モンゴル紀行その2

その2の1 長い歴史を刻んだゲルの生活
 モンゴルの人口は、約242万人。このうち77万人近い人たちが首都ウランバートルに住んでいますが、大半は昔、「匈奴(きょうど)」とか「夷狄(いてき)」などと漢民族から呼ばれていた当時と同じく、モンゴルの人々はゲル(内モンゴル自治区では、パオ=包と言います)に住み、営々と今も遊牧生活を続けています。
 高層アパートが建ち並ぶウランバートルでも、丘の方にはゲルがたくさん見られます。アパート住まいの人でも、休みには別荘のゲルで過ごし、別荘を持っていない人は観光ゲルに出掛けるそうです。
 南ゴビへ行く飛行機の中で隣り合わせた赤ちゃん連れのヤングママは、観光ゲルでのレジャーでした。
 南ゴビのグルバンサイカン国立公園で出会った4人の親子は夏休みを利用してウランバートルから来たと言っていました。
 モンゴルの人たちにとってゲルは、遠い先祖から営々と受け継いできた安らぎの場であることを実感しました。
 
  ゲルのソファーベッドでくつろぐ家族。このゲルの簡素な雰囲気がモンゴリアンの心のオアシスなのだ。よく見ると中は装飾品や調度品でカラフル、そして使いやすく出来ている。(カラコルムからの帰路、立ち寄った民家で)
  
   モンゴロイドのカメラに収まった親子。 国立公園を散策しながら自然を満喫する。ここには、馬、山羊、ヤク、ひょうきんな野ネズミ、野生の山羊も稜線で見かけた。ガイドをしてくれた新モンゴル高校のジャンチブ校長の義弟も初めて見たと感動していた。公園内にはユキヒョウ(Snow Leopard)など52種の哺乳類が生息している

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