
0 |
− |
48 |
|
公示前 |
84 |
86 |
19 |
13 |
6 |
3 |
4 |
8 |
2 |
4 |
2 |
6 |
237(欠員5) |
共産党議席15→5→4→3→3→8
アベノミクス批判有権者激増+受け皿政党自滅・分裂=批判票選択肢2つ
(1)政治不信と棄権投票率5.31%激減+(2)共産党への軒下・一時的雨宿り
参院選13年結果 総務省-(13)候補者別得票数(選挙区) 朝日 毎日 産経
(表3) 議席・得票数・得票率と比例代表増減
年度 |
議席 |
得票数 |
得票率 |
||||||
選挙区 |
比例代表 |
選挙区 |
比例代表 |
選挙区 |
比例代表 |
||||
増減 |
増減 |
増減 |
|||||||
1998 |
7 |
8 |
875.9 |
819.5 |
15.66 |
14.60 |
|||
2001 |
1 |
4 |
-4 |
536.3 |
432.9 |
−386.6 |
9.87 |
7.91 |
−6.69 |
04 |
0 |
4 |
±0 |
552.0 |
436.3 |
+3.4 |
9.84 |
7.80 |
−0.11 |
07 |
0 |
3 |
-1 |
516.4 |
440.8 |
+4.5 |
8.70 |
7.48 |
−0.32 |
10 |
0 |
3 |
±0 |
425.6 |
356.3 |
−84.4 |
7.29 |
6.10 |
−1.38 |
13 |
3 |
5 |
+5 |
564.5 |
515.4 |
+159.0 |
10.64 |
9.68 |
+3.58 |
16 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
議席増減は、改選数=6年前比例代表当選数にたいする増減
2、「共産党アレルギー」無視・詭弁→「選挙共闘」不成立
共産党のみ国政選挙3連続躍進?
〔小目次〕
1、「アレルギー拭い去る努力」約束の具体的実行有無?→無視・三重の詭弁
1、「アレルギー拭い去る努力」約束の具体的実行有無?→無視・三重の詭弁
志位は、記者会見の度毎に、「アレルギーを拭い去る努力」を約束している。しかし、目に見えるような具体的「努力」を何一つもしていない。口先だけの空約束で、国民・有権者・他政党を騙している。
ところが、「12月27日付・しんぶん赤旗」は、→「しかし、いまは互いに-過去のいろいろな問題を乗り越え、『アレルギー』を乗り越えるべきときではないでしょうか」(日本外国特派員協会での質疑=10月17日)」との発言を再度強調した。さらに、「乗り越えるべき「共産党アレルギー」とは」として、弁明を行い、拭い去りを拒絶!した。
赤旗『「共産党アレルギー」どう考える/好き嫌い越え野党協力を』12月27日
しかも、志位は、その弁明において、意図的に、三重の詭弁を使っている。
〔詭弁1〕、「互いに過去のいろいろな問題を乗り越え、『アレルギー』を乗り越えるべきとき」とは何を指すか。「共産党アレルギー」とは、日本共産党側が行った労働運動・国民運動にたいする分裂妨害犯罪問題である。宮本・不破・志位らがその誤り・犯罪にたいし、明白で根本的な自己批判をしていない実態にたいする怒り・不信感=「アレルギー」である。
「互いの問題」でなく、「共産党側の分裂妨害犯罪だけの問題」である。相手にも責任転嫁をし、互いに乗り越えるべき共同責任を被せようとするペテンである。
〔詭弁2〕、赤旗は、「共産党アレルギー」内容として、いきなり「革命」テーマを持ち出した。「革命」問題は、「イデオロギーの壁」側のテーマであって、「共産党アレルギー」内容と異なる。それは、問題すり替えの詭弁である。そのすり替えによって、労働運動・国民運動にたいする分裂妨害犯罪問題に沈黙隠蔽した。
半日ゼネスト中止の誤りのとき、中国滞在中の宮本顕治指令?
