・・・今回の演奏では第4稿を基本にしたが、第10曲目までは1739年の自筆スコアに従い、歌詞は第1稿以来の基本的なものに。またコントラファゴットは採用せず、第35曲の楽器編成は第2稿のものに変えた。しかし、第19曲ではリュートに替えて、第4稿に従って弱音器つきのヴァイオリンとチェンバロがオブリガートを、また同じく第21b,25b曲でも弦楽器の一部が管楽器を重ね、第32曲でも弦楽器(の一部)がコラールを重ねることとした。レチタティーヴォ部分はチェロと共に、エヴァンゲリストをチェンバロが、イエスの言葉と旧約聖書からの引用部分などはオルガンも重ねた。
・・・(ヨハネ受難曲におけるオルガンコラールについて)バッハの当時、受難曲に際してオルガンの前奏をしたかどうかは不明だが、通常カンタータのためにはオルガン前奏が演奏された。(抄) |