さくらそうの芽(根茎)の鉢への植え付け

さくらそう(日本桜草)の芽(根茎)の植え付け方法です。
栽培者それぞれの栽培環境や栽培管理方法の違いなどによって、植え付け方法にも違いが見られるほか、芽の大きさ(根の長さや量)によって一鉢に植え付ける数を変える必要もありますので、一つの例としてご覧ください。
2019.3.31 作成

植え付け前の準備

前年から栽培していた鉢から株を抜き、古土を落として枯れた根茎や根を取り除いてから、一芽ずつに別れるように根茎を折り外して分けておきます(芽分け)。
そのほか、鉢、用土、鉢底石、ラベル(名札)などを用意しておきます。

鉢底石を入れる

鉢底石を入れた鉢の画像
鉢底の穴の上に鉢底ネットなどを置き、鉢底石(ゴロ土・大粒の軽石など)を入れます。
排水性を高める効果のほか、芽を植え付ける高さ(あるいは使用する用土の量)を調整する意味もあります。

用土を入れる

用土を入れた鉢の画像
鉢底石の上に用土を入れます。
植え付ける根茎の根の長さや鉢の種類(深さ)によっても変わりますが、概ね鉢の深さの3〜4割程度まで土を入れます。

芽を並べる

用土の上に芽を配置した鉢の画像
鉢土の上に芽(根茎)を置きます。
さくらそうには、根茎の芽が付いている側の先の方に翌年の葉や花となる芽が成長する性質があるので、鉢の縁に当たらないように余裕を持たせて配置します。
また、植え付けた芽のほぼ真上に花茎が伸びてくるので、開花時にバランスよく見えるように位置を調整します。
芽を深く植えると葉が出るのが遅くなったり、深過ぎると腐ってしまうこともあるので、複数の芽を植える場合は各々の芽の先端の高さが揃うようにします。
芽の上に1cmほど覆土することと、根茎と根の成長に応じて増し土をすることを考慮して、この時点で用土を加減して芽を植える深さを調整します。

用土を足す

芽の上に土を足した鉢の画像
芽の上に1cmほど土で覆うように用土を足します。
芽の位置がずれないように、指で根茎を押さえながら土を入れていき、芽の高さにばらつきがあれば低いものを指でつまんで引き上げるようにして微調整します。
画像では4芽を並べてから土を足していますが、1芽置くごとに根茎を軽く土で覆うように用土を少しずつ入れておいた方が、芽の位置が安定してずれにくくなります。
この画像のように葉が出てから植え替える時には、葉が土に埋まらないようにします。

ラベルを差す

芽を植え付けてラベルを差した鉢の画像
用土を入れ終えたら品種名のラベル(名札)を挿し込みます。
さくらそうの場合、栽培中に増し土をするためのスペースを確保するため、他の草花を植えたときよりもいくらか土の量が少なく見える状態になります。

水やりする

植え付けを終えて水やりをした鉢の画像
鉢底の穴から流れ出る水が、始めは用土の微塵で濁っていたのが透明になるくらいまで、たっぷりと水をやります。
この時に根が土の上に出てしまったら、根を用土で覆うように追加します。
これで植え付け作業は終わりで、その後は日当たりのよい場所に鉢を置いて栽培します。

植え付け後の管理

植え付け後は日当たりのよい場所に鉢を置いて栽培します。
霜柱によって株が持ち上げられて、芽や根茎、根が土の上に出てしまい、そのままにしておくと乾いて枯れてしまうこともあるので、見つけたら埋め戻します。

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