(2)、核・原子力問題にたいする共産党3回の誤り・妨害分裂犯罪
(1)1963年→(2)1984年→(3)2011年
運動・理論面での反国民的な分裂犯罪史
〔詭弁3〕、志位は、その弁明において、綱領で決定した「日本共産党が目指す社会主義革命・共産主義革命」と、「一般的に使われる『革命』用語」とを故意に同一視させる詭弁で国民・有権者を騙している。それによって、党改革・自己刷新・自己批判皆無を正当化している。彼は、多種類のウソ・詭弁を使い分ける常習犯へと腐敗している。
3、党改革・自己刷新・自己批判皆無のまま「共産党型選挙共闘」
2、「選挙共闘」不成立−熊本県1人区以外なし 宮城県「政策協定」のみ
結果として、当然ながら、参院選32の1人区における「選挙共闘」は、熊本1人区以外で成立していない。しかも、民主・維新と連合は、「共産党アレルギー」が強く、志位「新提案」=「国民連合政府」構想・「選挙共闘」宣伝を拒否してきた。もはや、熊本県以外では不成立になった。宮城県は「政策協定」のみ=「選挙共闘」ではない。
さらに、熊本1人区においても、民主・維新と連合が選挙運動に実質的な不参加をする見込みが高い。そうなれば、熊本県「選挙共闘」も、自公統一候補者に敗北する。宜野湾・八王子・岩国の3市長選挙とも、廃案勢力は大敗した。
『2014年衆院選の比例得票率による野党4党の選挙協力の評価』
→熊本県2014年衆院選得票率、自公55.2%、野党側27.1%
八王子市長選挙(2016/01/24投票)結果 | 選挙ドットコム - ザ選挙大敗
志位は、「共産党アレルギー」を無視し続ける。「選挙共闘」不成立のまま、参院選に突入する。
ただし、志位は、2月20日、臨時幹部会を開き、「1人区候補者29人の一部取り下げ方針」を決定した。民主党公認との競合区14区に関し、協議成立を条件とする。「共産党アレルギー」抜取なしのままでは、どうなるか。
東京『参院選 共産「1人区擁立せず」 安保法廃止で競合回避』
野党間関係は、「共産党のみ1強で、他野党多弱」が続く。共産党のみ国政選挙3連続躍進?をする。
(表4) 3つの選挙における共産党1人勝ち結果
2013年〜14年の2年間のみ3回連続躍進
種類 |
議席減少中 |
→↓躍進3回のみ連続 |
2016年7月参院選 |
2013年6月都議選結果 |
26→15→13→8 1997年議席26がピーク |
→8→17 |
|
2013年7月参院選結果 |
15→5→4→3→3 青字がピーク |
→3→8 |
→3→8→躍進? |
2014年12月総選挙結果 |
24→20→9→9→9→8 青字がピーク |
→8→21 |
|
2、2013年都議選結果 3、2013年参院選結果
『2016年参院選議席予想すべて』 『2016年参院選議席予想ニュース』
【2016参院選予想】各党の議席はどうなる? - Naverまとめ2月5日
週刊文春1月7日、共産党9(選挙区3・比例6)
はるノート『週刊現代の議席予測について』12月12日、共産党19
週刊現代の議席予測(2015.12.14発表)共産党13
3、4首長選挙の大逆風=潮目変わったか?
〔小目次〕
2、大逆風への潮目変転と経過・原因−7月参院選への影響度?
1、4首長選挙−大逆風=潮目変わったか?
ただし、2015年秋から、16年2月にかけ、志位「新提案」・「国民連合政府」戦術にたいするマイナス選挙結果が出てきた。(1)15年秋、大阪ダブル選挙での自民党支援→おおさか維新敵対の共産党選挙戦術にたいする有権者の違和感・批判激増、(2)1月八王子市長選挙での共産党候補者ダブルスコア惨敗結果、(3)2月京都市長選挙での共産党候補者ダブルスコア惨敗結果である。
下記(表)の下段(前回比)とは、前回4年前選挙の得票数・得票率との増減である。4首長選挙とも、共産党にとって、大逆風・マイナス選挙結果が出てきた。これらデータを、日本共産党にたいする潮目が変わったと見るかどうかである。
(表5) 大阪ダブル選挙結果 2015年11月22日
知事選挙結果
2015年 |
2011年 |
|
||||||
候補者 |
得票数 |
得票率 |
候補者 |
得票数 |
得票率 |
|
|
|
松井・お維 |
2025387 |
64.1 |
松井・維新 |
2006195 |
54.73 |
|
|
|
栗原・自民+共産 |
1051174 |
33.3 |
倉田・自公 |
1201034 |
32.77 |
|
|
|
|
|
|
梅田・共産 |
357159 |
9.74 |
|
|
|
(前回比) |
(-507019) |
(-9.2) |
(自民+共産) |
(1558193) |
(42.51) |
|
|
|
市長選挙結果
2015年 |
2011年 |
2007年 |
||||||
候補者 |
得票数 |
得票率 |
候補者 |
得票数 |
得票率 |
候補者 |
得票数 |
得票率 |
吉村・お維 |
596045 |
56.4 |
橋下・維新 |
750813 |
58.96 |
平松・民主 |
367058 |
40.98 |
柳本・自民+共産 |
406595 |
38.5 |
平松・自民 |
522641 |
41.04 |
関・自公 |
317429 |
35.44 |
|
|
|
|
|
|
姫野・共産 |
113201 |
12.64 |
(前回比) (前々回比) |
(-116046) (-24035) |
(-2.5) (-9.58) |
|
|
|
(自民+共産) |
(430630) |
(48.08) |
『SEALDs運動の神通力が消えた大阪ダブル選挙 - 共産党の ...』
『大阪府民を愚弄した共産党の政治ビラ - BLOGOS』ポスター・ビラ
