水星少女歌劇団

宮沢賢治は詩や童話を書くと共に音楽にも興味を持ち、
クラシック曲を聞いたり、また自身もチェロを習ったりしていました。
こういった経験は「セロ弾きのゴーシュ」に代表されるように、
作品中にも生かされています。が、彼が作詞・作曲も手掛けていた、
という事実は、彼の童話程には一般に知られていません。
それらの歌は、勤めていた農学校の為に作ったものであったり、
また自身の童話と関係のあるものだったりと、様々です。

ここはそれらの曲をMIDIで紹介するコーナーです。




月夜のでんしんばしらの軍歌
作詞/作曲:宮沢賢治
(「月夜のでんしんばしら」より)
 童話「月夜のでんしんばしら」の中で、電信柱達が歌う軍歌。
 「ドッテテドッテテ」というフレーズが印象的です。


星めぐりの歌
作詞/作曲:宮沢賢治
(「双子の星」より)
 童話「双子の星」の中で、天界で夜の間流れる歌。
 この歌に合わせて笛を吹くのがチュンセとポウセの役目です。


イギリス海岸の歌
作詞/作曲:宮沢賢治
 農学校教師時代の賢治は花巻市内を流れる北上川を愛し、
 その川原をイギリス海岸と命名しました。


応援歌
作詞/作曲:宮沢賢治
(劇「種山ヶ原の夜」より)
 元々は賢治が花巻農学校の応援歌として作った歌です。
 劇「種山ヶ原の夜」の中では、明け方近く、山小屋で主人公の
 伊藤が眠そうに歌います。


剣舞の歌
作詞/作曲:宮沢賢治
(劇「種山ヶ原の夜」より)
 岩手の地方に古くから伝わる郷土芸能の旋律を賢治がアレン
 ジして詞をつけたもの。(詞は詩集「春と修羅」の「原体剣舞連」
 の末尾部分。)「種山ヶ原の夜」では伊藤が夢の中で歌います。


牧歌
作詞/作曲:宮沢賢治
(劇「種山ヶ原の夜」より)
 「種山ヶ原の夜」で夢の中で昼間やり残した草刈りの事をしきりに
 気にする伊藤を樹霊達がからかって歌う歌です。


(けさの六時ころワルトラワラの)
作詞:宮沢賢治,原曲:J.E.Spilman
(原曲名:Flow gentry, sweet Aften)
(童話/劇「ポラーノの広場」より)

 「ポラーノの広場」中、実業家デステゥパーゴ主催の宴でミーロ
 が歌いますが、途中でデステゥパーゴに遮られてしまいます。


(つめくさの花の咲く晩に)
(つめくさのはなの終る夜は)

作詞:宮沢賢治,原曲:G.Evans
(原曲名:In the good old summer time)
(童話/劇「ポラーノの広場」より)
 (つめくさの花の咲く晩に)
 「ポラーノの広場」で、酒を飲まないレオーノキュースト達をか
 らかってデステゥパーゴが歌います。それに対してファゼーロ
 は歌詞を替えて歌い返し、デステゥパーゴを怒らせてしまいます。
 (つめくさのはなの終る夜は)
 後にデステゥパーゴが逃げ出した後、工場を引き継いで組合を
 作ったファゼーロ達が新生ポラーノの広場で歌います。


ポラーノの広場のうた
作詞:宮沢賢治,原曲:Ch.H.Gabriel
(原曲名:「いづれのときかは」(賛美歌))
(童話/劇「ポラーノの広場」より)
 「ポラーノの広場」で、デステゥパーゴの残した工場を引き継い
 で組合を作り成功したファゼーロが、数年後にトキーオ市で暮
 らすレオーノキューストに宛てた手紙の中に入っていた楽譜。




順次更新していきます。ご期待下さい!

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