『せと弘幸BLOG『日本よ何処へ』:大阪ダブル選「SEALDs」が ...』
『大阪選挙は、橋下ポピュリズムvs共産党ホピュリズムだった: 農 ...』
『ぼやきくっくり | 共産党とSEALDsが自民党に乗っかる大阪W選 ...』
これらブロクにおける共産党の自民党当選ポスター・ビラ、共産党系団体多数による自民党当選運動写真、シールズ関西の自民党当選運動宣伝カー写真をどう考えたらいいのか。「安倍政治を許さない」コールからわずか2カ月後→「安倍・自民党を許そう! 憲法違反の安保法制を成立させた自民党候補者を当選させよう」という大逆旋回志位とは何者なのか。9月19日からわずか2カ月後に共産党と癒着・一体化し、自民党当選運動をしたSEALDs運動とは何だったか。
(表6) 八王子市長選挙結果 2016年1月24日
2016年 |
2012年 |
|
||||||
候補者 |
得票数 |
得票率 |
候補者 |
得票数 |
得票率 |
|
|
|
自公 |
93641 |
64.4 |
自公 |
74273 |
48.1 |
|
|
|
共産+他野党 |
51811 |
35.6 |
民主 |
62673 |
40.5 |
|
|
|
|
|
|
共産 |
17619 |
11.4 |
|
|
|
(前回比) |
(-28481) |
(-16.3) |
(民主+共産) |
(80292) |
(51.9) |
|
|
|
『八王子市長選の分析と解読 - 市民は五十嵐仁のメッセージに ...』
(表7) 京都市長選挙結果 2016年2月7日
2016年 |
2012年 |
2008年 |
||||||
候補者 |
得票数 |
得票率 |
候補者 |
得票数 |
得票率 |
候補者 |
得票数 |
得票率 |
自公 |
254545 |
63.8 |
自公 |
221765 |
53.8 |
自公 |
158472 |
37.2 |
共産+(他野党) |
129119 |
32.4 |
共産 |
189971 |
46.1 |
共産 |
157521 |
37.0 |
(前回比) |
(-60852) |
(-13.7) |
|
|
|
|
|
|
『京都市長選の衝撃の民意を分析する - 共産党はしばき隊と手を切れ』
これらの選挙大逆風結果をどう評価するか。有権者が共産党に抱く潮目が変わったと見るか? 共産党を一時的軒下雨宿り先と選択する有権者が激減する危険も見える。
2、大逆風への潮目変転と経過・原因−7月参院選への影響度?
大逆風とは、4首長選挙の得票数・得票率における前回比の激減結果を指す。とりわけ、得票率の激減度%は激しい。
(1)2015年11月22日大阪知事選得票率の前回比−9.2%、(2)大阪市長選得票率の前回比−2.5%、前々回比−9.58%、(3)16年1月24日八王子市長選得票率の前回比−16.3%、(4)16年2月7日京都市長選の前回比−13.7%もの連続激減になっている。
大逆風への潮目変転は、いつから始まったか。
第1は、2015年9月19日安倍・自公政権による安保法制成立日と同日に、瞬時公表された志位「新提案」=「国民連合政府」構想とその受け入れを前提とした「選挙共闘」である。
第2は、2015年11月22日大阪知事選・市長選というダブル選挙にたいし、共産党・共産党系全団体+シールズが、自民党候補当選を目標とし、共産・自民完全癒着型選挙に総決起するという驚天動地の大転換を遂行した作戦である。
潮目変転の経過と原因を時系列的に検証する。
〔小目次〕
〔1〕、2015年9月19日、志位「新提案」=「国民連合政府」構想
廃案運動成果の独り占め陰謀作戦
〔2〕、2015年11月22日、大阪ダブル首長選挙−自民・共産癒着
廃案勢力内「裏切り者」作戦−シールズも共産癒着で自民支援
〔3〕、2016年2月22日、都道府県委員長会議−他野党との
無協議のまま、1人区共産党候補者取り下げ宣言
〔1〕、2015年9月19日、志位「新提案」=「国民連合政府」構想
廃案運動成果の独り占め陰謀作戦
安倍・自公政権による安保法制成立に至る経過は、「安倍の憲法違反クーデター」と規定できる。同日に、瞬時公表された志位「新提案」=「国民連合政府」構想は、いつから、誰によって準備されていたのか。
志位は、9月19日、党本部において、4中総を開き、志位「新提案」=「国民連合政府」構想を満場一致で決定した。19日未明クーデター成立→同日4中総とは手回しが良過ぎる。
中央委員には、全国47都道府県委員会委員長全員も任命されている。成立反対・阻止を絶叫していた裏側で、未明成立を見越して、全国から招集しておかなければ、中央委員会総会を開催→決定できない。提案内容から見て、少なくとも、1週間前から準備→決定されていたと思われる。
メンバーは誰か。志位・小池・山下+不破ら4人であろう。「国民連合政府」構想に新鮮味があるか。数十年来の「民主連合政府」の「民主→国民」に変えただけである。不破「提案」=シングルイシューの「暫定民主連合政府」構想となんら変わらない。
不破哲三は、2004年『不破綱領』を決定させた。その政府構想は、「共産党主導の革命・統一戦線政府」の前段階としての「共産党主導の民主連合政府」である。それ以降、2012年まで9年間、不破・志位は、国政選挙結果・党財政・赤旗HN部数で惨敗を続けていた。その構想は、赤色廃棄物となり、お蔵入りし、誰からも見向きされなかった。
ところが、党財政・赤旗部数が激減続きにもかかわらず、2013・14年の参院選・衆院選で、有権者が一時的軒下雨宿り先と選択してくれたおかげで、議席数が想定外の大躍進をした。国政選挙面だけの大躍進で、2人は狂喜した。舞い上がった。
国会前集会において、シールズのスローガンでも舞い上がった。「民主主義とはなんだ!→これだ!」「安倍政治を許さない!」「野党は・・・共闘!」のシュプレヒコールは、全参加者が志位を支持してくれていると錯覚をさせた。不破・志位は、「よし! 赤色廃棄物を掘り起こし、民主→国民とナンバープレートだけを付け替えよう」「11年間もの『かくも長き不在』だった政府構想を蘇えさせよう」と、「空想的社会主義」独裁者=「官僚主義的中央集権制」政党常幹・党首としての赤色決断をした。
掘り起こした赤色廃棄物の大宣伝効果は、あったか。共産党の党内外犯罪党史や「共産党アレルギー」内容・実態に無知なマスコミと善意に満ちたが無知な学者文化人たち数十人は、志位「新提案」「国民連合政府」構想にたいし、無批判・無条件で絶賛した。しかし、その宣伝効果期間は、2カ月間で潰えた。共産党に一時的軒下雨宿り先を選択した有権者もそっぽを向いた。
懇談記事を何回載せたのか。他野党党首との懇談を含む。ただ、共産党系団体との懇談記事を除く。
2015年9月8回→10月32回→11月8回→12月5回→2016年1月以降0回になった。
それどころか、逆効果の方が強烈に噴出した。沈殿していた「イデオロギーの壁」「共産党アレルギー」保持者の民主・維新と連合幹部は、不破・志位の赤色陰謀再発を見抜いた。戦前戦後を通じ、共産党による妨害分裂棘で煮え湯を飲まされ続けた体験が蘇った。連合幹部は、共産党による労働組合分裂策動=全労連を敵視してきた。
労働運動の妨害分裂棘政党の志位「新提案」には裏側が透けて見える。不破・志位の赤色陰謀にうっかり乗れば、連合組織そのものが侵食→破壊される。かくして、志位「新提案」は、2カ月間だけで破綻した。
〔2〕、2015年11月22日、大阪ダブル首長選挙−自民・共産癒着
廃案勢力内の「裏切り者」作戦−シールズも共産癒着で自民支援
大阪ダブル首長選挙→京都首長選挙に至る経過
(1)2015年9月19日安倍・自公政権が安保法制成立→(2)同日、共産党は志位「新提案」発表→共産党大宣伝キャンペーン→(3)民主・維新・連合幹部から「共産党アレルギー」噴出、「共産党アレルギー」に無知で善意の学者文化人のみが志位「新提案」を無批判・無条件で絶賛、無知なマスコミも注目度bPに書きたて
→(4)4カ月間で、実際は破綻以前のほぼ2カ月間だけで注目度bPが衰え→(5)11月22日、大阪ダブル首長選挙投票日→(6)16年2月7日京都首長選挙大惨敗→(7)志位共産党はどう対応するか。
大阪ダブル首長選挙にたいし、志位の選択肢は、3つあった。
〔選択肢1〕、おおさか維新立候補者と自民党立候補者にたいし、共産党も立候補する。共産党は、安倍・自民補完政党と自民党の両者を大宣伝で批判・追及する。
〔選択肢2〕、共産党は立候補しないで、両者を大宣伝で批判・追及する。両者を共食いさせる。
〔選択肢3〕、共産党は立候補しない。一方、2カ月前まで「安倍政治を許さない」と全面的にたたかった安倍・自民候補者を一転全面支援し、自民党を持ち上げ、自民党候補者当選のため、前面に躍り出て、自民党。共産党癒着作戦を大展開する。自民当選目的のため、全国から、共産党員・議員とともに、共産党系団体−平和委員会・原水協・新婦人・民青も自民党候補者当選運動を繰り広げる。
「政党とは一線を画す」と宣伝してきたシールズ関西も共産党と癒着させる。シールズは、独自の宣伝カーを全労連から借りて、自民党当選勢力にさせる。かくして、自民党と共産党・共産党系全団体・シールズ関西の癒着という前代未聞の自民党当選体制を組んで、自民補完政党を落選させる。
志位は、赤色政党廃棄物「民主連合政府」のナンバープレートだけ付け替えて、「国民連合政府」を大宣伝した。欺瞞的「民主→国民」スローガンに飛びついたのは、マスコミと「共産党アレルギー」に無知な学者文化人数十人だけだった。しかも、マスコミ注目度bPは2カ月間だけで見向きもされなくなった。
一時的軒下雨宿り先に共産党を選んだ有権者もほとんど賛同しなかった。なぜ自民党などと癒着して当選をさせる作戦が正しいのか。自民党当選作戦に参加したのは、共産党員・共産党系団体メンバーの一部だけだった。彼らは、思考停止の羊化した赤色信者なので、志位の自民党当選作戦命令に盲従した。
志位の目的は、何だったか。
(目的1)、志位は、折角の「国民連合政府」構想がわずか2カ月間で潰えたので、「安倍政治を許さない」→「安倍自民党を許す=自民党を当選させる」と〔選択肢3〕を決断した。
(目的2)、安倍「日本を取り戻す」→志位「大阪を取り戻す」とは、大阪の共産党票を「おおさか維新から奪い、増やす」という選挙票拡大の党利党略作戦だった。たしかに、大阪において、「東京一極集中→地盤沈下の大阪を浮上させる」という橋下のスローガンは、大阪有権者の支持を、自民党支持有権者数以上に集めていた。
大阪における共産党地盤・票拡大には、自民党をたたくよりも、おおさか維新を批判した方が上策である。共産党が立候補するよりも、安倍・自民党と癒着=自民党候補者当選運動の方が効果は上がる。
志位〔選択肢3〕の性質をどう規定したらいいのか。それは、安保法制廃案勢力にたいする「全面的な裏切り作戦」だった。安倍は「日本を取り戻す」と叫んで、安保法案=憲法違反を強行した。志位は、「日本を」ではなく、「大阪を取り戻せ」と絶叫し、廃案勢力内の「裏切り者」の反国民的政治犯罪行為コースを選択した。
日本共産党の反国民的政治犯罪行為は、「大阪を取り戻せ」=自民・共産癒着「裏切り者」作戦で3回目になった。日本共産党とは、労働運動・国民運動の決定的瞬間に、国民を裏切ってきた、裏切る「官僚主義的中央集権制」政党である。
半日ゼネスト中止の誤りのとき、中国滞在中の宮本顕治指令?
(2)、核・原子力問題にたいする共産党3回の誤り・妨害分裂犯罪
(1)1963年→(2)1984年→(3)2011年
運動・理論面での反国民的な分裂犯罪史
有権者は、4首長選挙にたいする志位の自民・共産癒着「裏切り者」作戦に、決定的批判・怒りの審判を下した。それが、4首長選挙における得票数、とくに得票率激減結果で証明された。
ただし、マスコミと「民主→国民連合政府」無批判・無条件賛美の学者文化人数十人は、得票率激減結果にたいし、故意に沈黙隠蔽している。なぜか。知ろうとしないのか?
〔3〕、2016年2月22日、都道府県委員長会議−他野党との無協議のまま
1人区共産党候補者取り下げ宣言=無条件降伏作戦
この方針・作戦には、2つの評価がある。
1、表面的・好意的評価−マスコミ一部、「国民連合政府」構想絶賛していた学者文化人十数人
彼らは、「野党共闘」→「選挙共闘」に進むだろうと、予想している。「共産党の1人区共産党候補者取り下げ宣言・方針」を大歓迎する。ただし、志位の「共産党アレルギー」棘抜き拒絶と継続にたいし無批判・沈黙のまま。また、〔1〕〔2〕の惨敗結果にたいし沈黙隠蔽している。〔1〕〔2〕→〔3〕への流れ・経過を位置づけていない。マスコミの評論家数人も、両手を挙げて、志位大転換を絶賛している。
もつとも、志位は、報告において、「1人区候補者取り下げ方針」を公表しただけで、意図的に、〔1〕の2カ月間短期破綻・〔2〕の首長選挙得票率4連続激減・惨敗結果を「スルー」した。彼は、マイナスデータ・惨敗結果を隠蔽・抹殺報告する常習犯である。マスコミや構想絶賛の学者文化人十数人が、流れ・経過を知らされない、位置づけられないのも当然か。
スルーとは、気にしないことや、無視すること。 【年代】 平成時代 【種類】 若者言葉. 『スルー』の解説. スルーとは英語の"through"からきたカタカナ語である。
2、裏側・辛口評価−〔1〕〔2〕の短期破綻・惨敗結果への恐怖から出た無条件降伏作戦
志位は、16年2月7日京都首長選挙大惨敗結果にうろたえた。京都市長選得票率は前回比−13.7%と、首長選挙得票率4連続激減だった。彼は、一時的軒下雨宿り有権者全員消滅=共産党見捨て行動に直面し、恐怖に打ち震えた。〔1〕「民主→国民連合政府」構想→〔2〕「大阪を取り戻せ」=自民・共産癒着「裏切り者」作戦によって、7月参院選連続躍進予想→一転・大惨敗予感に取り付かれた。
自民・共産癒着作戦を、再び180度逆旋回させ、安倍・自公政権への対決作戦に舞い戻るしかない。それにはどうしたらいいのか。いい案はないか。
共産党は、従来、参院選1人区32すべてで立候補してきた。それは、当選不可能だが、比例代表の共産党票積み上げ効果があった。今回も、すでに、32中29の1人区で立候補者を決定・公表している。彼ら全員は、(1)自分の名前をほとんど言わないで、(2)「比例代表の共産党名票」だけを集める「かおなし候補者」戦術に専念する。
共産党員という赤色新興宗教政党信者でなければ、こんな「人格隠蔽・かお抹殺・自己犠牲・自爆候補者」になる者は、他政党には一人もいない。日本共産党というコミンテルン型共産党=「官僚主義的中央集権制」政党のみが採りうる赤色選挙作戦である。29人は、「比例代表の共産党名票」集めの「かおなし候補者」命令にたいし、思考停止の羊化共産党員として行動を開始してきた。
志位は、2月22日、都道府県委員長・参院選立候補者会議を、2月7日京都首長選挙大惨敗結果のわずか2週間後に緊急招集した。そして、「他野党と無協議・無合意のまま、参院選1人区の共産党候補者の一方的取り下げ方針」を伝えた。一人の反対もないどころか、全員が「起立! がんばろう!」を叫んだ。
志位の7項目とは、他野党との無協議・無合意段階の独りよがり報告である。その後、安保法制反対だけで一致した。しかも、民主党は安保法制中(1)「かけつけ警護」という憲法違反内容を賛成している。(2)TPP政策の違いを含め、それらの決定的相違を棚上げしたままの一方的取り下げである。熊本県レベルの「選挙協定・共闘」が成立する見通しもない。
3月2日、共産党は、宮城県における「共産党候補者一方的取り下げ→民主党候補者支援の政策協定成立」を公表した。組織協定はない=「選挙共闘」ではない。
しかも、民主党との政策の違いを棚上げしたままの政策協定内容である。(1)「かけつけ警護」の違い、(2)TPP政策の違い、(3)政権構想の違いを「横に置いたうえでの共産党候補者の一方的取り下げ」とは何か。熊本県レベルの「選挙協定・統一選対組織」も作られない。それは、志位「無条件丸投げ」である。
赤旗『宮城で共産・民主政策協定』桜井予定候補に一本化/「比例で全力」
『共産党のベタ降りの背景と民主党の安保対案の非立憲 - 政策不一致と野合』2月23日
〔3〕の「1人区の共産党候補者の一方的取り下げ方針」の性質をどう規定したらいいのか。それは、首長選挙4連続惨敗・得票率連続激減が、5カ月後の参院選で再現されるのではないかという志位恐怖が産み出した「無条件降伏作戦」である。
この志位「無条件丸投げ・降伏」にたいし、「野党選挙共闘ができあがった」と歓喜するマスコミ評論家一部と学者文化人数十人たちは、2カ月間で破綻した「国民連合政府」構想を絶賛してきた無知・政治オンチぶりを再発し始めた。
ただし、志位報告は、「一方的取り下げ1人区候補者を、同一県内の比例代表候補者にする」とした。現在の比例代表候補者8人+一方的取り下げ1人区候補者=比例代表候補者の合計数になる。当選不可能な1人区「かおなし候補者」戦術→同じく、当選不可能な比例代表「かおなし候補者」戦術にしただけなので、彼らは、「比例代表・共産党名」票の集票ロボットとしては機能する。
彼ら全員は、集票マシーンなので、「人格、かお表情も剥奪された同一規格の赤色のっぺらぼう」として宣伝カーから「共産党に票を下さい」と連呼し続ける。比例代表「かおなし候補者」の心情を哀れむ必要はない。彼らは、代々木党本部に鎮座する志位から、革命任務として命令され「生活費・候補者衣服代・運転手も支給されるかお抹殺・自爆候補者」として意気高く叫んでいるからである。
もっとも、供託金は1人区300万円→比例代表600万円に倍増する。供託金没収金額も跳ね上がる。
赤旗『衆院北海道5区補選 共・民が協定調印』戦争法廃止へ 池田氏、自民と対決
赤旗『全国都道府県委員長・参院選候補者会議への』志位委員長の報告2月22日
〔1〕15年9月19日、「国民連合政府」構想=廃案運動成果の独り占め陰謀作戦、ほぼ2カ月間で破綻結果→〔2〕15年11月22日、「大阪を取り戻せ」=自民・共産癒着「裏切り者」作戦、2カ月半で首長選挙4連続惨敗・得票率連続激減結果→〔3〕16年2月22日、1人区共産党候補者取り下げ宣言=無条件降伏作戦、熊本県レベルの「選挙協定・共闘」成立見通しなし。
16年2月末現在、「取り下げ宣言」は、廃案勢力にとって悪いことではない。たしかに『明日では遅すぎる』。しかし、憲法違反法を廃案させるのには、「手遅れ」とも言える。志位・不破による〔1〕廃案運動成果の独り占め陰謀作戦→〔2〕自民・共産癒着「裏切り者」作戦は、廃案運動を5カ月間も停滞・断絶させた。
7月参院選において、自公議席を過半数割れに追い込む展望は、ほぼ不可能になった。せいぜい、自公の数議席を減らす可能性しかなくなった。その原因は「手遅れを引き起こした5カ月間もの時間浪費・運動断絶という志位・共産党犯罪」だった。ただし、民主党議席が大幅に減れば、自公議席数は増える。
歴史の分析・検証に当って、「I f、もし〜なら」という仮定は許されないと言われている。しかし、もしも・・・、もし、9月19日時点で、瞬時に、志位・小池・山下・不破らが、(1)「国民連合政府」構想・「選挙共闘」でなく、(2)廃案運動継続・高揚を目指すテーマに限定した「野党共闘」だけを提案していたら、安倍・自公政権を一段と追い詰められていたかもしれない。
しかし、歴史の現実は、2月22日志位報告内容だった。そこには、〔1〕〔2〕の誤り・廃案運動妨害分裂犯罪が「100%スルー」されていた。今後とも、「官僚主義的中央集権制」政党党首は、その誤り・妨害分裂犯罪を認め、自己批判することはない。この共産党犯罪は、安倍「新3本の矢」でなく、宮本・不破・志位「新3本目の妨害分裂棘・共産党アレルギー」として、抜き難く刺さり続ける。
これら9月19日以降、5カ月間における志位和夫・3連続作戦惨敗結果・見通しは、代々木赤色大本営の末期症状を示している。
4、想定外=恐怖の鋏状二股裂阻止失敗→財政痛一段と悪化
〔小目次〕
1980年ピーク以降、赤旗HN部数は歯止めのない激減を続けてきた。HN355万部→2015年9月末HN117.6万部・32.9%に減った。
共産党の党勢力の根幹データとなる赤旗HN読者は、選挙3回連続躍進結果に比例して、増えたのか。赤旗読者の長期データはどうなっているのか。日本共産党とは、1980年赤旗読者数ピーク以降、34年間連続大量減紙政党である。参院選・衆院選結果と党勢力の根幹データとは、反比例関係になった。このデータは、鋏状二股裂と規定できる。
それらの反比例データを検証する。この鋏状二股裂から逃れでる道はないか。志位が怯える最大の悩みが、二股裂である。赤色身体が二股裂をされ続けたらどうなるのか。志位が、有権者から与えられる(1)二股裂刑罰がもたらす党財政痛・苦しみレベル+(2)国政選挙2連続躍進の狂喜レベルを共有できる学者文化人がどれだけいるだろうか。
(表8) 34年間連続減紙政党=10年単位の激減数・%
年 |
80 |
90 |
00 |
10・1 |
14・1 |
差引減 |
大会 |
15 |
19 |
22 |
25 |
26 |
34年間 |
HN |
355 |
286 |
199 |
145.4 |
124.1 |
230.9 |
内H |
54 |
35 |
25 |
21.8 |
|
|
内N |
232 |
164 |
120 |
102.3 |
|
|
HN増減 |
69 |
87 |
53.6 |
21.3 |
|
|
減紙累計 |
69 |
156 |
209.6 |
230.9 |
|
|
減紙率 |
19.4% |
43.9% |
59.0% |
65.0% |
65.0% |
1980年とは、東欧・ソ連の経済停滞・人権侵害犯罪情報で、ヨーロッパ共産党全体が
党員数・読者数・国政選挙結果で全面後退開始→日本共産党も同じく、赤旗ピーク終了
1990年とは、89年〜91年東欧・ソ連10カ国と前衛党のいっせい崩壊中
=ヨーロッパの資本主義国コミンテルン型共産党も、同時いっせい崩壊・壊滅
日本共産党だけが資本主義世界のコミンテルン型共産党として唯一生き残っている
このグラフは、外部HPのリンクである。グラフを見る限り、党員数のピークは昭和62年(1987)であることがわかる。ちなみに機関紙数のピークは昭和55年(1980)。2012年時点、党費納入党員数実態は、21.5万人に激減している。赤旗部数は、2014年1月第26回大会志位報告のように、124.1万部に激減した。
(表9) 34年間=党大会毎の読者大量離脱政党
年 |
80 |
82 |
85 |
87 |
90 |
94 |
97 |
00 |
04・1 |
06・1 |
10・1 |
14・1 |
大会 |
15 |
16 |
17 |
18 |
19 |
20 |
21 |
22 |
23 |
24 |
25 |
26 |
HN |
355 |
339 |
317.7 |
317.5 |
286 |
250 |
230 |
199 |
173 |
164 |
145.4 |
124.1 |
内H |
54 |
50 |
40 |
35 |
30 |
28 |
25 |
21.8 |
||||
内N |
232 |
200 |
190 |
164 |
143 |
136 |
120.4 |
102.3 |
||||
増減 |
16 |
21.3 |
0.2 |
31.5 |
36 |
20 |
31 |
26 |
9 |
18.6 |
21.3 |
25回・26回大会は、HN部数の区別なし→それ以前の比率で推計
党大会比較で、1980年第15回大会〜2014年第26回大会までの12回の34年間、赤旗部数は毎回激減している。宮本・不破・志位は、賽の河原の石積み運動に執着し、衰弱死突入政党に変質させた。
(表10) 15年1月〜12月の赤旗公表毎月HN増減パターン
|
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10 |
11 |
12 |
年計 |
HN |
430 |
5224 |
沈黙 |
34778 |
5991 |
1498 |
6302 |
2549 |
2705 |
3716 |
2086 |
3438 |
|
H |
288 |
492 |
沈黙 |
5265 |
655 |
415 |
987 |
740 |
468 |
1109 |
411 |
162 |
|
N |
142 |
4732 |
沈黙 |
29513 |
5336 |
1083 |
5315 |
1809 |
2237 |
2607 |
1675 |
3376 |
|
年累計 |
430 |
4794 |
? |
29984 |
35975 |
34477 |
28175 |
25626 |
22921 |
26637 |
28723 |
32161 |
32161 |
15年4月度HN3万4778部減は、最近5年間中、最大の月間減紙数
(表11) 16年1月〜12月の赤旗公表毎月HN増減パターン
7月参院選
|
1月 |
2月 |
3月 |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
10 |
11 |
12 |
年計 |
HN |
4060 |
1456 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
H |
1023 |
391 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
N |
3037 |
1065 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
年累計 |
4060 |
5516 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
衆院選後 |
47576 |
53092 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
14年衆院選後12月11355減+15年度計32161減+16年1・2月5516減=15カ月間計5万3092減
「大運動」3カ月半拡大数計13045→後、10・11・12・1・2月5カ月で14756部減=「大運動」拡大数吹っ飛ぶ!
15年9月末「大運動」終了時点HN117万6000部→16年2月末116万1244部 14年1月第26回大会HN124.1万−16年2月末116.12万=2年間で7.83万部減!
2、恐怖の鋏状二股裂阻止失敗→財政痛一段と悪化
共産党の党勢力指標は、(1)国政選挙結果・(2)党員数・赤旗HN部数・(3)党財政である。アベノミクス批判票急増以前は、3指標とも、そろって激減を続けていた。
ところが、安倍暴走・アベノミクスは、日本共産党にたいし、2013・14年と「想定外の恵みの雨・票」を大量に降り注ぎ始めさせた。志位・常幹は、思いもしない「恵みの雨・票」に狂喜した。共産党勢力の(1)国政選挙結果を起死回生させてくれた「安倍・アベノミクスに裏側本音として感謝を捧げよう!」。「わが党を一時的軒下雨宿り先として選んでくれた有権者にも、お礼を述べる!」
その代わり、13・14年の2年間において、(1)選挙3回連続躍進と、(2)赤旗HN部数激減継続という党史上初の激痛=党財政痛を発生させる鋏状二股裂が始まった。赤旗HN部数をなんとか増やせないのか。
マスコミは、共産党の党勢力について、(1)国政選挙結果しか見ない。「共産党躍進、躍進!」と書き立てている。3指標の総体を検証する視点が欠落している。共産党担当記者のレベルが低落しているのか。自民党担当記者と比べて、共産党の党史・党内外犯罪史と(2)党員数・赤旗HN部数・(3)党財政に無知の新米記者が担当させられるケースが多い。
(表12) 赤旗激減テンポと議席増テンポとの鋏状二股裂
選挙躍進−2年間で3回のみ連続
年 |
|
赤旗HN部数 |
:激減テンポ |
選挙種類 |
議席減少中 |
9 |
|
|
|
都議選 |
26→15→13→8 |
10 |
党大会 |
1月145.4000 |
|
参院選 |
15→5→4→3→3 |
11 |
|
130.1503 |
-15.2497 |
||
12 |
|
127.4452 |
-2.7051 |
総選挙 |
24→20→9→9→9→8 |
|
|
|
赤旗激減連続中 |
↓躍進3回のみ連続 |
|
13 |
|
-3.3452 |
都議選6月 参院選7月 |
→8→17 →3→8 |
|
14 |
党大会1月 |
1月時点124.1000 |
-4.1921 |
総選挙12月 |
→8→21 |
15 |
「大運動」 |
9月時点117.6000 |
2015年度-3.2161 |
3首長選挙惨敗・得票率激減=大逆風 |
|
16 |
参院選 |
2月時点116.1244 |
1月2月-5516 |
参院選7月 |
京都市長選惨敗・得票率激減=大逆風 |
2、2013年都議選結果 3、2013年参院選結果
4、2014年総選挙結果 4首長選挙−大逆風=潮目変わったか?
(表13) 共産党政治資金収入分15年間の総務省公表データ
年 |
党費収入−2000年100%−14年構成比3.1% |
機関紙誌書籍収入−2000年100%−14年構成比86.6% |
||
収入金額 |
:減収率 |
収入金額 |
減収率 |
|
2000 |
13.2 |
100% |
281.1 |
|
01 |
12.6 |
|
291.7 |
100% |
02 |
12.6 |
|
282.1 |
|
03 |
12.1 |
|
260.0 |
|
04 |
11.3 |
|
251.2 |
|
05 |
10.9 |
82.5% |
240.7 |
85.6% |
06 |
10.0 |
|
230.9 |
|
07 |
9.5 |
|
221.5 |
|
08 |
9.1 |
|
215.5 |
|
09 |
8.9 |
|
214.1 |
|
10 |
8.2 |
62.1% |
206.2 |
73.3% |
11 |
7.7 |
|
199.4 |
|
12 |
7.2 |
|
203.4 |
|
13 |
6.9 |
52.2% |
196.1 |
67.2% |
14 |
6.9 |
52.2% |
194.6 |
66.7% |
15 |
(16年12月公表) |
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20シミュレーション |
3.41 |
31.8% |
153.4 |
52.5% |
00年不破規約綱領路線確立・赤旗年度途中値上増収→01年赤旗年度当初からの値上増収
12年度機関紙誌の増加額は、12年赤旗日刊紙2900円→3400円への500円値上効果
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